プロフィール
歳は12の頃、病に伏せた父のために働くことを決意した。奉公へ出た妹、自分も愛する父を支えたい一心で。だが父の仕事は、幼い彼女にこなせる訳がなかった。ある日、実験の被験者になれば、力も与え謝礼も用意する話を受けた。これで父を助けられる……体内にエクスフィアを埋め込まれた少女は、その心すらも失い、気付けば16年の時が過ぎていた。たった一人、時に遺されているとも知らずに。
ミリーナの一言
この間、プレセアが黙々と何かをしていたから声を掛けたの。そしたら砥石で斧を研いでいたみたい。砥石は贈り物のお返しで大切にしているとか。その流れで切れ味の試し切りを彼女に提案されたんだけれど、斧が重くて持てなかったの……あんな重い物を軽々振り回してたのね、プレセア。それにしても……プレゼントに砥石って、ちょっと斬新な発想。女の子からの贈り物じゃなさそうね…… ?
コーキスの一言
プレセア様とソフィ様が猫の話をしていたのを通りがけに聞いたんだ。なんでも、ソフィ様が肉球がついてる理由が気になったとかで。プレセア様も盲点だったらしくてさ……そしたら猫の気持ちになりきれば分かるかもしれないって。何を思ったか、二人でにゃーにゃー鳴き出した時には思わず笑っちゃったよ。しばらくは猫の鳴き声で会話してたな。こうして見ると……意外とプレセア様って天然なところがあるみたいだ。
Character | にくきゅうの心得 | |
---|---|---|
プレセア | ……お手。 | |
ラピード | ………。 | |
エステル | プレセア、ラピードと仲良くなりたいんですか ?でしたらまずは自己紹介からですよ。 | |
プレセア | 自己紹介……ですか ? | |
エステル | はい。まずはお互いを知ること。わたしはそうやって少しずつラピードと仲良くなったんです。ね、ラピード ? | |
ラピード | …………。 | |
プレセア | ラピードさん、どこか遠くをみているようですが……。 | |
エステル | ラピードぉ……。 | |
プレセア | わかりました。自己紹介します。私はプレセア・コンバティール。ラピードさん、握手……してもらえますか ? | |
ラピード | ………ワフ。 | |
エステル | あ、ラピードが手を…… !やっぱり挨拶は大事な切っ掛けに―― | |
プレセア | ふにふに……ふにふに……。 | |
エステル | ……何をしてるんですか ? | |
プレセア | 肉球……。 | |
エステル | にくきゅう ? | |
ラピード | ……………………。 | |
プレセア | ノイシュとも、精霊くんとも違うこの感触……ふにふに、ふにふに……。 | |
エステル | あの、わたしも触ってみていいですか ? | |
プレセア | ……どうぞ、ふにふにふに。 | |
エステル | それじゃ、いきますねラピード。ふに―― | |
エステル | あ、ラピード、どこへ行くんです ?まだちゃんと触ってな―― | |
プレセア | ……行ってしまいました。 | |
エステル | ふにふにしたかったのに……。あの、ラピードの肉球ってどんな感触でした ? | |
プレセア | 表面は固いのですが、その奥に柔らかな弾力を感じました。とても……気持ち良かったです。 | |
エステル | はぁ、わたしも触りたかったです……。 | |
プレセア | 私も、まだ触り足りません……。 | |
エル | ふふふ~ん、今日のご飯はなんだろな~♪ね、ルル ! | |
ルル | ナァ~ ! | |
二人 | ―― ! ! | |
プレセア | 猫……、肉球…… ! | |
エステル | エル、ルル ! 改めてご挨拶させてください !わたしはエステリーゼ・シデス・ヒュラッセインと―― | |
エル | ちょ、なに ! ? | |
ルル | ナァァァァァァァッ ! ? |
Character | 悪魔な女たち | |
ゼロス | プレセアちゅぁぁぁぁぁん ! 今日も可愛いね ! | |
プレセア | ゼロスくんも、相変わらず元気そうで何よりです。 | |
クラトス | すまなかったな。こちらの手が離せなかったのでわざわざ書類を取りに来させることになってしまった。 | |
シンク | いくら力持ちだからってこんなチビに、あの書類の山が運べるの ? | |
プレセア | 大丈夫です、シンくん。さっき見た限りでは、片手で運べると思います。 | |
シンク | ……あのさぁ、変な呼び方はやめてよね。 | |
プレセア | え…… ? でもゼロスくんがシンくんはシンくんって呼ばれて喜んでいる……と言っていました。 | |
シンク | はぁ ! ? いい加減にしてよね、馬鹿神子 ! | |
ゼロス | ええ~ ! 女の子から「くん」付けで呼ばれるとテンション上がらなーい ? | |
シンク | あんたと一緒にして欲しくないんだけど。 | |
クラトス | また始まったか……。 | |
プレセア | クラトスくんも大変ですね。 | |
クラトス | ! ? | |
ゼロス | でひゃひゃひゃひゃひゃ ! その呼び方、傑作だな ! | |
クラトス | ……神子の入れ知恵か ? | |
ゼロス | 俺さまがおっさん喜ばせるような真似をするかっての。 | |
プレセア | マーテルさんから頼まれました。そう呼んだら、クラトスくんも心がほぐれるのでは……と。 | |
クラトス | ……いや、すまぬがやめてほしい。 | |
フィリップ | ――あ、プレセア。ちょっと待ってもらえるかな。追加で運んで欲しい荷物があるんだ。 | |
プレセア | はい、フィルくん。 | |
フィリップ | ! ? | |
シンク | ……何それ。それも誰かの入れ知恵 ? | |
プレセア | いえ、ミリーナさんがフィルくんのこともそう呼んでみてほしいと……。 | |
フィリップ | ! ? ! ? ! ? ! ? ! ? | |
プレセア | 走っていってしまいました……。 | |
クラトス | ……気持ちはわかるな。 | |
ゼロス | ミリーナちゃんって悪魔 ? | |
シンク | 悪魔だろ。世界を滅ぼした女だよ。 | |
プレセア | あの……荷物はどうしましょう。 | |
ゼロス | あー、ちょっと時間をやって。しばらく落ち込んで浮上してこないと思うから。あとくん付けは俺さまとシンくんだけでいいからね。 | |
シンク | ボクもごめんだよ ! |