プロフィール
もう誰も傷付くことがないように、守る力を得る為に。\n幼少期に出会った少女の死が彼に剣を握る決心をさせた。\n死んだはずのソフィとの再会、王族である友の異変…出来事には全て「ラムダ」という存在が関係していた。旅の果てで少女の誕生した理由が明らかになった時、再び彼は思う。もう何も失いたくない、全てを「守りたい」と。
ミリーナの一言
こうして振り返ってみると、幼馴染みって結構多いのね。\nアスベルも周りのことにはすぐ気付くのに、変な所ですごく鈍いみたい。それに決まって男の子の方が鈍感っていう所も、何故か一緒なのよね…。\n幼馴染みって近すぎるのかも知れないわね。
イクスの一言
みんなで戦い終わった後に自然と声が重なったんだけど、アスベルが突然感動しだして…。一体何があったんだろう…もしかして、騎士学校時代に掛け声の特訓があったとか ? 掛け声が上手くいかないと特訓二倍とか…うーん、今度聞いてみよう。
Character | 味付けの行方 | |
---|---|---|
リッド | なぁ、アスベルの作るカレーって なんというか…かなり甘口だよな。 たまにはこういうのも良いけどよ。 | |
アスベル | この味が好きだからな。 ライフィセットだって甘口の方が好きだろ ? ほら、食べてみないか ? | |
ライフィセット | もお~…見た目で判断したでしょ ? 僕はピリッとした辛さとコクが、 カレーの魅力だと思う ! | |
ライフィセット | でも、リッドの言うとおり カレーにも色々あるし…食べてみるよ。 いただきます。 | |
ライフィセット | こ、これは想像以上に甘い…。 | |
メルディ | そんなあなたにレッドソディ ! | |
メルディ | ほいっとな。 | |
ライフィセット | 何を入れたの ! ? | |
メルディ | メルディが世界の香辛料~ ! 料理がピリリと辛くなるよ。 | |
ライフィセット | …ほんとだ ! 甘口カレーが一気に 辛くなった ! おいしい ! | |
リッド | ま、入れすぎるとすげえ辛くなるらしいぜ。 よくキールが文句言ってたっけな。 | |
メルディ | アスベルは甘いのが好きか ? それならホワイトソディ~ ! | |
メルディ | ほいっとな。 | |
アスベル | これは… ! なかなか悪くないかもしれない。 カレーのうまさが引き立つような…。 | |
リッド | うそだろ…ホワイトソディだけでも甘いのに 甘いカレーがさらに甘く… | |
アスベル | 香辛料一つでこんなに変わるのか。 カレーを食べたらアイスキャンディーが 食べたくなってきたな。 | |
アスベル | たしかミクリオのアイスクリームが おいしいって聞いたから、作ってもらいたいよ。 | |
リッド | おいおい…まだ甘いもの食うのかよ。 どうなってんだアスベルの舌は… |
Character | 騎士の心得 | |
クロエ | ラント、この箱はこの場所でいいのか ? | |
アスベル | ああ、そこで問題ない。壊れ物らしいから、慎重に扱ってくれ。 | |
アリーシャ | こっちも運び終わったぞ。 | |
アスベル | ありがとう、アリーシャ。二人が手伝ってくれたおかげで、早く終わりそうだ。 | |
クロエ | それにしても、驚いたぞ。まさかラントがこうして人助けをしているなんてな。 | |
アスベル | 手が空いた時には街に出て色々手伝ったりしているんだ。荷物運び、人探し、出来る範囲で。 | |
アリーシャ | ふふ、アスベルらしいよ。 | |
アスベル | そういえば二人こそ、どうして街に ? | |
アリーシャ | 私たちも君と同じだ。困っている人を放っておけなくてな。 | |
クロエ | 騎士の心得を持つ者が、弱き者を助けるのは当然のことだろう。 | |
クロエ | ヴァレンス家のために磨きをかけた剣術だが、人の力になりたい気持ちは、紛れもない自分のものだ。 | |
アスベル | 家のために……か。クロエはすごいな。 | |
アリーシャ | アスベルも騎士を目指していたんだろう ? | |
アスベル | 俺は、そんな大人な理由じゃない。 | |
アスベル | 俺はもう、大切なものを失いたくなかった。だから子供ながらに、騎士を目指したんだ。 | |
クロエ | ……ラント、一つ間違っているぞ。 | |
クロエ | 騎士を目指す理由に幼稚も大人もない。 | |
アスベル | …… ! | |
クロエ | 目指すべくして目指した、そうじゃないか ? | |
アリーシャ | そうだ。 そして君は今も街のために頑張っていた。この街の騎士団ではないのに。 | |
アリーシャ | それは誰もが出来るわけじゃない。誇っていいことだと、私は思う。 | |
クロエ | 君は立派な騎士だ、私が保証する。 | |
アスベル | クロエ、アリーシャ……。ありがとう。 | |
アスベル | 二人とも、お願いがあるんだ。 | |
アリーシャ | なんだろうか ? | |
アスベル | このまま、一緒に街を回ってくれないか ?二人も騎士が一緒なら、とても心強い。 | |
クロエ | もちろん、同行させてもらおう。 | |
アリーシャ | 私も異論はない。 | |
アスベル | そう言ってくれると思ったよ。 | |
クロエ | きっと困っている人はいるはずだ。この街の騎士ではないが、全力を尽くそう ! | |
アリーシャ | ああ、そうだな。さっそく街を見て回ろうか。 | |
アスベル | 騎士、か……。 | |
アスベル | ……親父、見ていてくれ。俺は俺が守りたいものを、守ってみせるよ。 |
Character | 変わらない志 | |
アスベル | …………。 | |
ヒューバート | 兄さん、こんなところにいたんですか。朝食も食べずにどこへ行ったのかとシェリアが捜していましたよ。 | |
アスベル | ……ヒューバート。捜させて悪かったな。すぐに戻るよ。 | |
ヒューバート | 朝早くから街に出て、何をしていたんです ? | |
アスベル | ちょっと散歩していただけだ。朝の風も心地いいし街の空気を味わいたくなってな。 | |
ヒューバート | 風ですか…… ? | |
アスベル | ああ、どことなくラントの風を思い出すよ。懐かしいな、あの風車……。 | |
ヒューバート | ……兄さん。まさかホームシックですか ?さっきもボーッとしているみたいでしたが……。 | |
アスベル | え ? いや、違うぞ !……まぁ、確かに考え事はしていたが別に落ち込んでいたわけじゃないんだ。 | |
ヒューバート | 兄さんが考え事……。それはそれで珍しいですね。 | |
アスベル | ……お前なぁ。俺だって考え事ぐらいするさ。さっきは……この世界のことを考えていたんだ。 | |
ヒューバート | この世界 ?ずいぶんスケールの大きな考え事ですね。てっきりラントのことかと思いましたが。 | |
アスベル | この世界とラントのこと、両方かな。俺が領主になった時の気持ちを思い出していた。親父が死んで、急に大きな責任を負うことになって―― | |
アスベル | あの時はちゃんと役目を果たせなかったがラントに住むみんなを守りたいと思った気持ちは今もずっと心に残っているんだ。 | |
ヒューバート | ……知っていますよ。そういう人だからこそ、ぼくは兄さんにラントを託したいと思ったんですから。 | |
ヒューバート | でも、それがこの世界とどう関係あるんです ?ここにあるのは同じラントではないし兄さんも領主ではないでしょう。 | |
アスベル | 確かにその通りなんだが……。こうやって街を歩いているとラントもここも変わりはないって気がするんだ。 | |
アスベル | この街の人々も、争いだらけの世界でどうにか無事に過ごそうと必死に生きている。自分と家族を守るために……。 | |
ヒューバート | ……国境に近いラントは紛争と隣り合わせでしたからね。 | |
アスベル | 子供の頃は気づかなかったけどな。親父や大人たちがどれだけ苦心していたか。――でも、俺はもう子供じゃない。 | |
アスベル | だから、自分の手でみんなを守りたい。故郷だろうと別の世界だろうと必死に生きている人たちを見過ごしたくないんだ。 | |
ヒューバート | ……相変わらずですね、兄さんは。 | |
アスベル | はは……朝からちょっと大げさだったな。 | |
ヒューバート | いえ、ぼくも軍人として兄さんの言いたいことはわかりますよ。 | |
ヒューバート | たとえ守るべき国や領地がなくても戦う力のない人々を守る役目に変わりはない。そういうことでしょう ? | |
アスベル | ああ、そういうことだ。……お前に話したら少し肩の力が抜けたよ。俺一人でみんなを守るわけではないものな。 | |
ヒューバート | その通りですよ。あまり一人で考え込まないでください。シェリアも心配しますからね。 | |
アスベル | ああ、そうだな。シェリアも待たせているし、早く戻るか。お前も心配してくれてありがとな。 | |
ヒューバート | いえ、ぼくは別に……ごほん。いいからさっさと行きますよ ! |