| Character | 17.はじめての反省文 |
| | リコレクション本編4話のアグラードと合流した後のお話です。 |
| コダマ | いやあ、それにしてもリワンナさんが助けに来てくれたときはシビれたなあ !まさに、ここぞ ! ってタイミングだったし。 |
| リワンナ | そ、そう言われると気恥ずかしくなってしまうわ……。あのときのことは、あまり思い出させないで……。 |
| アグラード | いえ、そういうわけにはいきません。リワンナ様には、しっかりと反省してもらいます。 |
| リワンナ | ううっ……。 |
| コダマ | えー、なんでだよ、アグラードさん。実際、俺たちってかなりピンチだったんだから構わないだろ ? |
| アグラード | コダマ、お前は口を挟むな。これは防人の掟にも関わってくる重要な問題だ。 |
| コダマ | ……なぁ、リワンナさん。アグラードさん、もしかして結構マジで怒ってる ? |
| リワンナ | ええ……。今のアグラードお義兄様は本気よ。コダマ、あなたは巻き込まれる前に離れたほうがいいわ。 |
| アグラード | 何か仰いましたか ? |
| リワンナ | い、いえっ ! そ、それで……私はどうやって反省をしていると示せばよい……のでしょうか ? |
| アグラード | そうですね。これが規則違反をした死神騎士ならば一週間の料理、掃除、洗濯……あらゆる雑務を担ってもらうことになります。 |
| リワンナ | 一週間ですね。わかりました。確かに最近は立場にあぐらをかいて雑務がおろそかになっていましたから、頑張ります。 |
| アグラード | ……その覚悟やよし。とはいえ、今のあなたはギムレイ辺境伯であり上に立つものとしての仕事も多々おありです。 |
| アグラード | ですから、今回は反省文の提出と死神騎士たちの稽古に付き合ってくださればそれで良しとしましょう。 |
| リワンナ | あ……ありがとうございます、お義兄さ…… !い、いえ。わかったわ、アグラード。 |
| アグラード | 全く、他の死神騎士たちに示しをつけなければいけない私の立場も考えてほしいものです。 |
| コダマ | よかったじゃん、リワンナさん。掃除とかだったら俺も手伝おうと思ったけど反省文なら、一人でも大丈夫そうだな。 |
| リワンナ | ……ねえ、コダマ。反省文って……一体どう書けばいいのかしら……。 |
| コダマ | へっ…… ? まさかリワンナさん……。書いたことがないのか ? |
| アグラード | まあ、リワンナ様は今まで規則など一度も破ったことはないし、そもそも反省文を書くようなお立場でもないからな……。 |
| コダマ | そりゃそうだよなあ……。辺境伯が始末書だの反省文だの書き慣れてたらそっちのほうが問題だもんな……。 |
| リワンナ | ごめんなさい。無知で恥ずかしいわ……。 |
| コダマ | 書き慣れてるほうが恥ずかしいんだけど……。いや、わかりました、だったら俺に任せてください。反省文なら嫌ってほど書いてきましたから ! |
| リワンナ | 本当に ? 心強いわ !コダマ教官、ご指導のほど、お願いします ! |
| コダマ | お任せください ! ネオイデア王国一の反省文使いになれるよう指導致します ! |
| セイリオス | どうです ? うちのコダマは辺境伯のお役に立てそうですか ? |
| アグラード | 聞いていたのか……。そうだな……コダマみたいなタイプは今まであいつも接してこなかったからな。 |
| アグラード | 少しは自分で窮屈にしている視野を広げるいい機会になるかもしれん。 |
| セイリオス | 面倒見がいいですね。 |
| アグラード | それはお前もだろう。それにリワンナ様はギムレイ家に残された希望だからな。幸せになって欲しいのさ。 |