Character1話【VSリトルクイーン】
ダオス……異常はない、か。
ダオスだが、油断はできん。帝国などに興味はないが奴らが異世界の技術を利用するなら、魔科学に手を染めこの世界樹に影響を及ぼすかもしれん。
ダオスたとえこの世界がまやかしで、我が身が影なれども『大いなる実り』を失うわけにはいかぬ。その為ならば、私は……。
ソフィアスベル、誰かいるよ。
アスベルお前は、確か……。
ダオス…………。
ソフィアスベル、知ってる人 ?
アスベルあ、ああ……。けど、こうして会うのは初めてだ。
ダオス貴様たち、一体ここに何の用だ。
ソフィわたしたち、世界樹を見に来たの。あなたもそうなの ?
ダオス質問をしているのは私だ。
ソフィえっとね……ゲージュツをバクハツさせに来たの。
ダオス爆発、だと ?
アスベルあ ! 違うんだ !俺たちは本当に、ただ世界樹を見に来ただけなんだ。
ソフィ今アジトのみんなでお絵描きしてるの。それで、色んな場所を回ってるんだよ。
アスベルどうやら、子供たちの間でそういうのが流行っているみたいでさ。俺はソフィの付き添いだよ。
ソフィミントがね、世界樹がある森は自然がいっぱいだって言ってたから、ここに来て絵を描くことにしたの。
アスベルそういうわけだから、しばらく俺たちもこの辺りにいるつもりなんだが、構わないか ?
ダオス……好きにしろ。
ソフィ……わたしたち、邪魔しちゃったのかな ?
アスベルいや、そういう雰囲気じゃなかった気がするが……。それより、さっきの話はなんだったんだ ?爆発がどうとかって。
ソフィベリルが教えてくれたの。絵が上手になる為にはゲージュツをバクハツさせないといけないんだって。
アスベルうーん……俺には意味がよくわからないがあまり物騒なことはしないようにな。
アスベル(それにしても、あいつがダオスか……。今は救世軍が時々連絡を取っているみたいだが……)
アスベル……クレスたちの敵だった男、なんだよな。
ソフィアスベル ? 何か言った ?
アスベルん ? いや、何でもない。それじゃあ、俺はこの辺りの様子を見ておくから何かあったら、すぐに呼んでくれ。
ソフィうん、わかった。

Character2話【VS覇王ガイアス】
ソフィ……うん、上手に描けた。
アスベル(ダオスは……まだ世界樹の近くにいるな。何か気になることでもあるのか ?)
ソフィねえ、アスベル。どうかな ?
アスベル(そういえば、クレスたちから聞いた話だとダオスにとって、世界樹は……)
ソフィアスベル ? ねぇ、アスベルってば。
アスベル……えっ。ああ、すまないソフィ。どうしたんだ ?
ソフィ絵、描けたよ。どう ?
アスベルお、上手じゃないか。美味しそうなゴボウだ。
ソフィ世界樹……。
アスベルな、なんだ ! 今の音は ! ?
ダオスまたか……。
アスベルダオス ! どこへ行くんだ ?
ダオス……貴様たちには関係のないことだ。
ソフィもしかして、さっきの音のこと何か知ってるの ?
ダオス……帝国軍とレジスタンスの下らぬ抗争だ。近頃はこの辺りでも戦いが激化している。
アスベルなんだって ! ?
ダオス人間の無益な争いに興味はない。だが、ここに世界樹がある以上見過ごすわけにはいかぬ。
ダオスお前たちも、巻き込まれたくなければすぐにここから立ち去ることだな。
ソフィ……だったら、わたしたちも一緒に戦う。
ダオスなに ?
ソフィあなたは、この世界樹を守りたいんでしょ ?それなら、わたしたちも力になれると思う。
ソフィそれに、帝国軍が相手ならわたしたちも無関係じゃない。そうだよね、アスベル ?
アスベルああ、ソフィの言う通りだ !ダオス、俺たちも一緒に行かせてくれ。
ダオス……私の邪魔をしないのであれば勝手にするがいい。
ソフィアスベル、行こう !
アスベルああ !

Character3話【VSアルトリウス】
ダオス…………。
アスベルダオス ! 待ってくれ !
ダオス何だ ? 帝国兵は全て追い払った。これ以上、私がここにいる理由はない。
アスベルそうかもしれないが、助けたレジスタンスの人たちがお前にもお礼が言いたいそうなんだ。
ソフィみんな、あなたは命を助けてくれた恩人だって。
ダオス私は助けたつもりなどない。貴様ら低俗な人間共の戦いに手を貸したなどと思わぬことだ。
アスベルダオス……確かにお前は、この人たちを助ける為にやったわけじゃないかもしれない。
アスベルだけど、結果的には多くの人の命を助けたんだ。その感謝の気持ちは、素直に受け取ってもいいんじゃないか ?
ダオス……くだらん。私には必要のないものだ。
ダオスだが、奴らにも忠告はしておけ。これ以上この地で争いを起こすようならば誰に対しても、私は容赦はせんとな。
アスベルそれは、レジスタンスの人たちとも戦うってことか ?
ダオスあの者たちの行動次第だ。
アスベルダオス……あいつは……。
ソフィどうしたの、アスベル ?
アスベルいや……俺は今まで、たとえ理由があったとしてもダオスはクレスたちの敵だと思ってたんだ。
アスベルだけど、一緒に戦ってみてダオスにも、何か背負っているものがあるんじゃないかって……。
ソフィうん……。わたしも、あの人を見てるとなんだか不思議な気持ちになるよ。
アスベル不思議、か……。ソフィは、どうしてそんな風に思うんだ ?
ソフィえっとね、わたしたちのことは最初から目に入っていないって感じだったの。
ソフィだけど、世界樹の前にいたときは少しだけ、あたたかい感じがした。
アスベル……そうか。俺も、ソフィと似たような印象だ。
ソフィアスベルも ?
アスベルああ。だから、少し話をしてみたかったけどそれはまた今度にするよ。帰りが遅くなったらシェリアたちも心配するだろうからな。
ソフィうん、わかった。
ソフィ……アスベル、次にダオスと会うときはいっぱいお話できるといいね。
アスベルああ、そうだな。

Character4話【VSダオスファイナルF】
ダオス……静かな夜だ。どうやら、あの者たちは去ったようだが――
ダオス……出てくるがいい。そこにいるのはわかっている。
アスベル気付かれていたか。声を掛けるタイミングをうかがっていたんだが……。
ダオス一体、この私に何の用だ ?
アスベル救世軍から頼まれたんだ。このメロンをダオスに届けてくれって。
ダオス…………。
アスベル……本当は俺からマークに連絡を取って代わって貰ったんだけどな。
ダオスならば、さっさとそれを置いて立ち去れ。それと、あの男にはこれ以上の手土産は必要ないとも伝えておけ。
ダオス……まだ何か言いたそうだな。
アスベル……ダオス。一つ教えてくれ。元の世界では、本当にこんな立派な世界樹が枯れてしまうのか ?
ダオス……そうだ。人間たちの愚かな行動によって世界からマナが消え、世界樹は枯れてしまった。
ダオスこの世界でも、かつて世界樹を枯らした技術が利用されるかもしれん。そうなれば、この世界樹も――
ダオスだからこそ、私は二度と同じ過ちを繰り返させまいと誓ったのだ。
アスベルそれは……お前の故郷を、救うために ?
ダオス……知っているのならば、私からこれ以上話すことは何もない。
アスベルああ……お前が世界樹を守りたいという想いは一緒に戦ったときに、十分伝わってきた。
アスベルそれに、故郷を守りたいって気持ちは俺にも痛いほどわかるからな……。
ダオス人間ごときが、この私に同情するつもりか ?
アスベル同情なんかじゃない。帝国は色々な世界の技術を悪用している。俺たちだって無関係じゃないんだ。世界樹が枯れるようなことは、絶対にさせない。
ダオス……貴様一人でどうにかなる問題ではあるまい。
アスベルわかってるさ。だけど、俺は一人じゃない。一緒に悩んで、手を取りあえる仲間たちがそばにいる。
アスベルだから、俺たち人間のことを信じて欲しい。今日はそのことを伝えたくて、お前に会いに来たんだ。同じ世界に根を張る、同じ命として。
ダオス……人間ごときが、戯言を。
ラムダ――我も貴様と同じことを考えた。この者の言葉など信じるに値しない理想に過ぎぬと。
ダオス貴様は……。成程、妙な気配を持つ男だと思ってはいたが、他の生命体が寄生していたか。
ラムダ寄生、か……。今はそんなことを論じるつもりはない。
ラムダ我は、この者が歩む道を見届ける為に共にいる。貴様も、この者の言葉が世迷い言だと言うのならそれを見届けてからでも、遅くはないだろう。
アスベルラムダ……。
ダオス私が人間を信じるなど、永遠にあり得ぬことだ。だが……貴様がどう思うかは私の知るところではない。せいぜい、気が済むまでやってみることだな。
アスベルダオス…… !ああ、必ずお前を失望させるような結果にはしない。約束だ。