| Character | #N/A |
| Msc_007_001_speaker03 | そんな……うそ……。 |
| Msc_007_001_speaker03 | イクス……うそ、だよね……。 |
| Msc_007_001_speaker03 | イクス……目をあけてよ……。お願い……お願いだからっ ! ! |
| Msc_007_001_speaker03 | ……やだよ……。 |
| Msc_007_001_speaker03 | いや……。 |
| Msc_007_001_speaker03 | いや―――― ! ! ! ! |
| ミリーナ | ――――ッ ! ! |
| Msc_007_001_speaker02 | ミリーナ、大丈夫か ?すごいうなされてたぞ。 |
| ミリーナ | ………………。 |
| Msc_007_001_speaker02 | ……ミリーナ ? |
| ミリーナ | ……あっ、あぁ。大丈夫よ。なんともないから気にしないで。 |
| イクス | ミリーナ…もしかして、また、【滅びの夢】か ? |
| ミリーナ | ……ええ。 |
| ミリーナ | あっ、でも本当に平気だからね。ちょっと驚いただけ。 |
| ミリーナ | そうだ。イクスは大丈夫 ? |
| イクス | 俺はなんともないよ。それに俺、まだ一度も滅びの夢を見たことがないんだ。 |
| ミリーナ | よかった……。あまり目覚めのいいものじゃないし見たことがないならその方がいいわ。 |
| イクス | けど、なんで俺だけ見ないんだろう……。聞いた話だと、セールンドの人たちもほぼ全員が見てるっていうのに。 |
| イクス | それに、どんどん\"滅びの夢\"が鮮明になってきてるんだろ ? |
| イクス | これってどういう意味なんだ……。やっぱり……滅びの夢は何かを暗示してるのかな……。 |
| ミリーナ | どうなのかしら……。 |
| ミリーナ | けど、イクスが滅びの夢を見ない理由はイクスが強いからだと思うわ。 |
| イクス | いや、それはないだろ。俺はようやく鏡士の力を制御できるようになったばかりだし。 |
| ミリーナ | ふふ♪ そうじゃなくて……心がってこと。 |
| ミリーナ | きっと、みんな不安なのよ。鏡の盾アイギスの破片が降ってきたり突然、大陸が現れたりしてるから。 |
| イクス | もしかして……ミリーナもそうなのか ? |
| ミリーナ | ……不安が全くない訳じゃないけど私はそこまでじゃないかな。だってイクスと一緒だもの。 |
| ミリーナ | 二人で力を合わせて、大地の具現化を進めて鏡の盾アイギスを修復していく。 |
| ミリーナ | そうやって、滅びから世界を救えばきっと滅びの夢も見なくなるんじゃないかしら。 |
| イクス | そうかもしれないけど……。 |
| イクス | ……うん。夢のことも含めてゲフィオン様に相談しなくちゃいけないな。 |
| ガロウズ | ――おーい。お前たち。入ってもいいか ? |
| イクス | ガロウズ ?ああ、どうぞ。 |
| ガロウズ | ゲフィオン様からだ。これからしばらく王宮を離れるってよ。 |
| イクス | ゲフィオン様が ! ?どうして ! ? |
| ガロウズ | 詳しくはわからねぇけど急用ができたらしいぜ。 |
| ガロウズ | なんだ ? 焦った顔して。もしかして、ゲフィオン様に用だったのか ? |
| ガロウズ | だったら今から急いで王宮へ行けばもしかしたら出かける前のゲフィオン様を捕まえられるかも知れないぜ ? |
| ミリーナ | イクス、どうする ? |
| イクス | 滅びの夢や救世軍の動向それに敵側に鏡士がいる可能性……。相談したいことがたくさんある。 |
| イクス | 今後、何が起こるかわからないし対策をたてるためにも少しでも話をしておくべきだ。すぐに王宮へ向かおう。 |
| ミリーナ | わかったわ。 |
| イクス | すいません ! |
| イクス | ゲフィオン様はどちらにおいでですか ! ? |
| Msc_007_001_speaker01 | ゲフィオン様ですか ?つい先ほどお出かけになりましたよ。 |
| イクス | えっ ? もうですか ! ? |
| Msc_007_001_speaker01 | 全ての予定をキャンセルなさって急ぎ出発されましたので。 |
| イクス | えっと……それじゃあいつ戻ってくるかわかりますか ? |
| Msc_007_001_speaker01 | いえ、申し訳ないのですが詳しいことは存じ上げません。しばらく、としか伺っていないものですから。 |
| イクス | それなら、行き先を教えてもらえませんか ? |
| Msc_007_001_speaker01 | すみませんが……それもわからないんです。 |
| イクス | そう……ですか……。 |
| Msc_007_001_speaker01 | すみません。仕事に戻らないといけないのでこれで失礼致します。 |
| ミリーナ | ゲフィオン様、どうしたのかしら。随分慌ただしく出かけていったみたいだけれどたぶん、何かあったのよね。 |
| イクス | ああ……。そうだな。何があったのかはさっぱり見当もつかないけど……。 |
| ミリーナ | イクス、これからどうする ? |
| イクス | ……こうして、ただ待ってる間にもまた救世軍が、鏡映点を仲間に引き入れようとするかもしれない。 |
| イクス | 俺たちは、今できることをしよう。 |
| ミリーナ | 次の大陸に向かうのね。 |
| イクス | ああ、急いで出発だ。 |
| Character | #N/A |
| イクス | ここが新しい大陸か……。よし。それじゃあ鏡映点を捜しに―― |
| ミリーナ | イクス ! 見て ! あそこで小さな動物が光魔に襲われてるわ ! ? |
| カーリャ | はわわわわ ! ? 大変です ! ? |
| イクス | 助けよう ! |
| イクス | ……ふぅ、何とか光魔を追い払えたな。 |
| ミリーナ | よかった……。襲われていた仔も怪我はないみたい。 |
| クィッキー | クィッキー ! |
| イクス | ――あははっ…… !くすぐったいって !どうしたんだ、急に…… ! ? |
| ミリーナ | ふふ。その仔、光魔から助けてくれたイクスに、感謝してるんだと思うな。 |
| イクス | あははっ……そういうことか。なら、どういたしましてだな。 |
| クィッキー | クィッ、クィッキー ! |
| カーリャ | なんだか楽しそうでいいですねぇー !カーリャも混ぜてくださーい ! |
| ミリーナ | あっ、カーリャ。いきなり近づいたらその仔が驚いちゃう―― |
| Msc_007_002_speaker01 | Oh KOKO!! |
| カーリャ | ほわわっ !驚かせてごめんなさ……えっ ? |
| イクス | 今の、女の子の声……だったか ? |
| ミリーナ | えっ ? どこへいくの ? |
| イクス | おーい !一人じゃ危ないぞ ! |
| Msc_007_002_speaker01 | KOKO! |
| イクス | えっ ! ?あの人、この大陸の鏡映点……だよな ! ? |
| ミリーナ | もしかして、あの仔を捜していたのかしら ? |
| メルディ | You two ・・・!Found the KOKO for us aren't you?!Thanks!! |
| イクス | ……えっ ? |
| メルディ | Monster's been attacked・・・ Separated・・・Was worried・・・You've save it. |
| ミリーナ | あ、あれ ! ? |
| イクス | あ、あの……待ってください。えっと……その……。 |
| メルディ | Oops sorry!I am NALR! |
| メルディ | This is KOKO!NALR is KOKO's friend.! |
| ミリーナ | ねぇ……イクス。何て言ってるかわかる ? |
| イクス | いや……。全然わからないよ……。 |
| メルディ | Humm・・・!?You don't understand NALVOKS・・・ do you? |
| イクス | えぇっ ! ? ごご、ごめん !なにか変なこと言ったかな ! ? |
| ミリーナ | ち、違うの !私たちは怪しい者じゃないのよ ! ? |
| カーリャ | そうです ! このイクスさまとミリーナさまは世界を救う使命を持った正義の味方で―― |
| イクス | ややこしくなるからカーリャは少し黙っててくれーっ ! |
| メルディ | Cool!We're all friends now. |
| イクス | ……え ? |
| メルディ | You are both incredible!You saved KOKO. I am so grateful. |
| イクス | と、とりあえず、怪しまれてはいない……のかな ? |
| イクス | ふぅ……。よかった。 |
| ミリーナ | ……ねぇ。イクス。これからどうする ? |
| イクス | そうだな……。言葉が通じないのは想定外だったし一度、状況を整理したいよな。 |
| ミリーナ | それじゃあ街に向かいましょうよ。確かこの先にあったわよね。 |
| メルディ | To the town?I know the direction.That way! |
| ミリーナ | もしかして……街、どこかわかるの ? |
| イクス | ……よかった。助かるよ。案内、頼めるかな。 |
| メルディ | Follow me! |
| イクス | ありがとう。よし。それじゃあ、ついて行こうか。 |
| Character | #N/A |
| ミリーナ | あなた、もしかして……メルディっていうの ? |
| メルディ | Yes I am NALR!NA L R. NALR! |
| メルディ | This is KOKO.KOKO! |
| ミリーナ | あっ。わかった !あなたがメルディ !で、この仔がクィッキーね ! |
| ミリーナ | イクス。聞いて !名前がわかったよ―― |
| ミリーナ | ……なんでそんな後ろにいるの ! ? |
| イクス | いや。光魔がどこに潜んでるかわからないし。俺は後ろで周囲を警戒してるだけだよ。 |
| メルディ | Thank you OKS butWe can coordinate betterIf we move closer! |
| イクス | えっ…… ?その……何、かな ? |
| メルディ | We should go together! |
| イクス | えっと……なんだろ。あっ……あはは……。 |
| カーリャ | もしかして、イクスさまメルディさまのことが苦手なんですか ? |
| メルディ | You What? |
| イクス | いやいや ! 違うから !メルディ、それは誤解だよ ! ? |
| メルディ | What's wrong with you? |
| イクス | そ、そんな不安そうな顔しないでくれよ……。 |
| イクス | 俺はメルディのこと苦手とかそういうのじゃなくて……。 |
| イクス | ど、どうしよう。ミリーナ。 |
| ミリーナ | うーん。イクスが思ってたことそのまま伝えればいいんじゃないかしら ?きっとメルディにも伝わるわよ。 |
| イクス | その……。メルディに間違った受け答えをして誤解させたり、不安にさせてしまったら悪いと思ってさ……。 |
| イクス | 伝わってる……かな ? |
| メルディ | Don't worry.I don't understand your word butI sense what you mean. |
| メルディ | Please continue talking to me. |
| イクス | うーん…。ごめん。なんて言ってるか、わからないや。 |
| ミリーナ | そうねぇ……多分『気にしすぎないで』……じゃないかしら ? |
| イクス | あぁ、そういうこと……なの、かな ?えっと、気を使わせてごめん。メルディ。 |
| イクス | 俺、気にしすぎてたかも―― |
| Msc_007_003_speaker01 | な、何なんだこいつら !というより、ここはどこだっ ! ? |
| イクス | なんだこの声 ! ?もしかして、誰か襲われてる ! ? |
| メルディ | What's this voice KOL?I'll go check! |
| イクス | 待てよ ! メルディ ! ! |
| カーリャ | イクスさま ! ミリーナさま !こ、この反応 !光魔 ! それに、鏡映点です ! ! |
| ミリーナ | 鏡映点も ! ?ケリュケイオンで観測したときは一人だけだったのに ! |
| イクス | とにかく、メルディを追いかけよう ! ! |
| メルディ | KOL! Are you OK? |
| キール | メルディ ! ?お前、こんなとこで何やってるんだ ! ? |
| イクス | 俺たちも加勢する ! |
| キール | お前たち、何者だ ! ?見たところ……インフェリア人でもセレスティア人でもないな ! ? |
| ミリーナ | インフェリア人 ? セレスティア人 ?私たちは―― |
| メルディ | They are with us!Let's fight together fornow!! |
| キール | ……お前がそういうなら。だが、ぼくはまだ信頼した訳じゃないからな ! |
| キール | おいっ、加勢するんだろ ! ?ちゃんと活躍してくれよ ! |
| イクス | あぁ ! 任せてくれ ! ! |
| Character | #N/A |
| イクス | ――大体、説明できたかな ?この世界のこと……。 |
| メルディ | OK understand.Thanks for a brief. |
| キール | ぼくも、この世界、及び具現化の諸原理光魔の鏡と、その封印の必要性など諸々、理解した。 |
| イクス | キール。メルディ。二人を巻き込んでしまってごめん……。 |
| キール | まったくだ。せっかく晶霊術に関する新説を閃いて論文にまとめていたのに。もう少しで完成だったんだぞ。 |
| ミリーナ | キールさん、私からも。迷惑かけてごめんなさい……。 |
| キール | あぁ。本当にいい迷惑だね。論文だけじゃなく具現化されたと思ったらいきなり光魔とかいう魔物に襲われるし―― |
| メルディ | KOL! Don't accuse them.OKS and NOLOVH they are samewith us. |
| キール | な、なんだよ。別にぼくは、二人を責めてる訳じゃない。ただ事実を言ってるだけで……。 |
| メルディ | OKS! NOLOVH! Its not your fault!I am with you! |
| イクス | えっ…… ? もしかしてメルディも怒って……るのか ? |
| キール | 違う。こいつは『自分が協力する』って言いたいんだよ。 |
| イクス | 本当に ! ?ありがとう ! メルディ !すごく助かるよ ! |
| メルディ | When the times are tough we should help each other.Let me help you. |
| ミリーナ | よかったわね。イクスメルディ、協力してくれるみたいで。 |
| イクス | キールは……手伝ってもらえるか ?もちろん無理にとは言えないけど……。 |
| キール | ――不可知なるものを学ぶこと。大学時代の恩師。マゼット博士の言葉だ。 |
| キール | お前たちの旅に同行することはぼくの学ぶべきものに通じている気がする。 |
| キール | それに……メルディも行くんだろ。……付き合うしかないじゃないか。 |
| イクス | えっ、いいのか ! ?ありがとう、キール ! 心強いよ ! |
| キール | 勘違いするなよ。別にお前たちを助けるためについて行く訳じゃ―― |
| メルディ | Thank you KOL!I am glad... I'm glad to be with you KOL! |
| キール | な、なんでお前まで喜んでるんだよ ! ? |
| メルディ | Don't be shy.Don't you want to be together? |
| キール | い、いや……それは……。というより、ぼくはお前と一緒なのが嫌な訳じゃ―― |
| キール | と、とにかく光魔の鏡を封印するんだろ。さっさと片付けるぞ。 |
| イクス | それもそうだな。カーリャ。光魔の鏡の反応は ? |
| カーリャ | う、うーん。どっちでしょう……。 |
| ミリーナ | 距離が離れてて方角までまだよくわからない ? |
| カーリャ | それもあるんですけど……。うーん……この街の先……ですね。 |
| イクス | わかった。それじゃあいってみよう。 |
| Character | #N/A |
| ミリーナ | カーリャ。光魔の鏡の反応はどう ? |
| カーリャ | もうすぐですよ。ぶるぶる~って感じます~。 |
| イクス | そろそろ光魔に出くわすかもしれない。キールとメルディも気をつけてくれ。 |
| キール | 言われなくてもわかってる。ぼくたち鏡映点はただでさえ狙われやすいんだからな。 |
| キール | メルディ。戦闘中、危ないと思ったらすぐ後ろにさがれ。ぼくが囮になり、立て直す時間を稼ぐ。 |
| メルディ | You are getting the timefor KLANAL ARTEUnderstood butDon't strains yourself too far. |
| キール | ふん。お前は自分の心配だけしてろ。余計なことを考え、判断に迷ったあげく光魔に囲まれたりしたら面倒だ。 |
| メルディ | YES! I do mind about you!We are the friends! |
| キール | お前なんかに気遣われなくてもぼくは自分の力でなんとかする。 |
| メルディ | What do you mean by your own business?I can help. |
| キール | どうだか。そもそもお前は―― |
| カーリャ | キールさまぁ。メルディさまのことが心配でしょうがないのはわかるけどそろそろ先に進みません ? |
| キール | ぼ、ぼくは心配なんてしてないっ !どう解釈したらそんな結論になる ! ?理解不能だっ ! ! |
| イクス | いや……。見たままの解釈だと思うけど……。 |
| ミリーナ | ずっと一緒に旅してきた仲間だもの。それだけ大切なのよね。 |
| キール | か、勘違いはやめてくれ。むしろ、ぼくはこいつのことなんてどうでも―― |
| メルディ | I don't care about you KOL.I am going. |
| キール | あっ。メルディ ! 待てよ ! |
| イクス | メルディ、行っちゃったぞ。追いかけないと……。 |
| キール | …………。 |
| イクス | キール……。大丈夫か ? |
| ミリーナ | 落ち込まないで、キールさん。気をしっかり持って ! |
| キール | ……お、落ち込んでなんかない。ほら。先に進むぞ……。ぼくは大丈夫だ……。 |
| イクス | いや、全然そうは見えないんだけど―― |
| メルディ | Everyone! Quick! |
| キール | メルディ ! ? どうした ! |
| イクス | なにかあったのか ! ? |
| イクス | メルディ ! 大丈夫か ! ? |
| メルディ | YES. Prof. NHXAZMU too.He is just fainted. |
| キール | マゼット博士 ! ?なんでこんなところに ! ? |
| ミリーナ | 確かキールさんの恩師だっていう…… ! ?大丈夫なの ! ? |
| キール | あぁ、気絶しているだけらしい。 |
| イクス | なら、まず光魔の主を倒すぞ !そして光魔の鏡も封印する ! ! |
| Character | #N/A |
| メルディ | Wow! |
| キール | おい。そっちは終わったか ? |
| イクス | あぁ。これでもう光魔は発生しない。キール、メルディ。協力ありがとう。 |
| ミリーナ | マゼット博士は ?大丈夫だった ? |
| キール | 何も問題ない。街からしばらく出ないようと伝えておいた。 |
| イクス | なぁ、キール。マゼット博士は……その、鏡映点だったのか ? |
| キール | ……いや、恐らく違うと思う。微妙に会話がかみ合わなかった。 |
| キール | ぼくらの記憶を通して具現化されたこの世界の住人としてのマゼット博士と思っていいだろうな。 |
| ミリーナ | ……ごめんなさい。 |
| キール | いや、そういうものだと聞いていたから問題はない。それに博士が異世界に連れてこられたんじゃなくてよかったと思ってる。 |
| キール | 研究者にしてみればいい迷惑だからな。 |
| イクス | そうだよな……。ごめん、キール。 |
| ミリーナ | あ、あの、キールさん。マゼット博士は、こんなところで何をしていたの ? |
| キール | 立証できていないからと詳しくは語ってくれなかった。 |
| キール | だが……察するに。別世界の観測を試みていたんだろうな。 |
| イクス | 別世界 ? どういうことだ ? |
| キール | まず、晶霊学的存在論を応用しアイギスの盾の存在の可能性をマゼット博士は導き出したんだろう。 |
| キール | けど、アイギスの盾がオルバース界面簡単にいうと、世界を分かつ境界だと誤った結論に至ったんだろうと思う。 |
| イクス | つまり、アイギスを世界の境界だと思った。だから外側に別世界があると考えてその観測をしようとしてたのか。 |
| キール | おそらくな。 |
| ミリーナ | 別の世界か……。考えたこともなかった。さすが学者さん、すごい発想ね。 |
| キール | ぼくたちの元いた世界は二つの世界で構成されていたからある意味、自然な発想とも言えるな。 |
| キール | まぁ、お前たちの話を聞いている限りアイギスの外に別の世界なんて存在するとは思えないけど。 |
| イクス | (アイギスの外か……。滅びの危機が迫っているようにゲフィオン様は言ってたけど……) |
| マーク | ……ゲフィオンにでも聞いてみたらどうだ ?きっと、いい答えをくれるぜ。お前たちにとって、都合のいい答えをな。 |
| ミリーナ | イクス、どうかしたの ? |
| イクス | ……いや。なんでもないよ。 |
| キール | そうだ。二人とも。マゼット博士から『オージェのピアス』を預かってきた。 |
| キール | これをつければメルディと会話できるようになる。 |
| イクス | メルディの言葉がわかるようになるのか ! ? |
| ミリーナ | よかったわ。これでメルディのことがもっとわかるようになるのね。 |
| キール | だが、ひとつ問題がある。 |
| キール | オージェのピアスは心の波長が合わさったときにしか機能しないんだ。 |
| イクス | 心の波長 ? |
| キール | とりあえず、ピアスをつけてみてくれ。 |
| イクス | ああ、わかった。……これで、いいかな。ミリーナはつけたか ? |
| ミリーナ | つけたわよ。いつでも大丈夫。 |
| イクス | えっと……メルディ。俺の言葉、わかる ? |
| メルディ | I am sorry. I still don't understand.Do you understand my word? |
| イクス | ダメだ。俺にはメルディの言葉わからないや……。 |
| ミリーナ | 私もわからないわ。どうしたら【心の波長】が合うのかしら。 |
| イクス | 心の波長か……。なかなか難しそうだな……。 |
| キール | ぼくや他の仲間も最初はわからなかった。少しずつメルディのことを知っていけば心の波長も合っていく筈さ。 |
| クィッキー | クィッキー ! |
| キール | うん ? どうしたんだ、クィッキー ? |
| メルディ | I am worry that it's the directionfor the town. |
| イクス | キール。メルディは何て言ってるんだ ? |
| キール | 街の方から魔物の気配がするらしい。まだ光魔が残っていたのかもな。 |
| ミリーナ | イクス、倒しておいた方がよさそうね。 |
| イクス | そうだな。二人は飛空艇に戻っていてくれ。あとは俺たちが片付ける。 |
| キール | いや、ぼくも手伝う。 |
| メルディ | I am with you for the battle. |
| イクス | 二人とも協力してくれるのか ? |
| キール | 街にはマゼット博士もいるからな。昔より体力もついたみたいだしまだまだ戦える。 |
| メルディ | KOKO and I am fine..KOKO will guide us thereLets follow! |
| キール | 案内するってさ。 |
| イクス | すまない。助かるよ。それじゃあ、さっそく向かおう。 |
| Character | #N/A |
| イクス | クィッキー、大丈夫か ? |
| クィッキー | クィッキー ! |
| ミリーナ | よかった。ケガはないみたい。 |
| メルディ | KOKO are you OK? |
| メルディ | Thank you!You've saved KOKO again. |
| イクス | えっと……感謝されてるんだよな ?ミリーナ、言葉わかるようになったか ? |
| ミリーナ | ううん。けど、わかるわ。 |
| イクス | そう……だな。メルディ、どういたしまして。 |
| メルディ | ・・・!! |
| イクス | えっ ?ど、どうしたんだ ? |
| イクス | な、なんだろ……。俺、何かしちゃったのか…… ? |
| メルディ | your hand OKS! |
| ミリーナ | あっ、イクス。手、ケガしてるわよ。大丈夫 ? |
| イクス | ……ホントだ。けど、全然平気だよ。かすり傷で気づかなかったぐらいだし。 |
| メルディ | Sorry for this OKS.Are you OK? |
| ミリーナ | メルディ、優しいわね。イクスのことも心配してくれて。 |
| イクス | ……あぁ。そうだな。それに、俺にも何となくわかったよ。 |
| イクス | メルディ、聞いてくれ。俺は大丈夫だよ。それより、クィッキーが無事でよかった。 |
| ミリーナ | メルディの大切なお友達だものね。 |
| メルディ | OKS・・・. NOLOVH・・・. |
| メルディ | ありがとな ! |
| イクス | ……えっ ! ? 今 ! ? |
| ミリーナ | 聞こえたわよね ! ? |
| メルディ | バイバ ! 二人が言葉わかるよ !メルディが言葉もわかるか ! ? |
| イクス | あっ、あぁ ! わかるよ ! !ちゃんと伝わってる ! ! |
| ミリーナ | 私も ! メルディの言葉わかるわよ ! ! |
| メルディ | ワイール ! よかったよ !メルディ、二人と話せるの嬉しいよ ! ! |
| メルディ | それに、二人にやっとちゃんとお礼も言える ! |
| イクス | お礼なんて……。むしろ俺たち言葉がわからなくてメルディに迷惑かけたと思うし……。 |
| メルディ | ううん。イクスとミリーナ。二度もクィッキー助けてくれた。それに、二人がおかげで、キールにも会えた。 |
| メルディ | 二人にはずっと感謝してたよ。本当に、ありがとな。 |
| イクス | メルディ……。 |
| ミリーナ | よかったわね。イクス。メルディの気持ち、ちゃんとわかって。 |
| イクス | あぁ。俺たちの方こそ感謝の気持ちでいっぱいだよ。 |
| キール | イクス。ミリーナ。メルディと話せるようになったのか ! ? |
| イクス | キール ! ああ、そうだよ !ちゃんとメルディの言葉がわかる !これもキールのおかげだ ! |
| ミリーナ | キールさんが言っていた【心の波長】のこと少しだけ理解できたわよね。 |
| イクス | キール、ありがとう。 |
| キール | な、なんだよ急に。ぼくは特に何もしてない。感謝される筋合いはないね。 |
| キール | 逆に……ぼくは助けられた身だ。お前たちのおかげでメルディとも再会できたわけだしな。 |
| キール | 遅くなったが……。一応……礼は言っておく。 |
| メルディ | キールがそんなこと言うなんて珍しい。どうしよ、雪降るかもしれないよ。 |
| キール | う、うるさい ! 雪なんて降るか ! |
| カーリャ | ぶるっ……ぶるっ…… ! |
| キール | 鏡精 ! 想像して鳥肌を立てるな ! |
| カーリャ | 違いますよぅ !光魔の鏡を封印したのにまだ反応を感じるんです ! |
| ミリーナ | えっ ! ? まだ他に光魔の鏡があるの ! ? |
| イクス | ……救世軍による干渉かな ?それとも鏡映点が2人だから光魔の鏡も2つあるとか。 |
| ミリーナ | でも、ルークさんとジェイドさんの時はそんな事なかったわよね。 |
| キール | ……2つの光魔の鏡。いや……これは仮説だが二つの世界を具現化したなら……。 |
| メルディ | キール、そうかもしれない。 |
| ミリーナ | 二人とも、何かわかったの ? |
| キール | あくまで仮説だ。だが、可能性は高い。 |
| メルディ | 向かいながら説明するよ。反応があるとこまで行こう。 |
| イクス | わかった。二人ともよろしく頼む。 |
| Character | #N/A |
| イクス | つまり、実は今回、二つの世界がひとつの島として具現化されていた。だから光魔の鏡も二つあるってことか。 |
| ミリーナ | キールさんとメルディのいた世界はインフェリアとセレスティア、二つの世界から成り立ってたのよね。 |
| イクス | ああ。そう聞くと、ありえない話じゃないのかもな。 |
| メルディ | さっき封印したのは、インフェリア側が光魔の鏡。この先、セレスティア側にもある筈だよ。 |
| カーリャ | カーリャもこの先から光魔の鏡の反応を感じますよぉ。離れてるから、まだちょびっとですけど。 |
| キール | はぁはぁ……休憩は……終わり……だ……。は、早く……ぜぇ……はぁ……。封印しに……はぁ、はぁ……いくぞ……。 |
| イクス | 息絶え絶えだぞ ! ?まだ休んでていいから ! |
| メルディ | キール。体力ないのしょうがないこと。無理するのよくないよ。 |
| キール | はぁ……ぼくの……どこが……無理してるって……言うのか……はぁはぁ……さっぱり、わからないね。 |
| ミリーナ | メルディの言う通りよ。呼吸が乱れてすごく苦しそう……。 |
| メルディ | 山登るのすごい体力使う。疲れ取れるまで待つよ。 |
| キール | 休んでる暇なんか……いたっ ! |
| イクス | キール、大丈夫か ! ? |
| キール | くっ……無論だ。 |
| メルディ | 本当か ?キール、ケガしてないか ? |
| キール | どこもケガはしてない。ちょっとつまづいただけでいちいち騒がないでくれ。 |
| メルディ | けど……。 |
| キール | いいから先に進むぞ。無駄話している方がよっぽど体力を消耗する。 |
| メルディ | あっ、待って。オージェのピアス落としたよ。 |
| キール | うん ? どこだ ? |
| メルディ | 後ろだよ。メルディが拾うよ。 |
| キール | 自分で拾える。無駄に動き回って体力消費するようなことするな。 |
| イクス | ……あれ ? キールとメルディはオージェのピアスがなくても互いに言葉がわかるのか ? |
| メルディ | キールが言葉は少ししかわからないな。 |
| キール | ぼくもメルディの言葉はわからない。メルニクス語は複雑な言語だからな。 |
| メルディ | インフェリアでメルニクス語は古代語の扱いだからな。 |
| キール | こいつとはじめて会ったときは辞書を引きながらなんとか言葉を理解しようとしたものさ。 |
| メルディ | なんだか懐かしいよ。キール、辞書引いても全然、メルニクス語わかってなかった。 |
| キール | しょ、しょうがないだろ。メルニクス語は解明されてないことが多過ぎるんだ。 |
| キール | それよりオージェのピアスはどこだ ?片側が見当たらない。 |
| メルディ | 服に引っかかってるよ。 |
| キール | あぁ、袖に引っかかってたか。 |
| ミリーナ | ねぇ、イクス。やっぱりキールさんとメルディ普通に会話してるわよね ? |
| イクス | 言葉がわかってるようにしか見えないな。 |
| キール | ……よし、これで大丈夫だ。ピアスをつけたぞ。 |
| カーリャ | ピアスといえば【心の波長】が関係してましたよね。 |
| カーリャ | もしかして、キールさまとメルディさまは心の波長が完全に一致してるから言葉がわかるんでしょうか。 |
| メルディ | うーん……。そうなのかもな。 |
| キール | そんなわけないだろ !変なこというな ! |
| イクス | けど、それじゃあどうして ? |
| キール | そ、そんなこと知るか……。 |
| キール | ただ……言葉はわからなくてもなんとなく、こいつの考えてることはわかるというか……。 |
| メルディ | キールもか ?メルディも同じだよ。 |
| キール | い、一緒にするな。お前は思考が単純だからわかるだけだ。 |
| メルディ | メルディ、そんな単純じゃないよ ?色々いーっぱい考えてるよ。もちろんキールがことも。 |
| イクス | だから、なのか…… ? |
| キール | まぁ……そうかもな。相手の気持ちを考えること。知ろうとすること。 |
| キール | 学問と同じで、そういう姿勢が大切なのかもしれないな。 |
| ミリーナ | キールさんはそれだけメルディのことを考えて知ろうとしてきたのね。 |
| キール | お、おい。変な誤解はするなよ。とにかく、今は光魔の鏡を封印しに行くぞ。 |
| メルディ | あっ。キール、待ってよ~。 |
| ミリーナ | なんだかキールさん少し元気になったみたいね。 |
| イクス | そうだな。俺たちも行こう。 |
| Character | #N/A |
| イクス | ミリーナ。もう準備は終わったのか ? |
| ミリーナ | 私は大丈夫。キールさんとメルディもすぐ来るみたいよ。 |
| カーリャ | あとはみんなで光魔をやっつけてパパッと光魔の鏡を封印するだけですね ! |
| イクス | けど、そう簡単にはいかないと思うぞ。たぶん光魔の群れが待ち構えている筈だから。 |
| ミリーナ | 光魔の鏡が出現して時間がけっこう経ってるから光魔の数も増えてそう……。 |
| イクス | それに、二つの世界が具現化するなんて想定外のことも起きてる。 |
| イクス | 何が起こるかわからないわけだしいつも以上に慎重に行動しないと。 |
| ミリーナ | 今は私たちの力で解決していかないとだものね。さらに気を引き締めていかなきゃ。 |
| イクス | (……そうだな。今はゲフィオン様もいない。まず、俺がしっかりしないと……) |
| イクス | ミリーナ。何かあっても俺がなんとかするよ。 |
| ミリーナ | イクス ? |
| イクス | どこまでできるかわからないけど。俺、もっと頑張るからさ。 |
| ミリーナ | なら、私も頑張るわ。しっかりイクスをサポートする。 |
| ミリーナ | 私、イクスよりお姉さんなのよ。むしろどんどん頼ってくれていいんだから ! |
| ミリーナ | ……だから、ひとりで抱え込みすぎないで。私もイクスと同じ気持ちでいるから。 |
| イクス | 俺と同じ ? それってどういう―― |
| キール | 待たせた。クレーメルケイジの中の晶霊をフリンジしようとしたんだがどうも勝手が違っていて、時間がかかった。 |
| キール | ……もしかすると、晶霊がいないのかも知れない。これがお前たちの言っていたエンコードの影響なのかも知れないな。 |
| キール | まぁ、術は使えるから問題はない。あとでじっくり調べるさ。 |
| メルディ | もう準備はばっちり !いつでも出発できる。 |
| ミリーナ | イクス。みんな集まったしさっそく行きましょう。 |
| イクス | ……あ、ああ。そうだな。それじゃあ光魔の鏡を探しに行こう。 |
| イクス | (ミリーナも、俺と同じ気持ち……。やっぱり、不安なのかな……) |
| Character | #N/A |
| イクス | 見つけたぞ ! 光魔の鏡だ ! |
| 光魔の主 | ……ウゥ~……ハルルルルル ! |
| ミリーナ | 光魔の主……。それに、光魔も……。 |
| メルディ | まだこんなに残ってたか……。 |
| キール | さすがに一度にまとめて相手にするのは厳しそうだぞ。 |
| イクス | (くそっ……またかよっ ! !また……ミリーナが怖い思いをしてる。俺がよけたから……俺のせいでっ) |
| イクス | (何とかしたい……。いや……何とか、するんだ ! ! ) |
| イクス | (いつも俺を信じてくれているミリーナを守る為に俺も自分を信じる ! だから俺は、今度こそ―― ! ! ) |
| イクス | (そうだ……俺が、やれば ! !やらなくちゃ ! ! ) |
| ミリーナ | イクス、どうしたの ? |
| イクス | 俺が光魔の主を引きつける !みんなは光魔を倒してくれ ! |
| ミリーナ | イクスひとりで ! ?それは危険よ ! |
| キール | 同感だ。連携を取りやすいミリーナと二人で戦うべきだろ。 |
| メルディ | そうだよ。まわりの光魔はキールとメルディでなんとかできる。 |
| イクス | あくまで引きつけるだけだから大丈夫だ。 |
| イクス | 光魔の主を倒すとき、まわりの光魔に邪魔されないよう数を減らしておいてほしい。 |
| ミリーナ | そういう作戦もわかるけど……でもイクスだけ危険な目に―― |
| イクス | それに、ミリーナまで光魔の主に狙われたら危ないから。 |
| ミリーナ | イクス……。 |
| イクス | 頼んだぞ ! |
| ミリーナ | あっ ! 待って ! ! |
| ミリーナ | くっ…… ! |
| イクス | (なかなか素早いな。だけど、時間稼ぎぐらいなら俺ひとりでなんとかなりそうだ) |
| イクス | (よし、だいぶ攻撃パターンもわかってきた――) |
| イクス | (加速した ! ?くっ――完全には避けきれないか ! ? ) |
| ミリーナ | イクス ! ? 大丈夫 ! ? |
| イクス | ミリーナ……。あ、ありがとう。 |
| ミリーナ | やっぱり私も協力するね。 |
| イクス | えっ ! ? 危ないぞ !ミリーナが標的になるかもしれ―― |
| ミリーナ | イクス ! すごく嬉しかったよ !私のこと、守ってくれて ! |
| ミリーナ | でも、私だってイクスを守りたい。私はイクスに怖い思いをさせたくない。 |
| ミリーナ | だから、自分ができること、力になれることはちゃんとやりたいの。 |
| イクス | ミリーナ……。 |
| ミリーナ | それに、ほら。私、少しだけ先輩だから。 |
| イクス | ミリーナ。 |
| ミリーナ | 何 ? |
| イクス | 俺と一緒に、戦ってくれ。 |
| ミリーナ | もちろん ! |
| イクス | よしっ、じゃあいくぞっ ! !一緒に ! ! |
| Character | #N/A |
| ミリーナ | イクス ! お願い ! ! |
| イクス | ありがとう ! ミリーナ ! ! |
| イクス | うおぉぉぉおっ ! ! ! ! |
| イクス | はぁ……はぁ……。た、倒した……。 |
| キール | あとは光魔の鏡を壊して、封印するだけだな。 |
| メルディ | イクス、頼んだよ。 |
| イクス | あぁ。任せてくれ。これで―― |
| イクス | よしっ、もう大丈夫だ。 |
| メルディ | これでセレスティア側も安心だな。イクス、ありがとな。 |
| イクス | いや、お礼をいうのはこっちだよ。メルディ、キール。二人ともありがとう。 |
| キール | 感謝される筋合いはない。はじめに言ったように、ぼくが同行したのは不可知なるものを学ぶためだからな。 |
| カーリャ | メルディさまが行くならとも言ってたよーな ? |
| キール | そ、それは別に重要なことじゃない ! |
| ミリーナ | イクスもお疲れさま。ずっと前衛で、戦いっぱなしだったけど大丈夫 ? |
| イクス | あぁ。ミリーナにも、助けてもらったからな。ありがとう。 |
| ミリーナ | どうしたの、改まって。 |
| イクス | いや……謝りたいことがあってさ。 |
| イクス | 俺……ミリーナに怖い思いさせたくないとか心配かけたくないとかでいっぱいで……。 |
| イクス | ちゃんとミリーナの気持ち、わかってなかったから……ごめん。 |
| ミリーナ | ああ……ううん……。私こそ、ごめんね。 |
| ミリーナ | イクスがどんどん強くなって背中を見ることが多くなって勝手にそのことを悩んでたのかも。 |
| ミリーナ | ちゃんと、イクスを助けられているのかなって。 |
| イクス | 何言ってるんだよ。今までだって何度ミリーナに助けられてきたか……。 |
| カーリャ | お二人ともかみ合ってるようでかみ合ってなかったんですねぇ ! |
| イクス | ずっと一緒にいる幼なじみが相手でも人の気持ちを考えるのって難しいんだな。 |
| ミリーナ | そうよね。あらためてキールさんとメルディってすごいと思うわ。 |
| キール | な、なんだよ、いきなり。 |
| カーリャ | 二人は本当にただの旅の仲間ですかぁ ?幼なじみ以上の深~い絆があるようにしか見えないですよぅ。 |
| カーリャ | たとえば~……そう !こ・い・び―― |
| キール | だ、断じて違う ! !このぼくがこんなやつの恋人なわけないだろっ ! ! |
| キール | こんな変なしゃべり方で味覚が常人離れしてるこんなやつのっ ! ! |
| メルディ | それどういう意味か ! ?メルディ、もう知らない !先に飛空艇いくよ ! |
| キール | あっ、おい ! 待てよ ! ! |
| イクス | あはは……。仲が良いんだか悪いんだか。本当にどういう関係なんだろうな。 |
| ミリーナ | けど、お互いに相手のことを考えて信頼し合ってるのよね。二人は。 |
| イクス | 自分で考えること、知ろうとすること。これって無条件で相手を信頼することより大切なことなのかもしれないな。 |
| イクス | 間違うこともあるかもしれないけど―― |
| イクス | こうして、ちゃんと。もっと、わかり合えるって思うから。 |
| ミリーナ | ……イクス。ええ、私もそう思うわ。 |
| イクス | ……なぁ、俺たち、わからないことだらけだろ。 |
| イクス | アイギスはティル・ナ・ノーグを滅びの危機から守ってくれる盾だってゲフィオン様は言っていた。 |
| イクス | けど、そもそも【滅びの危機】って何なんだ。アイギスの外側はどうなっているのかも俺たちはよく知らない。 |
| ミリーナ | そうね。多分ゲフィオン様はそのことをちゃんとわかっているんでしょうけれど……。 |
| イクス | ゲフィオン様は今どこで何をしているのかな……。 |
| イクス | そもそも、あの人がどういう人かも俺たちはよくわかってないんだ。 |
| イクス | それに……正直に言うと―― |
| マーク | ……ゲフィオンにでも聞いてみたらどうだ ?きっと、いい答えをくれるぜ。お前たちにとって、都合のいい答えをな。 |
| ミリーナ | ……イクス。マークの言葉が気になってるのよね ? |
| イクス | ……ああ。 |
| イクス | だから、ゲフィオン様のこと少し調べてみようと思う。どうかな ? |
| ミリーナ | ええ。いいと思う。ゲフィオン様のことだけじゃなくて他にも何かわかるかもしれないし。 |
| イクス | 王宮の書庫なら何か手がかりがあるかもしれない。 |
| ミリーナ | そうね。一般の図書館には置いてない文献もある筈だもの。 |
| イクス | セールンドに戻ったら、早速調査開始だ。 |
| Character | #N/A |
| ミリーナ | イクス、お疲れさま。お茶いれてきたわよ。ここに置いておくわね。 |
| イクス | ありがとう、ミリーナ。助かるよ。 |
| ミリーナ | ゲフィオン様のこと何かわかった ? |
| イクス | いや……。まったくわからない。最近の、宰相になってからの記録しか残っていないんだ。 |
| イクス | 宰相になった経緯もそれ以前に何をしていたのかもどの文献にも載っていない。 |
| ミリーナ | えっ、そんなことってありえるの ! ? |
| イクス | いや。普通は考えられないよな。あまりにも不自然だよ……。 |
| イクス | ゲフィオン様……。一体、何者なんだ……。 |
| ガロウズ | お前ら。何やってんのかと思えばゲフィオン様のことを調べてたのか。 |
| イクス | ガロウズ ! ? |
| ミリーナ | えっ……あの、これは……。 |
| ガロウズ | 何。俺は別に気にしてねぇよ。 |
| ガロウズ | なんせ、俺もよく知らねぇからな。 |
| イクス | えっ、ガロウズも ! ? |
| ガロウズ | ああ。知ってるのは、昔、魔鏡兵器の開発に携わっていたらしいってことぐらいだな。 |
| ミリーナ | 魔鏡兵器の開発……。確か、魔鏡戦争のとき盛んだった研究よね。 |
| イクス | 魔鏡兵器の研究者はほぼ全員が鏡士だった筈だ……。俺の父さんも母さんもそうだったから。 |
| イクス | それじゃあ、まさかゲフィオン様には鏡士の力があるのか ! ? |
| ガロウズ | いや。そこまではわからねぇ。魔鏡技師ってだけなら俺と同じく鏡士である必要はないしな。 |
| ガロウズ | けど、俺の命の恩人ってことは確かだぜ。 |
| イクス | 命の恩人 ? |
| ガロウズ | この魔鏡義肢がその証さ。 |
| ガロウズ | 俺は魔鏡戦争で死にかけたことがあるんだ。まぁ、なんとか助かったけど左腕を失っちまってな。 |
| ガロウズ | もう兵士として満足に戦うこともできねぇ。家族もみんな死んじまった。 |
| ガロウズ | 今後どうすればいいかわからなくて人生に絶望したよ。 |
| ガロウズ | そんな俺を見て、ゲフィオン様が特別にこの魔鏡義肢を作って下さった。 |
| イクス | ゲフィオン様が、その魔鏡義肢を……。 |
| ガロウズ | それで、俺はゲフィオン様に恩を返そうと魔鏡技術の勉強して、魔鏡機器の整備や運用を担当するようになった訳だ。 |
| ガロウズ | まぁ、親が魔鏡技師だったから予備知識はあったしな。 |
| ミリーナ | そうだったの……。ゲフィオン様って優しい方なのね。 |
| ガロウズ | 今どこで何をしてるかわからねぇけどきっとお前らのことを助けようとしてるって俺は思ってるぜ。 |
| イクス | ……俺たちのことを、か。 |
| ガロウズ | けど、まだ気になるんだろ。少し時間も経ったことだし一度王宮を見てきたらどうだ ? |
| イクス | ……そうだな。 |
| ミリーナ | やっぱりまだゲフィオン様は戻られていないみたいね。 |
| イクス | ああ。それに行方だけじゃなくて素性も経歴も、結局全てわからずじまいだ……。 |
| ミリーナ | けど、それもイクスがちゃんと調べたからわからないってところまでたどり着けたのよ。 |
| イクス | それはそうかもしれないけど……。 |
| ミリーナ | それに、ガロウズさんから話を聞いて少しだけゲフィオン様のことを知ることができたじゃない。 |
| ミリーナ | ガロウズさんのときのように私たちを助けようと動いてくれてるって考えることもできるでしょう ? |
| デミトリアス | その通りだ。それは私が保証するよ。 |
| イクス | えっ……あなたは ? |
| デミトリアス | ……私はこのセールンドの国王デミトリアスだ。君たちのことは、ゲフィオンから聞いているよ。 |
| イクス | 国王陛下 ! ? し、失礼しました…。 |
| デミトリアス | いや、気にしないでくれ。むしろ謝らなければならないのは私の方だ。 |
| デミトリアス | ゲフィオンのことで不安にさせてしまったようだね。 |
| デミトリアス | 彼女には今、極秘任務にあたってもらっているんだよ。 |
| デミトリアス | 詳しくは言えないが……ゴホッゴホッ。 |
| イクス | 陛下 ! ? 大丈夫ですか ! ? |
| デミトリアス | すまない……こんな頼りない王で……。生まれつき身体が弱くてね……。 |
| デミトリアス | 物心つく頃には随分持ち直したんだが結局こんな有様だ……。ゲフィオンには負担を強いるばかりだよ。 |
| デミトリアス | だが、彼女が留守の間は、私が君たちの旅の責任を持つよ。それとも私の補佐では不満かな ? |
| イクス | 陛下御自らですか ! ? |
| デミトリアス | ……この通り身体は弱いがカレイドスコープのことは理解している。安心してくれ。 |
| イクス | は、はい。わかりました。 |
| デミトリアス | それじゃあ、すぐにでも次の作業に取りかかろうか。二人とも、ついてきてくれ。 |
| デミトリアス | カレイドスコープを起動する。……イクス、魔鏡をこちらに。 |
| イクス | どうぞ。 |
| デミトリアス | ありがとう。こちらの準備は整った。 |
| ミリーナ | 私はいつでも大丈夫です。 |
| イクス | 俺もいけます。 |
| デミトリアス | では、鏡士の力を―― |
| 二人 | はい ! |
| 二人 | ―― |
| デミトリアス | ――よし。これでレイヤード処理は成功だ。 |
| イクス | レイヤード処理…… ! ?今のは具現化ではなかったんですか ? |
| デミトリアス | え ! ?ゲフィオンから何も聞いていないのか ? |
| ミリーナ | 何のことですか ? |
| デミトリアス | 実は六つ目の大陸が具現化された直後からアニマの上昇率に異常が生じたんだ。 |
| イクス | 六つ目……。ルーティと出会った大陸か。 |
| デミトリアス | そこで既に具現化した大陸に再具現化を行うレイヤード処理を施して大陸を安定させる必要があったんだよ。 |
| ミリーナ | あそこには街や孤児院が……すでに大勢の人たちがいます。大陸の人たちに影響はないんですか ? |
| デミトリアス | 具現化を安定状態にしただけだ。理論上は何も問題ない。 |
| イクス | その理論というのは一体 ? |
| デミトリアス | そうだね……。君たちは、魔鏡工学や魔鏡機器の知識全般を身に付けているかな ? |
| ミリーナ | ……いえ。 |
| イクス | 俺も魔鏡技術の触りぐらいしか……。 |
| デミトリアス | ならどこから説明したものか……。すまない、人に物事を解説するのはあまり慣れていなくてね。 |
| デミトリアス | 時間をくれれば資料を用意できると思うんだけれど……。 |
| イクス | それなら、その資料を待つ間に、レイヤード処理が本当に問題を引き起こしていないか調べに行っても構わないでしょうか。 |
| ミリーナ | イクス…… !そうよね。ちゃんと自分たちの目で確かめておきたいものね。 |
| デミトリアス | ……フフ !君たちは本当に仲がいいんだね。 |
| デミトリアス | もちろん、問題はないよ。むしろ是非確認に行ってほしい。 |
| デミトリアス | 二人にばかり仕事をさせて申し訳ないけれどどうか、よろしく頼むよ。 |
| ミリーナ | 大丈夫です。お任せ下さい。 |
| デミトリアス | ……そうだ、イクス。君の持つ魔鏡はカレイドスコープによる具現化の際に核となる唯一無二の特別な魔鏡だ。 |
| デミトリアス | それは知っていたかな ? |
| イクス | カレイドスコープを動かす時に必要だというのはゲフィオン様から聞いていましたがそこまでのものとは……。 |
| デミトリアス | そうか……。ゲフィオンが君の性格を慮ってあまりプレッシャーを与えないようにしていたのかもしれないな。 |
| デミトリアス | その魔鏡は、この世界を守るためには欠かせない重要なものだ。 |
| デミトリアス | 君にとっても両親の形見だとも聞いている。くれぐれも大切にしてほしい。 |
| イクス | は、はい。わかりました。 |