プロフィール
ア・ジュールの覇王ガイアスが従える四人の精鋭兵『四象刃』の一人。炎を操る精霊術において、類い希なる天賦を持つ彼女だが、その才を象徴するかのように性格も炎のように激しい。貴族の子として生まれた少女の心は、悪意という名の炎によって焼かれた。少女は自らを火種に復讐を果たすと、かつての弱い自分をも焼き殺した。ナディアという少女は死に、灰の中から『アグリア』が生まれた。身を焦がすほどの怒りと憎しみが、少女の心に今なお火をくべている。
ミリーナの一言
アグリアは、ちょっと口の悪い女の子ね。見た目は華奢で、そばかすがチャームポイントでとっても可愛いんだけど、口を開くと罵詈雑言の嵐なの。この間も、ちょっと抱きつこうとしたらさんざんなじられちゃったわ。どうやったら仲良くなれるのかガイアスさんに聞いてみたら「なかなか懐かない猫のようなものだ」って言われたの。それ以来、何をしていてもアグリアが余計に可愛く見えちゃって、別の意味で大変だわ。
イクスの一言
アグリアは口は悪いけど、本当は優しい子なんだと思うな。あの悪口は、本気なんかじゃなくてあえて他人を近づけないようにしてるっていうのかな。その気持ち、少しだけわかるよ。自分のせいで誰かが不幸な目に遭うくらいなら、いっそ離れてしまった方がいい。そのためなら嫌われることも覚悟してるんじゃないかな……。それって簡単なことじゃない。とても優しくて、悲しい選択だよな。
Character | 気の合う二人 | |
---|---|---|
アグリア | あー、腹減ったー。なんかねーかなー……げっ。 | |
アグリア | なんで、てめーがいんだよ。 | |
レイア | いたら悪い ?ここはみんなの共有スペースだよ。 | |
アグリア | けっ、ブスのくせにえっらそーに。 | |
レイア | もうっ ! だから、なんでそんな言い方するかな ! ? | |
レイア | だいたい、今は仲間なんだからもっとお互いに仲良く── | |
アグリア | うっせー、ブス。 | |
レイア | ぐっ…… ! ? | |
アグリア | ブス、ブス、ブース♪ | |
レイア | あー、もう分かったっ ! そっちがその気ならわたし、今日のことガイアスに言いつけるから ! | |
アグリア | なっ ! ? てめっ、きたねーぞ !だいたい、なに陛下を呼び捨てにしてんだよ ! | |
レイア | だって、ガイアスはもう仲間だもん。それに、一緒に旅もするし、食事だって――。 | |
アグリア | 食事 ! ? あたしだってほとんど一緒にしたことねえぞ ! | |
アグリア | やっぱてめーなんか大っ嫌いだ !おい、ブス ! くせーからあっち行ってろ ! | |
レイア | 嫌ですー !ブスって言わなくなるまでここにいるんだから ! | |
ジュード | やあ、二人ともここにいたんだ。今度、新しく入った人たちの健康診断を── | |
レイア | ごめんジュード ! 後にして ! | |
ジュード | え ? あ、あの……。 | |
アグリア | てめぇ、しつけーんだよ ! !マジで燃やすぞ ! ! | |
レイア | そんなの、ぜんっぜん怖くないもんね ! | |
ジュード | あ……あはは……。 | |
アルヴィン | おいおい、今日もやってんのかよ。相変わらず元気なこったな。 | |
ジュード | えっと、僕たちが止めなくて大丈夫かな ? | |
アルヴィン | 心配ねえだろ。だいたい、こんだけケンカしてもまだ足りないってむしろ、気が合ってんじゃねえの、あの二人。 | |
ジュード | ははは……かもね。 |
Character | 陛下と私 | |
アグリア | 陛下は……あたしよりもずっと未来から具現化されたんですよね。 | |
ガイアス | その通りだ。 | |
アグリア | では、陛下が生きている頃のア・ジュールは……。 | |
ガイアス | ア・ジュールはもう存在しない。 | |
アグリア | そんな…… ! | |
ガイアス | 案ずるな。もはやア・ジュールだけで語るべきではないという意味だ。 | |
ガイアス | リーゼ・マクシアは統一された。そして、俺はリーゼ・マクシア全土を統べる王としての役割を果たしている。 | |
アグリア | さ、さすが陛下です ! | |
ガイアス | だが、ラ・シュガルとの統一後は内政や外交に加え書類仕事や交渉とやらなければならぬことは山積みだ。 | |
ガイアス | それでも、俺は民の為に為すべきことを模索していた。その為には、市井を調査し民がどのようなことを思い暮らしているのか聞くようにしていたのだ。 | |
アグリア | 陛下は、なんでそんなに庶民の暮らしに興味があるんですか ? | |
ガイアス | 王などという立場では、下々のことまでは目が届かん。時には玉座を降りてこの目で確かめるのも必要なのだ。 | |
アグリア | なるほど。さすが陛下です。あたしはてっきり、机に向かってばかりだと退屈なのかと思ってました。 | |
ガイアス | …………もちろん、そんなことあるはずがない。 | |
アグリア | そ、そうですよね ! 陛下はあたしと違って武も文もなんでもこなせるすごいお方ですから ! | |
アグリア | そっか……。陛下はお望み通りに統一を果たされたんだ……。 | |
アグリア | そうだ、あたしは ! あたしは何をしてますか ?未来でも陛下のお役に立ってますか ? | |
ガイアス | それは……。 | |
アグリア | あ……そ、そっか……あたしは、死んじゃってるんだ。 | |
ガイアス | アグリア、お前は……。 | |
アグリア | いいんです。あたしの命は陛下の為にあったんだ。陛下の役に立って死んだんなら本望です。 | |
ガイアス | そのようなことを言うな、アグリア。俺の臣下に死んでよかった者などいない。 | |
ガイアス | どうせなら、生きてこの俺がリーゼ・マクシアを統一する姿を見せてやりたかった。 | |
ガイアス | だが、こうして今、お前に直接伝えられたことは俺にとって何物にも代えがたい。 | |
ガイアス | アグリア。お前が望むというのであれば俺はお前を受け入れよう。 | |
アグリア | 陛下……。 | |
ガイアス | こちらの世界でもいろいろとやりたいことができた。お前にも手伝ってもらうぞ。 | |
アグリア | はい ! 陛下 ! |