| Character | 14.思わぬ報酬 |
| | リコレクション本編3話の第11コロニーを発った後のお話です。 |
| エルナト | そういえば、セイリオス。それにコダマもアイリスも、少しいいですか ? |
| セイリオス | どうしたんだ、改まって。 |
| アイリス | コダマ、もしかしてまたエルナトに怒られるようなことしたの ? |
| コダマ | 心当たりならたくさんある。 |
| エルナト | 安心してください。別に説教をするわけではありません。あなたたちへ渡すものがあったことを思い出しただけです。 |
| セイリオス | これは……飴玉か ? |
| コダマ | やったー ! ありがとうございまーす、先輩 ! |
| ヘイズ | …………そういえば、エルナトはよく私が飴玉を持ってくると喜んでくれていたな。 |
| コダマ | え ? なんですか、それ !いいなあ、先輩 ! 俺もヘイズ様から何か欲しい ! |
| エルナト | へ、ヘイズ様 ! ? それはまだタナトス隊の隊長になる前の話ですよ ! いえ、ヘイズ様から頂けるのなら今でも嬉しくはありますが ! |
| エルナト | と、とにかく、これは私のものではなく第11コロニーに住む小さな子供からあなたたちに渡してほしいと頼まれたものです。 |
| アイリス | 小さい子供 ? それって、もしかしてセイリオスがリボンを付けてあげた女の子かな ? |
| セイリオス | ああ、あの子か。これは思わぬ報酬だな。ありがたく頂くとしよう。 |
| ヘイズ | うむ、お前たちが民から慕われるのは私としても嬉しい限りだ。 |
| コダマ | けど、あの子、本当にセイリオスやアイリスに懐いてたよな。 |
| アイリス | うん。それに、あの後もセイリオスに付けてもらったリボンを他の子たちに見せて回ってたよ。よっぽど気に入ったんだと思うな。 |
| コダマ | そういや、セイリオスって子供の扱いが手慣れてたよな。ちょっと意外だったよ。 |
| セイリオス | そうかい ? どちらかといえば昔から面倒な大人の相手をさせられてばかりだったんだが……。 |
| セイリオス | もしかしたら、お前さんたちと接してきたおかげで子供の相手が上手くなったのかもしれないな。 |
| コダマ | おやー、セイリオス先生 ?それはつまり、俺たちが子供っぽいってことかな ? |
| セイリオス | 子供とは思わないが、まあ、世話が焼けるという点では似たようなもんさね。 |
| アイリス | 私まで入ってるのはちょっと複雑だけど……。実際、私もセイリオスには色々迷惑かけちゃってるからなあ……。 |
| セイリオス | 構わないさ。こっちも楽しませてもらっていることが多い。 |
| ヘイズ | ああ、わかるぞ、セイリオス。世話がかかる子供ほど、可愛く見えてしまうものだ。 |
| エルナト | もう、ヘイズ様まで……。セイリオス、あまり二人を甘やかさないようにしてくださいね。 |
| セイリオス | もちろんですとも、隊長殿。俺も、これ以上二人の始末書を手伝うのもつらいところだからな。 |
| コダマ | ふぉう、ふぁかせとけって。 |
| エルナト | コダマ ! しゃべるか飴玉を舐めるかどっちかにしてください !仮にも上司の前ですよ ! |
| ヘイズ | ふふっ、本当に可愛い奴だよ。コダマもアイリスも。 |
| セイリオス | ええ、全くです。 |