| Character | 5.歌姫のステージ |
| コダマ | お疲れ、アイリス。今日も広場で歌ってきたのか ? |
| アイリス | うん。盛り上がったよ~ !みんな笑顔になってくれて、私も元気出た。 |
| ヘイズ | そうか、ご苦労だったな。 |
| アイリス | ヘイズ様 ! こちらにいらしたんですね。ご挨拶が遅れました。 |
| ヘイズ | よいよい。むしろ私はアイリスに感謝せねばな。愛する民たちを笑顔にしてくれるのだから。 |
| アイリス | もったいないです。私の歌で少しでもみんなを力づけられたならこんなに嬉しいことはありません。 |
| ヘイズ | そういえば、私はステージで歌うアイリスを見たことがないな。噂にはよく聞いていたのだが……。 |
| コダマ | 凄いですよ ! みんなが一体になってエネルギーが満ち溢れてるっていうか。あれは体験しないとわからないかもなあ。 |
| ヘイズ | 観たい。 |
| 二人 | え。 |
| ヘイズ | 私も観たい。アイリスのステージが !熱狂する民の中に私も身を置きたい ! |
| アイリス | でも、ヘイズ様が顔を出すと、その……。 |
| ヘイズ | そうか、萎縮させてしまうな……。皆が楽しめなくては意味がない。 |
| コダマ | だったら、ヘイズ様の主催で公演するのはどうですか ?それなら堂々と見られるし。 |
| ヘイズ | 私はいつも通りに広場で歌うアイリスが見たいのだ。そして、そこに集う民たちをな。しかし、その望みは身勝手とも承知している。困らせてすまなかった。 |
| コダマ | ……よし、お忍びだ。 |
| アイリス | コダマ ? 何考えてるの ? |
| コダマ | 変装するんだよ。衣装はセイリオスに頼んでみる。護衛は俺がすればいい。 |
| ヘイズ | なるほど ! それは良いな !…………確かに物語などでは、国を治めるものが正体を隠して市井に紛れ込んだりしているようだ。 |
| ヘイズ | 暴れん坊の国王やら、諸国を漫遊する老賢者彫り物を入れた遊び人の裁判官など……。コダマは私をどのように変えてくれるのだ ! ? |
| コダマ | え… ! ? まさか変装の方に食いつかれた…… ? |
| アイリス | 敏腕プロデューサーというのはどうでしょう。肩にピンクのカーディガンとか羽織ったりして。 |
| コダマ | アイリスが乗ってきた ! ? |
| ヘイズ | なるほど。ヘイズプロデューサー……。略してヘイズPだな。それなら堂々とアイリスの舞台を見られそうだ。 |
| ヘイズ | フフフ、ヘイズP、か。コダマ、セイリオスへの衣装発注を頼むぞ。しっかりと有能そうに見せておくれ。 |
| コダマ | な……なんか本来の目的とずれている気がしてきたけどまあ、ヘイズ様が楽しそうだからいいか。 |
| コダマ | 何より、是非ヘイズ様には見て欲しいからな。アイリスのステージ。 |
| アイリス | コダマ……。 |
| ヘイズ | すまぬな。迷惑をかける。楽しみにしているぞ、アイリス ! |
| アイリス | はい。みんながヘイズ様に気づかないくらい夢中になるようなステージをお見せしますね ! |