キャラクター1話【幸運の青い薔薇】
レイアねえ、ちょっとー。誰かいないのー ?そろそろここから出してもらえませんかー !
レイア…いつまでここに閉じ込めておく気かなあ。仲間になるの断ったからって…もう。
レイアそりゃ多少は抵抗したけどさ、救世軍とか鏡映点とか、いきなり言われても意味わかんないし。しょうがないよね。うん !
レイアだいたいティル・ナ・ノーグってどこ !具現化って何 ! …もう、こんな時こそジュードに説明してもらいたいよ !
レイア…ジュード、今頃どうしてるんだろ…。
レイア(…もしかして…鍵、開いた ? )
レイア…あのー、誰も入ってこないんですか~… ?
レイア…あれ ? ドアに何か…。これ、手紙 ?
謎の手紙ジュードとの再会を望むなら、フィナンシェが美味しいと評判の店へ行け。地図を添えておく。
レイアジュードと…会える ! ?
レイアねえ、鍵を開けてくれた人、そこにいる ?なんでジュードのことを知って――
レイア(…誰もいない、か。それにしてもこの手紙の字、どこかで見たような…)
『――面倒だが、手紙書いとくか――』
レイア(―― ! …まさか、これを書いたのって…)
レイアえっと、出口はこの先… ? じゃないな。こっちに曲がって… ?
ディストブツブツ…まったくジェイドときたら、私の誠意を踏みにじることばかり――
レイアきゃあっ ! !
ディストふぉおおおおおっ ! ?
レイアいったたた…ごめんなさい !
ディストな、何なんですか !この薔薇のディスト様の美しい顔に、傷がついたらどうするつもり――…ん ?
ディストあなたは確か、鏡映点の… ?
レイアあ、あはは、どうも~。えっと、それじゃお邪魔しまし――
ディストお待ちなさい !
レイア(仕方ない、イチかバチか―― ! )

キャラクター2話【幸運の青い薔薇1輪 思わぬ遭遇】
マークよう、邪魔するぜ。
イクスマーク、寝てなくていいのか ?
マーク当たり前だって言いたいところだが、一人じゃろくに歩けもしねぇ。当然お医者坊やの監視付きさ。
マークまったく、ざまぁねぇな…。
ジュード本当は安静にしていて欲しいんだけどね。実はイクスにお願いがあって来たんだ。
イクスお願い ?
マークフィナンシェが食いたい。
イクスフィナ…え ?
ジュードフィナンシェっていうのは焼き菓子だよ。どうしても食べたいから買ってきてくれってさっきマークに頼まれたんだ。
ジュードイクスが許可してくれれば、今から買い出しに行こうと思うんだけどいいかな ?
イクスそれはかまわないけど、マークがお菓子ねぇ…。
マーク体が思うように動かなくて気が滅入ってんだ。好物の一つや二つ、欲しくなっても仕方ねえだろ。
ジュード鏡精と人間が同じかは分からないけど、弱ってる時はストレスも溜まりやすいからね。
ジュードこれ以上衰弱しないように、本人が好きな物を摂取した方がいいと思う。
イクスわかったよ。じゃあこの近くの街で一旦船をとめよう。
マークいや、買ってきて欲しい店は決まってんだ。ジュードに伝えてある。
コーキス店まで指定とか贅沢なヤツだなあ。お菓子くらいでマスターをパシらせるとは同じ鏡精として恥ずかしいぜ。
マークチッチッチ、知らねえってのは哀れだな。言っとくが、この店のフィナンシェ、そこらで売ってるやつとは段違いだぜ ?
マークしっとりと優しい口当たり。濃厚なバターの香りが上品な甘さとともに口に広がって、焼きたては更にサクサクした香ばしさが――
コーキスごくり…。
カーリャじゅるり…。
コーキスうお、カーリャパイセンいつの間に !
カーリャカーリャの好物は甘い物ですよ。聞き逃すはずないじゃないですか。
カーリャミリーナさま、カーリャも行きたいです。焼きたてフィナンシェ味わいたいですぅ~ !
ミリーナそうね、確かに美味しそう。私も一緒に買い出しに行こうかな。少し…気分転換もしたいし。
カーリャやったー、ミリーナさま大好きー !だったらすぐに出発しましょう。ほらほら、ジュードさまもイクスさまも。
イクスお、俺も ?
ミリーナカーリャ、食べ過ぎは禁止よ ?お腹壊しちゃうからね。
カーリャそんな時のジュードさまです。よろしくお願いしますね !
ジュードあのねカーリャ、腹八分目に医者要らずって昔から言って――
コーキスあきらめなってジュードさま。こうなったらもう止められないぜ…。
イクス仕方ないな。じゃあ買い出しに行ってくるから、マーク、大人しくしててくれよ。
マークわかったわかった。それじゃよろしくな。
マークさて、上手く会えるといいんだが…。
ミリーナ待たせてごめんね !
イクス―― !その抱えてる荷物、全部フィナンシェか ! ?そんなにたくさん…。
ミリーナふふ。まだまだ焼いてもらってるのよ。どうせならケリュケイオンのみんなにも、お土産として配ろうと思って。
ミリーナそれに、今日は買い出しのメンバーもたくさんいるし、みんなで手分けして持って帰れば、それほど重くないわ。
ラタトスクチッ…俺はマルタの護衛として来たんだ。荷物持ちのためじゃねえ。
マルタラタトスク、そういうこと言わないの !でも、心配してついて来てくれてありがとね。
ラタトスク…フン。
エミル…あれ ?――うわ、何かすごい荷物 !マルタ、それ僕が持つよ。
マルタもう~ !エミルのそういうところもだ~い好きっ !
エミルわっ、急に抱きつかないでよ、荷物が…。
アリーシャフフ、平和な光景だな。この辺りは物騒だと聞いて付いてきたが、私の心配が過ぎたようだ。
ロイドアリーシャって優しいな。
ロイドマルタとコレットが、イクスと一緒にこの街に買い出しに行くって知ったら、真っ先に心配してくれてさ。
アリーシャそれを言うなら、ロイドとエミルもだろう ?仲間をとても大事に思っているのだな。
コレットでも、いつの間にかすごい人数になっちゃったよね。普段の買い出し部隊より多いよ ?
ロイドおいおい、コレットとマルタが、焼きたてを食べたいなんて言い出したのが切っ掛けなんだぞ ?
コレットえへへ~、だってフィナンシェの話聞いたらすっごく美味しそうだったんだもん。ねえ、マルタ !
マルタそうそう、焼きたてフィナンシェ !そろそろ焼き上がる頃かなぁ… ?
ジュードみんな。残りのフィナンシェなんだけど店員さんに聞いたら、焼きあがるのにもう少しかかりそうだって。
カーリャううう、もう我慢の限界です…。お腹が空きすぎたせいか、体がなんだかブルブルと…ブルブル…。
ミリーナやだ、大丈夫カーリャ ?このフィナンシェはお土産分だけど、今食べちゃう ?
コーキスいやパイセン、それ空腹と違うって !俺もほら、チキン肌 !
カーリャじゃあこれは…ブルッ…鏡映点 !
コーキスマスターも早く !こっちこっち、この先だぜ。
ディスト許しません…許しませんよ !よくも私の純情をもてあそびましたね !
レイアあの…落ち着いて、ね ?それと、その言い方やめてくれないかな。誰か聞いてたら誤解されちゃうよ。
ジュードえ…レイア ! ?
レイアジュード…、手紙のとおりだ !本当に会えた !
イクスジュードの知り合いか ?っていうか、またかよディストさん…。なんでこう行く先々で…。
ディストそれはこっちのセリフです !さてはあなたたちグルですね ?もう容赦しませんよ !
ラタトスクチッ、なんだお前。喧嘩売るってんなら買ってやるぞ。
マルタ女の子を困らせちゃ駄目じゃない !イクス、こいつ面倒くさいからさっさと取り押さえちゃおうよ !
イクスああ、そうだな。ディストさんを取り押さえよう !

キャラクター3話【幸運の青い薔薇2輪 お騒がせディスト】
ディストくっ…屈辱っ…。
ロイド薔薇の人、捕獲完了だぜ !
ジュードレイア、怪我はなかった ? 体は平気 ?
レイアうん大丈夫。…ふふっ、そのジュードの心配っぷりもなんだか懐かしく感じるよ。
ディストそこのチビッ子 !その女に騙されてはいけませんよ。
ディスト私のいたいけな男心をもてあそんだ恐ろしい女です !
ジュードもてあそぶ… ?す、すごいねレイア…いつの間に…。
レイアち、違う違う !だから人聞きの悪いこと言わないでって。
イクスいったい何があったんだ ?ジュードの知り合いみたいだけど、なんでディストさんと一緒に ?
レイアえっと、実はね――
ディストお待ちなさい !
レイア(仕方ない、イチかバチか―― ! )
レイアお願いします !どうしても美味しいフィナンシェのお店に行かなくちゃいけないんです。
レイアどうか今は見逃して下さい。あなただけが頼りなんです。えっと…薔薇のディストさん ?
ディスト―― !
レイア(もう素直にお願いするしかないっ ! ! )
ディスト今あなた、私をなんと…呼びました ?
レイアはい、薔薇のディストさん、ですよね。もしかして、名前違ってました ?
ディストくっ…。
レイアあの、震えてるけど…大丈夫ですか ?
ディスト他人の口からこぼれる「薔薇のディスト」という響き…なんと甘美な…。久しぶり過ぎて震えが止まりませんよ !
ディストいいでしょう !そこまで頼りにされては致し方ありません。さあ行きますよ。
レイアどこへ ?
ディストフィナンシェを食べたいのでしょう ?あれほど必死で頼むとは、よほど飢えているのですね。不憫な。
レイアいや、食べたいって言うか、そこに行くのが目的で――
ディストおだまりなさい !哀れな羊に施してやろうというのです。この薔薇のディスト様が !
レイアいやだから、ディストさん。あのね…
ディスト胸やけするまで食べさせてあげますからね。この、薔薇の、ディスト様が !
レイア…お、お願いします。薔薇のディストさん…。
イクス…それがなんで、ディストさんの純情がどうとかって話になったんだ ?
ディストこの女、今になって施しなど受けないと…。私の純粋な心を踏みにじったのです !
レイア違う違う。おごってもらうのは悪いから断っただけだってば。食べるのが目的じゃなかったし…。
レイアでも、わたしの言葉が足りなかったよね。ごめんねディストさん。だから仲直りしよう ?
ディストま、またそうやって人の良さそうな顔をして私を騙す気ですね !
レイア…じゃあ、もっと色々話そう。ディストさんに納得してもらえるようにわたし頑張るから。
イクス…どう聞いたってディストさんの誤解だと思うんだけど。辛抱強いな、レイア。
ジュードうん。あれがレイアの凄いところなんだ。僕もあの強さに助けられたよ。
ロイドけどまあ、行き違いがあったにせよレイアを店に連れてって、フィナンシェを食べさせてやろうと思ったんだろ ?
ロイド結構いい奴じゃん !薔薇の人 !
ディスト…へ ?
コレットそうだよ ! こんな所までついてきてくれるんだもん。
マルタまぁ、救世軍のくせに何やってんの…とは思うけど、親切ではあるわよね。
エミルうん。僕もそう思うよ。ディストさんって優しいところがあるんだね。
アリーシャああ、貴公の思いやりは評価に値するものだ。誇るといい。
ディスト…は……はーっはっはっはっ !私の偉大さに気づくとは中々やりますね。さすがジェイドの弟子です。
イクスあ、いや、別にジェイドさんの弟子な訳では……。
ディストなるほど。天才であるジェイドに引け目を感じて素直に弟子と言えないのですね。ふっふっふっ。
イクスあー…。駄目だ。会話ができないモードに入った。この人どうしようか ?
ミリーナレイアのこともあるし、とりあえずケリュケイオンに戻ってジェイドさんに押しつけましょう♪

キャラクター4話【幸運の青い薔薇2輪 お騒がせディスト】
ジェイド――捨ててきなさい !
イクスで、でも、ついてきちゃったからそのままにしておけなくて…。
ジェイド責任は持てるんですか ?エサは ? しつけは ? 散歩はどうするんです ?
イクス自分で出来るよな、ディストさん ?
ディスト当たり前です !人をなんだと思ってるんですか !
コーキス…何これ、動物拾ってきた家族の会話じゃん。
カーリャ微笑ましいといえば、微笑ましいかも…。
レイア…あの、なんかごめんなさい !ディストさんが、わたしについてきたばっかりに…。
ジェイド…レイアと言いましたね。事情はどうあれ、アレを上手く使うとは中々の人物です。その点は敬意を表しますよ。
レイアはぁ、どうも…。
ディストキーッ、アレとは誰のことですか !こら、こっちを向きなさいジェイド !
ジェイドですがレイア、ソレは極めて面倒な男で――
謎の声ここに…いた…。
イクス―― ! ?
ジェイド計器が… ?…この位置情報、またですか !
イクス…収まった ?
ジェイド例の場所へ連れて来られたようですね。外へ出てみましょう。
ディストククク…日頃の行いのおかげですかねえ。再びここに来られるとは。さあ行きますよ !我が研究材料となるべき世界へ――
ジェイドハウス !
ディスト――は、はい ! …え ?
イクス今だ !みんなでディストさんを取り押さえろ !
ラタトスククソッ、大人しくしろ、このバラバラ野郎 !
マルタ頑張ってラタトスク !
ディストンギーーーーッ ! !
ワイズマン皆さん、お久しぶりです。なにか船の中から死にかけのセミのような声がしましたが…。
ジェイドいえ、些末なことですからお気になさらず。それはそうと、またもや私たちを呼び出すとはどういった用向きで ?
レイアま、まぶし… ! ねえ、あの光ってる人なに ?置いてけぼり感すごいから説明して欲しいんだけど…。
ジュードあ、そうだよね。それじゃあ…――説明しよう !
ジュードレイアのように、前回の合同イベントを知らないみんなのため、これまでのことをザックリ解説するね。
ジュードこの空間は、あらゆる世界の記録を保管する次元図書館、通称『学園都市アーク』。
ジュードそして光に包まれた男性はワイズマンさん。あらゆる次元を超越した高次元の魂――アーキタイプで、アークの長なんだ。
ジュードちなみに他の住人たちは、普通の人間と同じ見た目だよ。だから街中まぶしいなんてことはないからね。
ジュードこの学園都市アークを護るアーキタイプたちも争いの絶えないあらゆる世界の影響を受けて疲弊しきっていたんだ。
ジュードそんな彼らを回復する方法が、アーク全体が行う『祭り』。毎回様々な次元からゲストを招いていて――
ジュードこの前の祭りで選ばれたのが、ティル・ナ・ノーグ――イクスたちの世界と、そしてもう一つ、リアフィースという世界。
ジュードアークに集められたイクスたちは、イベントを盛り上げるために、次元を超えて協力。ついには大成功を収めたんだ。
ジュードちなみにこの時、ディストさんがアークで大暴れしてね、大変だったよ…。
レイアなるほどね。さっすがジュード。…でもこれってさ、わたし以外の誰に説明してるの ?
ジュードだから、色んな時間や様々な次元から来た人たちに向けて、だよ。ここは余剰次元アークだからね。
レイアう~、頭がこんがらがるよ~…。わかった。追及はしないでおく。
ワイズマンあなたたちを再びお招きしたのは、お願いがあるからです。
ジェイドまたお願いですか ?祭りを盛り上げろというなら、私は――
ワイズマンそうではありません。前回お越し願った時にディストが次元図書館の記録に触れようとしていたことを覚えていますか ?
イクスそうだった。確かそれが上手くいかなくて結果的に暴れたんだよな。
ワイズマンその際に、アークを調べるための観測機を大量に設置していったようなのです。
ワイズマンそれが異物となって、あらゆる次元からもたらされる情報が混線、ついには整理が追いつかない状態となっています。
イクスそんな…あのなんて言っていいか、うちのディストさんが迷惑を…っていうかうちのじゃないけど…。
ジェイドイクス、前も言いましたが、その「うちの」というのを止めなさい。まったく…。で、私たちに何をしろと ?
ワイズマン私はあなた方の責任とは思っていません。ですが、観測機を探索する人手が欲しい。
ワイズマン一刻も早く正常化を図るために、そしてアーキタイプたちのためにも、アークの長としてお願いします。
レイア…わたし、手伝ってあげたいな。
レイア困ってる人の顔を見るのって嫌だし。わたしに出来ることをやって、それでここの人たちが笑顔になるなら――
ジュードレイア…。
レイアあ、ワイズマンさんは、光ってて表情よくわからないけどね。アハハ。
アリーシャ私もレイアの意見に賛成だ。長が民を思う気持ちはよくわかる。
アリーシャそれに、笑顔――か。フフ、確かに大切にするべきものだよ。
レイアありがとアリーシャ。一緒に頑張ろう !って…そんな訳なんだけど、どうかな ?
ジュード今の話を聞いて、嫌だなんていう人はここにはいないと思うよ。やれることをやらなきゃ、ね !
イクスああ、俺たちで観測機を探そう。

キャラクター5話【幸運の青い薔薇4輪 連係プレー】
ミリーナふぅ…観測機、見つからないわね。
ジュードせめて形状がわかればいいんだけど。イクスたちの方はどうなんだろう。
ミリーナあっちもまだみたい。何も連絡がないの。
ジュードそうか。もう少し人数を分散して、捜索範囲を広げた方がいいかもね。
レイアじゃあ、わたしあっちを探してくる。勝負だよ、ジュード !絶対先に見つけて見せるから。
コレットそれなら私もレイアと一緒に――
コレットあっ !
レイアええええっ ! ?
ジュードうわ、レイアー ! ?
レイアいったたた…。
コレットご、ごめんね。私、転んだ勢いで突き飛ばしちゃって…。
レイアだ、大丈夫だよ。鍛えてるからこれくらい平気 !
ジュードふぅ、びっくりした。ところでレイア、その手に持ってるの何 ?
レイア…え ? ああ、さっき植込みに突っ込んだ時に掴んだのかな ?
マルタ綺麗な青い薔薇 ! 私も欲しいなあ。
エミル…でも、この植込みのどこにもこんな花、咲いてないよね。
ジュードレイア、それちょっと見せて。
ジュード…薔薇とは思えない重さがある。もしかしてこれが…。
ミリーナジェイドさんに確認してもらいましょう。すぐイクスに連絡するわ。
ジェイド…これは間違いありませんね。それにしても観測機まで薔薇にするとは薔薇に失礼だと思わないのでしょうかねぇ。
イクスある意味、美学を貫いてますね。
ロイドなぁなぁ !またコレットのドジが役にたったんだって ?相変わらずすげえな。
マルタ本当 ! 私の時と一緒だもん。コレットが転んで私を突き飛ばしたおかげで魔物の攻撃を避けられたんだよ。
エミルそれに、僕が閉じ込められた時も転んだ拍子にボタンを――
コレットあれ、そんなことあったかな ?
二人―― !
エミルあ…えっとね、あったような、無かったような。ハハ…。
ロイド…もしかしてそれ、未来の話か ?
マルタごめんなさい。ロイドたちにとってはあんまり知らない方がいいんだよね。
ロイド確かに、リフィル先生には先の楽しみに取っておけって言われたけどさ。
ロイドこれくらいなら平気だろ。コレットの幸運のドジは、この先も続くってことがわかっただけだしな !
コレット…それなんだけどね。今回も確かにドジっちゃったけど、観測機を見つけたのは私じゃなくてレイアだよ ?
マルタということはレイアの力なのかな。何か探しものが得意とかある ?
レイアう~ん…確かに敵から良さげなアイテムを取ったりとか、結構得意だけど…。
ジュードコレットの奇跡的なドジと、レイアの能力が絶妙にリンクした結果――ってところじゃないかな。
コレットそれなら、たくさん見つけられるように私、一生懸命転ぶね !
レイアじゃあ、わたしは一生懸命突き飛ばされるよ !
アリーシャい、いや、見つけ方はともかく、この青い薔薇を探せばいいということがわかって良かった。
レイアうん ! この調子で観測機をドンドンぶんどって…じゃないや、見つけて行こう。
イクスえ…なんで魔物が…。アークにもいたのか ! ?
ジェイドいえ、そんなはずはありません。これは… !
ラタトスクチッ、グダグダしゃべってる場合かよ !さっさと片付けるぞ。

キャラクター6話【幸運の青い薔薇5輪 永遠の少女】
ラタトスクフン、弱い奴ほどよく吠えるってな。大した手ごたえもねえ。
マルタだけど…いつも戦ってる魔物とは少し感じが違ってなかった ?
ジェイドそれはあの魔物が『幻』だからです。
イクス幻ってどういうことですか ?
ジェイドアークは今、ディストの観測機による各世界の混線と、整理しきれず溢れかえった情報によって歪みが生じている。
ジェイドその歪みを作り出したのが、先ほどの幻だと思われます。
イクスじゃあ、この状態が長く続くとさっきみたいなのがこれからも増えるってことですか ?
ジェイドええ。しかも幻とはいえ、魔物と変わらない危険性を帯びている。
ジェイド全ての観測機を集めて停止させなければ、アーク全体にわたって、幻影の魔物が生み出され続けるでしょうね。
ワイズマン皆さん、ご無事ですか ! ?今ここで異様な歪みを観測しましたが…。
イクス実は今…。
イクス――そして、見つけた観測機がこれです。
ワイズマンそうですか。手際よく対処して頂けて感謝します。皆さんがいてくれて良かった。
ワイズマンしかし青い薔薇とは…。やっかいなことになりましたね。
レイアどうして ? 青い薔薇は不吉だとか ?
ワイズマンいえ、反対ですよ。アークでは今、この薔薇が評判でして皆がこぞって集めているんです。
イクス何でそんなことに…。
ワイズマン今アークは祭り――アドベントを迎えています。この期間は珍しい花を集めてリースを作るんです。
ワイズマンこの青い薔薇はその材料として人気なようで…。
マルタそっか…みんなが集めちゃったから、私たちが探しても全然見つからなかったんだ。
ジュードでも逆に言えば、ほぼ回収されているってことだよね。
アリーシャそうだな。では各家を廻って譲ってもらえるよう頼んでみたらどうだろう。
ワイズマンそれも難しいかと…。せめてアドベントを過ぎなければ、リースを手放す者は出ないかと思われます。
ワイズマンアークでは、アドベントにリースを作り祈りを捧げることが、信仰上欠かせないのです。
ワイズマンこの祈りによって、プエラ・エテルナ――永遠の少女が現れて、アークに集う魂を浄化すると信じられていますからね。
レイアプエラ・エテルナ…。神様みたいな感じなのかな。
ワイズマンええ。プエラ・エテルナはアークの信仰そのものとも言える存在です。だからこそ祈りを込めるリースは大事にされます。
ミリーナでも、アドベントの終了を待ってたら歪みはどんどん大きくなってしまうわ。なんとか集めないと…。
レイア神様が現れるように願いを込めるリース…。――それなら、神様が現れちゃえばリースの役目は終わりってこと ?
ワイズマンそうですね。ですが、プエラ・エテルナはあくまでも信仰対象ですよ ?現れるということはあり得ない。
コレットそっか、現れないんだ…。永遠の少女の神様に会ってみたかったな。
レイア実際にプエラ・エテルナが現れれば…。ううん、みんなにそう思ってもらえれば…。
レイア――そうだ ! ねえワイズマンさん。
ワイズマンなんでしょう ?
レイアこういう案はどうかな ?リースの回収を早めるためにね――…。

キャラクター7話【幸運の青い薔薇7輪 アイドル!】
ロイドうわ、人――っていうかアーキタイプがいっぱいだぜ !
イクスまさか『これ』が、こんなに効力を発揮するとはね。
チラシ『緊急特報 ! アドベンドに湧くアークにプエラ・エテルナの巫女、来る。アークを襲う魔物出現との関係とは ! 』
ロイドこれ、レイアとエミルが書いたんだろ ?手が込んでるよなあ。
エミルホント ! ? よかった。実は僕、そのチラシまだよく見てないんだ。記憶がとびとびで…。
ロイドラタトスクも文句言いながら任せっぱなしにはできないって手伝ってたからな。
イクスこのチラシでは、神秘の青い薔薇が、次元を超えてプエラ・エテルナを呼び出そうとしているってことになってるんだ。
イクス青い薔薇の力は個々では安定しないから、歪んだ魔物が出現してしまう。
イクス一か所に集めて力を増幅すれば、プエラ・エテルナを呼び出せるかもしれない。だから――
イクス広場に薔薇を持ち寄って、ゲストとして招いた力ある少女達『エテルナの巫女』と共にプエラ・エテルナを呼び出そうって話。
イクスこれがレイアの目指した、魔物騒ぎを収めつつ、アーキタイプたちの信仰心も尊重しながら観測機を集める方法なんだ。
エミルなるほどね。でも、なんでそれがあんな風になってるの ?
マルタほら、アリーシャ笑顔笑顔 !顔がこわばってるじゃない。――薔薇ありがとう ! 応援よろしくね ! ―
アリーシャアイドルとは戦士の如き強靭さと、貴婦人のような愛想が必要なのだな。勉強になるよ。――協力に感謝する。君に幸運を ! ―
コレット青い薔薇、いっぱい集まったねえ。会場が真っ青で海みたいだよ !――ありがと。また会えるといいな ! ―
エミル…なんか巫女ってイメージとかなり違うんだけど。
イクスそれも、色々あったんだよ…。
レイアプエラ・エテルナ、永遠の少女でしょ ?永遠の少女と言えば――アイドルだよ !
レイアアイドルをお迎えするために、巫女さんも可愛い衣装にしてさ !
レイアついでに薔薇を持ってきてくれた人にも何か特典があるといいなあ。
レイアそう言えば山ほどフィナンシェがあったよね。あれをお礼にするとか。
レイア青い薔薇10本で美味しいフィナンシェと交換――なんて。
二人―― !
ミリーナ…50本でエテルナの巫女と握手、とか。
ジェイド…100本でエテルナの巫女と話ができる。というのもありですね。
レイアえ、待って待って。そこまでは…。
ジェイド効率ですよ、効率。薔薇をたくさん集めるためには、集客力となる強いインパクトが必要です。
ミリーナこれは――来るわよ !
レイアそ、そうなの…かな… ?
イクスあの時のミリーナの目、怖かった…。
ロイドでも結局、ミリーナたちの言ったことって大当たりだったな。
エミル…でも、あんな風にステージに立つマルタを見てると、何だか胸がもやもやするよ。…何でだろ。
ジェイドはい、そこの警備係たち、無駄話しない !ジュードを見習いなさい。
ジュードこちら二列に並んでお待ちください。順番にご案内します。
レイアはい、お待たせしました !こちら青い薔薇10本お預かりでフィナンシェお一つと交換になります !
エミルすごいなジュード。みるみる列が整って…。医学生の時にたくさん患者さんを診てたって言うし、こういうの慣れてるのかな。
ロイドレイアもだよ。看護師見習いで家が宿屋だっけ ?客商売が板についてるぜ。
ミリーナ…っていうか、レイア !あなたもアイドル役なのよ !ほら、早く舞台に上がって !
レイアあ、ご、ごめん ! 今行くね !
イクスよし、俺たちも仕事しなくちゃな。
エミルロイド、なんだか空…おかしくない ?
ロイド――空に、穴 ?…これなんかやばいぞ !
ジェイドこれは…観測機による歪みが最大になったものです ! 恐らくあのゲートには…
イクスなんだよあれ…。魔物が大量に落ちてくるぞ !
ロイドこうなったら警備係の腕の見せ所だぜ !いくぞ !
エミルああ、みんなは――マルタは僕が守る !

キャラクター8話【幸運の青い薔薇7輪 アイドル!】
イクス今回は…きつかったな…。
エミル待って、まだ終わってないよ !
ジュード魔物が落ちて来た所から、光が…。

キャラクター8話【幸運の青い薔薇7輪 アイドル!】
イクス今回は…きつかったな…。
エミル待って、まだ終わってないよ !
ジュード魔物が落ちて来た所から、光が…。

キャラクター1話【登場!天海春香】
レイア魔物じゃない…あれは女の子 ?
天海 春香後ろの人たち、私の声、届いてますか~ !それじゃあ、行きますよ~ !
アークの観客プエラ・エテルナ ! プエラ・エテルナだ !
アークの観客永遠の少女が降臨なさった !
天海 春香――あれ ?…ここ、握手会の会場…じゃない ?
天海 春香え、なんで ? どうなってるの ! ?
イクス本当にプエラ・エテルナが現れるなんて…。
ジェイド…その真偽はともかく、まずは彼女を保護しましょう。詳しい話を聞かなければ。
ミリーナじゃあ彼女は、別の次元で活動していたアイドルってこと ?
ワイズマンええ。歪みの影響で、彼女の影――シャドウだけが、この次元に現れてしまったのでしょう。
天海 春香次元図書館…学園都市アーク…。なんだかすごくファンタジーですね。…まるで夢みたい。
天海 春香夢…、そうだ、これって夢なんですね !あはは…私、夢の世界でもアイドルのお仕事してるんだ~。
ワイズマンいえ、これは現実です。すぐにはそう思えないかもしれませんが…。
レイアでも、わたしもそんな感じでこの世界にきたから、気持ちはよくわかるな。えっと…。
天海 春香え ? あ、私、天海春香です !
レイアじゃあ、春香って呼んでもいいかな。あたしはレイア。
天海 春香じゃあ私もレイアって呼ぶね。よろしくね、レイア。
レイアうん。さっきの歌、すごく素敵だったよ。なんだか自然に笑顔になっちゃった。
天海 春香ホントに ! ? ありがとう。私、歌うことが大好きでアイドルになったんだ。だからそう言ってもらえるとすごく嬉しいな♪
天海 春香でも、今こうしてレイアと話せてるのも夢なんだよね。…現実だったらいいのに。
レイアあの、そのことなんだけどね――
アリーシャ何事だ !
ミリーナあれは…ディストさんよ !ケリュケイオンから出てきちゃったんだわ。
イクスディストさんめ…。だんだんジェイドさんの気持ちが分かって来た気がするぞ !
イクスディストさん、やめろ !
ディストま――たあなたたちですか !私の華麗なる観測機を、よくも無駄にしてくれましたね。
ディストまあ、美しさのあまり、集めてしまいたくなるのはわかります。だからと言って偉大なる研究の邪魔は許しません。
ディストその観測機は返してもらいます !
レイアディストさん、なんでこんなことするの !
ディスト…あなたですか。もう騙されませんよ !
レイアねえ、そんなに必要な研究なら、ちゃんと話を通せばいいじゃない !
ディストフン。虫けらに話をするだけ無駄です。どうせどれほど偉大な研究なのか理解できないのですからね。
レイアディストさんの話、聞きたいよ。わたしは理解したいもん !
ディストうっ…、うるさい小娘ですね !とにかく観測機さえ回収してしまえば――
アークの観客うわああああ !
天海 春香――さっき会場にいた人たち ! ?ダメ、お願いやめて ! !
ディストなんなんですかもう !
アークの観客プエラ・エテルナ… !
天海 春香な、何ですかって…それは…み、みんなをこんなに怖がらせて何とも思わないんですか… ?
ディスト思いませんねえ。小娘にブンブンと群がって手を擦るハエの気持ちなど私にはわかりませんから。
天海 春香…酷い。一生懸命応援してくれたみんなを…拍手を送ってくれる気持ちをそんな風に…。
ディストフン、戦ったこともないような小娘は引っ込んでなさい。
天海 春香そ、それは…私、戦ったことなんてないけど…。でも ! みんなが危ない時に引っ込んでるなんて――できません !
レイア春香から…何か――。
イクスあの人…もしかしたら本当にプエラ・エテルナの力を…。
天海 春香え、なに ? この力… ?
ワイズマンアーキタイプたちがプエラ・エテルナを待ち望む気持ちが、春香さんのシャドウに女神の力を与えてしまったのでしょう。
ワイズマンここにいる春香さんは、元の世界とは違い敵意を持つ者たちを歌によって浄化する力が与えられているのです。
天海 春香歌によって浄化…。それなら私にもみんなを守れるのかも…。
レイア春香、わたしも一緒にディストさんを止めるよ。
天海 春香レイア…うん。私、歌うことしかできないけどみんなを守らないと !
レイアさあ…いっくよー、ディストさん !

キャラクター2話【登場!天海春香】
ディストこんな馬鹿なあああああ ! !
ワイズマンよし――今です !
イクスディストさんが空に吸い込まれた ! ?
ワイズマン閉じかけていた次元の穴、ゲートを使ってディストを移動させました。今頃はティル・ナ・ノーグに戻っているはずです。
レイアそっか。ならとりあえず…おつかレイアー、春香 !
天海 春香うん、レイアもお疲れ様 !これで一件落着――かな ?
ワイズマンいえ、実はまだ問題が…。
レイアまだあるの ! ?
ワイズマン先ほどの次元の歪みから漏れ出た魔物たちが薔薇の一部を持って逃走したんです。
イクス魔物が薔薇を ?
ジェイドなるほど。薔薇がなくなれば、自分たちの存在が消滅することに気が付いたのでしょう。
ジェイド消えたくない…と考えるとは悲しい知恵を持っているようですね。
天海 春香消えたくない…か。魔物も生きていたいって思ってるんだね。少しかわいそうな気もするけど…。
天海 春香やっぱり私、放っておけないな。
レイアこれが、アイドル…。アイドルって本当にすごいんだね。
天海 春香そうなのかな ?えへへ…まだまだこれからなんだけどね !
レイアごめん…春香。
天海 春香えっ、どうしてレイアが謝るの ?
レイアわたし、さっきまでアイドルっていう存在を使って、あの薔薇を集めようとしてたんだ。
レイアでもね、ファンのことを考えながら、真剣にやってる春香を見たら、それだけの存在じゃないんだなって感じて…だから…。
レイアコレットも、マルタも、アリーシャもごめんね。
天海 春香そんなの気にし過ぎだよ、レイア。
コレットそうだよ。アイドル楽しかったもん !
アリーシャああ、良い勉強、良い鍛錬となった。感謝したいくらいだよ。
マルタそれに、すぐにでも薔薇を回収しなくちゃアークのみんなが危なかったでしょ ?仕方ないよ。
レイア…うん、でも色んな人の立場とか、想いとか、今よりももっと考えていかなくちゃって。
ミリーナそうね。私も反省しなくちゃ。
ミリーナ確かに今回は、薔薇の回収率を重視してたからだけど…。
ミリーナ握手やプレゼントで宣伝するより、四人の魅力をもっとたくさん伝えてから、大々的にステージをしたかったわ !
イクスミ、ミリーナ…反省ってそっち ?
ミリーナだってレイアもコレットもマルタもアリーシャもそれぞれもっと色んな魅力があるんだもの。
ミリーナ…アイドルを輝かせるのって難しいのね。
天海 春香そうだね。でも、私のプロデューサーさんは、そういうの、とっても上手なんだよ !
天海 春香私をすごく分かってくれて、大事に育ててくれて、失敗してもずっと見守ってくれて…。
天海 春香私がアイドルを続けていられるのもそのおかげ…だから私、夢の中でだってファンの人たちを大切にしたい。
天海 春香ねえ、薔薇を回収するなら私にも手伝わせてくれないかな。
レイアでも、さっきみたいに戦うんだよ。春香は大丈夫なの ?
天海 春香うん、みんなを守るって決めたんだもん。魔物とだって戦うよ !
ワイズマン先ほどご説明したとおり、ここにいる春香さんはプエラ・エテルナとしての力をその身に宿しています。
ワイズマンそれは魔物を追い払うには十分な力と言えます。ですが、無理はなさらないでくださいね。
ミリーナ大丈夫です。私が春香を守るわ。こんな可愛いアイドルを傷つけさせる訳にはいかないもの。
イクスそうだな。よし、魔物たちが持っていった薔薇を回収してこの騒動をきちんと終わらせよう !

キャラクター3話【みんなと、いっしょに!】
ワイズマン皆さん、ありがとうございました。薔薇はかなりの数回収できました。これなら歪みを強制修復できそうです。
レイアやったね !
天海 春香うん、今度こそお疲れ様だね !
天海 春香…あれ、おかしいな。なんか体が… ?
レイア春香の体、透けてる ! ? なんで…。
ジェイド…彼女はこの世界に降り立った影。幻影の魔物たちが消えたように、歪みが正されていけば――
レイア…春香も消えちゃうってこと ?
天海 春香え ? それって、夢から覚めるってこと ?じゃあ、みんなともう会えなくなるの ?
ミリーナもっと一緒にいたかったわね…。
天海 春香私、起きたらすぐにメモをとるね !みんなのこと、忘れないように。またこの夢が見られるようにって。
天海 春香そうすれば、またここに来られますか ?ワイズマンさん。
ワイズマン…残念ですが、ここでの記憶はあなたの本体に共有されません。
天海 春香…そうなんですか。こんなに楽しい夢なのにこれっきりなんですね…
レイア…春香の歌、もっと聞きたかったよ !
アリーシャ私も、春香の話は参考になった。もっと一緒にいられたら良かったのに…。
天海 春香私も…私もだよ ! みんなのいる、ティル・ナ・ノーグっていう世界に行って、アイドル活動してみたか――
レイア春香…。
二人……あれ ?
ワイズマンこれは…なるほどなるほど。そうなりましたか。
レイアねえ、これってどういうこと ?
ワイズマン消える瞬間、春香さんの心に、ティル・ナ・ノーグを見てみたいという強い心残りがあったのでしょう。
ワイズマンそのため、シャドウが消えなかった。前回のサラさんの時と同じです。
ミリーナじゃあ春香は、これからもずっと一緒にいられるのね !
ワイズマンはい。あの時同様、春香さんのシャドウをティル・ナ・ノーグに具現化させれば。
天海 春香具現化…ってよくわからないけど、私、まだこの夢から覚めたくないです !
マルタでも春香、ここにいる間は、プロデューサーって人に会えないんだよ。大事な人なのに…いいの ?
天海 春香それはすごく寂しいけど…。
天海 春香でもね、プロデューサーさんならきっと私がどこにいたって応援してくれると思う。今だって、見守ってくれてる気がするんだ。
天海 春香そう信じてるから、ティル・ナ・ノーグでアイドル活動してみたいって思えたんだもん。
天海 春香だから…私のこと、見てて下さいね。プロデューサーさん !
イクス色々あったけど、みんな無事に戻って来られて良かったよ。
イクスハハ、ホッとしたらお腹空いちゃったな。
ミリーナそれじゃ、買ってきたフィナンシェでみんなでお茶に――
一同そうだ、フィナンシェ ! ! !
イクス…しまった。アークで全部配ったんだっけ。
ジュードマークにまだ渡してないよ。どうしよう…。
イクス仕方ない、また店に――
天海 春香あ、じゃあ、私がつくっちゃおうか ?
マルタ春香、フィナンシェ作れるの ! ?
天海 春香うん、お菓子作り好きなんだ。材料があれば、このケリュケイオンでも作れると思うよ。
マルタすごーい !やったねコレット、焼きたてだよ。
コレットうん、楽しみ !
天海 春香時間をおいてしっとりさせたフィナンシェも美味しいけど、焼きたては違った美味しさがあるもんね♪
天海 春香よし、決まり !それじゃ、何人分焼けばいいのかな ?
コレットこの船、結構人数いるから一人じゃ大変だと思うよ。
レイアだったらわたし、手伝うよ !何をすればいいかな ?
ジュード―― !こ、ここは任せた方がいいんじゃないかな。レイアには船の中を案内したいし。
ジュード(レイアの味覚は、有効範囲が広すぎるからなあ…)
コレットそれじゃあ、私が手伝うよ。
マルタそうだよ、みんなで作ればいいじゃない。
エミル…二人とも、今日はステージに立って疲れただろ ? 少し休みなよ。
エミル(マルタの料理は…まだ伸びしろが…)
ロイドそ、そうだよ。ゆっくりしろって !
ロイド(みんなのためにも、食い物でドジは回避しねぇと…)
アリーシャならば私が――。
ミリーナ私がやるから大丈夫よ、アリーシャ !
ミリーナ(武器で料理なんて春香には刺激が強すぎるわ)
ミリーナそれじゃ春香、材料を取りに倉庫へ行きましょ。
天海 春香うん、ありがとう…って、きゃあああっ !
――どんがらがっしゃーん ! ―
ミリーナだ、大丈夫 ! ?
天海 春香う、うん、大丈夫。私、転ぶのには慣れてるから…えへへっ。
イクス何もない所で転んだぞ…。
ロイドこれ、すげえよく見る光景だ…。
コレットわあ、私もよく転ぶんだよ。仲間が増えて嬉しいな !
イクスこの分なら、ケリュケイオンのみんなにもすぐに馴染みそうだな。
レイアホントだね、すっかり仲間って感じ !
ジュードもう、レイアだって一応新入りだよ ?
レイアだよね。すっかり忘れてたよ。
ジュードあはは、レイアらしいな !…さて、フィナンシェが焼きあがったらマークに届けて来ないと。
ジュード頼まれた店のフィナンシェじゃないからちょっと心配だけどね。
レイアじゃあ、その店より美味しくすればいいよ。トッピングとかしてさ。イクラとかどう ?プチプチして美味しいかも !
ジュード…うん、レイアらしいな…。