プロフィール
謎の魔物に襲われているところをルカたちに助けられた女性。世界を旅する考古学者を自称する彼女の正体は、異世界からの来訪者であった。異世界の技術を祖国に持ち帰るという使命を胸に、彼女は異界への扉を開いた。長い旅路を経て信頼し合える仲間たちと出会い、そうして紡がれた絆こそが彼女が異界で手に入れた宝物なのかもしれない。だが、『彼』にだけは決して心を許さない。いずれ自分たちは、互いに殺しあう関係になるかもしれないのだから。
ミリーナの一言
キュキュは無邪気で元気なところがとってもキュートなの。嬉しいことがあった時、楽しそうに踊ってる姿も可愛かったわ。そうそう、この前なんて私が作ったお菓子をプレゼントしたら、抱きついてくれたの ! キュキュの民族ではそうやって感謝を伝えるんですって。だから、今度キュキュがお手伝いをしてくれたら、私から抱きついてみようと思ってるの。ふふっ、本当に素敵な風習よね。
イクスの一言
キュキュさんの動きって、洗練されていて全く隙がないんだ。戦い慣れてるからだって本人も言ってたけど、きっと凄い数の死線を潜り抜けて来たんだと思う。ルカたちと出会う前は、考古学者としてたった一人で世界を回っていたそうだし、危険な目に遭うことも多かったんだろうな。よし、これからはキュキュさんの安全の為にも、どこかの遺跡を調査したいって言ったら俺も付いていくことにするよ。あれ ?でも、キュキュさんが遺跡に出かけたって話はあまり聞かないような……。
Character | ヘンな帽子たち | |
---|---|---|
キュキュ | う~ん、困った……。 | |
スパーダ | ん ? おい、どうしたんだよ、キュキュ。 | |
キュキュ | あっ、ヘンな帽子。このアジト、ヘンな帽子いっぱい。キュキュ、困ってる。 | |
スパーダ | はぁ ? 言ってる意味が全然わかんねェんだが……。 | |
クラース | 恐らく、我々のことだろうな……。 | |
キュキュ | ヘンな帽子 ! あと、ヘンな帽子も一緒 ! | |
ベリル | だーかーら ! ボクはヘンな帽子じゃなーい !ボクには未来の大巨匠、ベリル・ベニトって立派な名前があるんだからね ! | |
スパーダ | あー、そういうことかよ……。何となく状況は理解できたわ……。 | |
キュキュ | みんな、姿と名前違う。名前に意味ない。意味ない言葉、覚えるの難しい。 | |
スパーダ | そう言ってもよー。ってか、ルカたちの名前は覚えてんのになんでオレだけずっとヘンな帽子なんだよ……。 | |
キュキュ | ヘンな帽子はヘンな帽子。でも、他の人、一緒だと困る。呼ぶとき、わかりづらい。 | |
クラース | 我々としても、ヘンな帽子と呼ばれるのはな……。しかし、どうやら彼女の言動から察するに外見的特徴で名前を覚えているようだ。 | |
ベリル | じゃあ、ボクたちの特徴が帽子だけじゃないってキュキュに教えてあげればいいわけ ? | |
アーチェ | な~るほど、そういうことなら簡単よ。クラースなんて超覚えやすい特徴があるじゃん ! | |
クラース | アーチェ ! ? お前、全部聞いていたのか ? | |
アーチェ | いい、キュキュ。クラースはおじさんでしょ ?だから、呼ぶときもおじさんで問題なし ! | |
クラース | 誰がおじさんだ !何度も言ってるが私はまだ二十九歳だと……。 | |
キュキュ | ヘンな帽子のおじさん…… !わかた、キュキュ覚えた ! | |
クラース | 覚えなくていい ! アーチェ、どうしてくれるんだ !このままでは私が本当におじさん呼ばわりじゃないか。大体、変だというが、この帽子は私がまだ―― | |
アーチェ | さて、次はベリルだけど、お~、丁度いいところにシングはっけ~ん ! | |
クラース | おい、人の話は最後まで聞かんか ! | |
アーチェ | ねえねえ、シング。ベリルの特徴って、帽子以外に何かあったりしない ? | |
キュキュ | キュキュ、みんなの名前、覚える。だから、キュキュに教えてほしい ! | |
シング | ベリルの特徴 ?もちろん ! ベリルは帽子以外にも凄く特徴的なところがあるじゃないか。 | |
ベリル | そうそう、シングからも言ってあげてよ。ボクがと~ってもプリティーでカワイイ天才画家ってことをさ。 | |
シング | ベリルはオレが出会ったどんな人よりも大きい筆を持っている人だよ ! | |
ベリル | こら~~ ! シング ! !ボクの特徴はそこじゃないだろ ! !どうせそんなこと言うとは思ってたけどさ ! ! | |
キュキュ | ヘンな帽子のおじさんに、ヘンな帽子と筆 ! !キュキュ、ちゃんと覚えた ! !これでバッチリ ! ! | |
ベリル | 全然バッチリじゃないってば ! ! | |
スパーダ | この中だと、オレが一番マシに思えてきたな……。まぁ、ひとまずこれで解決なんじゃねェの ? | |
キュキュ | ……あっ、でも、もう一人いる。一番、ヘンな帽子の人。 | |
スパーダ | ん ? 誰だ ? あと帽子を被ってるやつといえばアトワイトとかか ? | |
キュキュ | あの人。形も大きさも、全部、ヘン。ちょうどそこ、歩いてる。 | |
シゼル | ……………………。 | |
全員 | いや、絶対にヘンな帽子って言っちゃダメ~ ! ! |
Character | キュキュの欲しいもの | |
キュキュ | 見つけた。ウッドロウ。 | |
ウッドロウ | 君は確か、キュキュだったか。私に何か用かな。 | |
キュキュ | キュキュ、知りたい。王様のなりかた。 | |
ウッドロウ | ふむ……王様のなりかた、か。どうして、私に聞こうと思ったんだい ? | |
キュキュ | リチャード、ティルキス、ガイアスそれからアリーシャとナタリア、エステルにも聞いた。 | |
キュキュ | みんな、意見違う。バラバラ。 | |
キュキュ | ティルキスなんか、『やめておいたほうがいい』しか言てくれなかた | |
ウッドロウ | なるほど。王族の人間に話を聞いているのか。そうだな……私も薦めはしないね。 | |
ウッドロウ | 君はどうして王様になりたいのかな ? | |
キュキュ | 王様なりたい、違う。キュキュの目的のため、王様必要。 | |
キュキュ | 王様、リーダー、いる。そこに民族、できる。 | |
キュキュ | キュキュは、キュキュの民族ほしい。守るもの、帰るところ、大きな国、温かい場所。 | |
ウッドロウ | だが、どんなに良い国だろうと犯罪は起こるし、貧富の差は生まれる。 | |
ウッドロウ | 国の中も外も問題は次々と起きる。思ったようにはいかないかもしれないよ ? | |
キュキュ | わかてる。それでも、意味ある。 | |
キュキュ | 知らない人同士でも、一つ『同じ』あると繋がる。お互いに、少し優しくなる。 | |
キュキュ | 同じ国、同じ民族……たくさんの人、繋がる。 | |
ウッドロウ | 君は国や民族というものをそんな風に見ているのか……。 | |
キュキュ | キュキュ、おかしなこと言たか ? | |
ウッドロウ | いや、全くおかしくなんてない。むしろ、私が気づかされたよ。 | |
ウッドロウ | 同じ王を頂く民。一つの繋がり。それだけでも、王がいる意味はあるのか……。 | |
キュキュ | どうした ? 王様のなりかた、教える気になたか ? | |
ウッドロウ | ……すまない。私は生まれた時から王族で、いずれ王になると決まっていた。だから、教えることが難しいんだ。 | |
キュキュ | そうか……残念。 | |
ウッドロウ | しかし、そうだな……。まずは同志を作ってみたらどうだい ? | |
ウッドロウ | 同じ思想を持った人たちが集って纏まっていく。 | |
ウッドロウ | 国や王を作る、というと少し大げさだがきっと最初は、そうやって始まったんじゃないのかな ? | |
ウッドロウ | だから、君と同じ志の人間をこれから探してみるといいかもしれない。 | |
ウッドロウ | もし君が引っ張っていくのなら、それなりの責任や覚悟を持つことも必要だ。まずはそこから始めてみたらどうだろうか。 | |
キュキュ | なるほど。それは良いアイディア。とても参考になた。 | |
キュキュ | ウッドロウ、ありがとう ! | |
ウッドロウ | こちらこそ、楽しかったよ。 |
Character | 鳥肌が立つから仕方ない | |
キュキュ | ふんふ、ふ~ん♪ | |
キュキュ | あ、マティウス、チトセ。ここ花畑。お前たちなにしてる ? | |
チトセ | なにをしようと私たちの勝手でしょう。それに私たちが花畑にいるのが変だというような言い方は心外ね。 | |
チトセ | あなたこそ、どうしてこんなところに来たの ? | |
キュキュ | キュキュ、向こう行く途中。そしたら、お前たちいた。 | |
キュキュ | それより、マティウス聞きたい。いまでも元の世界に戻てぜんぶ壊したい ? | |
チトセ | ちょ、ちょっと !いきなり何を…… ! | |
マティウス | 構わない、チトセ。 | |
マティウス | だが、お前の質問に答えるのは難しいな。答えはその通りでもあり、違うとも言える。 | |
マティウス | すべてを破壊するというのは私の目標ではない。生き方、あるいは性分ともいえる。 | |
キュキュ | なに言てるかわからない。チトセはわかるか ? | |
チトセ | あの……それはマティウスさまの……えっと……。 | |
キュキュ | お前もわからないんだな。 | |
マティウス | チトセが花を愛することと同じだ。いかように言葉を飾り、その理由を述べたとしてもその実を表すものではない。 | |
チトセ | なるほど、そのようなお考えだったのですね。 | |
キュキュ | う~ん……。 | |
マティウス | 逆に聞かせてもらおう。お前は何かをしたいと思わぬのか ?あるいはどうありたい ? | |
キュキュ | キュキュ、最近はあまり考えていない。前は、気の合わないやついて出し抜かれないようにしてた。 | |
チトセ | ……誰のこと ? | |
キュキュ | もともと、敵国の人間だた。でも今は、戦う必要ない。仲良くしてもだいじょうぶ。 | |
マティウス | 私たちは以前とは環境も変わった。お前がそう思ったということは……生き方が変わったのかもしれないな。 | |
チトセ | 生き方は変わる……。マティウスさまも、そう思われるのですか ? | |
マティウス | そういうことも、あるのだろう。すべてを否定する理由はない。 | |
チトセ | マティウスさま…… ! | |
キュキュ | あ ! でもこの前、漁村で雨に降られてそいつ一緒に過ごしたとき鳥肌立た。 | |
キュキュ | だから、問題なくなても仲良くなれない。なるほどこれが性分、納得 ! | |
チトセ | ……本当に納得したのかしら ? |