Character#N/A
Msc_007_001_speaker03そんな……うそ……。
Msc_007_001_speaker03イクス……うそ、だよね……。
Msc_007_001_speaker03イクス……目をあけてよ……。お願い……お願いだからっ ! !
Msc_007_001_speaker03……やだよ……。
Msc_007_001_speaker03いや……。
Msc_007_001_speaker03いや―――― ! ! ! !
ミリーナ――――ッ ! !
Msc_007_001_speaker02ミリーナ、大丈夫か ?すごいうなされてたぞ。
ミリーナ………………。
Msc_007_001_speaker02……ミリーナ ?
ミリーナ……あっ、あぁ。大丈夫よ。なんともないから気にしないで。
イクスミリーナ…もしかして、また、【滅びの夢】か ?
ミリーナ……ええ。
ミリーナあっ、でも本当に平気だからね。ちょっと驚いただけ。
ミリーナそうだ。イクスは大丈夫 ?
イクス俺はなんともないよ。それに俺、まだ一度も滅びの夢を見たことがないんだ。
ミリーナよかった……。あまり目覚めのいいものじゃないし見たことがないならその方がいいわ。
イクスけど、なんで俺だけ見ないんだろう……。聞いた話だと、セールンドの人たちもほぼ全員が見てるっていうのに。
イクスそれに、どんどん\"滅びの夢\"が鮮明になってきてるんだろ ?
イクスこれってどういう意味なんだ……。やっぱり……滅びの夢は何かを暗示してるのかな……。
ミリーナどうなのかしら……。
ミリーナけど、イクスが滅びの夢を見ない理由はイクスが強いからだと思うわ。
イクスいや、それはないだろ。俺はようやく鏡士の力を制御できるようになったばかりだし。
ミリーナふふ♪ そうじゃなくて……心がってこと。
ミリーナきっと、みんな不安なのよ。鏡の盾アイギスの破片が降ってきたり突然、大陸が現れたりしてるから。
イクスもしかして……ミリーナもそうなのか ?
ミリーナ……不安が全くない訳じゃないけど私はそこまでじゃないかな。だってイクスと一緒だもの。
ミリーナ二人で力を合わせて、大地の具現化を進めて鏡の盾アイギスを修復していく。
ミリーナそうやって、滅びから世界を救えばきっと滅びの夢も見なくなるんじゃないかしら。
イクスそうかもしれないけど……。
イクス……うん。夢のことも含めてゲフィオン様に相談しなくちゃいけないな。
ガロウズ――おーい。お前たち。入ってもいいか ?
イクスガロウズ ?ああ、どうぞ。
ガロウズゲフィオン様からだ。これからしばらく王宮を離れるってよ。
イクスゲフィオン様が ! ?どうして ! ?
ガロウズ詳しくはわからねぇけど急用ができたらしいぜ。
ガロウズなんだ ? 焦った顔して。もしかして、ゲフィオン様に用だったのか ?
ガロウズだったら今から急いで王宮へ行けばもしかしたら出かける前のゲフィオン様を捕まえられるかも知れないぜ ?
ミリーナイクス、どうする ?
イクス滅びの夢や救世軍の動向それに敵側に鏡士がいる可能性……。相談したいことがたくさんある。
イクス今後、何が起こるかわからないし対策をたてるためにも少しでも話をしておくべきだ。すぐに王宮へ向かおう。
ミリーナわかったわ。
イクスすいません !
イクスゲフィオン様はどちらにおいでですか ! ?
Msc_007_001_speaker01ゲフィオン様ですか ?つい先ほどお出かけになりましたよ。
イクスえっ ? もうですか ! ?
Msc_007_001_speaker01全ての予定をキャンセルなさって急ぎ出発されましたので。
イクスえっと……それじゃあいつ戻ってくるかわかりますか ?
Msc_007_001_speaker01いえ、申し訳ないのですが詳しいことは存じ上げません。しばらく、としか伺っていないものですから。
イクスそれなら、行き先を教えてもらえませんか ?
Msc_007_001_speaker01すみませんが……それもわからないんです。
イクスそう……ですか……。
Msc_007_001_speaker01すみません。仕事に戻らないといけないのでこれで失礼致します。
ミリーナゲフィオン様、どうしたのかしら。随分慌ただしく出かけていったみたいだけれどたぶん、何かあったのよね。
イクスああ……。そうだな。何があったのかはさっぱり見当もつかないけど……。
ミリーナイクス、これからどうする ?
イクス……こうして、ただ待ってる間にもまた救世軍が、鏡映点を仲間に引き入れようとするかもしれない。
イクス俺たちは、今できることをしよう。
ミリーナ次の大陸に向かうのね。
イクスああ、急いで出発だ。

Character#N/A
イクスここが新しい大陸か……。よし。それじゃあ鏡映点を捜しに――
ミリーナイクス ! 見て ! あそこで小さな動物が光魔に襲われてるわ ! ?
カーリャはわわわわ ! ? 大変です ! ?
イクス助けよう !
イクス……ふぅ、何とか光魔を追い払えたな。
ミリーナよかった……。襲われていた仔も怪我はないみたい。
クィッキークィッキー !
イクス――あははっ…… !くすぐったいって !どうしたんだ、急に…… ! ?
ミリーナふふ。その仔、光魔から助けてくれたイクスに、感謝してるんだと思うな。
イクスあははっ……そういうことか。なら、どういたしましてだな。
クィッキークィッ、クィッキー !
カーリャなんだか楽しそうでいいですねぇー !カーリャも混ぜてくださーい !
ミリーナあっ、カーリャ。いきなり近づいたらその仔が驚いちゃう――
Msc_007_002_speaker01Oh KOKO!!
カーリャほわわっ !驚かせてごめんなさ……えっ ?
イクス今の、女の子の声……だったか ?
ミリーナえっ ? どこへいくの ?
イクスおーい !一人じゃ危ないぞ !
Msc_007_002_speaker01KOKO!
イクスえっ ! ?あの人、この大陸の鏡映点……だよな ! ?
ミリーナもしかして、あの仔を捜していたのかしら ?
メルディYou two ・・・!Found the KOKO for us aren't you?!Thanks!!
イクス……えっ ?
メルディMonster's been attacked・・・ Separated・・・Was worried・・・You've save it.
ミリーナあ、あれ ! ?
イクスあ、あの……待ってください。えっと……その……。
メルディOops sorry!I am NALR!
メルディThis is KOKO!NALR is KOKO's friend.!
ミリーナねぇ……イクス。何て言ってるかわかる ?
イクスいや……。全然わからないよ……。
メルディHumm・・・!?You don't understand NALVOKS・・・ do you?
イクスえぇっ ! ? ごご、ごめん !なにか変なこと言ったかな ! ?
ミリーナち、違うの !私たちは怪しい者じゃないのよ ! ?
カーリャそうです ! このイクスさまとミリーナさまは世界を救う使命を持った正義の味方で――
イクスややこしくなるからカーリャは少し黙っててくれーっ !
メルディCool!We're all friends now.
イクス……え ?
メルディYou are both incredible!You saved KOKO. I am so grateful.
イクスと、とりあえず、怪しまれてはいない……のかな ?
イクスふぅ……。よかった。
ミリーナ……ねぇ。イクス。これからどうする ?
イクスそうだな……。言葉が通じないのは想定外だったし一度、状況を整理したいよな。
ミリーナそれじゃあ街に向かいましょうよ。確かこの先にあったわよね。
メルディTo the town?I know the direction.That way!
ミリーナもしかして……街、どこかわかるの ?
イクス……よかった。助かるよ。案内、頼めるかな。
メルディFollow me!
イクスありがとう。よし。それじゃあ、ついて行こうか。

Character#N/A
ミリーナあなた、もしかして……メルディっていうの ?
メルディYes I am NALR!NA L R. NALR!
メルディThis is KOKO.KOKO!
ミリーナあっ。わかった !あなたがメルディ !で、この仔がクィッキーね !
ミリーナイクス。聞いて !名前がわかったよ――
ミリーナ……なんでそんな後ろにいるの ! ?
イクスいや。光魔がどこに潜んでるかわからないし。俺は後ろで周囲を警戒してるだけだよ。
メルディThank you OKS butWe can coordinate betterIf we move closer!
イクスえっ…… ?その……何、かな ?
メルディWe should go together!
イクスえっと……なんだろ。あっ……あはは……。
カーリャもしかして、イクスさまメルディさまのことが苦手なんですか ?
メルディYou What?
イクスいやいや ! 違うから !メルディ、それは誤解だよ ! ?
メルディWhat's wrong with you?
イクスそ、そんな不安そうな顔しないでくれよ……。
イクス俺はメルディのこと苦手とかそういうのじゃなくて……。
イクスど、どうしよう。ミリーナ。
ミリーナうーん。イクスが思ってたことそのまま伝えればいいんじゃないかしら ?きっとメルディにも伝わるわよ。
イクスその……。メルディに間違った受け答えをして誤解させたり、不安にさせてしまったら悪いと思ってさ……。
イクス伝わってる……かな ?
メルディDon't worry.I don't understand your word butI sense what you mean.
メルディPlease continue talking to me.
イクスうーん…。ごめん。なんて言ってるか、わからないや。
ミリーナそうねぇ……多分『気にしすぎないで』……じゃないかしら ?
イクスあぁ、そういうこと……なの、かな ?えっと、気を使わせてごめん。メルディ。
イクス俺、気にしすぎてたかも――
Msc_007_003_speaker01な、何なんだこいつら !というより、ここはどこだっ ! ?
イクスなんだこの声 ! ?もしかして、誰か襲われてる ! ?
メルディWhat's this voice KOL?I'll go check!
イクス待てよ ! メルディ ! !
カーリャイクスさま ! ミリーナさま !こ、この反応 !光魔 ! それに、鏡映点です ! !
ミリーナ鏡映点も ! ?ケリュケイオンで観測したときは一人だけだったのに !
イクスとにかく、メルディを追いかけよう ! !
メルディKOL! Are you OK?
キールメルディ ! ?お前、こんなとこで何やってるんだ ! ?
イクス俺たちも加勢する !
キールお前たち、何者だ ! ?見たところ……インフェリア人でもセレスティア人でもないな ! ?
ミリーナインフェリア人 ? セレスティア人 ?私たちは――
メルディThey are with us!Let's fight together fornow!!
キール……お前がそういうなら。だが、ぼくはまだ信頼した訳じゃないからな !
キールおいっ、加勢するんだろ ! ?ちゃんと活躍してくれよ !
イクスあぁ ! 任せてくれ ! !

Character#N/A
イクス――大体、説明できたかな ?この世界のこと……。
メルディOK understand.Thanks for a brief.
キールぼくも、この世界、及び具現化の諸原理光魔の鏡と、その封印の必要性など諸々、理解した。
イクスキール。メルディ。二人を巻き込んでしまってごめん……。
キールまったくだ。せっかく晶霊術に関する新説を閃いて論文にまとめていたのに。もう少しで完成だったんだぞ。
ミリーナキールさん、私からも。迷惑かけてごめんなさい……。
キールあぁ。本当にいい迷惑だね。論文だけじゃなく具現化されたと思ったらいきなり光魔とかいう魔物に襲われるし――
メルディKOL! Don't accuse them.OKS and NOLOVH they are samewith us.
キールな、なんだよ。別にぼくは、二人を責めてる訳じゃない。ただ事実を言ってるだけで……。
メルディOKS! NOLOVH! Its not your fault!I am with you!
イクスえっ…… ? もしかしてメルディも怒って……るのか ?
キール違う。こいつは『自分が協力する』って言いたいんだよ。
イクス本当に ! ?ありがとう ! メルディ !すごく助かるよ !
メルディWhen the times are tough we should help each other.Let me help you.
ミリーナよかったわね。イクスメルディ、協力してくれるみたいで。
イクスキールは……手伝ってもらえるか ?もちろん無理にとは言えないけど……。
キール――不可知なるものを学ぶこと。大学時代の恩師。マゼット博士の言葉だ。
キールお前たちの旅に同行することはぼくの学ぶべきものに通じている気がする。
キールそれに……メルディも行くんだろ。……付き合うしかないじゃないか。
イクスえっ、いいのか ! ?ありがとう、キール ! 心強いよ !
キール勘違いするなよ。別にお前たちを助けるためについて行く訳じゃ――
メルディThank you KOL!I am glad... I'm glad to be with you KOL!
キールな、なんでお前まで喜んでるんだよ ! ?
メルディDon't be shy.Don't you want to be together?
キールい、いや……それは……。というより、ぼくはお前と一緒なのが嫌な訳じゃ――
キールと、とにかく光魔の鏡を封印するんだろ。さっさと片付けるぞ。
イクスそれもそうだな。カーリャ。光魔の鏡の反応は ?
カーリャう、うーん。どっちでしょう……。
ミリーナ距離が離れてて方角までまだよくわからない ?
カーリャそれもあるんですけど……。うーん……この街の先……ですね。
イクスわかった。それじゃあいってみよう。

Character#N/A
ミリーナカーリャ。光魔の鏡の反応はどう ?
カーリャもうすぐですよ。ぶるぶる~って感じます~。
イクスそろそろ光魔に出くわすかもしれない。キールとメルディも気をつけてくれ。
キール言われなくてもわかってる。ぼくたち鏡映点はただでさえ狙われやすいんだからな。
キールメルディ。戦闘中、危ないと思ったらすぐ後ろにさがれ。ぼくが囮になり、立て直す時間を稼ぐ。
メルディYou are getting the timefor KLANAL ARTEUnderstood butDon't strains yourself too far.
キールふん。お前は自分の心配だけしてろ。余計なことを考え、判断に迷ったあげく光魔に囲まれたりしたら面倒だ。
メルディYES! I do mind about you!We are the friends!
キールお前なんかに気遣われなくてもぼくは自分の力でなんとかする。
メルディWhat do you mean by your own business?I can help.
キールどうだか。そもそもお前は――
カーリャキールさまぁ。メルディさまのことが心配でしょうがないのはわかるけどそろそろ先に進みません ?
キールぼ、ぼくは心配なんてしてないっ !どう解釈したらそんな結論になる ! ?理解不能だっ ! !
イクスいや……。見たままの解釈だと思うけど……。
ミリーナずっと一緒に旅してきた仲間だもの。それだけ大切なのよね。
キールか、勘違いはやめてくれ。むしろ、ぼくはこいつのことなんてどうでも――
メルディI don't care about you KOL.I am going.
キールあっ。メルディ ! 待てよ !
イクスメルディ、行っちゃったぞ。追いかけないと……。
キール…………。
イクスキール……。大丈夫か ?
ミリーナ落ち込まないで、キールさん。気をしっかり持って !
キール……お、落ち込んでなんかない。ほら。先に進むぞ……。ぼくは大丈夫だ……。
イクスいや、全然そうは見えないんだけど――
メルディEveryone! Quick!
キールメルディ ! ? どうした !
イクスなにかあったのか ! ?
イクスメルディ ! 大丈夫か ! ?
メルディYES. Prof. NHXAZMU too.He is just fainted.
キールマゼット博士 ! ?なんでこんなところに ! ?
ミリーナ確かキールさんの恩師だっていう…… ! ?大丈夫なの ! ?
キールあぁ、気絶しているだけらしい。
イクスなら、まず光魔の主を倒すぞ !そして光魔の鏡も封印する ! !

Character#N/A
メルディWow!
キールおい。そっちは終わったか ?
イクスあぁ。これでもう光魔は発生しない。キール、メルディ。協力ありがとう。
ミリーナマゼット博士は ?大丈夫だった ?
キール何も問題ない。街からしばらく出ないようと伝えておいた。
イクスなぁ、キール。マゼット博士は……その、鏡映点だったのか ?
キール……いや、恐らく違うと思う。微妙に会話がかみ合わなかった。
キールぼくらの記憶を通して具現化されたこの世界の住人としてのマゼット博士と思っていいだろうな。
ミリーナ……ごめんなさい。
キールいや、そういうものだと聞いていたから問題はない。それに博士が異世界に連れてこられたんじゃなくてよかったと思ってる。
キール研究者にしてみればいい迷惑だからな。
イクスそうだよな……。ごめん、キール。
ミリーナあ、あの、キールさん。マゼット博士は、こんなところで何をしていたの ?
キール立証できていないからと詳しくは語ってくれなかった。
キールだが……察するに。別世界の観測を試みていたんだろうな。
イクス別世界 ? どういうことだ ?
キールまず、晶霊学的存在論を応用しアイギスの盾の存在の可能性をマゼット博士は導き出したんだろう。
キールけど、アイギスの盾がオルバース界面簡単にいうと、世界を分かつ境界だと誤った結論に至ったんだろうと思う。
イクスつまり、アイギスを世界の境界だと思った。だから外側に別世界があると考えてその観測をしようとしてたのか。
キールおそらくな。
ミリーナ別の世界か……。考えたこともなかった。さすが学者さん、すごい発想ね。
キールぼくたちの元いた世界は二つの世界で構成されていたからある意味、自然な発想とも言えるな。
キールまぁ、お前たちの話を聞いている限りアイギスの外に別の世界なんて存在するとは思えないけど。
イクス(アイギスの外か……。滅びの危機が迫っているようにゲフィオン様は言ってたけど……)
マーク……ゲフィオンにでも聞いてみたらどうだ ?きっと、いい答えをくれるぜ。お前たちにとって、都合のいい答えをな。
ミリーナイクス、どうかしたの ?
イクス……いや。なんでもないよ。
キールそうだ。二人とも。マゼット博士から『オージェのピアス』を預かってきた。
キールこれをつければメルディと会話できるようになる。
イクスメルディの言葉がわかるようになるのか ! ?
ミリーナよかったわ。これでメルディのことがもっとわかるようになるのね。
キールだが、ひとつ問題がある。
キールオージェのピアスは心の波長が合わさったときにしか機能しないんだ。
イクス心の波長 ?
キールとりあえず、ピアスをつけてみてくれ。
イクスああ、わかった。……これで、いいかな。ミリーナはつけたか ?
ミリーナつけたわよ。いつでも大丈夫。
イクスえっと……メルディ。俺の言葉、わかる ?
メルディI am sorry. I still don't understand.Do you understand my word?
イクスダメだ。俺にはメルディの言葉わからないや……。
ミリーナ私もわからないわ。どうしたら【心の波長】が合うのかしら。
イクス心の波長か……。なかなか難しそうだな……。
キールぼくや他の仲間も最初はわからなかった。少しずつメルディのことを知っていけば心の波長も合っていく筈さ。
クィッキークィッキー !
キールうん ? どうしたんだ、クィッキー ?
メルディI am worry that it's the directionfor the town.
イクスキール。メルディは何て言ってるんだ ?
キール街の方から魔物の気配がするらしい。まだ光魔が残っていたのかもな。
ミリーナイクス、倒しておいた方がよさそうね。
イクスそうだな。二人は飛空艇に戻っていてくれ。あとは俺たちが片付ける。
キールいや、ぼくも手伝う。
メルディI am with you for the battle.
イクス二人とも協力してくれるのか ?
キール街にはマゼット博士もいるからな。昔より体力もついたみたいだしまだまだ戦える。
メルディKOKO and I am fine..KOKO will guide us thereLets follow!
キール案内するってさ。
イクスすまない。助かるよ。それじゃあ、さっそく向かおう。

Character#N/A
イクスよしっ。このあたりの光魔はほぼ倒したな。
ミリーナイクス、お疲れさま。これで街の人も安全ね。
イクスああ。キールも念のため街の人たちに外出は控えるよう伝えにいってくれてるしな。
メルディKOKO?Have you found anything?
ミリーナあれ ? どうしたのかしら ?
メルディKOKO!!
ミリーナイクス ! お願い ! !
イクスハアァッ ! !

Character#N/A
イクスクィッキー、大丈夫か ?
クィッキークィッキー !
ミリーナよかった。ケガはないみたい。
メルディKOKO are you OK?
メルディThank you!You've saved KOKO again.
イクスえっと……感謝されてるんだよな ?ミリーナ、言葉わかるようになったか ?
ミリーナううん。けど、わかるわ。
イクスそう……だな。メルディ、どういたしまして。
メルディ・・・!!
イクスえっ ?ど、どうしたんだ ?
イクスな、なんだろ……。俺、何かしちゃったのか…… ?
メルディyour hand OKS!
ミリーナあっ、イクス。手、ケガしてるわよ。大丈夫 ?
イクス……ホントだ。けど、全然平気だよ。かすり傷で気づかなかったぐらいだし。
メルディSorry for this OKS.Are you OK?
ミリーナメルディ、優しいわね。イクスのことも心配してくれて。
イクス……あぁ。そうだな。それに、俺にも何となくわかったよ。
イクスメルディ、聞いてくれ。俺は大丈夫だよ。それより、クィッキーが無事でよかった。
ミリーナメルディの大切なお友達だものね。
メルディOKS・・・. NOLOVH・・・.
メルディありがとな !
イクス……えっ ! ? 今 ! ?
ミリーナ聞こえたわよね ! ?
メルディバイバ ! 二人が言葉わかるよ !メルディが言葉もわかるか ! ?
イクスあっ、あぁ ! わかるよ ! !ちゃんと伝わってる ! !
ミリーナ私も ! メルディの言葉わかるわよ ! !
メルディワイール ! よかったよ !メルディ、二人と話せるの嬉しいよ ! !
メルディそれに、二人にやっとちゃんとお礼も言える !
イクスお礼なんて……。むしろ俺たち言葉がわからなくてメルディに迷惑かけたと思うし……。
メルディううん。イクスとミリーナ。二度もクィッキー助けてくれた。それに、二人がおかげで、キールにも会えた。
メルディ二人にはずっと感謝してたよ。本当に、ありがとな。
イクスメルディ……。
ミリーナよかったわね。イクス。メルディの気持ち、ちゃんとわかって。
イクスあぁ。俺たちの方こそ感謝の気持ちでいっぱいだよ。
キールイクス。ミリーナ。メルディと話せるようになったのか ! ?
イクスキール ! ああ、そうだよ !ちゃんとメルディの言葉がわかる !これもキールのおかげだ !
ミリーナキールさんが言っていた【心の波長】のこと少しだけ理解できたわよね。
イクスキール、ありがとう。
キールな、なんだよ急に。ぼくは特に何もしてない。感謝される筋合いはないね。
キール逆に……ぼくは助けられた身だ。お前たちのおかげでメルディとも再会できたわけだしな。
キール遅くなったが……。一応……礼は言っておく。
メルディキールがそんなこと言うなんて珍しい。どうしよ、雪降るかもしれないよ。
キールう、うるさい ! 雪なんて降るか !
カーリャぶるっ……ぶるっ…… !
キール鏡精 ! 想像して鳥肌を立てるな !
カーリャ違いますよぅ !光魔の鏡を封印したのにまだ反応を感じるんです !
ミリーナえっ ! ? まだ他に光魔の鏡があるの ! ?
イクス……救世軍による干渉かな ?それとも鏡映点が2人だから光魔の鏡も2つあるとか。
ミリーナでも、ルークさんとジェイドさんの時はそんな事なかったわよね。
キール……2つの光魔の鏡。いや……これは仮説だが二つの世界を具現化したなら……。
メルディキール、そうかもしれない。
ミリーナ二人とも、何かわかったの ?
キールあくまで仮説だ。だが、可能性は高い。
メルディ向かいながら説明するよ。反応があるとこまで行こう。
イクスわかった。二人ともよろしく頼む。

Character#N/A
イクスつまり、実は今回、二つの世界がひとつの島として具現化されていた。だから光魔の鏡も二つあるってことか。
ミリーナキールさんとメルディのいた世界はインフェリアとセレスティア、二つの世界から成り立ってたのよね。
イクスああ。そう聞くと、ありえない話じゃないのかもな。
メルディさっき封印したのは、インフェリア側が光魔の鏡。この先、セレスティア側にもある筈だよ。
カーリャカーリャもこの先から光魔の鏡の反応を感じますよぉ。離れてるから、まだちょびっとですけど。
キールはぁはぁ……休憩は……終わり……だ……。は、早く……ぜぇ……はぁ……。封印しに……はぁ、はぁ……いくぞ……。
イクス息絶え絶えだぞ ! ?まだ休んでていいから !
メルディキール。体力ないのしょうがないこと。無理するのよくないよ。
キールはぁ……ぼくの……どこが……無理してるって……言うのか……はぁはぁ……さっぱり、わからないね。
ミリーナメルディの言う通りよ。呼吸が乱れてすごく苦しそう……。
メルディ山登るのすごい体力使う。疲れ取れるまで待つよ。
キール休んでる暇なんか……いたっ !
イクスキール、大丈夫か ! ?
キールくっ……無論だ。
メルディ本当か ?キール、ケガしてないか ?
キールどこもケガはしてない。ちょっとつまづいただけでいちいち騒がないでくれ。
メルディけど……。
キールいいから先に進むぞ。無駄話している方がよっぽど体力を消耗する。
メルディあっ、待って。オージェのピアス落としたよ。
キールうん ? どこだ ?
メルディ後ろだよ。メルディが拾うよ。
キール自分で拾える。無駄に動き回って体力消費するようなことするな。
イクス……あれ ? キールとメルディはオージェのピアスがなくても互いに言葉がわかるのか ?
メルディキールが言葉は少ししかわからないな。
キールぼくもメルディの言葉はわからない。メルニクス語は複雑な言語だからな。
メルディインフェリアでメルニクス語は古代語の扱いだからな。
キールこいつとはじめて会ったときは辞書を引きながらなんとか言葉を理解しようとしたものさ。
メルディなんだか懐かしいよ。キール、辞書引いても全然、メルニクス語わかってなかった。
キールしょ、しょうがないだろ。メルニクス語は解明されてないことが多過ぎるんだ。
キールそれよりオージェのピアスはどこだ ?片側が見当たらない。
メルディ服に引っかかってるよ。
キールあぁ、袖に引っかかってたか。
ミリーナねぇ、イクス。やっぱりキールさんとメルディ普通に会話してるわよね ?
イクス言葉がわかってるようにしか見えないな。
キール……よし、これで大丈夫だ。ピアスをつけたぞ。
カーリャピアスといえば【心の波長】が関係してましたよね。
カーリャもしかして、キールさまとメルディさまは心の波長が完全に一致してるから言葉がわかるんでしょうか。
メルディうーん……。そうなのかもな。
キールそんなわけないだろ !変なこというな !
イクスけど、それじゃあどうして ?
キールそ、そんなこと知るか……。
キールただ……言葉はわからなくてもなんとなく、こいつの考えてることはわかるというか……。
メルディキールもか ?メルディも同じだよ。
キールい、一緒にするな。お前は思考が単純だからわかるだけだ。
メルディメルディ、そんな単純じゃないよ ?色々いーっぱい考えてるよ。もちろんキールがことも。
イクスだから、なのか…… ?
キールまぁ……そうかもな。相手の気持ちを考えること。知ろうとすること。
キール学問と同じで、そういう姿勢が大切なのかもしれないな。
ミリーナキールさんはそれだけメルディのことを考えて知ろうとしてきたのね。
キールお、おい。変な誤解はするなよ。とにかく、今は光魔の鏡を封印しに行くぞ。
メルディあっ。キール、待ってよ~。
ミリーナなんだかキールさん少し元気になったみたいね。
イクスそうだな。俺たちも行こう。

Character#N/A
イクスミリーナ。もう準備は終わったのか ?
ミリーナ私は大丈夫。キールさんとメルディもすぐ来るみたいよ。
カーリャあとはみんなで光魔をやっつけてパパッと光魔の鏡を封印するだけですね !
イクスけど、そう簡単にはいかないと思うぞ。たぶん光魔の群れが待ち構えている筈だから。
ミリーナ光魔の鏡が出現して時間がけっこう経ってるから光魔の数も増えてそう……。
イクスそれに、二つの世界が具現化するなんて想定外のことも起きてる。
イクス何が起こるかわからないわけだしいつも以上に慎重に行動しないと。
ミリーナ今は私たちの力で解決していかないとだものね。さらに気を引き締めていかなきゃ。
イクス(……そうだな。今はゲフィオン様もいない。まず、俺がしっかりしないと……)
イクスミリーナ。何かあっても俺がなんとかするよ。
ミリーナイクス ?
イクスどこまでできるかわからないけど。俺、もっと頑張るからさ。
ミリーナなら、私も頑張るわ。しっかりイクスをサポートする。
ミリーナ私、イクスよりお姉さんなのよ。むしろどんどん頼ってくれていいんだから !
ミリーナ……だから、ひとりで抱え込みすぎないで。私もイクスと同じ気持ちでいるから。
イクス俺と同じ ? それってどういう――
キール待たせた。クレーメルケイジの中の晶霊をフリンジしようとしたんだがどうも勝手が違っていて、時間がかかった。
キール……もしかすると、晶霊がいないのかも知れない。これがお前たちの言っていたエンコードの影響なのかも知れないな。
キールまぁ、術は使えるから問題はない。あとでじっくり調べるさ。
メルディもう準備はばっちり !いつでも出発できる。
ミリーナイクス。みんな集まったしさっそく行きましょう。
イクス……あ、ああ。そうだな。それじゃあ光魔の鏡を探しに行こう。
イクス(ミリーナも、俺と同じ気持ち……。やっぱり、不安なのかな……)

Character#N/A
イクスやああぁぁっ ! !
イクスはぁ……はぁ……。とりあえず……片付いたか……。
ミリーナイクス、大丈夫 ! ?
イクスああ……。ミリーナのサポートのおかげでね。
キールそれにしても……きりがないな。さっきからずっと……戦いっぱなしだ
メルディ思ってた以上に光魔が数、多いね。
イクスけど、無視はできないよ。このあたりの光魔を放っておいたら街に向かう可能性もある。
メルディそうだな。すべて倒さないとだよ。
キール……おい、メルディ。お前――
カーリャイクスさま ! また光魔ですよ !
イクスキール、メルディ !そっちの光魔を頼む !
メルディわかったよ !
キール待て !
メルディなんだよー ! ?
キールお前、走り回って光魔を引きつけようとしてるだろ。
キール街に、光魔が向かったりしないように。ここは異世界に具現化された存在だとしてもお前にとっては大切な故郷と同じようなものだから。
メルディえっ……キール。なんで……。
キールわかるんだよ。お前は単純だから。ちょっと見てればな。
メルディ……ごめんな。勝手なこと考えて。
キール誰も悪いとはいってないだろ。代われ、ぼくが囮になる。
メルディ待って !メルディもキールがことわかるよ。
メルディキール、光魔増えたの自分がせいに思ってる。体力なくて、休憩取って時間かかったから。
メルディだから、体力ないのに無理しようとしてる。
キールう、うるさい !体力なくて悪かったな ! !
メルディそうじゃないよ。だから……。
メルディ一緒に、戦おうよ。
キール……メルディ。
キールま、まぁ。それも状況に即した合理的判断だな。いいだろう。
メルディはいな ! それじゃあ――
キールああ ! いくぞ !
ミリーナキールさんとメルディって通じ合ってて素敵だね
イクスそうだな……。
イクス(……俺だって、ちゃんとミリーナを守ってみせる)
ミリーナイクス、ずっと前衛で戦って体力を消耗したでしょう。私が前に出るわ。
イクス……いや、まだ大丈夫だ !ミリーナは援護たのむよ !
ミリーナ……そ、そう ? わかったわ。でも……苦しかったら言ってね。
イクスああ ! 大丈夫 !

Character#N/A
イクス見つけたぞ ! 光魔の鏡だ !
光魔の主……ウゥ~……ハルルルルル !
ミリーナ光魔の主……。それに、光魔も……。
メルディまだこんなに残ってたか……。
キールさすがに一度にまとめて相手にするのは厳しそうだぞ。
イクス(くそっ……またかよっ ! !また……ミリーナが怖い思いをしてる。俺がよけたから……俺のせいでっ)
イクス(何とかしたい……。いや……何とか、するんだ ! ! )
イクス(いつも俺を信じてくれているミリーナを守る為に俺も自分を信じる ! だから俺は、今度こそ―― ! ! )
イクス(そうだ……俺が、やれば ! !やらなくちゃ ! ! )
ミリーナイクス、どうしたの ?
イクス俺が光魔の主を引きつける !みんなは光魔を倒してくれ !
ミリーナイクスひとりで ! ?それは危険よ !
キール同感だ。連携を取りやすいミリーナと二人で戦うべきだろ。
メルディそうだよ。まわりの光魔はキールとメルディでなんとかできる。
イクスあくまで引きつけるだけだから大丈夫だ。
イクス光魔の主を倒すとき、まわりの光魔に邪魔されないよう数を減らしておいてほしい。
ミリーナそういう作戦もわかるけど……でもイクスだけ危険な目に――
イクスそれに、ミリーナまで光魔の主に狙われたら危ないから。
ミリーナイクス……。
イクス頼んだぞ !
ミリーナあっ ! 待って ! !
ミリーナくっ…… !
イクス(なかなか素早いな。だけど、時間稼ぎぐらいなら俺ひとりでなんとかなりそうだ)
イクス(よし、だいぶ攻撃パターンもわかってきた――)
イクス(加速した ! ?くっ――完全には避けきれないか ! ? )
ミリーナイクス ! ? 大丈夫 ! ?
イクスミリーナ……。あ、ありがとう。
ミリーナやっぱり私も協力するね。
イクスえっ ! ? 危ないぞ !ミリーナが標的になるかもしれ――
ミリーナイクス ! すごく嬉しかったよ !私のこと、守ってくれて !
ミリーナでも、私だってイクスを守りたい。私はイクスに怖い思いをさせたくない。
ミリーナだから、自分ができること、力になれることはちゃんとやりたいの。
イクスミリーナ……。
ミリーナそれに、ほら。私、少しだけ先輩だから。
イクスミリーナ。
ミリーナ何 ?
イクス俺と一緒に、戦ってくれ。
ミリーナもちろん !
イクスよしっ、じゃあいくぞっ ! !一緒に ! !

Character#N/A
ミリーナイクス ! お願い ! !
イクスありがとう ! ミリーナ ! !
イクスうおぉぉぉおっ ! ! ! !
イクスはぁ……はぁ……。た、倒した……。
キールあとは光魔の鏡を壊して、封印するだけだな。
メルディイクス、頼んだよ。
イクスあぁ。任せてくれ。これで――
イクスよしっ、もう大丈夫だ。
メルディこれでセレスティア側も安心だな。イクス、ありがとな。
イクスいや、お礼をいうのはこっちだよ。メルディ、キール。二人ともありがとう。
キール感謝される筋合いはない。はじめに言ったように、ぼくが同行したのは不可知なるものを学ぶためだからな。
カーリャメルディさまが行くならとも言ってたよーな ?
キールそ、それは別に重要なことじゃない !
ミリーナイクスもお疲れさま。ずっと前衛で、戦いっぱなしだったけど大丈夫 ?
イクスあぁ。ミリーナにも、助けてもらったからな。ありがとう。
ミリーナどうしたの、改まって。
イクスいや……謝りたいことがあってさ。
イクス俺……ミリーナに怖い思いさせたくないとか心配かけたくないとかでいっぱいで……。
イクスちゃんとミリーナの気持ち、わかってなかったから……ごめん。
ミリーナああ……ううん……。私こそ、ごめんね。
ミリーナイクスがどんどん強くなって背中を見ることが多くなって勝手にそのことを悩んでたのかも。
ミリーナちゃんと、イクスを助けられているのかなって。
イクス何言ってるんだよ。今までだって何度ミリーナに助けられてきたか……。
カーリャお二人ともかみ合ってるようでかみ合ってなかったんですねぇ !
イクスずっと一緒にいる幼なじみが相手でも人の気持ちを考えるのって難しいんだな。
ミリーナそうよね。あらためてキールさんとメルディってすごいと思うわ。
キールな、なんだよ、いきなり。
カーリャ二人は本当にただの旅の仲間ですかぁ ?幼なじみ以上の深~い絆があるようにしか見えないですよぅ。
カーリャたとえば~……そう !こ・い・び――
キールだ、断じて違う ! !このぼくがこんなやつの恋人なわけないだろっ ! !
キールこんな変なしゃべり方で味覚が常人離れしてるこんなやつのっ ! !
メルディそれどういう意味か ! ?メルディ、もう知らない !先に飛空艇いくよ !
キールあっ、おい ! 待てよ ! !
イクスあはは……。仲が良いんだか悪いんだか。本当にどういう関係なんだろうな。
ミリーナけど、お互いに相手のことを考えて信頼し合ってるのよね。二人は。
イクス自分で考えること、知ろうとすること。これって無条件で相手を信頼することより大切なことなのかもしれないな。
イクス間違うこともあるかもしれないけど――
イクスこうして、ちゃんと。もっと、わかり合えるって思うから。
ミリーナ……イクス。ええ、私もそう思うわ。
イクス……なぁ、俺たち、わからないことだらけだろ。
イクスアイギスはティル・ナ・ノーグを滅びの危機から守ってくれる盾だってゲフィオン様は言っていた。
イクスけど、そもそも【滅びの危機】って何なんだ。アイギスの外側はどうなっているのかも俺たちはよく知らない。
ミリーナそうね。多分ゲフィオン様はそのことをちゃんとわかっているんでしょうけれど……。
イクスゲフィオン様は今どこで何をしているのかな……。
イクスそもそも、あの人がどういう人かも俺たちはよくわかってないんだ。
イクスそれに……正直に言うと――
マーク……ゲフィオンにでも聞いてみたらどうだ ?きっと、いい答えをくれるぜ。お前たちにとって、都合のいい答えをな。
ミリーナ……イクス。マークの言葉が気になってるのよね ?
イクス……ああ。
イクスだから、ゲフィオン様のこと少し調べてみようと思う。どうかな ?
ミリーナええ。いいと思う。ゲフィオン様のことだけじゃなくて他にも何かわかるかもしれないし。
イクス王宮の書庫なら何か手がかりがあるかもしれない。
ミリーナそうね。一般の図書館には置いてない文献もある筈だもの。
イクスセールンドに戻ったら、早速調査開始だ。

Character#N/A
ミリーナイクス、お疲れさま。お茶いれてきたわよ。ここに置いておくわね。
イクスありがとう、ミリーナ。助かるよ。
ミリーナゲフィオン様のこと何かわかった ?
イクスいや……。まったくわからない。最近の、宰相になってからの記録しか残っていないんだ。
イクス宰相になった経緯もそれ以前に何をしていたのかもどの文献にも載っていない。
ミリーナえっ、そんなことってありえるの ! ?
イクスいや。普通は考えられないよな。あまりにも不自然だよ……。
イクスゲフィオン様……。一体、何者なんだ……。
ガロウズお前ら。何やってんのかと思えばゲフィオン様のことを調べてたのか。
イクスガロウズ ! ?
ミリーナえっ……あの、これは……。
ガロウズ何。俺は別に気にしてねぇよ。
ガロウズなんせ、俺もよく知らねぇからな。
イクスえっ、ガロウズも ! ?
ガロウズああ。知ってるのは、昔、魔鏡兵器の開発に携わっていたらしいってことぐらいだな。
ミリーナ魔鏡兵器の開発……。確か、魔鏡戦争のとき盛んだった研究よね。
イクス魔鏡兵器の研究者はほぼ全員が鏡士だった筈だ……。俺の父さんも母さんもそうだったから。
イクスそれじゃあ、まさかゲフィオン様には鏡士の力があるのか ! ?
ガロウズいや。そこまではわからねぇ。魔鏡技師ってだけなら俺と同じく鏡士である必要はないしな。
ガロウズけど、俺の命の恩人ってことは確かだぜ。
イクス命の恩人 ?
ガロウズこの魔鏡義肢がその証さ。
ガロウズ俺は魔鏡戦争で死にかけたことがあるんだ。まぁ、なんとか助かったけど左腕を失っちまってな。
ガロウズもう兵士として満足に戦うこともできねぇ。家族もみんな死んじまった。
ガロウズ今後どうすればいいかわからなくて人生に絶望したよ。
ガロウズそんな俺を見て、ゲフィオン様が特別にこの魔鏡義肢を作って下さった。
イクスゲフィオン様が、その魔鏡義肢を……。
ガロウズそれで、俺はゲフィオン様に恩を返そうと魔鏡技術の勉強して、魔鏡機器の整備や運用を担当するようになった訳だ。
ガロウズまぁ、親が魔鏡技師だったから予備知識はあったしな。
ミリーナそうだったの……。ゲフィオン様って優しい方なのね。
ガロウズ今どこで何をしてるかわからねぇけどきっとお前らのことを助けようとしてるって俺は思ってるぜ。
イクス……俺たちのことを、か。
ガロウズけど、まだ気になるんだろ。少し時間も経ったことだし一度王宮を見てきたらどうだ ?
イクス……そうだな。
ミリーナやっぱりまだゲフィオン様は戻られていないみたいね。
イクスああ。それに行方だけじゃなくて素性も経歴も、結局全てわからずじまいだ……。
ミリーナけど、それもイクスがちゃんと調べたからわからないってところまでたどり着けたのよ。
イクスそれはそうかもしれないけど……。
ミリーナそれに、ガロウズさんから話を聞いて少しだけゲフィオン様のことを知ることができたじゃない。
ミリーナガロウズさんのときのように私たちを助けようと動いてくれてるって考えることもできるでしょう ?
デミトリアスその通りだ。それは私が保証するよ。
イクスえっ……あなたは ?
デミトリアス……私はこのセールンドの国王デミトリアスだ。君たちのことは、ゲフィオンから聞いているよ。
イクス国王陛下 ! ? し、失礼しました…。
デミトリアスいや、気にしないでくれ。むしろ謝らなければならないのは私の方だ。
デミトリアスゲフィオンのことで不安にさせてしまったようだね。
デミトリアス彼女には今、極秘任務にあたってもらっているんだよ。
デミトリアス詳しくは言えないが……ゴホッゴホッ。
イクス陛下 ! ? 大丈夫ですか ! ?
デミトリアスすまない……こんな頼りない王で……。生まれつき身体が弱くてね……。
デミトリアス物心つく頃には随分持ち直したんだが結局こんな有様だ……。ゲフィオンには負担を強いるばかりだよ。
デミトリアスだが、彼女が留守の間は、私が君たちの旅の責任を持つよ。それとも私の補佐では不満かな ?
イクス陛下御自らですか ! ?
デミトリアス……この通り身体は弱いがカレイドスコープのことは理解している。安心してくれ。
イクスは、はい。わかりました。
デミトリアスそれじゃあ、すぐにでも次の作業に取りかかろうか。二人とも、ついてきてくれ。
デミトリアスカレイドスコープを起動する。……イクス、魔鏡をこちらに。
イクスどうぞ。
デミトリアスありがとう。こちらの準備は整った。
ミリーナ私はいつでも大丈夫です。
イクス俺もいけます。
デミトリアスでは、鏡士の力を――
二人はい !
二人――
デミトリアス――よし。これでレイヤード処理は成功だ。
イクスレイヤード処理…… ! ?今のは具現化ではなかったんですか ?
デミトリアスえ ! ?ゲフィオンから何も聞いていないのか ?
ミリーナ何のことですか ?
デミトリアス実は六つ目の大陸が具現化された直後からアニマの上昇率に異常が生じたんだ。
イクス六つ目……。ルーティと出会った大陸か。
デミトリアスそこで既に具現化した大陸に再具現化を行うレイヤード処理を施して大陸を安定させる必要があったんだよ。
ミリーナあそこには街や孤児院が……すでに大勢の人たちがいます。大陸の人たちに影響はないんですか ?
デミトリアス具現化を安定状態にしただけだ。理論上は何も問題ない。
イクスその理論というのは一体 ?
デミトリアスそうだね……。君たちは、魔鏡工学や魔鏡機器の知識全般を身に付けているかな ?
ミリーナ……いえ。
イクス俺も魔鏡技術の触りぐらいしか……。
デミトリアスならどこから説明したものか……。すまない、人に物事を解説するのはあまり慣れていなくてね。
デミトリアス時間をくれれば資料を用意できると思うんだけれど……。
イクスそれなら、その資料を待つ間に、レイヤード処理が本当に問題を引き起こしていないか調べに行っても構わないでしょうか。
ミリーナイクス…… !そうよね。ちゃんと自分たちの目で確かめておきたいものね。
デミトリアス……フフ !君たちは本当に仲がいいんだね。
デミトリアスもちろん、問題はないよ。むしろ是非確認に行ってほしい。
デミトリアス二人にばかり仕事をさせて申し訳ないけれどどうか、よろしく頼むよ。
ミリーナ大丈夫です。お任せ下さい。
デミトリアス……そうだ、イクス。君の持つ魔鏡はカレイドスコープによる具現化の際に核となる唯一無二の特別な魔鏡だ。
デミトリアスそれは知っていたかな ?
イクスカレイドスコープを動かす時に必要だというのはゲフィオン様から聞いていましたがそこまでのものとは……。
デミトリアスそうか……。ゲフィオンが君の性格を慮ってあまりプレッシャーを与えないようにしていたのかもしれないな。
デミトリアスその魔鏡は、この世界を守るためには欠かせない重要なものだ。
デミトリアス君にとっても両親の形見だとも聞いている。くれぐれも大切にしてほしい。
イクスは、はい。わかりました。