| Character | 1話【ハロウィン1 新たな大陸】 |
| イクス | ミリーナ、ネヴァンとの待ち合わせ場所はこの辺りでいいんだよな ? |
| ミリーナ | ええ。だけど、私たちのほうが先に着いちゃったみたいね。 |
| イクス | 俺たちも何度か足は運んでいるけれどこの新しく具現化された大陸のことはまだ殆どわかっていないもんな。 |
| ミリーナ | そうね。カロル調査室のみんなもまだ詳しく調査できていないって言ってたわ。 |
| イクス | カイウスたちの話では、この大陸は帝国がメルクリアを利用して具現化したってことだったよな。未だに目的はわからないままだけど……。 |
| ミリーナ | できれば、今回の調査で何か手がかりになるようなことがわかるとありがたいわね。 |
| カーリャ | もしかしたら、先に調査をしているネヴァン先輩が特ダネを掴んでいるかもしれませんよ。 |
| カーリャ・N | 皆さん、お待たせ致しました。 |
| カーリャ | おおおおお、噂をすれば先輩です ! |
| イクス | ネヴァン。良かった、丁度ネヴァンの話をしていたところなんだ。 |
| ミリーナ | 一人で調査をしているって聞いたときは心配したけれど、元気そうで安心したわ。 |
| カーリャ・N | 申し訳ありません。鏡映点の皆様もお忙しいかと思いましたので……。 |
| ミリーナ | 忙しいのはネヴァンも同じでしょう ?ネヴァンが頑張り屋さんなのは知っているけれど私たちやみんなをもっと頼っていいのよ。 |
| カーリャ・N | ……はい。感謝いたします、小さいミリーナ様。 |
| イクス | それで、ネヴァン。早速で悪いんだけどこの大陸について、何かわかったことがあったら教えてほしいんだ。 |
| カーリャ・N | 畏まりました。現在、この大陸が帝国兵たちによって侵攻されているのは、既にご存じですよね ? |
| イクス | ああ。だけど、それがそもそもの疑問だったんだ。具現化された大陸では、具現化された人たちの記憶もエンコードされるんだったよな ? |
| イクス | だったら、基本的にこの大陸の人たちは帝国に従順なはずなのに、どうして侵攻を受けるようなことになっているのかな、って。 |
| カーリャ・N | その疑問に対しては、やはりベルベット様たちの仮説が正しかったようです。 |
| カーリャ・N | 先ほど、イクス様は帝国の侵攻と仰いましたが正確には、侵攻している帝国兵の殆どがロミーの指示で動いていることが判明いたしました。 |
| カーリャ・N | それに、兵を派遣しているのは一部の大陸だけでデミトリアスやグラスティンが関与しているという情報は見つかっていません。 |
| イクス | だとしたら、やっぱりデミトリアス陛下たちにとっても今回の具現化は予想外の出来事だったって可能性が高いんだろうな……。 |
| カーリャ・N | はい、実際に侵攻を受けた街では市民を奴隷のように扱っているという話もありました。今までの帝国のやり方とは、明らかに異なります。 |
| ミリーナ | そう……。敵の仲間割れか、或いは暴走か……。 |
| カーリャ・N | ただ、現時点ではこれ以上の情報を掴むことはできませんでした。力不足ですみません。 |
| カーリャ | いやいや、やっぱりネヴァン先輩は凄いですよ !たった一人で、こんなにしっかり情報収集を済ませちゃうんですから ! |
| カーリャ・N | そんなことはありませんよ、カーリャ。私も、あまり無茶はしないようにしていますし何より、この地域は比較的安全な場所なんです。 |
| カーリャ・N | 先ほど、帝国軍からの侵攻があると言いましたが今回、聞き込みをおこなう街は、その帝国軍からの侵攻を阻止した街でもあるんです。 |
| イクス | そうだったのか。もしかして、ディムロスさんやロニさんたちみたいにこの大陸にもレジスタンスみたいな組織があるのかな。 |
| カーリャ・N | はい、その通りです。その組織には特別な名称などはないようで【抵抗組織】と自称しているようですね。 |
| ミリーナ | だったら、その人たちとも話をしてみたいわね。きっと、この大陸の情勢にも詳しいだろうから。 |
| イクス | それに、もしかしたらディムロスさんたちのようにリーダーの人たちが鏡映点なんてことも……って、それは流石に都合が良すぎるか。 |
| ミリーナ | ううん、その可能性は高いと思う。鏡映点は元の世界で影響力の大きい人たちなんだしこの世界でも存在感があるんじゃないかしら。 |
| カーリャ | は…… ! ? もしや久々にカーリャのぶるぶるセンサーが活躍する時なのでは ! ? |
| イクス | あはは。なんだか懐かしいな。最初の頃はカーリャに鏡映点の人たちを見つけてもらってたんだよな。 |
| カーリャ | そうですよ。近くに知らない鏡映点の人がいればきっとこう、ぶるぶるとあの震えが来ます !ちょっと近くを回ってきますね。 |
| ミリーナ | カーリャ ! あんまり遠くへ行っちゃ駄目よ。 |
| イクス | ……あれ ? もしかして光魔の鏡もこの大陸にあるのかな ? |
| ミリーナ | 今のカレイドスコープはゲフィオンたちが造ったカレイドスコープじゃないから……光魔の鏡は発生しないんじゃないかしら。 |
| ミリーナ | ファントムが造ったカレイドスコープを利用している筈でしょう ? |
| イクス | ファントムのカレイドスコープだと光魔の鏡が発生しないのは、改良型だからなのか ? |
| ミリーナ | 大陸を具現化する為の目的がそもそも違っていたから――ということになるわね。 |
| カーリャ | ぶるぶるぶるぶるぶるっ ! !き、きましたー ! ! |
| 三人 | ! ! |
| イクス | ほ、本当なのか、カーリャ ! ?寒いから震えてるわけじゃないよな ! ? |
| カーリャ | は、は、はいぃ ! !このぶるぶるは、ま、間違いありませんっっ ! ! |
| カーリャ・N | あれは…… ! 前方に人影を確認 !こちらに近づいてきています ! |
| ? ? ? | ――見つけたぞ !これ以上、お前たちを街へは近づけ……って帝国軍……じゃない、のか ? |
| カーリャ・N | もしや、本当にこの方々が鏡映点なのですか、カーリャ ? |
| カーリャ | は、はいぃぃぃぃぃぃっ ! !お二人ともそうですぅぅぅぅぅぅぅ ! ! ! |
| ? ? ? | こ、こんな小さいのに喋った ! ?それに、鏡映点とか、なんのことだ ? |
| ? ? ? | ……油断しないで、アルフェン !彼らは武器を所持しているわ。敵じゃないとは限らないわよ。 |
| イクス | ま、待ってください !俺たちは決して怪しい者じゃありません !話をさせてほしいんです ! |
| ? ? ? | ……話 ? |
| ミリーナ | はい。今からする話は、奇妙なもののように感じるかも知れませんがまずは私たちの話を聞いて下さい。 |
| ミリーナ | 私たちは、あなたたちの身に何が起こったのか説明したいんです。 |
| 二人 | ………………。 |
| イクス | あの……お二人は、今の状況や世界に対して違和感をお持ちじゃありませんか ? |
| ? ? ? | まさか……あなたたちは『そのこと』を知っているの ? |
| イクス | はい……多分、お二人が抱いている疑問にはある程度答えられると思います。 |
| ? ? ? | シオン。もしかしたら、この人たちの話を聞けば今の俺たちの状況が何かわかるんじゃないか ? |
| ? ? ? | それに、俺にはこの人たちが悪い人のようには見えないし……。 |
| ? ? ? | ……そうね、話くらいは聞いてあげるわ。 |
| イクス | ありがとうございます !そうだ、まだ名前を言ってないですよね。俺、イクス・ネーヴェっていいます。 |
| ミリーナ | 私はミリーナ・ヴァイスです。 |
| カーリャ・N | カーリャ・ネヴァンと申します。ただ、この子も同じカーリャという名前ですので私のことはネヴァンとお呼びください。 |
| カーリャ | はい、カーリャはカーリャです。宜しくお願いします。 |
| アルフェン | ああ、宜しく。俺はアルフェンだ。それと……。 |
| シオン | ……シオンよ。それで、あなたたちは何を知っているというの ? |
| イクス | 全てを話すにはとても長い話になってしまいます。まずは、お二人の状況とこの世界に絞って―― |
| ? ? ? | お前たちは ! 抵抗組織の人間だな ! ? |
| アルフェン | 帝国軍の兵士 ! ? やっぱり近くにいたのか ! |
| イクス | 帝国軍 ! ? けど、少しいつもの鎧と違うような……。 |
| シオン | さっさと片づけるわよ、アルフェン。 |
| アルフェン | すまないが、話は後だ。イクスたちは離れててくれ。 |
| イクス | いや、俺たちも一緒に戦います ! |
| ミリーナ | ええ、サポートなら任せてください ! |
| シオン | 言っておくけど、あなたたちのことまで面倒は見られないわよ。 |
| カーリャ・N | ご安心を。私たちも十分戦力になるはずです。 |
| アルフェン | わかった ! 一緒に戦おう !いくぞ ! |
| Character | 2話【ハロウィン2 二人の鏡映点】 |
| シオン | これで―― ! |
| アルフェン | 終わりだぁぁ ! ! |
| 帝国兵 | ぐわああああっ ! ! |
| アルフェン | ……ふぅ、勝てたか。みんな、無事か ? |
| イクス | はい、俺たちも大丈夫です。でも、やっぱり鏡映点の人たちって凄いな。 |
| カーリャ・N | ええ、最後のアルフェン様とシオン様の連携実にお見事でした。 |
| ミリーナ | そうね。息もピッタリで、まさにお互いのことをよくわかっているって感じだったわ。 |
| シオン | 別に、大したことじゃないわよ。あれくらい合わせて貰わないと困るわ。 |
| アルフェン | でも、イクスたちだって凄いじゃないか。正直、もっと戦っている姿を見たかったくらいだ。 |
| イクス | いえ、俺たちは帝国兵とも戦い慣れていますから。あっ。けど、この人たちはリビングドールじゃなかったよな ? |
| カーリャ・N | おそらく、この大陸の人間の方々が帝国に協力しているのだと思います。 |
| カーリャ・N | 具現化されたばかりですし、ロミーの独断なら帝国の正式装備を調達できていないのでは…… ? |
| ミリーナ | この大陸の人は、エンコードの力で帝国の住人としての記憶が与えられているから当然帝国に味方する人も多いはずよね。 |
| カーリャ・N | はい。ですがロミーのやり方に反発し反帝国に鞍替えする人たちも多いようです。 |
| イクス | そうだ ! 【抵抗組織】の人たち ! |
| イクス | あの、アルフェンさん !さっき、俺たちが帝国兵に見つかったとき抵抗組織の人間って言われてましたよね ? |
| アルフェン | あ、ああ……。組織のことを知っているのか ? |
| イクス | はい。抵抗組織の人たちを捜していました。色々お話を聞きたくて……。 |
| アルフェン | 分かった。俺とシオンは抵抗組織の一員として街の人たちを守っているんだ。 |
| アルフェン | だが、まずはイクスたちの話を聞かせてくれ。俺たちについて何を知っているんだ ? |
| シオン | 待って。ここで話していたらまた邪魔が入るかもしれないわ。 |
| アルフェン | それもそうだな……。よし、だったら、街に戻ってから話を聞こう。イクスたちも、それでいいか ? |
| イクス | はい、大丈夫です。 |
| アルフェン | よし。それじゃあ、一度街へ戻ろう。 |
| アルフェン | ……そうか。やっぱり、ここはダナじゃなかったのか。いや、それどころか別の世界だなんてな……。 |
| シオン | …………。 |
| アルフェン | でも、俺たちが具現化……複製された存在だって言われても、全然実感が湧かないっていうのが本音だな。 |
| ミリーナ | それも、当然だと思います。鏡映点の人たちは、元の世界と同じ記憶を持って具現化されますから。 |
| アルフェン | つまり、元の記憶を持っている俺とシオンはその鏡映点で、他の人たちは俺たちの記憶を元に新しく生み出された人たち……ってことでいいのか ? |
| イクス | はい。鏡映点以外の人たちは、エンコードという処理がされていて、元々この世界で暮らしていたという記憶が作られて、定着しているんです。 |
| アルフェン | そうか……。正直、まだ混乱しているがずっと抱いていた違和感の謎が解けた。 |
| アルフェン | 俺は、イクスたちの話を信じるよ。というより……今のところ疑うべき材料がない。 |
| アルフェン | ……だから、もう俺たちが元の世界には戻れないっていう話も、嘘じゃないんだろうな。 |
| ミリーナ | 申し訳ありません。私たちの世界のことにお二人を巻き込んでしまって……。 |
| アルフェン | いや、イクスやミリーナのせいって訳じゃないんだろ ?それに、元の世界にいる俺たちはそのまま旅を続けていると思えば、少しは安心できる。 |
| シオン | そんな簡単に片づけられる話じゃないと思うけど。 |
| アルフェン | シオン……。 |
| シオン | ……まあ、いいわ。事情は大体把握できたし。それで、あなたたちはこれからどうするつもりなの ? |
| カーリャ・N | できれば、この大陸の状況を詳しく教えて頂こうと思っています。場合によっては、何かお力になれるかもしれません。 |
| アルフェン | この大陸の状況か……。俺たちがこの街を訪れたときには既に帝国軍の侵攻が始まっていたんだ。 |
| アルフェン | 詳しい話を聞いたら、その帝国軍って奴らが街の人たちを無理やり、どこかに連れて行ったりしてるっていうから、それを止めさせたくて……。 |
| シオン | 結果、首を突っ込んで、いつの間にか私たちもこの組織に所属していることになったのよ。 |
| カーリャ・N | なるほど。だから、この街だけは帝国の魔の手から逃れることができたのですね。 |
| アルフェン | 俺たちだけの力……ってわけじゃないけど街の人たちを守れたことは良かったよ。 |
| アルフェン | けど、敵も諦めていないらしくて帝国兵の目撃情報が頻発していたんだ。 |
| アルフェン | それで見回りに出てみたらイクスたちに出会った……という訳だ。 |
| イクス | そうだったんですね……。 |
| イクス | あの、アルフェンさん、シオンさん。俺たちは各地で帝国と対立する組織と協力し合っています。 |
| イクス | 俺たちにもこの街を守るお手伝いをさせて下さい。何かできることがあれば力になりたいんです。 |
| アルフェン | ありがとう。こちらこそ、協力が得られるのは助かる。これからよろしく頼む。 |
| イクス | はい ! |
| シオン | …………。 |
| ミリーナ | ねえ、シオンさん。シオンさんも何か聞きたいことがあったら言って下さいね。 |
| シオン | ……別に、今は何もないわ。 |
| ミリーナ | あっ、待って、シオンさん。せっかくだから、私、シオンさんのことも……。 |
| シオン | ! ! 近づかないで ! ! |
| 全員 | ! ? |
| シオン | ……ごめんなさい。一人で考えたいことがあるの。少し外に出てるわ。 |
| ミリーナ | ……あっ。 |
| アルフェン | ……。 |
| Character | 3話【ハロウィン3 触れぬ理由】 |
| カーリャ | シオンさま、どうしちゃったんですかね。カーリャ、びっくりしちゃいましたよ……。 |
| ミリーナ | 私……何かシオンさんに悪いことしちゃったのかしら……。 |
| アルフェン | いや……ミリーナのせいじゃない。シオンは、【〈荊〉】でミリーナを傷つけたくなかったんだ。 |
| カーリャ・N | 【〈荊〉】……とは、なんでしょうか ? |
| アルフェン | 【〈荊〉】は……触れた人間に激痛を与えるんだ。そのせいで、シオンは他人に触れられないし近づくことも避けている。 |
| イクス | 激痛……。そんな力がシオンさんに……。 |
| ミリーナ | だから、私が近づくのを止めたのね。その【〈荊〉】の力が発動しないように……。 |
| アルフェン | ……シオンのことは任せてくれ。ただ、シオンがきみたちのことを嫌っている訳じゃないのはわかってほしい。 |
| イクス | はい、もちろんです。 |
| アルフェン | それじゃあ、俺はシオンの様子を見てくるよ。良かったら、その間ゆっくり休んでいてくれ。 |
| イクス | わかりました。俺たちも、抵抗組織の人たちから話を聞きたいですし、ここで待たせてもらいます。 |
| ミリーナ | ……シオンさん、大丈夫かしら ? |
| カーリャ・N | そうですね……私たちの話を聞いているときも何か思案しているような顔をされていた気がします。 |
| イクス | 俺たちにも、何かできたらいいんだけどな……。 |
| カーリャ | う~ん、カーリャなら、美味しいものを食べたらすぐに元気になるんですけどね。 |
| イクス | いや、そんな簡単な問題じゃない気がするけど……。 |
| カーリャ | ううっ、やっぱりそうですかね……。 |
| ミリーナ | ……待って。案外いいアイデアかもしれないわ。 |
| カーリャ | ミリーナさま ? |
| ミリーナ | ありがとう、カーリャ。早速参考にさせて貰っていいかしら ? |
| カーリャ | へっ ? |
| ミリーナ | よし、まずはここの人たちに話を聞かないとね。 |
| シオン | ……大丈夫。集めた【主霊石(マスターコア)】はちゃんと手元にある。この世界が私たちの世界の複製だっていうなら、私の目的も必ず果たせる。 |
| シオン | だけど……もし残りの【主霊石】がなかったら……。 |
| アルフェン | シオン ! |
| シオン | ……アルフェン。まさか、追いかけて来たの ? |
| アルフェン | ああ。大丈夫か ? |
| シオン | ……っ !べ、別に心配されるようなことは何もないわ。言ったでしょう ? 少し風に当たりたかっただけよ。 |
| アルフェン | そうか。だったらいいんだが……。 |
| シオン | ……〈荊〉のこと、あの子たちに話したの ? |
| アルフェン | シオンのことを誤解されたくなかった。勝手に話したのは謝る。 |
| シオン | ……別に謝る必要はないわ。むしろ、話してくれたほうがこっちも説明する手間が省けて良かったわ。 |
| アルフェン | ……シオン。やっぱり、元の世界に戻れないこと気にしているのか ? |
| シオン | ……当然よ。私には果たすべき目的があった。それはあなたも同じはず。なのに、どうしてそんなに平静でいられるの ? |
| アルフェン | ……レナとの戦いを放り出すことになるんだ。俺だって完全に割り切れた訳じゃない。 |
| アルフェン | けど、この世界でも苦しんでいる人たちがいる。元の世界の俺たちもきっと戦い続けている。ならこの世界でも同じことのために戦いたいんだ。 |
| シオン | あなたはそれでもいいかもしれない。だけど、私は……。 |
| アルフェン | ああ、だから、シオン。俺は、シオンの目的も一緒に果たしたい。 |
| シオン | えっ ? |
| アルフェン | だから、これからもずっと俺はシオンの力になりたい。 |
| シオン | アルフェン……あなた……。 |
| アルフェン | と言っても、具体的にどうするかっていうのは全然思いついてないんだけどな。 |
| シオン | ……全く、相変わらず考えなしなのね。 |
| アルフェン | す、すまない……。 |
| シオン | ……でも、あなただけでも一緒で良かったわ。 |
| アルフェン | シオン ? 悪い、よく聞こえなかったんだが……。 |
| シオン | 別に、大したことじゃないわ。それよりそろそろ戻りましょう。少し冷えてきたわ。 |
| アルフェン | そうなのか? 風が吹いてきたって訳でも……。まあシオンがそう言うならそうなんだろうな。 |
| アルフェン | 分かった、それじゃあ戻ろう。イクスたちも待ってるだろうし。 |
| Character | 4話【ハロウィン4 街の光景】 |
| アルフェン | ……イクスたちの話を聞いてから改めて街を見ると不思議だった光景にも納得がいったよ。 |
| シオン | そうね。こうして街の中でもレナ人とダナ人が対等に話していることなんて、私たちの世界では普通考えられないわ。 |
| シオン | これも、エンコードという力のせいなのかしら。 |
| アルフェン | イクスの話だと、大陸の具現化は鏡映点となった人物の記憶や感情が反映されるってことだったよな ? |
| シオン | ええ。そのためか、ダナ人には【霊石】が付いているけれど、レナ人が星霊力を集めるような行為はしていないし、何より奴隷として扱っていない。 |
| シオン | 本当に、私たちから見ると不思議な光景だわ。 |
| アルフェン | 俺たちの世界も、こんな風になればいいのにな……。 |
| シオン | 人の心は、そう簡単に変わらないわ。それは、あなたが嫌と言うほど経験したはずよ。 |
| シオン | それに、私たちの世界がどうなっていくのかもう知る術はないわ。 |
| アルフェン | そうだな……。だとしても俺は信じたい。可能性は、決してゼロじゃないんだから。 |
| シオン | ……ところで、街の様子といえば、ここ数日で少し浮足立っているような気がするのだけど私の気のせいかしら ? |
| アルフェン | ああ、俺も少し気になったんで聞いてみた。なんでもハロウィンとかいうのが近いかららしい。 |
| シオン | ハロウィン ? 何なの、それは ? |
| アルフェン | 俺も詳しくは聞いていないがなんでも、その日は街の人たちがお化けの格好をして街中を歩き回って遊ぶそうだ。 |
| シオン | 変わった風習ね。聞いたことがないわ。 |
| アルフェン | 俺も元の世界で聞いたことはないな。けど、こういう風習も俺たちの知らないこの世界の『常識』ってことになるのかもしれないな。 |
| アルフェン | それに、そういうことができるのも俺たちみんなで街を守ったお陰なんだとしたら少しは力になれたのかなって思うよ。 |
| シオン | あなたも街の人たちも、暢気なものね。 |
| アルフェン | そういえば、もうひとつ面白い話があってお化けの格好をした子供たちが呪文を唱えると大人から沢山お菓子を貰えるらしいぞ。 |
| シオン | お菓子が……沢山貰える…… ? |
| アルフェン | シオン、もしかして、お菓子が欲しいのか ? |
| シオン | ! ! 私は子供じゃないわ ! |
| アルフェン | えっ ! ? あ、ああ……悪い……。 |
| シオン | ……どのみち、私たちには関係ないことよ。 |
| イクス | あっ、アルフェンさん。それに、シオンさんもおかえり。 |
| ミリーナ | シオンさん ! さっきは本当にごめんなさい ! |
| シオン | な、何 ? いきなり……。 |
| ミリーナ | さっきのこと、ちゃんとシオンさんに謝りたかったの。シオンさんのこと、アルフェンさんから聞いたわ。事情があったのに、私が迂闊に近づいたから……。 |
| シオン | そのことなら、私は気にしていないし理解したなら、迂闊に近寄らない方がいいわよ。 |
| ミリーナ | 理解はしたけれど、それとは別に、私、シオンさんと仲良くなりたいの。だから、完全に拒絶する前にチャンスをもらえないかしら ? |
| シオン | ……何を言い出すの ? |
| ミリーナ | シオンさんは、私の為に声を上げて止めてくれた。すごく優しくて心まで綺麗な人なんだって思ったの。だからお友達になりたいなって……。 |
| シオン | ……〈荊〉のこと聞いたんでしょう ?私が怖くないの ? |
| ミリーナ | 怖い ? どうして ? |
| シオン | どうしてって……。 |
| ミリーナ | シオンさんは怖くないわよ。むしろ可愛いわ ! |
| シオン | ! ? |
| ミリーナ | それでね、私、シオンさんと仲良くなる為にハロウィンパーティーをしようと思うの。 |
| アルフェン | ……ハロウィンパーティー ? |
| イクス | はい、ミリーナたちが抵抗組織の人たちとも話し合ってハロウィンにパーティーをしようってことになって。 |
| イクス | あっ、勿論、俺たちも手伝いますしアルフェンさんも是非参加してください。 |
| ミリーナ | 最初はカーリャの提案を参考にしたんだけどシオンさんは食べることが好きだってここの人たちから聞いたの。 |
| シオン | べ、別に好きとかそういう…………アルフェン、まさかあなたが―― |
| アルフェン | お、俺は何も言ってないぞ !ただ、毎日あれだけの量を食べてたら、抵抗組織のみんなだって印象には残るんじゃないか ? |
| ミリーナ | 私、シオンさんが喜んでくれるようなお菓子をいっぱい作るつもりよ。 |
| カーリャ | 言っておきますが、ミリーナさまの作るお菓子は絶品ですよ ! |
| カーリャ・N | そうですね……ハロウィンということでかぼちゃケーキに、マフィン……あらゆる種類のお菓子が楽しめること間違いなしです。 |
| シオン | かぼちゃケーキ……マフィン…… ? |
| | ぐぅ~~。 |
| アルフェン | シオン ? 今、お腹が……。 |
| シオン | 違うわ ! ……分かったわよ。あなたたちがどうしてもっていうなら……。 |
| 抵抗組織員 幹部 | アルフェン、大変だ ! ! |
| アルフェン | どうしたんだ、そんなに慌てて…… !何かあったのか ? |
| 抵抗組織員 幹部 | それが、街の外を巡回していた奴らから助けを求める連絡があったんだよ !どうも帝国の連中にさらわれたみたいだ。 |
| アルフェン | なんだって ! ? |
| 抵抗組織メンバー | ああ、なんとかさらわれた場所の特定はできたがこのままだと捕まった奴らがどうなるかわからない。危険な状況だ。 |
| カーリャ・N | ……私が聞いた話では、反逆者は帝国が管理する強制労働施設に連行されるか、最悪の場合反逆罪として殺されてしまう可能性があるそうです。 |
| イクス | そんな ! ? アルフェンさん !急いで助け出さないと ! |
| アルフェン | ああ ! すぐに場所を教えてくれ !俺たちが助けに行く ! |
| Character | 5話【ハロウィン5 道中にて】 |
| アルフェン | この山を登った先に、帝国軍が待機している基地があるんだな。 |
| イクス | けど、抵抗組織の人たちの話だとこの辺りは魔物の数も多いみたいなので警戒しながら行きましょう。 |
| アルフェン | 俺たちの街のことなのに、巻き込んでしまってすまないな。 |
| イクス | 何言ってるんですか。街を守る手伝いをしたいって言ったじゃないですか。やれることは何でもやります。 |
| アルフェン | 助かる。まだ出会って日は浅いがそれでも、一緒に戦った仲間たちが酷い目に遭うなんて絶対に許してはおけない。 |
| カーリャ・N | アルフェン様は、仲間想いな方なのですね。 |
| シオン | お人好しなのよ。私のときだって、事情も知らないのに首を突っ込んできたんだから。 |
| ミリーナ | あの、アルフェンさんとシオンさんがどういう風に出会ったのか聞いてもいいですか ?嫌でなければ、ですけど……。 |
| イクス | そうですね。お二人のこと聞きたいです。俺とミリーナみたいな幼なじみ……じゃないですよね。 |
| アルフェン | そうだな……話すとなると長くなるんだが……まず、俺たちの世界にはダナとレナという二つの世界があるんだ。 |
| アルフェン | だが、ダナ人は300年もの間レナ人から迫害を受け奴隷として働かせ続けられていたんだ。……俺も、そんな奴隷の一人だった。 |
| カーリャ | はわわわわわ、奴隷ですか……。大変な世界なんですね……。 |
| アルフェン | ダナの人間は、それがずっと当たり前だと思っていたんだ。 |
| アルフェン | けど、俺はシオンと出会って……そして、自由の為に立ち上がる人たちの姿を見て、俺たちの世界には壊さないといけない壁があることを知った。 |
| アルフェン | だから、俺は戦うと決めたんだ。そうしたら、いつの間にか大事な仲間もできていて……シオンもそんな仲間の一人だ。 |
| カーリャ・N | 成程。そうして、共に行動することでお二人の絆が、より深くなっていったのですね。 |
| シオン | ……り、利害が一致しただけよ。私には私の、アルフェンにはアルフェンの目的があってたまたまお互い都合よかっただけ。 |
| アルフェン | わかってるさ。俺が勝手にシオンを手伝いたいだけだ。 |
| カーリャ | う~ん、シオンさまはクールなんですね。 |
| ミリーナ | ふふ、でもそう見えるだけよね、きっと。本当は優しいこと、カーリャも〈荊〉の一件でちゃんとわかったでしょう ? |
| カーリャ | はい、それはもう !ちょっとネヴァン先輩に似てますし。 |
| カーリャ・N | わ、私がシオン様に…… ?こんなに強くて頼れる方に似ているなんて何だか光栄です。 |
| カーリャ | いえ、食いしん坊なところが……。 |
| シオン | 私は食いしん坊じゃないわよ ! |
| カーリャ・N | 私もです ! 食いしん坊なのはカーリャの方ではありませんか ! ? |
| イクス | あはは……。あっちは楽しそうにやってるな。 |
| アルフェン | ああ、そうみたいだな。 |
| イクス | アルフェンさん、色々話してくれてありがとうございます。 |
| イクス | 色々、共感できることがありました。俺もアルフェンさんと同じで、ミリーナや仲間がいてくれたから、今の俺があるっていうか……。 |
| アルフェン | だったら、俺とイクスもどこか似た者同士なのかもしれないな。 |
| カーリャ | むむむ。そっちだって仲良くやってるじゃないですか。 |
| イクス | 仲良くやれるのはいいことだろ。 |
| カーリャ | そうですね。でもカーリャにはわかってましたよ。イクスさまとアルフェンさまはすぐ仲良くなるって。 |
| アルフェン | どうしてだ、カーリャ。 |
| カーリャ | アルフェンさまの格好めちゃくちゃイクスさまの好みですよね。黒かったり、仮面だったり……。 |
| イクス | い、言うなよーっ !恥ずかしいだろ ! もっと仲良くなったら装備のこととか色々聞きたいって思ってたのに ! |
| アルフェン | ……待ってくれ。この気配は―― |
| イクス | ――はい !これは魔物の……。 |
| 魔物 | グルルルルッッ ! ! |
| カーリャ・N | おそらく、この辺りを縄張りにしている魔物でしょう。 |
| シオン | 変に逃げて撒くよりはここで一気に片づけたほうが良さそうね。 |
| ミリーナ | ええ、みんな、いきましょう ! ! |
| Character | 6話【ハロウィン6 痛みのない男】 |
| イクス | よし、これでもう残っている魔物はいないな。 |
| カーリャ・N | 思ったよりも数が多かったですね。少し手間取ってしまいました。 |
| アルフェン | また遭遇すると厄介だな。みんな、早いところここを離れよう。 |
| シオン | 待ちなさい、アルフェン。ちょっと籠手を外して右手を見せて。 |
| アルフェン | 右手 ? えっと、これでいいか ? |
| ミリーナ | ! ? アルフェンさん ! !その手、どうしたんですか ! ? |
| カーリャ | 赤く腫れあがってるじゃないですか ! ?見ているだけで痛そうですよ ! ? |
| アルフェン | えっ ? ああ、本当だ……。そうか、さっき攻撃を受けたときだな。 |
| イクス | いや、そんな冷静に分析してる場合じゃないですよ !この傷と腫れ具合だと、最悪の場合、骨まで異常があるかも……。 |
| ミリーナ | ええ、すぐに治癒術を―― |
| シオン | 全く、仕方ないわね。 |
| シオン | これで問題ないはずよ。 |
| アルフェン | ああ、ありがとうシオン。自分で気付かなかったから、助かったよ。 |
| カーリャ・N | シオン様は治癒術もお使いになれたのですね。 |
| イクス | でも、アルフェンさん。気付かなかったってあんな傷を負っていたのに、痛くなかったんですか ? |
| アルフェン | そうか。イクスたちにはまだ言ってなかったな。俺には、痛覚がないんだ。 |
| イクス | 痛覚がない…… ? |
| アルフェン | ああ、だからさっきみたいな傷を負っても自分じゃ気付かないことが多くてな。 |
| アルフェン | もちろん、痛みを感じないってだけで実際には怪我を負っているわけだから注意しないといけないんだが……。 |
| イクス | ああ……そうか。俺たちの仲間にも痛みを感じないようにできる人がいるんで何となくわかります。 |
| アルフェン | そうなのか ! ?自分以外に痛覚がない人間がいるとは思わなかった。 |
| イクス | 色んな世界の人がいますからね。でもその人たちは自分で痛みを感じないようにできるのでアルフェンさんとはちょっと違いますね。 |
| イクス | 俺たちの仲間は自己再生能力を持っているんで痛覚がなくても、それを武器にできるんです。アルフェンさんのような形だと心配ですよね。 |
| ミリーナ | でも、シオンさんはさすがね。アルフェンさんの異変にすぐ気付くなんて。 |
| シオン | 別に、いつものことよ。 |
| シオン | 腕の動かし方がいつもと少し違ったからもしかしたらと思って確認しただけ。 |
| イクス | そうか。本人が気付いてなくても人間の身体は無意識に怪我をした箇所を庇うことがあるって医学書にも書いてあったな。 |
| カーリャ | つまり、シオンさまはアルフェンさまのことをよく見ているんですね ! |
| シオン | それは…… ! アルフェンに何かあったら私が困るからよ。 |
| シオン | ……傷も治したんだし、もういいでしょ。さっさと行くわよ。 |
| アルフェン | あ、おい、シオン ! |
| カーリャ | ううっ、カーリャ変なこと言っちゃいましたかね ? |
| ミリーナ | ふふ、そんなことはないと思うわ。やっぱり、シオンさんって可愛い所が沢山あるのね。ああ……なでなでしたい……。 |
| イクス | は、はは…………。 |
| Character | 7話【ハロウィン7 潜入と救出】 |
| アルフェン | 帝国兵がいる……。どうやら、ここが基地で間違いなさそうだな。 |
| アルフェン | 仲間がさらわれた場所を考えるとここに連れて来られている可能性が高そうだ。 |
| カーリャ・N | 見張りは、正面口に数人いるだけですね。このまま回り込んで中へ潜入できそうです。 |
| ミリーナ | 念のため、私の魔鏡術でみんなの姿が見えないようにしておくわ。 |
| アルフェン | そんなこともできるのか。凄いな、魔鏡術は。 |
| シオン | なら、無駄な戦いはせずに早く行きましょう。 |
| イクス | …………変だな。 |
| カーリャ | どうしたんですか、イクスさま ? |
| イクス | いや、この基地……。広さの割には、配置されている兵の数が少ないような気がしてさ。 |
| アルフェン | 確かに、ミリーナの術のおかげで難なく潜入はできているが、それでも警備が緩いな。 |
| シオン | 様子がおかしいとしても私たちがやるべきことは変わらないはずよ。 |
| カーリャ・N | そうですね、もしかしたら、この基地自体に防衛システムのようなものがあるのかもしれません。引き続き、警戒していきましょう。 |
| ミリーナ | ――みんな、止まって !この先……人の気配がするわ。 |
| シオン | 確かに、話し声がするわね。 |
| アルフェン | 何か情報が掴めるかもしれない。少し様子を見ていこう。 |
| 見張りの帝国兵A | 俺たちはこのまま基地で待機か。作戦が上手くいけばいいんだが……。 |
| 見張りの帝国兵B | 問題ない。俺たちはこのままこいつらを捕らえておけばいいだけさ。 |
| アルフェン | あれは…… ! |
| シオン | どうやら見張りの兵のようね。それに、あの牢の中に捕まっているのは、間違いなく抵抗組織の人間よ。 |
| カーリャ・N | 兵の数を考えると、このまま私たちで攻めるのが得策かもしれません。 |
| アルフェン | 何か敵の作戦があるとしても見張りの兵士たちに聞いた方が早いだろうしな。 |
| シオン | だったら、私が先手を打つわ。 |
| シオン | ――凍てつく氷の槍よ ! フリーズランサー ! |
| 見張りの帝国兵A | なにっ ! ? ぐわあああっ ! ! |
| 見張りの帝国兵B | 敵襲か ! ? |
| イクス | よし、このまま一気に攻める ! |
| アルフェン | 俺たちの仲間、返して貰うぞ ! |
| Character | 8話【ハロウィン8 迫りくる危機】 |
| 見張りの帝国兵A | ……ぐはっ ! |
| イクス | よし、他の兵が来る様子もない。アルフェンさん、今のうちに ! |
| アルフェン | ああ、お前たち、大丈夫か ! ? |
| 抵抗組織員A | アルフェン…… ! それにシオンも……。 |
| アルフェン | 良かった、全員無事なんだな。 |
| 抵抗組織員A | ……大変だ ! くそっ、そういうことだったのか ! ! |
| アルフェン | なっ、おい ! どうしたんだ ! |
| 抵抗組織員A | アルフェン ! 帝国軍が俺たちを捕まえたのはお前たちを街から離れさせる為だったんだ ! |
| アルフェン | なんだって ! ? |
| シオン | ……さっきの見張りが話していた作戦というのはそれだったのね。 |
| 抵抗組織員B | そうよ……。私たちが捕まってここにいた帝国兵たちは、すぐに街へ向かったの ! |
| イクス | 待ってくれ ! それじゃあ、今、街には帝国兵が…… ! |
| カーリャ・N | それで、ここの基地の見張りが最小限になっていたのですね…… ! 迂闊でした…… ! |
| 抵抗組織員A | アルフェン ! 俺たちはもう大丈夫だ !お前はすぐに街へ戻ってくれ !じゃないと、あそこに残っている人たちが…… ! |
| アルフェン | わかった ! みんな、すぐに街へ戻ろう ! |
| イクス | これは…… ! あちこちの建物が壊れてるぞ。 |
| カーリャ・N | やはり、帝国軍の手によって侵攻が始まっているようですね。 |
| 抵抗組織員 幹部 | アルフェン ! シオン !良かった、戻って来てくれたのか ! |
| アルフェン | みんな ! 大丈夫だったのか ! ? |
| 抵抗組織員 幹部 | 俺たちは無事だ。それと街のみんなもな。帝国兵の襲撃があった時最優先で街の住人を避難させたんだ。 |
| ミリーナ | 良かった……みんな無事なのね。 |
| 抵抗組織員 幹部 | 住民はな。だが、まだ仲間が街の中で戦ってる。かなり劣勢だ。このままだと、本当にこの街が帝国軍の手に落ちてしまうぞ…… ! |
| アルフェン | くそっ…… ! そんなこと、絶対にさせやしない ! |
| シオン | だったら、早く兵を倒しましょう。今ならまだ間に合うはずよ。 |
| 抵抗組織員 幹部 | いや、敵は人間だけじゃないんだ !あいつら、とんでもないものを用意してやがった ! |
| 帝国軍指揮官 | いたぞ ! 抵抗組織の奴らだ ! |
| カーリャ | ななな、なんですか、あのヘンテコな機械は ! ? |
| 抵抗組織員 幹部 | ゴーレム型の機械兵器だ ! 装甲が厚いうえに強力な装備も積んである。俺たちだけじゃ、手も足も出なかった…… ! |
| 帝国軍指揮官 | ふっ、用意した数は一体だけではない ! |
| シオン | どうやら、敵はどうしても私たちを倒したいみたいね。 |
| 帝国軍指揮官 | お前たちは、その場で処分してもいいという命令が下っている ! 覚悟してもらうぞ ! |
| イクス | みんな、来るぞ ! |
| Character | 9話【ハロウィン9 炎の剣】 |
| シオン | くっ…… ! 本当に硬いわね……。私の術や爆弾でも傷一つ付かないなんて……。 |
| 抵抗組織員 幹部 | ああ、俺たちがどんな攻撃を与えてもこいつは止まらなかったんだ ! |
| アルフェン | いったんは退けたが、このままじゃ……。 |
| イクス | あの感じ……。もしかして魔術障壁が展開されているのかもしれない。 |
| アルフェン | 魔術障壁 ? |
| ミリーナ | 魔鏡術や物理攻撃を無効化する壁です。 |
| イクス | ああ。以前、シャルティエさんたちと一緒に魔術障壁を展開する軍事兵器に襲われたことがあったんだ。これは、その改良版かもしれない。 |
| カーリャ・N | では、何か打開する方法は ? |
| イクス | あのときの魔術障壁より強力になっているけどそれでも、無効化できないほどの攻撃を一気に与えれば倒せるかもしれない。 |
| アルフェン | 無効化できないほどの攻撃……。 |
| カーリャ・N | ですが、一体ずつ倒すとなるとこちらの体力も大幅に削られてしまいます。 |
| イクス | ああ、やるなら一回で決めなきゃこっちの隙を突かれる可能性がある。 |
| アルフェン | イクス、それなら俺にやらせてくれ !俺の炎の剣なら、敵を一気に倒すことができるはずだ ! |
| シオン | いえ、それはできないわ。 |
| アルフェン | シオン ! ? |
| シオン | 確かに、炎の剣の威力なら、あの鉄の塊を跡形もなく消し飛ばすことは容易かもしれない。 |
| アルフェン | だったら…… ! |
| シオン | ここでそんな威力の攻撃を放てば街もただでは済まないわ。 |
| シオン | 街を守るための戦いでその街を破壊したら元も子もない。他の手を考えるべきよ。 |
| アルフェン | くそっ……なら、どうすれば……。 |
| イクス | ……いや、威力が強すぎるなら、俺の力で……。 |
| ミリーナ | イクス ? |
| イクス | アルフェンさん。俺に考えがあります。きっと、この方法ならアルフェンさんも全力が出せると思います。 |
| アルフェン | 本当か ! ? |
| イクス | はい、まず、あのゴーレム型の機械兵器を一箇所に集めます。そうしたら、俺がタイミングを見計らって魔鏡結晶―― |
| イクス | 俺の魔鏡術の力を物質化させた物理的な壁を作ります。それなら一時的ですが街を守れる筈です。 |
| ミリーナ | スタック・オーバーレイ……。 |
| カーリャ・N | き、危険です、イクス様 !確かに街は守れるかも知れませんがイクス様が―― |
| ミリーナ | ――ネヴァン、イクスを信じて。 |
| カーリャ・N | ミリーナ様 ! ? |
| ミリーナ | イクス、本気なのね。 |
| イクス | ああ、多分、俺もかなり力を消耗すると思う。この規模で力を重ねると、二度目はない。 |
| シオン | あなたの策、細かいことは分からないけど危険な賭けのようね。 |
| シオン | その魔鏡術で作る壁が炎の剣の力を防ぎ切れる保証はないわ。もし失敗したら大変なことになるわよ。 |
| イクス | それは、俺を信じてくれ、としか言えません。俺は以前この世界を滅ぼす力を魔鏡結晶という壁で防ぎました。 |
| イクス | その時は、壁を維持するために俺自身も壁の中に取り込まざるを得なかった。 |
| シオン | だったらなおさら―― |
| ミリーナ | いいえ、私がイクスのサポートをします。二度と壁の中に閉じ込めたりしない。今の私には……その力があります。 |
| ミリーナ | 私はイクスの幼なじみとして彼を信頼してサポートできる。アルフェンさんとシオンさんのように。 |
| 二人 | やらせて下さい ! |
| アルフェン | 二人とも……。 |
| アルフェン | ――わかった ! やろう ! |
| 帝国軍指揮官 | どこへ逃げた ? ちょろちょろとドブネズミどもめ。どこへ逃げようと、お前たちはここで死ぬ運命だぞ ! |
| カーリャ・N | 敵の誘導はお任せください !行動パターンは既に把握していますので上手く一箇所に集めてみせます。 |
| カーリャ | イクスさま、ミリーナさま !カーリャも合図が送れるように上から見ておきますよっ ! |
| ミリーナ | ええ、お願いカーリャ ! |
| カーリャ・N | では、いきましょう、カーリャ ! |
| シオン | アルフェン、本当にあの子たちを信じるのね。 |
| アルフェン | ああ。きっとイクスたちならこの街を守ってくれるはずだ。 |
| シオン | そう。だったら―― |
| アルフェン | シオン ! |
| カーリャ・N | ……やはり、複数を相手にするのは骨が折れますね。ですが、この調子でいけば…… ! |
| ゴーレム型機械兵器 | ―――― ! ! |
| カーリャ・N | くっ、またスピードが上がった…… ! |
| カーリャ | 先輩 ! 右から敵の攻撃です ! ! |
| カーリャ・N | 間に合わないっ……。だったら急所を外して―― |
| シオン | させないわ ! ! |
| カーリャ・N | シオン様 ! ? |
| シオン | 避けられない攻撃は私が叩き落とすわ。 |
| カーリャ・N | 感謝します ! |
| イクス | よし、このまま広場に誘導できれば…… ! |
| ゴーレム型機械兵器 | ―――― ! ! |
| カーリャ | ミリーナさま !敵が全部、一箇所に集まりました ! ! |
| ミリーナ | カーリャから連絡が来たわ !今よ ! |
| イクス | よし ! ミリーナ ! いくぞ ! |
| ミリーナ | ええ ! ! |
| イクス | ――魔鏡結晶、展開 ! ! |
| 帝国軍指揮官 | な、なんだあの水晶のようなものは ! ? |
| シオン | 上手くいったようね。あとは……。 |
| アルフェン | ああ、任せてくれ !――この炎の剣で、薙ぎ払うっ ! ! |
| ゴーレム型機械兵器 | ―――― ! ? |
| アルフェン | これで……終わりだあああああっ ! ! ! ! |
| 帝国軍指揮官 | そんな……馬鹿な…… ! ? |
| イクス | はぁはぁ……。想像以上の威力だったけどこっちもなんとか持ちこたえられた…… ! |
| 帝国軍指揮官 | くそっ ! こんな奴らが相手では我々まで…… ! !てっ、撤退だッ ! ! |
| カーリャ | あっ ! 逃げていきますよ ! ?早く追いかけて、捕まえましょう ! ! |
| カーリャ・N | いえ……兵士たちに撤退命令を出してくれるのなら今は深追いせずに、そのまま逃げてもらいましょう。 |
| シオン | そうね。それに、今の炎の剣の力を見ればしばらくは安易にこの街を攻めてこないでしょう。 |
| アルフェン | それも、イクスの作戦が上手くいったからだ。本当にありがとう。お陰で街を守ることができた。 |
| イクス | いえ、俺たちは少し手を貸しただけっていうか……。でも、驚きました。アルフェンさんの炎の剣って本当に凄い威力が出るんですね。 |
| アルフェン | ああ、でも炎の剣はシオンがいないと使えなくて……。 |
| シオン | そんな話は後でもできるわ。早く腕を診せなさい。それに、兵の撤退も確認しておかないと。 |
| 抵抗組織員 幹部 | 俺がみんなに連絡を取ってみるよ。少しだけど、アルフェンたちは休んでくれ。 |
| アルフェン | わかった。すまないが、宜しく頼む。 |
| 抵抗組織員 幹部 | ああ、せめてこれくらいはやらせてくれ。じゃないと、抵抗組織の一員として胸を張れないからな。 |
| イクス | ……街の人たちは無事だったけど街の建物の被害は、結構酷いな……。 |
| アルフェン | ……ああ。そのせいか、やっぱりみんな元気がない。 |
| シオン | 自分が住んでいる街が襲われたのだから今まで通りってわけにはいかないでしょうね。 |
| カーリャ・N | 街の修復には時間がかかりそうですが元気づけて差し上げたいですね……。 |
| アルフェン | だが、俺たちにできることなんて……。 |
| ミリーナ | ……そのことなんですけど私、少し考えがあるんです。 |
| アルフェン | 考え ? |
| ミリーナ | はい、街の人たちも一緒に元気になれるとっておきの提案です。 |
| Character | 10話【ハロウィン10 ハッピーハロウィン】 |
| | ――数日後。 |
| カーリャ・N | イクス様、こちらにおられたのですね。 |
| イクス | ああ、ちょっと街の様子を見たいと思って色々な場所を回ってたんだ。もしかして、ネヴァンは俺を捜してたのか ? |
| カーリャ・N | はい、ミリーナ様たちの準備ができましたのでイクス様とアルフェン様をお呼びしようと。 |
| イクス | そっか、アルフェンさんにはまだ魔鏡通信機を渡してないんだったっけ。わかった、俺も一緒にアルフェンさんを探すよ。 |
| カーリャ・N | ありがとうございます。仮装している人も多いのでなかなか見つけられずに困っていたところなんです。 |
| イクス | けど、本当に凄いよな。たった数日でここまで本格的なハロウィンの準備ができるなんてさ。 |
| ? ? ? | ちょっと、ちょっと !このあたしを見くびってもらっちゃ困るよ、イっくん ! |
| イクス | ノーマ。それに、みんなも今回は色々と手伝ってくれて助かったよ。 |
| カーリャ・N | はい。街の建物の修繕だけでなくこうして、無事にハロウィンを開催できたのも皆さんのお陰だと、街の人たちも喜んでおられました。 |
| カイル | ううん、気にしないで。っていうか、オレたちも一緒に楽しんじゃってるし。 |
| リアラ | やっぱり、ハロウィンってワクワクするわね。 |
| ノーマ | おっ~と、リアラっち。祭りは始まったばかりだよ。あたしが計画したトリックでトリートなサプライズはまだまだいっぱい残ってるからね ! |
| セネル | 言ってる意味はさっぱりわからないが想像するだけで、胃が痛くなってきた……。頼むから今回は余計なことはしないでくれよ。 |
| イクス | あっ、そうだ。セネルたちはアルフェンさんをどこかで見なかったか ? |
| カイル | アルフェンさんなら、さっき広場にいるのを見たよ。オレとリアラにもお菓子をくれたんだ。 |
| イクス | そうか。それじゃあ、そっちに行ってみるよ。 |
| セネル | ああ、俺たちはもう少し、街の中を歩いてみるよ。全部回らなきゃ、ノーマがうるさいからな。 |
| ノーマ | お~、セネセネもわかってきたじゃん !そんじゃあ、はりきっていこ~ ! お~ ! |
| セネル | お、おい ! 止めろ ! 無理やり引っ張るな ! |
| カイル | ちょ ! セネルさん、ノーマ ! 待ってよー ! |
| リアラ | カイル ! 急に走ると危ないから気を付けてね ! |
| カーリャ・N | 広場ですか。でしたら、この道をまっすぐ行けばすぐに着きますね。行ってみましょう。 |
| すず | 皆さん、次にお菓子を貰えるポイントはこの広場のようです。 |
| プレセア | ですが、誰もいないようですね。 |
| ソフィ | カボチャのランタン、きれい……。 |
| ? ? ? | (よし……また子供たちが来たぞ。時機を見計らって……今だ ! ) |
| アルフェン | バアッ ! |
| 三人 | …………。 |
| アルフェン | ……お、驚かなかったか ?ハロウィンっていうのは、難しいんだな……。 |
| ソフィ | ううん。ビックリしたよ。 |
| すず | はい、私たちにバレずに身を潜めていたとは只者ではありません。 |
| アルフェン | あ、いや……。 |
| プレセア | もしかして、あなたがアルフェンさんですか ?お話は、イクスさんたちから伺っています。 |
| アルフェン | あっ。イクスたちの仲間の子だったのか。なんというか、やっぱり肝の据わっている子が多いんだな。 |
| ソフィ | わたしたち、お菓子をもらいに来たの。アルフェンは持ってる ? |
| アルフェン | あ、ああ ! それなら、ちゃんと用意してるぞ。ほら、みんなの分だ。 |
| すず | ありがとうございます。これで無事、任務完了です。 |
| プレセア | では、私たちはこれで失礼します。お菓子は後で美味しく頂きますね。 |
| アルフェン | い、一応、喜んでくれたってことでいい……のか ? |
| イクス | アルフェンさん ! |
| アルフェン | イクス、それにネヴァンも、どうしたんだ ? |
| カーリャ・N | ミリーナ様に頼まれて、迎えに来ました。アルフェン様も、ハロウィンのお手伝いをされていたのですね。 |
| アルフェン | ああ、子供たちを脅かす役を頼まれたんだけど結構手こずってる。 |
| アルフェン | それより、ミリーナたちが呼んでるってことはそっちも準備ができたんだな。 |
| カーリャ・N | はい、皆さんお待ちしていますよ。今度は、アルフェン様たちがお菓子を貰う番です。 |
| アルフェン | ただいま、みんな。 |
| ミリーナ | おかえりなさい。迎えに行ってくれてありがとね、ネヴァン。 |
| カーリャ・N | いえ、それより、カーリャとシオン様の姿が見当たりませんが……。 |
| ミリーナ | 二人なら、もう奥の部屋で待ってるわよ。 |
| アルフェン | そうか。俺たちが遅くなって機嫌が悪くなってないといいんだが……。 |
| ミリーナ | その心配はないと思います。理由は、見て貰ったほうが早いかも……。 |
| シオン | ……あっ。 |
| アルフェン | シオン……。 |
| シオン | こ……これは…… ! その……美味しくできたか確認しているだけよ ! |
| アルフェン | すまない……やっぱり待たせてしまったんだな。 |
| シオン | だから、違うって言ってるでしょ !そ、それに ! 少し味見をしようと言ったのはカーリャよ ! |
| カーリャ | あー、シオンさま ! カーリャを売る気ですか ! ? |
| ミリーナ | ふふっ、シオンさんとカーリャもすっかり仲良しね。 |
| アルフェン | でも、驚いたよ。シオンも仮装をしてるなんて。 |
| シオン | べ、別に……ミリーナが用意してくれたものだし絶対に似合うって、しつこく誘われたからよ。 |
| アルフェン | そうか。俺もよく似合ってると思うぞ。 |
| シオン | ……そう。確かに、悪くない意匠なのは認めるわ。 |
| ミリーナ | 後で記念撮影もしないといけませんね。でも、その前にシオンさんやカーリャの為にもハロウィンパーティーを始めましょうか。 |
| アルフェン | その前に少しいいか ? パーティーを始める前にイクスたちには話しておきたいことがあるんだ。 |
| アルフェン | イクス。俺たちは、しばらくこの街に残ろうと思うんだ。 |
| アルフェン | イクスたちのお陰で街は守れたがまたいつ帝国軍が襲ってくるかわからない。今はまだ、ここを離れるわけにはいかないんだ。 |
| イクス | ええ、わかります。でも、困ったことがあればいつでも俺たちに連絡をください。絶対に駆け付けますから。 |
| アルフェン | ありがとう。そう言ってくれると俺たちも心強いよ。 |
| アルフェン | それで、早速で悪いがもし、俺たちの仲間らしい鏡映点が見つかったら教えてくれないか。 |
| カーリャ・N | もちろんです。 |
| シオン | ……わざわざ捜さなくても、これだけ派手にやったんだから、私たちの噂を聞いて向こうから来てほしいところだけれど。 |
| アルフェン | ははっ……確かに、そっちのほうが俺たちとしては助かるな。 |
| 抵抗組織員A | 鏡映点…… ? そういえば、基地にいた奴らがアルフェンたち以外にも鏡映点って人たちを見つけたとか何とか言っていたような……。 |
| アルフェン | なに ! ? それは、本当か ! ? |
| 抵抗組織員B | う、うん……私も聞いたから間違いないよ。『別の街にも、鏡映点らしき人物の報告が入った』って言ってた。 |
| シオン | それで、どこの街にいるのかわかるの ? |
| 抵抗組織員A | ごめん、そこまでは……。けど、他の街の抵抗組織の人間とは連絡も取れるし時間はかかるかもしれないけど、調べてみるよ。 |
| アルフェン | ああ、頼む。 |
| アルフェン | そうか…… ! もしかしたらこの世界でもみんなと会えるかもしれないんだな ! |
| シオン | ……あまり、期待しすぎると後が辛くなるかもしれないわよ。 |
| カーリャ | あれ ? そう言ってますけどシオンさまも何だか嬉しそうじゃありませんか ? |
| シオン | き、気のせいよ !それより、パーティーをやるなら早く始めましょう。 |
| ミリーナ | それなら、合図はアルフェンさんにお願いしてもいいですか ? |
| アルフェン | えっ、俺でいいのか ? |
| イクス | はい、俺もアルフェンさんがいいと思います。 |
| アルフェン | なんだか照れるけど……わかった。それじゃあ、みんな―― |
| アルフェン | ハッピーハロウィン ! !今日はみんなで、楽しい一日にしよう ! ! |