| Character | 3話 瓦礫にこだます声 part1 |
| | 『棄民』。それは幻影種によって自国が滅ぼされたのちネオイデア王国へと流れてきた移民たちのことである。 |
| | 滅びゆく他国に比べ、アイギスシステムという目に見えない防御壁で守られていたネオイデア王国では比較的安全な生活が営めていた。 |
| | しかし、その稼働範囲は王都イザヴェルを包むのが限界であった。それはまた、王都への移民受け入れの許容量にしても同様である。 |
| | 大量に流れて来た棄民が王都内に土地を持つことは難しく、アイギスシステムの範囲外となる王都周囲にコロニーを作り、防壁を築いた中で暮らしていた。 |
| | そんなコロニーの一つに食料を載せた輸送車を守り抜いて何とかたどり着いたコダマたちだったが―― |
| コダマ | なんだよこれ……ひでぇ……。 |
| アイリス | コロニーの防壁があちこち崩れてる……。これじゃ幻影種を防ぐどころじゃないよ。 |
| セイリオス | この荒れ方、おそらく第9と第10コロニーが消滅したせいで、その煽りを受けてるんだろうな。攻撃がこの地区に集中しちまってる。 |
| コダマ | 第10コロニー……。 |
| アイリス | コダマ ? どうしたの ? |
| コダマ | あぁ、なんでもない。とにかく、この壁はすぐに修復しないと。簡単に幻影種に入り込まれちまう。 |
| コダマ | 俺、コロニーの人たちを集めてくるよ。セイリオスたちは幻影種を警戒しといて。 |
| 二人 | せーのぉ ! |
| セイリオス | ふぅ……、壁の土台はこんなもんか。使えそうな石も集めてこないとな。 |
| コダマ | ごめんな、セイリオス。住民たちを説得できなくて。 |
| セイリオス | へぇ、随分としおらしいな。 |
| コダマ | そりゃまぁ……みんなに断られた時は俺一人でもやるって思ったけど、結局こうしてセイリオスに手伝わせてるし。 |
| コダマ | ほら、その綺麗な色の爪だってボロボロになっちまってる。 |
| セイリオス | ああ、ネイルな。こんなのは戦ってりゃいつものことさ。手入れする楽しみが増えるってもんだ。 |
| コダマ | ……正直さ、もっと強引に迫れば修復の人手は集められたと思う。 |
| コダマ | でも、ここの人たちの多くが幻影種に襲われて廃人になった家族を抱えているのを見たんだ。 |
| セイリオス | 廃人……【幻影病】だな。この防壁を見りゃ患者が多いのもよくわかる。 |
| コダマ | うん。その人たちの面倒や幻影種に怯える毎日に貧困に……こんなんじゃ自分たちのことだけで手一杯にもなるよな。 |
| セイリオス | だから自分がやる、か ?いつも要領いいくせに、そういうところは不器用だな。実質、お人よしなんだよ、お前さんは。 |
| コダマ | お人よしっていうならセイリオスだろ ?あとアイリスも。 |
| コダマ | ……そういやアイリス遅くないか ?輸送してきた食料の納品に手こずってるのかな。 |
| アイリス | よし、この地区に収める分はこれで終わりね。他に必要な物は……。 |
| 少女の声 | やめて、お願い ! |
| アイリス | 女の子…… ? 何があったの ? |
| 棄民の男A | それが……。 |
| 少女の母 | ひいぃああああああああっ ! ! |
| 棄民の少女 | 暴れちゃだめ、お母さん ! |
| アイリス | もしかして、あの人…… ! |
| 棄民の男A | ああ、幻影病だよ。錯乱してて何するかわからない。みんなで取り押さえようとしてるんだがあの子が手を出させてくれないんだ。 |
| アイリス | ねえ、そっちに行ってもいい ?私がお母さんとお話するから。 |
| 棄民の少女 | 駄目っ、お母さんを傷つけないで !私が静かにさせるから……来ないでーっ ! |
| アイリス | あの子自身も怯えて混乱してるんだ……。 |
| 棄民の男A | 仕方ない。こうなったら強引にでも―― |
| 棄民の少女 | 歌…… ? |
| セイリオス | この歌…… ! |
| コダマ | ほら、やっぱり。アイリスの歌声だ ! |
| セイリオス | コダマの予想どおりだな。また厄介事に首を突っ込んでいたか。 |
| コダマ | ちょっとごめん、何があったの ? |
| 棄民の女A | 幻影病で暴れてた人がいたんだけどね。あの娘さんが歌い出したら静かになったんだよ。 |
| 棄民の女A | あたしたちも歌なんて聴いたのは久しぶりだよ……。それにこの歌、不思議と心が落ち着くねぇ。 |
| セイリオス | ……子守歌だからな。 |
| コダマ | セイリオス、知ってるの ? |
| セイリオス | まあね。 |
| 棄民の少女 | 歌ってるお姉ちゃん、綺麗……。女神様みたい ! スカートもひらひらで……。私もあんな風に綺麗だったらいいのに……。 |
| セイリオス | ――なあ、お嬢さん。俺が女神様になれる魔法をかけてもいいかな ? |
| 棄民の少女 | え ? なれるの ! ? |
| セイリオス | ああ。ちょいと髪をいじるぜ。俺の服の切れ端で悪いが、こいつをっと……そら、できた。 |
| 棄民の少女 | うわぁ ! リボン ! 可愛い !髪、これ、お姉ちゃんとおそろい ! |
| セイリオス | まだ未熟な魔法使いなんで、スカートは作れなかったがこいつで勘弁してくれ。このリボンを付けていればいつだって、お前さんは女神様だよ。 |
| 棄民の少女 | ありがとう、リボンのお兄ちゃん ! |
| 棄民の男A | ありがとうよ、嬢ちゃん !こんないいものが聴けるなんて、生きててよかったぜ。 |
| アイリス | どういたしまして。歌うことしかできなかったけどね。 |
| 棄民の女B | 本当にありがとうございます。大人も子供たちもあんなに笑って……こんなの久しぶりです。 |
| コダマ | 俺も、コロニーの人たちが笑ってるのを見られて嬉しいよ。 |
| コダマ | 俺、みんなと同じ棄民でさ、隣の第10コロニーで助けられたんだ。幻影種に襲われた時にそれ以前の記憶はなくなっちまったけど、きっとそこが故郷だと思う。 |
| コダマ | だから故郷を思い出そうとするとめちゃくちゃになった景色しか浮かんでこないんだ。 |
| コダマ | ……俺は、ここを同じような光景にしたくない。みんなが故郷を思い出す時には笑ってる人がいる景色でいてほしいんだ。 |
| 棄民の男A | あんた……。 |
| コダマ | なあ、もう一度頼むよ。崩れた防壁の修理に力を貸してくれないか。ここを第10コロニーの二の舞にしたくない。 |
| 棄民の男A | そう言ってくれるのはありがたいよ。でも、どこを見てもボロボロでどう手を付ければいいか……。 |
| コダマ | 全部なんてやらなくていいって。俺に考えがある。とにかく、コロニーの北西方面の壁を重点的に修繕するんだ。 |
| コダマ | 南東には王都があるから幻影種はそっちで防衛できる可能性が高い。東に位置する第12コロニーも健在だしな。 |
| コダマ | まずは手薄になる方面を侵入されにくくすることでシェルターへの避難時間を稼いで被害を減らすんだよ。これならすぐにでも対策できそうだろ ? |
| 棄民の男A | なるほど。それでどうにかなるなら……やってみるか。みんなにも声をかけてみよう。 |
| コダマ | そうこなくちゃ ! |
| Character | 3話 瓦礫にこだます声 part2 |
| コダマ | 今日はお疲れ。これで人手も確保できた。アイリス、いい切っ掛け作ってくれて、ありがとな。 |
| アイリス | ふふっ、好きな歌を歌って感謝されてこっちこそ、ありがとうだよ。 |
| セイリオス | アイリス、あの歌はどこで覚えたんだ ? |
| アイリス | お母さんから……っていうか、正確にはおじいちゃん ?お母さんはおじいちゃんに教えてもらったって言ってたから。 |
| セイリオス | そうか……。 |
| コダマ | そういや、セイリオスは知ってるみたいだったな。子守歌って言ってたし。 |
| セイリオス | ああ。でもアイリスの歌っていたものは本来の歌詞とは少し違っている。 |
| アイリス | そうなの ?生まれた時からこれしか聴いてないけど。 |
| コダマ | なら、正しい歌詞ってのを教えてもらえば ? |
| アイリス | あ~……、いいよ。この歌詞が私の思い出の歌だから。私はこっちが好き。 |
| セイリオス | そうか……。アイリスの子守歌、もう一度聴かせてくれるか ? |
| アイリス | ふふっ、ここで寝ないでよ ? |
| コダマ | ……やべ、本当に寝そう。 |
| アイリス | コダマはともかく、昼間のあの子たちには安心して眠って欲しいな。そういう世界を作っていきたい。 |
| セイリオス | アイリスの歌があれば可能だよ。 |
| アイリス | やだ、おじいちゃんと同じこと言ってる。セイリオスって本当に不思議な人だよね。 |
| アイリス | ありがとう、セイリオス。すごく嬉しいよ。 |
| ヘイズ | 見事であった。思わず聴き入ったぞ。 |
| コダマ | ヘイズ様 ! ? に、エルナト。なんでここに ? |
| ヘイズ | アスガルドに用があってな。だが、第11コロニーに向かったお前たちの話を聞いて様子を見に立ち寄った。 |
| ヘイズ | ふむ、丁度よい。私もお前たちと共にここで宿を取ろう。さすれば兵たちが携行している食事をコロニーの民に振る舞うこともできようからな。 |
| | 翌日、コダマたちの活躍とコロニーの事情を知ったヘイズは、棄民たちへの支援を強化するよう命じた。しかし、一部の死神騎士は不満をあらわにしていた。 |
| タナトス隊死神騎士A | ヘイズ様、恐れながら申し上げます。物資の支援の追加にコロニーの修復までとは生産性のない棄民に、なぜこれほどお心を割くのです ! |
| アイリス | 生産性 ? 馬鹿言わないで !生活できなきゃ生産も何もないでしょう ! ? |
| タナトス隊死神騎士B | 棄民が流れて来てから幻影種が増えたって言われてるのによくもまあ、そこまでかばえるもんだ。 |
| セイリオス | そいつはここでする話じゃない。噂話が好きなら王都の酒場にでも行きな。 |
| コダマ | 待ってくれ、二人とも。俺、タナトス隊のみんなの意見もわかるんだ。 |
| ヘイズ | コダマ……。 |
| コダマ | 確かに棄民は変な噂があるし、よそ者の集まりだし居つかれた国の人たちは、大事な資源を分け与えてその分苦労もしている。あの人たちの言うとおりだ。 |
| コダマ | でも、こうも考えられるんだよなぁ。棄民が国の外にいることで、幻影種からの防壁……『肉の壁』になっているって。 |
| コダマ | おかげで王都への幻影種の攻撃は分散されている。だったらこれを失うなんてもったいない。 |
| タナトス隊死神騎士A | なるほど……。 |
| コダマ | だとするとヘイズ様は、あんたたち国民も俺たち棄民も双方生かす最善の方法をとってるわけだ。……なんて、それくらい承知でしたよね。 |
| タナトス隊死神騎士B | ま、まあな……。 |
| コダマ | あ、そういえばすみません !今日も修復を手伝ってくれるってのにタナトス隊にはまだ挨拶もしてなかった。 |
| コダマ | 改めて、俺も棄民の一人として感謝しています。修復、どうぞよろしくお願いします。 |
| タナトス隊死神騎士A | そ……そうだぞ。ちゃんと身分と礼を弁えていれば俺たちだって……。 |
| タナトス隊死神騎士B | ああ。別にヘイズ様に不満があるわけじゃない。ヘイズ様、差し出がましいことをいたしました。 |
| コダマ | それじゃ、今日の修復箇所に案内します。棄民が外の壁として役割を果たせるようお力添えをお願いします。 |
| タナトス隊死神騎士A | ああ、案内しろ。さっさと済ませるぞ。 |
| ヘイズ | ……コダマには悪いことをした。あのような言葉本心ではあるまいに。部下の説得は王たる私の役目である。綱紀を粛正せねばならぬな。 |
| アイリス | 王国のみんなは棄民に国を奪われるって思ってしまっているんですよね……。 |
| セイリオス | アイギスシステムの守備範囲には限界があるからな。安全圏から好きなことを言ってるのは俺たちも同じさ。 |
| ヘイズ | 思いつきであったが、昨夜はここに泊まることにして正解であったな。 |
| ヘイズ | 知識でしかなかった王国の問題点を体感できたし昨夜聞いたお前たちの話も興味深いものであった。 |
| Character | 3話 瓦礫にこだます声 part3 |
| ヘイズ | ……そうか。コダマがここの民たちにそんなことを。確かに、私がコダマを助けたのは第10コロニーだった。 |
| アイリス | きっとコダマは、この第11コロニーを自分のいた第10コロニーに重ねているんだと思います。 |
| アイリス | ヘイズ様への憧れは大前提として――コダマは同じ棄民たちを助けたいから死神騎士になったんじゃないかって思うんです。 |
| コダマ | ヘイズ様、お待たせしました。いつでもお休みになれますよ ! |
| エルナト | まったく……ヘイズ様の御寝所を整えるのは私だけでいいと言ったのに。強引なんですから。 |
| コダマ | めったにないチャンスなんだ。ケチケチすんなよ先輩。 |
| ヘイズ | 二人ともありがとう。さ、こちらへおいで。話をしよう。 |
| 二人 | はい ! |
| アイリス | 適性がなければ死神騎士にはなれないとはいえコダマが死神騎士になったのはヘイズ様のおそばにいたいだけかもしれませんね……。 |
| ヘイズ | ふふふっ。それは健気で可愛いな。嬉しいよ。しかし、コダマが私のそばにいたかったのだとしたらアイリスは何故に死神騎士になったのだ ? |
| アイリス | 私は、祖父の仇を取るためです。幻影種から私をかばって幻影病になって亡くなりましたから。 |
| ヘイズ | そうであったか。辛かっただろう。かように優しく、優秀な孫娘を残してくれるとは私もアイリスのお祖父様に感謝せねばならんな。 |
| アイリス | そんな……私にはもったいない……。 |
| アイリス | そ、そういえばセイリオスは ?なんで死神騎士になったのか聞いたことないな~なんて……。 |
| セイリオス | 大して面白い話でもないさ。幻影種に襲われた時に片足を失ってね。それがきっかけで適性ができて死神騎士になった。 |
| コダマ | じゃあ、家族もその時に……。 |
| セイリオス | いや、家族は関係ない。棄民をかばってやられたんだ。実家はプライドの高い名家でね。棄民をかばって足まで失うとは不名誉ってことで勘当された。 |
| セイリオス | 友人だと思ってた連中も蜘蛛の子散らすようにいなくなってね。他にやることもないんで死神騎士になったのさ。 |
| アイリス | ごめん……。嫌なこと聞いちゃって……。 |
| セイリオス | 嫌なら話してないさね。それに後悔もしてないしね。知っての通り俺は『綺麗なもの』が好きだ。そして今の俺こそが美しい姿だと思ってる。 |
| セイリオス | それに勘当されて死神騎士になったおかげでコダマやアイリスみたいな人間と出会えた。どうだ、俺の選択は大正解だろう ? |
| 二人 | うん ! ! |
| ヘイズ | それぞれに秘めた想いや決意がある、か……。皆、よくぞ死神騎士という危険な仕事に就いてくれた。感謝する。 |
| ヘイズ | ……アイリス、コダマやコロニーの民たちはどこで作業している ? |
| アイリス | はい、あちらの方ですが……。 |
| 棄民たち | 「あれが国王様……」「不死王シーザリオ様だ……」「俺、初めて見た……」 |
| コダマ | ヘイズ様 ! どうしたんです ? |
| ヘイズ | コダマ、先ほどは済まなかった。私の不徳ゆえに心にもないことを言わせた。ゆえに、ここできちんと話しておこうと思う。 |
| コダマ | 話すって…… ? |
| ヘイズ | 皆、聞いてくれ。私はヘイズ・シーザリオ・イデアフェルト。 |
| ヘイズ | まず、この地に住まう者たちには私の至らなさゆえ、未だ苦しみ続けていることを詫びねばならぬ。済まなかったな。 |
| 棄民たち | こ、国王様が俺たちに頭を垂れておられる…… ! |
| 死神騎士たち | 棄民に何を……ヘイズ様 ! |
| ヘイズ | そして死神騎士たちよ。皆、並々ならぬ覚悟と決意を持って幻影種と戦い、更にはコロニーの民のために、こうして力を尽くしてくれた。 |
| ヘイズ | 私の心に沿うて支えてくれていること心から礼を言うぞ。 |
| 死神騎士たち | …………。 |
| ヘイズ | 皆の決意と同様、私にも100年前より今日まで変わらぬ志がある。それが幻影種の撲滅だ。 |
| ヘイズ | 私は幻影種研究の際、事故により不老の存在となった。だがこれは、幻影種の撲滅にこの身を捧げよと神が与えたもうた奇跡であると考えている。 |
| ヘイズ | ゆえに、私は皆を守ることが使命なのだ。もちろん私の言う『皆』とは国民、そして棄民と呼ばれ苦しむ者たちも含んでのこと。 |
| ヘイズ | 神より受けし我が崇高なる使命は何人たりとも侵せぬと心得よ。 |
| 死神騎士たち | …………。 |
| 棄民たち | シーザリオ様……。 |
| ヘイズ | この100年、失われた民の命に報いるために幻影種撲滅を心願成就せしめんことをここに告げる。 |
| ヘイズ | 皆、どうか私に力を貸しておくれ。 |
| 死神騎士や棄民たち | 「シーザリオ様 ! 」「国王様ーー ! 」「どうかお導きください !」 |
| セイリオス | これで、死神騎士たちに釘を刺せたし棄民たちもやる気になっただろうな。 |
| コダマ | うん。やっぱり俺、ヘイズ様が大好きだ。あの人のためなら何だってやれそうだよ。 |
| エルナト | ヘイズ様、そろそろお時間です。出立しましょう。 |
| コダマ | ヘイズ様、もうアスガルドへ向かうのですか ? |
| エルナト | また……、油断も隙もないんだから。言っておきますがコダマたちもここで待機ですからね ? |
| ヘイズ | まあ待て。今回の修復計画はコダマの提案だったな ?北西の防壁を厚くするという。 |
| コダマ | はい。 |
| ヘイズ | よし、コダマたちにも同行してもらおう。 |
| エルナト | えっ ! ? わ、わかりました。では、同行予定の者たちもコロニーの修復に回して人数の帳尻を合わせましょう。 |
| ヘイズ | そうだな。死神たちは修復が終わったらコロニー周辺で幻影種を警戒しつつ待機させておいてくれ。 |
| コダマ | あの、どうして俺たちを ? |
| ヘイズ | 最近の幻影種は、第11コロニーから北西にあたるアスガルドから多く出現している。つまり、コダマの読みは正解だ。その着眼点に期待してという所だな。 |
| コダマ | それじゃ、アスガルドへはその調査に ? |
| ヘイズ | ああ。それもあるが、他にも気になることがな。そのためにアスガルドへ戻って行ったリワンナたちを追いかけている。 |
| エルナト | 少々寄り道が過ぎましたけどね。それにしても……またあなたと一緒ですか、コダマ。 |
| コダマ | 勉強させてもらいます、エルナト先輩。さあヘイズ様、すぐに出発しましょう ! |