プロフィール
長らくその姿は確認されないまま、遠い記録の中にだけ存在していた。ヨーランド・ビクエ・オーデンセ――現在の鏡士の体系を作りし初代ビクエにして、長きに渡り精霊の封印地で眠りについていた『ダーナの巫女』。太陽神ダーナの鏡精の子孫でもある彼女は、眠りから覚めた後も世界の崩壊を防ごうと鏡士たちを見守り、幾度もその行動を助けた。今もなお、彼女は世界を見守り続ける。
ミリーナの一言
初代ビクエに会っているなんて、今でもまだ信じられないのよね。しかも、私のご先祖様だなんて……。不思議な体験は何度もしてきたけれど、これ以上の驚きはなかなかないかもしれないわ。でも、そばにいてもらえるだけで、本当に心強いの。フィルのことも見守ってくれているし、これからもっと親しくなれたら嬉しいわ。
イクスの一言
最初は魂だけで色々な人の心の中にいたんだから、なんだか不思議な感じがするよな。でも、一番驚いたのは初めて本当の姿を見たときかもしれない。どことなくミリーナに似てたからさ。……性格は、ちょっと豪快すぎるところがある気もするけど。いや、あの思い切りのよさも、ミリーナに似てるのかな ?
Character | 興味深いのは | |
---|---|---|
ヨウ・ビクエ | あ、やっぱりいた。こんにちは、マクスウェルのミラ。 | |
ミラ=マクスウェル | ?ああ、ヨウ・ビクエか。 | |
ヨウ・ビクエ | お久しぶり。強い精霊の気配がしたからもしかしてと思ったのよね。元気だった ? | |
ミラ=マクスウェル | ああ。私も含め、皆元気だ。そちらも元気そうだな。 | |
ヨウ・ビクエ | ええ、おかげさまでね。それにしても……。 | |
ミラ=マクスウェル | ? | |
ヨウ・ビクエ | 『マクスウェル』という存在がこういう形で召喚される世界ってすごく面白い……と前から思ってたのよね。 | |
ヨウ・ビクエ | ほら、私って精霊と関係が深いじゃない ?だから興味が沸いちゃって。ジロジロ見てごめんなさいね。 | |
ミラ=マクスウェル | いや、構わない。私が特殊な存在であることは自覚しているからな。 | |
ヨウ・ビクエ | ねえ、あなたって基本的には普通の人間と同じなの ?食事とか、睡眠とか。 | |
ミラ=マクスウェル | 今はそうだな。かつてはそれらを必要としなかったが……。 | |
ヨウ・ビクエ | へえ、そうなのね ! | |
ミラ=マクスウェル | 人間と同様の活動が必要となった時に、ジュードが作ってくれた食事に感動したのだ。それから食べる楽しみというのを覚えた。 | |
ヨウ・ビクエ | なるほどね~ !食事が楽しみになったなら生活も充実したんじゃない ? | |
ミラ=マクスウェル | ああ。人間とは不便だが、素晴らしいことも多い。このような楽しみを知らずに生きていたとはもったいないことをしたものだ。 | |
ミラ=マクスウェル | マーボーカレー、コロッケパン、ピーチパイ豆腐せんべい、フルーツチーズ、オムソバたこ焼きラーメン、チキン南蛮……。 | |
ヨウ・ビクエ | あ、待って !それはダメ、食べたくなってきちゃう…… ! | |
ミラ=マクスウェル | そうだ、クリーム牛丼も格別だった。それからポトフと、レイアの作ったサイダー飯……。 | |
ヨウ・ビクエ | くうっ……もう口の中が美味しいものを求めて大変なことになってきたわ…… ! | |
ミラ=マクスウェル | お前も長らく精神体として過ごしていたのだろう ?肉体を得た今、食事の喜びを感じているのではないか ? | |
ヨウ・ビクエ | そう、そうなのよ !やっぱりごはんって美味しいのよねぇ……。 | |
ヨウ・ビクエ | はぁ……もう、ダメ。お腹がすいてきちゃった……。 | |
ミラ=マクスウェル | 私もだ……。 | |
ミラ=マクスウェル | 近くにジュードの家がある。何か作ってもらえないか頼んでみよう。 | |
ヨウ・ビクエ | 賛成 !あなたが感動したっていう料理、片っ端から食べてみたい ! | |
ミラ=マクスウェル | では、決まりだな……じゅるる。行こう、満腹になりに ! | |
ヨウ・ビクエ | ええ ! | |
ヨウ・ビクエ | ……って、マクスウェルとしての彼女の話を聞くつもりだったのに……ま、これも大事な研究よね ! |
Character | ビクエ様にはお見通し | |
フィリップ | ……ふぅ。 | |
ヨウ・ビクエ | フィリップ、今いいかしら ? | |
フィリップ | ! あ、はい。もちろんです。 | |
ヨウ・ビクエ | ……あら、忙しかった ? | |
フィリップ | いえ、今日はゆっくりしていました。ところで、何か…… ? | |
ヨウ・ビクエ | ああ、そうそう。昨日、エフィネア領から帰って来たんだけどあの辺りが今どうなっているかの情報よ。 | |
ヨウ・ビクエ | 今のところ、異常はなし。混乱も落ち着いて、みんな平和に過ごしてたわ。詳しくは報告書を見てね。はい、これ。 | |
フィリップ | ありがとうございます。よかった……。 | |
ヨウ・ビクエ | あと、これはその帰りに立ち寄ったテセアラ領の報告書ね。こっちも同じく異常はなし。 | |
フィリップ | わかりました。すみません、あちこち飛び回っていただいて……。 | |
ヨウ・ビクエ | いいのよ。私自身も興味があるんだもの。今、この世界がどうなっているか。これからどうなっていくのか。 | |
フィリップ | ……そうですね。僕の過ちが大きな影響を与えてしまいましたから。 | |
フィリップ | だからこそ、この世界に早く新たな秩序をもたらさなければ……。 | |
ヨウ・ビクエ | ……まったく、あなたは。ダーナ様もあなたみたいな人だったのかしらね。 | |
フィリップ | え ? | |
ヨウ・ビクエ | はい。これは、個人的なお土産よ。食べると元気が出るっていう木の実。それと、こっちは美味しいドライフルーツ。 | |
フィリップ | こ、個人的なお土産…… ? なぜ……。 | |
ヨウ・ビクエ | あなたがいろいろ背負い込んで無茶をしてるのはお見通しなんだからね ? | |
フィリップ | ! ?い、いえ、決してそんなつもりは……。 | |
ヨウ・ビクエ | まあ、以前に比べたら周りに頼るようになったと思うし単なる性格なんでしょうね。ついつい内にこもっちゃうっていうのは。 | |
フィリップ | は、はは……返す言葉もないです……。 | |
ヨウ・ビクエ | だから、勝手に気に掛けてあげることにしたの。そうやって押しつけるくらいでちょうどいいのよ。たぶんね。 | |
フィリップ | ……ありがとうございます。 | |
ヨウ・ビクエ | ふふ、素直に受け取ったわね。上出来上出来。 | |
ヨウ・ビクエ | 正直、まだあなたの病気のことが解決したわけじゃないし、身体はしばらくつらいと思うわ。 | |
ヨウ・ビクエ | けど、できるだけ早く治す方法を見つけるから。それまでは、私の勝手な心配を素直に受け取ること。いいわね ? | |
フィリップ | ありがとうございます。なら、ひとつお願いしてもいいですか ? | |
ヨウ・ビクエ | ん、なあに ? | |
フィリップ | 少し、休憩しようかと思っていたんです。このお土産を食べながら、一緒にお茶をしませんか ? | |
ヨウ・ビクエ | ふふっ、それはいいおねだりだわ。もちろん、オーケーよ。美味しいお茶、淹れましょ ! |
Character | たまには肩の力を抜いて | |
ヨウ・ビクエ | ここが、異常が検出された平原だけど……。特別なものはなさそうね。 | |
フィリップ | そのようですね。多少、環境の乱れはある気がしますが大きな変化をもたらすものではないような……。 | |
ヨウ・ビクエ | しばらくはマークしておくって感じで問題ないから……。 | |
ヨウ・ビクエ | さっき通った街に寄って帰りましょ !確かマーケットをやってたでしょ ? | |
フィリップ | マーケット、ですか。確かにありましたが……。 | |
ヨウ・ビクエ | すごく賑やかだったわよね。あったかい食べ物とか、ホットワインとか……。 | |
ヨウ・ビクエ | あと、この辺ってウリボアの肉のグリルが美味しいんですって。それも食べてみたいわよね~。 | |
フィリップ | ずいぶんと活き活きしていますね。 | |
ヨウ・ビクエ | そりゃ、楽しいところに行くんだから活き活きするのも自然じゃない ? | |
フィリップ | …………。 | |
ヨウ・ビクエ | なあに ? そんな微妙な顔をして。 | |
フィリップ | これはあくまでも僕の想像でしかないのですが……最初からマーケットに行くのが目的だったということはありませんか ? | |
ヨウ・ビクエ | ふふ、さーて、どうかしらね ? | |
フィリップ | ……まあ、仕事が終わった以上、寄り道することには何ら問題ないのですが。 | |
ヨウ・ビクエ | ふふっ、そうよね !それに、ずーっと引きこもってばかりじゃ健康に悪いからね。 | |
フィリップ | …… ! ? | |
ヨウ・ビクエ | フィリップ、あなた、結構長いこと外に出てなかったんでしょう ? | |
ヨウ・ビクエ | 研究はかなり進んでいたし、新しい発見もあったみたいだし、それ自体はいいことだけど……。 | |
ヨウ・ビクエ | だからといって、ずーっと家で研究していたんじゃその研究がまとまる前に倒れちゃうでしょ。 | |
フィリップ | はは……気づかれていたんですね。 | |
ヨウ・ビクエ | 当たり前じゃないの。私が何のために精霊の研究を続けていると思ってるの ? | |
ヨウ・ビクエ | オンオフの切り替えは大事だしそれがあるからこそ浮かぶ発想っていうのもあるでしょう ? | |
フィリップ | それを言われると何も言えませんね。実際、分析に詰まっていてこれからどうしたものかと思っていたところだったので。 | |
ヨウ・ビクエ | あら、それならナイスタイミング、っていう感じ ? | |
ヨウ・ビクエ | 今日はいったん研究から離れてのんびりしましょ !で、また明日から頑張るっていうことで。 | |
フィリップ | そうですね……。今回は、それに従うことにします。 | |
ヨウ・ビクエ | オッケー、決まりね !じゃ、ウキウキわくわくのマーケットに行きましょ~ ! | |
ヨウ・ビクエ | さーって、何を食べようかな~ ♪ | |
フィリップ | ……最後までついていけるかな……。 |