プロフィール
伝説の大海賊アイフリードの曽孫であり、海賊船バンエルティア号のキャプテン。小さな体に人並み外れた情熱と機械への愛情を秘め、子分たち――もとい仲間たちとともに大海原へ漕ぎ出した。目指すは曽祖父のように気高く偉大な海賊。憧れを追う少女は二つの世界を超え、さらなる高みへと突き進む。
ミリーナの一言
最近、チャットがクィッキーから逃げ回っているところをよく見かけるわ。本当に動物が苦手みたい。動物の毛が一本でも見つかると大騒ぎだもの。でも、不思議と動物たちの方は彼女を嫌っていないのよね。もしかして彼女も本心では仲良くなりたがっていて、動物たちにはそれが分かるのかしら ? それとも動物たちもチャットの可愛らしさに気付いているとか ? いつか本当に仲良くなれたらいいわね。
イクスの一言
この間、海賊にならないかって勧誘されて、話してるうちに危うく子分にされかけたんだ。大人顔負けというか、頭も口もよく回る子だなって感心するよ。だけど海賊の話とか機械の話とか、好きなものに夢中になってる時は年相応に見えるんだ。本当に大好きなんだろうな。その気持ちに免じて、俺も一度ぐらい海賊になってみてもいいかもしれないな。ロイドもコーキスも子分になったみたいだし……。
Character | 苦手を克服 | |
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チャット | う〜ん……。やはりこの世界もアレが沢山いますね。言葉にするのもおぞましい、あの毛だらけの……。 | |
クィッキー | クィッキー ! ! | |
チャット | う、う、う、うわぁぁーっ ! ? | |
チャット | ハァ、ハァ……。お、おまえ、またーっ !メルディさん、ちゃんとこいつがボクの近くに来ないように見張っててって言ったのにー ! | |
メルディ | えー、クィッキー遊びたがってるよ !チャット、まだ動物苦手か ? | |
チャット | ううっ……ダメなものはダメなんです。まったく、飼い主として責任を持って管理してもらわないと困りますよ、本当に……。 | |
メルディ | じゃ、チャットも動物が好きになればいいよ。触ればフサフサ、気持ちいいぞー ! | |
チャット | だから、そのフサフサが問題なんですってば !ボクの大切な機械に、毛の一本でも入り込んだら誤作動の原因になります。掃除も大変ですし……。 | |
チャット | それに何より、生理的に不快なんです。ボクはそういう毛むくじゃらを見るだけで鳥肌が……。ほら、早くそいつを遠ざけてください。 | |
ナタリア | チャットは本当に動物が苦手なんですのね……。でもフサフサが嫌だと仰るわりに、あなたの帽子もフサフサしていますけど、それは平気なんですの ? | |
チャット | え ? ……そう言われればそうですね。動かないものは全く気になりません。 | |
ナタリア | ……では、もしかすると原因はフサフサの『毛』そのものではないのかもしれませんわね。例えば、意思疎通の問題ですとか……。 | |
チャット | 意思疎通…… ? どういうことですか ? | |
ナタリア | つまり、普通の動物たちは言葉が話せないでしょう ?相手の気持ちが解らない不安が、警戒心や苦手意識に繋がってしまっているのではないかしら。 | |
チャット | ……なるほど、面白い仮説ですね。でも、ボクは原因にはそれほど興味がありませんから。最初から動物に一切近づかなければ済む話です。 | |
ナタリア | ……本当に、それでいいんですの ?苦手なことでも挑戦してみないことには、いつまでも克服することはできませんのよ。 | |
ナタリア | 私の苦手なお料理は……他の方々に迷惑をかけてしまいますから、そう簡単にはいきませんけれど。だからと言って、私は克服を諦めてはおりませんわ。 | |
チャット | むっ……。それはまあ、ボクだって臆病者ではありませんから、一人前の海賊としていつかは克服したい気持ちがないわけじゃ―― | |
メルディ | じゃあ動物苦手が克服、メルディ手伝うよ !ほら、みんなー ! おいでー ! | |
ノイシュ | ワフッ ! | |
チャット | ちょっ……「いつか」って言ったじゃないですか !今は無理なの ! 無理無理無理ーっ !わーっ、こっち来るなってばーっ ! | |
ルル | ナァ…… ? | |
チャット | ぎゃーっ ! ! ど、どんどん増える…… !囲まれた……もうダメだぁ……。この世の終わりだ〜。ううう……。 | |
ミュウ | ……具合が悪いんですの ?だったら、ミュウが助けてあげますの ! | |
チャット | あ、人間の声だ…… ! ええ、お願いします !今すぐボクをここから―― | |
ミュウ | ……みゅう ? どうしたんですの ? | |
ポッポ | 大丈夫キュ ? | |
ピッポ | 元気が出るように歌でも歌うキュ ? | |
キュッポ | 顔色が悪いキュ。医務室へ―― | |
チャット | ぎゃぁぁぁぁぁっ ! !どっ、動物が……喋ってる ! ?やだよー、怖いよー ! うわぁぁぁん ! ! | |
ミュウ | 逃げて行っちゃいましたの……。……みゅうう……。 | |
ナタリア | ……意思疎通は関係ありませんでしたのね。ひとまず、チャットのお部屋に動物たちが近寄らないようにするしかなさそうですわね……。 |
Character | 海賊船を作ろう | |
チャット | ガイさん。機械好きのあなたに折り入ってご相談があります。海賊船を造りましょう ! | |
ガイ | ひぃっ ! ?ま、待て ! 急に近づかないでくれ ! | |
チャット | あ、そういえば女性が苦手なんでしたっけ。難儀な人ですね。まあ、苦手なものと接する苦労は理解できなくもありませんが。 | |
ガイ | ふーっ……すまない。それで、何だって ? 海賊船って聞こえたが……。 | |
チャット | ええ。先日、ケリュケイオンを拝見して気付きました。やはりボクには海賊船が必要だと。船のない海賊なんて、甘くないあまにんどうふです。 | |
ガイ | その喩えはよく分からないが……。確かに、海賊船ってのは憧れる響きだよな。冒険のロマンがあるというか―― | |
チャット | 海賊船のロマンがわかるとは、やはりあなたは海賊の適性がありそうですね !どうです、ボクの手伝いをしませんか ? | |
ガイ | ああ、別に構わないぜ。造船技術に少し興味もあるしな。それで、具体的には何をすればいいんだ ? | |
チャット | 二人だけで船は造れませんから一緒にさらなる協力者を集めましょう。それと今後、ボクへの返事は「アイアイサー ! 」で。 | |
ガイ | そいつはちょっと、古臭くないか…… ?……まあ、乗りかかった船だ。アイアイサー !はは……、海賊ごっこも悪くないな。 | |
チャット | ごっことは何ですか !もっと海賊意識を高めてもらわないと困りますね。 | |
ガイ | アイアイ、キャプテン。さて、他に協力してくれそうな奴は誰がいたかな。……おっ、リタ ! ちょうどいいところに。 | |
リタ | ん ? 何の用 ? | |
チャット | ボクの新たな海賊船を建造するために協力者を探しているのです。リタさんの知識と技術をこの大いなる計画に生かしてみませんか ? | |
リタ | ふーん、船の建造ね……。面白そうじゃない。でも、悪いけど今ちょっと忙しいから遊んでる時間ないのよね。 | |
チャット | むっ……お言葉ですが、海賊船の建造は遊びなどではありません。ボクの人生に関わる重大な問題なんです。 | |
チャット | 偉大なひいおじいさんから受け継いだ海賊船バンエルティア号はボクにとって人生の指針でした。いつの日か、この船に相応しい大海賊になると。 | |
チャット | ……でも、この世界にバンエルティア号はありません。愛するあの船を失ったことは、ボクにとって人生の羅針盤を失ったようなものなのです。 | |
ガイ | チャット……そんな風に思っていたのか。 | |
チャット | とはいえ、いつまでも嘆いていても始まりません。ボクはむしろこれは成長のチャンスなのだと前向きに考えるようにしました。 | |
チャット | ひいおじいさんの背中を追うだけではなくボク自身の海賊としての生き方を見つけるためにボクは自分の新しい海賊船を造ろうと決意したのです。 | |
リタ | ……なるほど。その船を造るのがあんたにとって大事なことだってのは何となく伝わったわ。 | |
リタ | 仕方ないわねー。直接手伝う余裕はないけど、相談ぐらいなら乗ってあげてもいいわ。材料調達とかは自分たちでやんなさいよ。 | |
チャット | ありがとうございます !それでは早速、図面を見てもらえますか。 | |
ガイ | へえ、もう図面まで書いてたのか。……って、こりゃちょっとデカすぎないか ?ケリュケイオンの倍はあるぞ。 | |
チャット | ええ、それはもう !どうせなら、この世界でも最大最速かつ最も美しい船にしたいと思いまして。 | |
チャット | もちろん海底から大空まで航行範囲は自由自在。推進機関の設計はまだですが、魔鏡技術の粋を集め出力、回転数ともに最高水準のさらに倍を目指します ! | |
チャット | うーん、我ながらなんて素晴らしい船でしょう。図面からでも伝わるこの優美かつ壮大なフォルム。まさに機能美の塊。やっぱり機械って……崇高です。 | |
リタ | …………あんたねぇ……。あれこれ盛るにも限度ってもんがあるでしょうが !船一つ造るのに何十年かける気よ ! ? | |
リタ | 本気であたしに手伝って欲しかったら、もっと現実的な図面を持って来なさいよね。まったく、もう……。 | |
ガイ | はは……。まあ、志が高いのはいいことだがちょっと欲張りすぎだったみたいだな。 | |
チャット | むむむ……。まだまだあきらめませんよ。ボクの海賊船の建造計画は始まったばかりです。さぁ行きますよ ! 新しいボクの子分 ! | |
ガイ | それ、俺のことか ? ……あ、アイアイサー !……先は長そうだな。 |