キャラクター | 1話【夏祭り1 開催に向けて】 |
ファラ | この街だよね ?レイスが来てほしいって言ってたのって。 |
キール | ああ、そのはずだ。この街で行われる祭りの手伝いをしてほしいということだったが……。 |
チャット | ウッドロウさんが始めたという祭りですね。色々なところで行われているとは聞きましたがこの街でも、ということですか ? |
メルディ | はいな ! お祭り、楽しいよー !メルディ、わくわくする ! |
リッド | って言っても、オレたちは祭りを手伝うんだろ ? |
ファラ | きっと少しぐらい遊ぶ時間もあるよ ! |
レイス | みんな、呼び出して悪かったね。来てくれてありがとう。 |
フォッグ | おぅ ! |
ハロルド | みんな揃ったみたいね。人手が足りなくて困ってたのよ、助かるわ~。 |
ファラ | レイス ! ハロルド !お祭りの準備、順調に進んでる ? |
ハロルド | ええ、もちろん !……と、言いたいところだったんだけどね。 |
キール | 何かあったのか ? |
ハロルド | まあ、ちょっと問題が発生しててどう対処しようか考えてたところなの。 |
メルディ | モンダイ ? お祭り、できないか ? |
レイス | 祭りの準備は順調に進んでいたんだ。目玉として山車を作るということも決まりあとは計画通りに進めるだけになっていた。 |
レイス | だが、山車を先導するリーダーが決まらなくてね。 |
リッド | 街のやつらは誰もやりたがらねえのか ?目立ちたがりはどこにでもいるだろ。 |
ハロルド | それがそうもいかないのよ。この街でリーダーを決めるならナーザ神の使者からの試練を乗り越えなきゃいけないって話で。 |
ハロルド | 選ばれし者しかリーダーにはなれない !ってことらしいのよね。 |
リッド | 試練を乗り越えた者、ねぇ……。 |
キール | その試練っていうのは誰も挑戦していないのか ? |
レイス | いや、街の若者が何人か挑戦はしたんだよ。だが、試練をクリアできた者はいない……。 |
レイス | このままでは祭りが開催できなくなってしまうかもしれない、という状況になっているんだ。 |
ファラ | ええっ ! ? そんな…… !せっかくのお祭りなのに、中止になっちゃうなんて寂しすぎるよ……。 |
メルディ | お祭りしないは、メルディも悲しいよ !キール、なんとかできないか ? |
キール | な、なんでぼくに言うんだ !試練を乗り越えられないならどうしようもないだろう ? |
キール | 妥協して試練を乗り越えなくてもリーダーになれるようにするか……。 |
キール | そうでなければ、試練を乗り越えられる者を連れてくるしかないだろう ? |
ファラ | それだ ! |
キール | えっ ? |
ファラ | 試練を乗り越えられる人を探せばいいんだよ !なんなら、わたしたちが試練に挑戦しちゃうとか ! |
リッド | ええ…… ? |
キール | そんなわけにいかないだろう ?ぼくたちは余所者なんだ。こういう祭りは地元の人間でなければ―― |
ハロルド | 別に大丈夫よ。 |
キール | 大丈夫なのか ! ? |
ハロルド | お祭り自体も新しいものだしね。でも、ナーザ神を敬う気持ちは大事にしたいってことらしいのよ。 |
キール | それでいいのか……。 |
レイス | もし君たちが試練に挑んでくれるなら助かるよ。私としても、この祭りは成功させたいと思っているんだ。 |
チャット | なるほど、お話はよくわかりました。どうやらこれはボクの出番ですね ! |
フォッグ | おぅ ? |
チャット | わかりませんか ?『ナーザ神』といえば、この世界ではアイフリードと密接に関係した存在じゃありませんか。 |
チャット | それなら、試練を乗り越えられるのは由緒正しき大海賊アイフリードの子孫であるこのボク以外にいないでしょう ! |
フォッグ | おぅ、そうだな ! |
メルディ | メルディたちも、試練のお手伝いするよ ! |
キール | いや、だめだろう ?試練っていうのは普通は単独で―― |
ハロルド | 問題ないわよ。別に何人で行っても。 |
キール | これもいいのか ! ? |
ハロルド | もちろん。ただし、そう簡単に乗り越えられる試練じゃないけどね。 |
チャット | 望むところです !それでこそボクが挑戦する甲斐があるというものですよ。 |
ハロルド | いい意気込みじゃない。それじゃあ、ナーザ神の使者がいる祠に案内するわ。ついてきて。 |
ファラ | よーし、みんなで頑張ろう !レイスも来るんだよね ? |
レイス | いや、私はまだやることがあるから街に残るよ。 |
ファラ | え、そうなの ? |
レイス | もともとこの街の商会と交流があったのが縁で祭りの手伝いをしていたんだ。 |
レイス | その話がまだ全ては終わっていないからね。この後もすぐに会議に出ないといけないんだ。 |
ファラ | そっか、残念。 |
レイス | でも、みんなが来てくれたおかげで祭りが開催できる希望が出てきた。準備も前向きに進められるよ。 |
ファラ | うん !頑張って試練を乗り越えてくる ! |
チャット | このボクがいるんですから、当然乗り越えられます !さあ、行きますよ。ナーザ神の使者の祠へ ! |
二人 | アイアイサー ! |
リッド | やれやれ……面倒なことになったな。 |
ハロルド | ふふっ。んじゃ、レッツゴー ! |
キャラクター | 2話【夏祭り2 使者の試練】 |
ハロルド | ここがナーザ神の使者がいる祠よ。 |
チャット | ……確かに、神聖な空気が漂っていますね。 |
メルディ | ワイール !おっきい鏡があるよ ! |
ファラ | すごーい ! 両手を広げても全然届かない !どうやってここに入れたんだろう…… ? |
フォッグ | おぅ、デカいな ! |
キール | 神に捧げるものとして奉納されたのか ?だが、それにしては新しいもののように見えるが……。 |
ハロルド | それだけ丁寧に扱ってるんでしょ。大切な場所らしいから。 |
リッド | ふーん、なるほどねぇ……。 |
ナーザ神の使者 | ……来たか。 |
全員 | ! ! |
キール | これ、魔鏡だったのか…… ! |
ハロルド | 似たようなものね。ナーザ神の使者と直接会話ができる特別なものみたいよ。 |
チャット | では、あなたがナーザ神の使者なんですね。ボクはチャット、アイフリードの子孫です ! |
チャット | あなたの出す試練に挑み、見事にクリアしてお祭りの山車に乗ってみせます。 |
ナーザ神の使者 | いかにも、私はナーザ神の使者。試練を受ける資格のある者を待っていた。 |
ナーザ神の使者 | お前たちは―― |
チャット | ……ごくり……。 |
ナーザ神の使者 | ……どうやら、資格があるようだ。ナーザ神と同じ気配を感じる。 |
チャット | ほっ……いえ、当然のことですね。 |
キール | いや、魔鏡越しでそんなことがわかるのか ? |
フォッグ | そういうのはアレだぞ。ほら、アレ ! |
ファラ | えーっと……野暮 ? |
フォッグ | そう、ソレ ! |
クィッキー | クィッキー ! |
キール | えぇ…… ? |
リッド | …………。 |
ナーザ神の使者 | 試練を受ける資格を持つ者よ。この試練は厳しいものとなる。それでも受ける覚悟はあるか ? |
チャット | 愚問ですね。大海賊の子孫であるボクに怖いものはありません !……毛むくじゃらのものでなければ。 |
ナーザ神の使者 | その覚悟、しかと受け止めた。では試練を授けよう。 |
ナーザ神の使者 | ナーザ神に選ばれし者となるには三つの試練を乗り越えなければならない。 |
チャット | 三つの試練、ですか……。 |
ファラ | それって、やっぱり辛い思いをしなきゃいけないやつなのかな…… ? |
ナーザ神の使者 | 辛いと思うかどうかは本人次第だ。 |
キール | それで、その内容は ? |
ナーザ神の使者 | 一つ目の試練は、指定する海域で獲れる海の幸を祠に奉納すること。 |
ナーザ神の使者 | 二つ目の試練は、山車を作るための木材を手に入れ持ってくること。 |
リッド | ……なんか随分と具体的な試練だな。で、三つ目は ? |
ナーザ神の使者 | それは、二つの試練を乗り越えた後に伝える。まだ乗り越えられるとは限らないからな。 |
チャット | むっ……それは聞き捨てなりませんね。ボクに乗り越えられない試練はありませんよ !海賊に二言はありません。 |
ファラ | そうだよ、イケる、イケる !みんなで力を合わせてパパッとやっちゃうよ ! |
キール | それで、その海の幸と木材がある場所は ?闇雲に探しまわれとは言わないだろう。 |
ナーザ神の使者 | ……お前たち、魔鏡通信機は持っているか ? |
リッド | ああ、持ってるぜ。これだろ ? |
ナーザ神の使者 | 今、場所を送ろう。 |
キール | 神の使者のわりには、人間の道具を使いこなしているんだな……。 |
メルディ | キール ! そういうの……。 |
キール | はいはい、野暮なんだろ ?まあ、便利で助かるけど……。 |
リッド | お、きた。ここか……って。海と山、ものすごく離れてないか ? |
キール | 本当だ。これじゃ移動するだけでかなりの時間がかかる。行って戻ってでは効率が悪すぎるな。 |
ハロルド | だったら二手に別れればいいじゃない。 |
ファラ | それができるならいいけど人数が少なくなっちゃわない ?特に木を切るのって大変だよ…… ? |
ハロルド | なら、私が応援を呼ぶわ。これで問題解決 ! |
キール | それでいいのか ! ? |
ナーザ神の使者 | よかろう。 |
キール | いいのか……。 |
チャット | ……読めてきましたよ。これはつまり、ボクがキャプテンとして子分たちを束ねる技量を試しているのですね ! |
ファラ | あー、そういうことなんだ ! |
メルディ | なるほどー ! ! チャット、がんばろな ! |
チャット | 任せてください ! |
キール | 本当にそうなのか ?どうもぼくは納得いかないんだが……。 |
リッド | さあ、わかんねぇけど。ま、効率よくなるならいいんじゃねぇの ? |
キール | いい加減な試練だな……。 |
ハロルド | まあまあ、細かいことは気にしないの。んじゃ、私はカイルたちを応援に呼んで山に行くわ。 |
チャット | では、ボクたちは海ですね !キャプテンとしての力量を見せてあげますよ !それでは、みなさん―― |
フォッグ | よし ! 行くぞ ! |
全員 | おー ! |
チャット | ちょっ……ああ、もう !それはボクの役目ですってばー ! |
キャラクター | 3話【夏祭り3 漁師の悩み】 |
レイス | おーい、みんな ! |
ファラ | レイス ! 来てくれたの ? |
レイス | ああ。ハロルドから連絡をもらってね。街での会議も終わったから先回りしていたんだ。ただ……。 |
リッド | ん ? 何かあったのか ? |
レイス | ああ……どうやら今、船を出せないみたいなんだ。 |
チャット | ええっ ! ? どうしてですか ?船が出せないんじゃ、海の幸を獲りに行けないじゃないですか…… ! |
レイス | それが、最近この海域で巨大な魔物が現れてまともに漁ができないというんだ。 |
レイス | 私が説明するよりも、直接聞いてもらったほうが早いね。あっちに漁師がいる。紹介するから話を聞いてみてくれ。 |
漁師 | あぁ、海のことか ? |
チャット | ええ。一体どういうことなんですか ? |
漁師 | どうもこうも、船を出すと魔物に襲われちまうんだよ。これまでは毎日大漁だったってのに……。 |
リッド | 海の魔物か……そりゃ厄介だな。簡単に討伐できる場所でもないんだろ ? |
キール | そうだな。遠距離の術で攻撃をするか……射程距離の長い武器を用意しないと難しいだろうか。 |
メルディ | はいな ! それじゃ、メルディ、キールと魔物倒すよ ! |
ファラ | それじゃあ、魔物が出る海域まで船を出してもらって……。 |
漁師 | それができりゃよかったんだけどな。もうまともに動く船が1隻も残ってねえんだよ。 |
フォッグ | おぅ ? どうした ? |
漁師 | 魔物に壊されちまったんだ。ほら、あそこに停まってる船、見えるだろ ? |
ファラ | うわぁ、ボロボロ……。 |
メルディ | バイバ !これじゃ、海に出られないよ ! |
リッド | ていうか、あんたらも漁に出られないだろ ?困ってるんじゃないのか ? |
漁師 | そうなんだよ……。漁に出られねえと稼げねえし稼げねえと船も直せねえし、どうしたもんか……。 |
チャット | …………。 |
リッド | ん ? どうしたチャット ? |
チャット | 船を見させていただきました。大丈夫です、構造も単純なものですしこれならボクがすぐに修理できますよ。 |
漁師 | えぇ ? お前さんが ? |
チャット | ええ、何しろボクはアイフリードの子孫なので。海賊たるもの、自分の乗る船の修理ぐらいは自力でできて当然ですからね ! |
漁師 | いやぁ……。お前さんみたいな坊主にできるとは……。 |
チャット | ボクを表現するのに『坊主』は適切ではありませんね。それから、年齢が若いというだけで能力を侮られては困りますよ。 |
ファラ | チャットはすごいんだよ !複雑な機械とかも作れちゃうんだから ! |
漁師 | き、機械…… ? |
リッド | それだけ技術力があるってことだよ。このままってわけにもいかねぇだろ ?こいつに任せてみてくれよ。 |
キール | 後悔させるようなことにはならないはずだ。やらせてもらえないだろうか ? |
メルディ | チャット、すごいよ ! 船、きっと直る ! |
クィッキー | ククッ、クィッキー ! |
フォッグ | おぅ ! |
レイス | 彼らもこう言っているし、必要な資材はこちらで揃える。だから、任せて欲しい。 |
漁師 | ああもう、わかった、わかったよ !まあ、直るっていうならこっちとしても願ったり叶ったりだからな。 |
チャット | ええ、任せてください !ボクの力を見せてあげますよ。 |
チャット | というわけで、今からボクが言うものをみなさんで集めてきてもらいます ! |
ファラ | うん ! どんなものが必要なの ? |
チャット | 今、メモを用意するので待っていてください。ボクの本気を見せてあげますよ ! |
フォッグ | おぅ、おめぇら ! そんじゃ―― |
チャット | ――行きますよ、皆さん ! |
フォッグ | おおぅ ! ? |
チャット | いつもいつも決め台詞を奪われるわけにはいきませんからね ! |
フォッグ | ぐわははは ! やるじゃねえか坊主 ! |
ファラ | あはは ! それじゃ、早速集めてくるね~ ! |
リッド | やれやれ……行くか。 |
キャラクター | 4話【夏祭り4 いざ大海原へ】 |
チャット | ……どうですか ? 見違えたでしょう。ボクの技術を存分に振るわせていただきました。 |
漁師 | おおおおおおおお !マジで、マジでやっちまったのか !完璧じゃねえか…… ! ! ! |
チャット | このぐらい、朝飯前ですよ。ついでに船体の強度も高めておきました。 |
漁師 | いやー、助かったよ坊主……いや、嬢ちゃんか !お前さんすごいんだな ! |
レイス | 信じてよかっただろう ?これで今後漁に出られるようになる。 |
レイス | ただ、その前にこの船を貸して貰えないかな ?修理した報酬ということでね。 |
漁師 | 船を ? そりゃ、あんたらは恩人だし構わねえが海に出たらまた魔物に襲われちまうぞ ? |
チャット | そこはご安心を !先回りして準備を整えてありますからね。 |
リッド | 準備 ? まさか、秘密兵器でも仕込んでるんじゃないだろうな……。 |
キール | ……いや、間違いなく仕込んでいる気がする。 |
ファラ | せっかく船も直ったんだから、あとは漁ができるようにしなきゃいけないもんね ! |
メルディ | はいな ! メルディたち、海に行くよー ! |
漁師 | お前さんら、まさかマジで魔物退治を…… ? |
フォッグ | おぅ ! 任しとけ ! |
チャット | それでは、出航です ! |
リッド | お、この辺だな。漁師たちが魔物に襲われたっていう場所は。 |
ファラ | 今のところ何も出てこないね。海も静かだし、もういなくなっちゃったのかな ? |
レイス | いや、聞いた話では既に何ヶ月も魔物の襲撃は続いていると言う。ねぐらとしている可能性が高い。 |
メルディ | じゃあ魔物、寝てるか ?キール、どう思う ? |
キール | 今は……昼間だし……うぷ……。寝ている、可能性は……あるんじゃない……うっ……。 |
メルディ | バイバ ! キール、大丈夫か ? |
リッド | 船に乗るのも久々だからな。酔ったんだろ。 |
キール | よ、酔ってなんか…… ! うっ……。 |
ファラ | はいはい、無理しないで。この辺あんまり揺れないから、ここにいるといいよ。 |
キール | あ、ああ……。 |
リッド | さて……そろそろ定期報告の時間か。 |
ファラ | そうだね。船長室のチャットに魔鏡通信で―― |
全員 | ! ? |
フォッグ | おぅ ! なんだ ! ? |
キール | ふ、船がひっくり返――おえっ ! |
メルディ | 見て ! 海が…… ! |
クィッキー | クィッ、クィッキー ! クィッキー ! |
リッド | な、なんだ ! ? でかい影が……うわああ ! |
魔物 | グオオオオオオッ ! |
ファラ | 出たわね、魔物 ! |
リッド | やっぱ海の底で眠ってたのか !けど、おい、これ…… ! |
キール | なっ、なんだこの大きさ…… ! うぷ……。 |
メルディ | たいへん ! おっきい魔物 ! |
チャット | みなさん、大丈夫ですか ! ? |
ファラ | チャット ! 今は大丈夫。だけど、こんなに大きい魔物、どうしよう ! |
リッド | 巨大だとは聞いてたが、でかすぎるだろ ! ?船よりでかいじゃねえか ! |
メルディ | 術を使うか ? |
リッド | それしかねえか ?いや、でもこの大きさじゃ―― |
チャット | ご安心を !もうお忘れですか、リッドさん ? |
リッド | ……あっ、修理のときにつけたあれか ! |
チャット | そうです ! ボクの秘密兵器の出番ですよ ! |
チャット | この船に取り付けた強力な兵器 !この主砲さえあれば巨大な魔物も一撃で倒せます ! |
リッド | そういやそうだったな……ふー、焦ったぜ。 |
キール | 集めた、材料から考えると……かなりの威力になるはずだ……うぷ……だから―― |
チャット | はい ! 見事に倒してみせますよ !エネルギー充填完了 ! 全砲門フルオープン !発射まで5、4、3、2―― |
フォッグ | エレメンタルマスター ! ! |
魔物 | ギシャオオオオオオオオゥ…… ! |
チャット | ……え ? ええええっ ! ? |
ファラ | すごい、倒しちゃった…… ! |
レイス | ほう、見事な威力だね。 |
チャット | ちょっとおおおお !なんでボクの出番取っちゃうんだよー ! |
フォッグ | ぐわはははは ! |
チャット | せっかくのボクの秘密兵器があああ ! ? |
リッド | はは……ま、とりあえず結果オーライか ? |
ファラ | そうだね。チャットはちょっと可哀想だけど……。 |
ファラ | ねえ、チャット。わたしたち、魔物を倒すだけが目的じゃないでしょ ? |
チャット | え ? |
ファラ | ナーザ神の試練だよ !一つ目の試練の内容は―― |
チャット | 海の幸を奉納することですね。 |
ファラ | そう ! だからこれから漁をしなきゃ。その指揮をしてくれる ?チャットにしかできないことだよ。 |
チャット | ……そうですね。仕方ありません。キャプテンとして、みなさんに完璧な指示を出し海の幸を獲ってみせましょう! |
レイス | ふふ、元気を取り戻したようだね。それじゃあ、漁を始めようか。 |
チャット | ええ、もちろんです !ではまずは道具を持って来ましょう ! |
キャラクター | 5話【夏祭り5 木材を求める者】 |
カイル | うわぁ……この木、すごく綺麗だね ! |
ロニ | ああ。驚くほど真っ直ぐに生えてるぜ !こんな木もあるんだな。 |
ハロルド | この森に生えてる木は見ての通り真っ直ぐで木材に加工して使いやすいのよね。 |
ハロルド | しかも頑丈で湿気にも強い、質の良い木なの。だから地元では『神木』として大事にされているものなんですって。 |
リアラ | きっと街の人たちも本当に大切にしているのね。なんだか神聖な空気を感じるもの……。たくさんの人が祈りを捧げてきたんだわ。 |
ナナリー | 確かに、見上げてると背筋が伸びる気がするよ。けど、そんな木を切り倒して大丈夫なのかい ? |
ハロルド | 大丈夫よ。祭事に使うからっていうことで伐採の許可は取ってあるから。 |
ハロルド | でも、そういう森だから当然余分に切るのはナシよ。必要になる分だけね。 |
ナナリー | 神木だっていうなら、当然だね。五本もあれば十分だろうし。 |
カイル | 五本かぁ……。この大きさだとそれだけでも切るのは大変そうだね。 |
ジューダス | ……お前たち。そもそもこんな作業のためにここまで呼び出されたことに疑問を抱かないのか ? |
ハロルド | まぁまぁ、細かいことはいいじゃない。チャットたちが困ってるんだし。 |
ロニ | そうだぜ ! 仲間なんだから協力しないとな !仲間の仕事は俺の仕事、ってことよ。 |
ジューダス | そうか。良い心がけだな。 |
ロニ | だろ ? |
ジューダス | なら、僕たちの仕事もお前の仕事ということだな。頼んだぞ、ロニ。ここで見守っていてやる。 |
ロニ | おう、任せとけ……ってちょっと待て !それじゃ俺しか仕事してねえだろうが ! |
ジューダス | フッ……。 |
ロニ | 笑ってんなよ ! ? |
ナナリー | あはは ! あんた一人でできるんだったら任せてもいいんだけどね。 |
リアラ | ふふ。ロニだったらできるかもしれないわね。 |
ロニ | リアラまで無茶言うなよ〜。いくら俺でもさすがにこりゃ無理だぜ。 |
カイル | 大丈夫だよ、ロニ。ちゃんとみんなで手伝うからさ !でも、どの木を切ったらいいんだろう……。数が多くて迷っちゃうよ。 |
ハロルド | そうね。伐採できるくらいに育った木で、他の場所とのバランスを考えると、あのあたりを何本か―― |
? ? ? | 切って切って切り倒せーーー ! ! ! |
男たち | おおおおおおおおお ! ! |
全員 | ! ? |
カイル | な、なんだ今の声 ! ? |
ロニ | 今のは…… ! |
バルバトス | まだまだだ ! まだまだ足りんぞ ! ! |
救世軍たち | おおおおおおおおおお ! ! |
ロニ | バルバトス…… ! |
ハロルド | ちょっとちょっと、あんたたちなにやってるわけ ?そんなに山ほど切り倒しちゃって。 |
バルバトス | なんだ、貴様ら。この俺の邪魔をするのか ? |
ハロルド | 理由によっては邪魔するかもしれないわね。そんなに無差別に木を切り倒されたんじゃ困るもの。 |
救世軍A | 邪魔などさせるか !この木はバルバトス様が乗るに相応しい山車を作るために必要なものだ ! |
ジューダス | 山車…… ? |
救世軍B | 先日の地上戦後に復興を手伝った街で祭りがある。その祭りの目玉になる山車をバルバトス様に先導していただくことになっているんだ ! |
カイル | 祭りの山車って……もしかしてバルバトスもナーザ神の使者の試練を受けてるのか ! ? |
救世軍A | ? 何の話だ…… ? |
ハロルド | それも気になるけど、問題は伐採した木のほうよ。こんなに切り倒して、ここら一体を丸裸にする気 ? |
ナナリー | そうだよ。切り倒すにしても場所と本数を考えな !自然ってのは簡単には元に戻らないんだからね。 |
バルバトス | フン……虫どもがごちゃごちゃとほざきやがる。俺のやり方に文句があるのか ? |
ロニ | ああ、文句ならたっぷりあるぜ。自分勝手なことばかり言いやがって…… ! |
バルバトス | はっ ! 力のある俺が勝手をして何が悪い ?文句があるなら、己の力で証明してみろ ! |
ロニ | ……やってやろうじゃねえか。自分のことしか考えないお前のやり方には反吐が出る ! |
カイル | バルバトス…… !この世界なら少しは違うのかもって思ったけどオレの思い違いだったのか ? |
バルバトス | カイルか……。お前が何を言っているのかわかるつもりもないが、この俺に挑むというなら骨くらいは拾ってやろう。 |
ロニ | ――ッ ! やっぱりコイツとは決着を付けなきゃならねえな…… ! |
救世軍A | なんだと、貴様 ! |
救世軍B | バルバトス様に刃向かうなんて1000年早いぞ ! |
ハロルド | あらら~、一触即発ね。 |
ジューダス | 呑気に言っている場合か。 |
ナナリー | まったく、すぐ頭に血が上るんだから ! |
バルバトス | ククク……面白い。俺の前に立ちはだかるなら、今ここで叩き潰してやる ! |
救世軍たち | おおおおおおおお ! |
魔物 | グオオオオオオッ ! |
リアラ | ! 今の声って…… ! |
魔物 | グオオオオオオッ ! |
カイル | 魔物だ ! しかも、すごい数…… ! |
ハロルド | まずいわね。こいつらとバルバトスを両方相手になんかしてらんないわよ。 |
ロニ | だったら先にこの魔物を倒す ! |
バルバトス | 魔物ごときが俺の邪魔をするんじゃねえええ !おらおらおらおらぁっ ! ! |
カイル | オレたちもいこう ! 魔物を倒すんだ ! |
キャラクター | 6話【夏祭り6 ひとまずの決着】 |
カイル | よし、これで全部倒したぞ ! |
リアラ | 他に魔物の気配はなさそうね。 |
ジューダス | ああ。最後に倒したのがこの群れのボスのようだ。だとすると、これ以上魔物が襲い掛かってくることはないだろうな。 |
バルバトス | つまり、もう邪魔者はいなくなったということだ。 |
ロニ | そうなるな。バルバトス、今度こそお前を倒す ! |
バルバトス | たわけが ! 貴様なんぞに俺を倒せるわけがない ! |
木こり | ――おおおおおおおおっ ! ? こ、これは ! ! |
バルバトス | 何だぁ ? |
ロニ | あんた、下がってろ ! 危ないぞ ! |
木こり | 何を言ってるんだ、危険ならあんたらが取り除いてくれただろう ? |
ナナリー | どういうことだい ? |
木こり | この魔物のことだよ。こいつらは最近この森に棲みついちまった魔物でね。これがまあ凶暴で森に入れなくなっちまってたんだ。 |
リアラ | そんな状況だったなんて……。仕事どころじゃありませんでしたね。 |
木こり | そうなんだよ……。けど、もう安心だ ! あんたらは恩人……いいや、村の英雄だ ! |
バルバトス | ……村の英雄だと。随分とチンケな呼び方だな。 |
救世軍A | そうだそうだ ! バルバトス様は世界の英雄なんだぞ ! |
木こり | そ、そんなすごい方に魔物を退治して頂いたなんて !バルバトス様もお仲間の皆さんもありがとうございます ! |
ロニ | 誰が仲間だ、誰がッ ! |
カイル | 正直……仲間呼ばわりは複雑だけど……えっと、まあ、助けられたならよかったのかな…… ? |
ジューダス | 結果的に、という感じだがな。 |
ハロルド | いいじゃないの、その辺は気にしない気にしない ! |
木こり | 魔物が暴れたせいで木もずいぶん倒れちまったみたいですが……。 |
カイル | あ、それは―― |
ハロルド | シッ。黙っときなさい。 |
カイル | ええー……。 |
木こり | 確か、みなさんは祭りのために木を切りに来たって仰ってましたよね ? |
木こり | 好きな木を選んで頂けない状態なのは残念ですがよかったらこの倒れた木を持っていってくれませんか ?倒す手間も省けますし……。 |
救世軍A | なんだと ? その木は俺たちが―― |
ハロルド | そうね、助かるわ~ !倒れた木も使い道があって無駄にならない。まさに有効活用ってやつね ! |
救世軍B | 何を勝手なことを !この辺りの木は全てバルバトス様のものだ ! |
ハロルド | まあまあ、よく考えてみなさいよ。英雄ってのは器が大きいモンじゃないの ? |
ハロルド | 共に戦った、ある意味同志の私たちに少しぐらい分けてくれても罰は当たらないでしょ ? |
バルバトス | ほう……。俺にたかるというのか。 |
ハロルド | そうよ。ここにある倒木を半分ぐらい分けてもらえる ?褒美としてね。 |
バルバトス | フン、雑魚の分際で図々しい。……だが、その小僧の頼みであるならば譲歩してやろう。 |
カイル | え ! ? オ、オレ ! ? |
バルバトス | 小僧、俺のような英雄になりたいのだろう。まあ、貴様如きでは俺の足下にも及ばぬだろうが貴様の心意気は買っている。 |
バルバトス | ……いいだろう。持っていけ。俺の邪魔をしないなら、今日は生かしておいてやる。 |
ハロルド | ふふ、交渉成立ね ♪ |
木こり | な、何かよくわかりませんが話が纏まったみたいでよかったですよ。 |
ロニ | …………くそっ。 |
ジューダス | 納得いかない、という顔をしているな。 |
ロニ | ……当たり前だ。あいつは……元の世界で……。 |
ロニ | それなのに、カイルを部下か小姓みたいに扱いやがって。 |
ロニ | たとえ向こうに覚えがなかろうが俺はあいつがしたことを忘れちゃいねえ。 |
ナナリー | あんたの気持ちはわかるよ……。けど、これ以上は祭りを潰すことになっちまう。せっかくハロルドが上手く収めてくれたんだ。 |
ロニ | …………。 |
ジューダス | 今はそのときではない、ということだ。決着をつける必要があるというのなら嫌でもそのときは必ずやってくる。 |
カイル | そうだよ、ロニ。……オレもあいつをこのままにしていいのか正直わからない。でも、今のオレたちには他にやるべきことがあるだろ。 |
カイル | それに、顔を見るたび戦いを挑まれることがないこの状況を活かしたほうが、きっといいよ。 |
ロニ | ……カイル……大人になっちまったな。 |
ロニ | 俺だってわかってるよ……。街の人たちが楽しみにしてる祭りを邪魔するわけにはいかないしな。 |
ロニ | おい、バルバトス !もしお前がまた、俺の大事な人たちを傷つけやがったら……絶対に容赦はしねえぞ。 |
バルバトス | 何を言っているんだ、お前は ?俺と戦いたいのなら、いつでもやってやる。墓に入る準備ができたら来るんだな。 |
バルバトス | ――お前たち、引き上げだ ! |
救世軍たち | おおおおおお ! |
カイル | ……それじゃ、オレたちも街に戻ろうか。 |
リアラ | でも、この木はどうやって運んだらいいのかしら ? |
ナナリー | んー、さすがに一度には持って行けないから何往復かして運ぶしかないだろうね。 |
木こり | ああ、そういうことなら仲間を呼んで来て運ぶのを手伝いますよ。 |
カイル | いいんですか ! ? |
木こり | もちろん。あなたたちのおかげでまた仕事ができるようになったんですからね !その礼くらいさせて下さいよ。 |
ハロルド | ありがとう、助かるわ~ ! |
ハロルド | それじゃ、必要な木材を纏めて街に戻りましょ ♪ |
キャラクター | 7話【夏祭り7 最終試練】 |
カイル | おーい、リッドさん~ ! みんな~ ! |
リッド | お、そっちも今戻ってきたとこか ? |
カイル | うん ! 山車に使う神木、とって来たよ !とりあえずここには少しだけ持って来たんだけど山車1台分、ちゃんと街のほうに運んであるから。 |
リッド | 悪いな。急に呼び出したのに助かったぜ。 |
リアラ | ううん、、お手伝いができてよかったわ。 |
ナナリー | お、その後ろにあるのが海の幸かい ?ずいぶんたくさん獲れたじゃないか。 |
チャット | ええ、ボクがキャプテンとして的確な指示を出しましたからね。これぐらいの収穫はあって当然ですよ。 |
メルディ | はいな ! チャット、いい漁師になれるよ〜 ! |
チャット | 漁師じゃありません ! 海賊です ! |
フォッグ | ぐわはははは ! 大漁、大漁 ! |
ロニ | はは ! ずいぶんいい顔してんじゃねえか。よっぽど楽しかったんだな。 |
キール | ……う、はぁ……。 |
ジューダス | 約一名、疲れ果てているのもいるようだが。 |
ファラ | あはは ! キールは乗り物が苦手だから。 |
リッド | 体力もないしな。 |
キール | う、うるさい !船が揺れすぎるのが悪いんだ……。 |
カイル | まあ、みんな無事に戻ってこられてよかったよ !あ、でも……。 |
リッド | どうかしたのか ? |
カイル | うん……そっちは、バルバトスの仲間に会った ?あいつもナーザ神の使者の試練を受けてるみたいで森で鉢合わせちゃったんだ。 |
チャット | えっ ! ? ボクの他にも、試練に挑戦している人がいるということですか ? ……ライバル出現ですね。 |
チャット | ですが、こちらはもう海の幸も木材も揃いました。三つ目の試練に挑戦する資格を得たということです ! |
カイル | そうだね !って、あれ ? レイスさんは ?リッドさんたちと一緒にいるって聞いてたけど……。 |
ファラ | レイスなら、お祭りの準備があるからって一足先に街に戻ったよ。 |
ロニ | ん ? まだ試練は終わってないのに準備を始めるのか ? |
チャット | それだけボクを信頼してくれているということです。三つ目の試練も必ずクリアできると確信しているんでしょう。 |
リアラ | 確かにそうかもしれないわ。それなら、最後の試練も失敗するわけにはいかないわね。 |
チャット | 心配はご無用ですよ。ボクは必ず乗り越えてみせますから。 |
リッド | レイス、な……。 |
ファラ | ん、どうかしたのリッド ? |
リッド | いや、気にすんな。 |
ファラ | 変なリッド。 |
チャット | ナーザ神の使者さん、聞こえますか ? |
ナーザ神の使者 | どうやら、無事に二つの試練を乗り越えたようだね。 |
チャット | ええ、そうです。ですから、三つ目の試練を教えてください。すぐにクリアしてみせますから ! |
ナーザ神の使者 | それは、すでに始まっているよ。 |
チャット | え ? |
チャット | ……うわあっ ! ? |
キール | な、なんだあの機械兵器は ! |
メルディ | バイバ ! 扉、閉じちゃったよ !出られないよー ! |
ロニ | う、嘘だろ ! ? まさかあいつらを倒すのが最後の試練なのかよ ! |
ナナリー | ずいぶん凶暴そうなやつらだね。こいつら一体何体いるのさ…… ! |
ジューダス | ……。おい、ハロルド―― |
ハロルド | きゃあ~ ! 大変よぉ~みんなー !このままじゃあ、私たち全員やられちゃうー ! |
ジューダス | お前、そんな雑な煽り方で―― |
カイル | そんなことさせるもんか !あの機械を倒さなきゃ ! |
ロニ | ああ ! こんなところでやられるわけにいかねえ !チャットの試練を失敗には終わらせないぜ ! |
チャット | カイルさん、ロニさん…… !その心意気、受け取りましたよ。ボクも負けてはいられませんね ! |
チャット | 子分のみなさん、全員戦闘態勢です !この機械兵器を迎撃しましょう ! |
フォッグ | おぅ、わかったぜ坊主 ! |
ファラ | アイアイサー、キャプテン !全員で攻撃すればイケる、イケる ! |
メルディ | はいな ! メルディ、頑張るよー ! |
ナナリー | 何が起こってるんだかわからないけど倒せばいいんだからシンプルな話だね ! |
ジューダス | …………はぁ。まったく、人の話を聞かんやつらめ。 |
ハロルド | グフフ……。さ、みんな頑張って。協力して機械兵器を倒すわよ~ ! |
キャラクター | 8話【夏祭り8 試練の真相】 |
カイル | はぁ……はぁ……こ、この機械、硬いよ…… ! |
ロニ | は、半分はなんとかなったけどよ……。残りを片付けんのはちょっとキツイぜ…… ! |
フォッグ | おぅ、硬いな…… ! |
キール | 物理攻撃も術も効果が薄い……だとしたら、どうすればいいんだ ! ? |
チャット | コアを狙うんです ! |
ファラ | コア ? |
チャット | 今までの戦いの中で気づいたんです。倒すことができた機械は全て、体の中心部にあるコアが機能停止していました。 |
チャット | ちょうど胴体のど真ん中に設置されています !そこを集中的に叩いてください ! |
メルディ | ワイール !チャット、それずっと見てたか ! ? |
ナナリー | すごいじゃないか !あたしらはそんな余裕もなかったってのに。 |
チャット | ボクはキャプテンですからね !これくらい見破れなければ、アイフリードの後継者は名乗れませんよ ! |
チャット | 見てくださいね、こんな風に――それっ ! パラライボール ! |
機械兵器 | ギ……ガガ……。 |
キール | 本当だ、動きが止まった ! |
チャット | みなさんも同じようにやってください !これで確実に倒せますから ! |
リッド | わかった ! よし、全員コアに攻撃を―― |
ハロルド | はーい、ストーップ ! |
全員 | ! ? |
カイル | ハロルド、なんで止めるの ! ?早く倒さないと ! |
ハロルド | なぜなら……倒す必要がないからよ。ハイ、あんたたちもストップ ! |
リアラ | 機械の動きが止まった…… ! ? |
ジューダス | やっぱりか……。お前が仕掛けたことなんだろうハロルド。 |
ハロルド | ふふ~ん、大正解 ♪ |
ロニ | ま、待てよ ! 一体どういう…… ? |
ジューダス | この機械はハロルドが作ったものだ。何の目的があってのことかはわからないが……。 |
ハロルド | ああ、その子たちはお祭りで使うのよ。打ち上げ花火をバーっとね ! |
カイル | は、花火 ! ? |
ファラ | でも、どうしてそんな機械が襲ってきたの ! ? |
ナーザ神の使者 | それは、私からも説明しよう。 |
チャット | あなたは……ナーザ神の使者さん ! ? |
ロニ | どっか遠くにいるんじゃなかったのかよ ! ? |
ナナリー | っていうか、実在してたのかい…… ?てっきり精霊みたいなもんだとばかり。 |
リッド | こりゃ一体何の真似だったんだ ?――レイス。 |
カイル | ええっ ! ? |
フォッグ | おぉ ? |
ナーザ神の使者 | バレてしまっていたか……さすがだね、リッド。 |
ファラ | 本当にレイスだ…… ! |
レイス | みんな、騙すような形になってすまない。本気で取り組んでもらったというのに失礼なことをしてしまって。 |
リッド | 本当にな。一体どこからが嘘だったんだ ? |
チャット | まさか、ナーザ神の使者というのも全部嘘だったんですか…… ! ? |
レイス | そうだね……申し訳ない。祭りをやるということも、山車を作るということも決して嘘ではないのだが……。 |
レイス | 最初に海の幸を獲りに行ってもらったのは近隣の漁港が巨大な魔物の被害に困っていて祭りどころではなかったからだ。 |
キール | 確かにあんな魔物がいたんじゃ祭りなんてしてられないだろうな……。 |
カイル | じゃあ、森に木材をとりに行ったのも ! ? |
レイス | そうだ。山の仕事をしている人たちから相談されてね。棲みついてしまった魔物をどうにかできないだろうか、と。 |
ロニ | んじゃ、俺たちはまんまとその作戦に乗って魔物退治に駆り出されたってわけか……。 |
ハロルド | あら、いいじゃないの。最高の人助けでしょ ? |
ハロルド | それに海の幸があればお祭りで使う食材も確保できるし山車を作るための木材だって必要だったし。 |
ハロルド | 一石二鳥どころか、三鳥にも四鳥にもなるってわけ。完璧でしょ ? |
リッド | つーか、最初から普通に手伝ってくれって言えばいいだろ。 |
ジューダス | リッドの言う通りだ。 |
ジューダス | それに、百歩譲って利点を認めるとしても先ほどの戦闘は何のためだ ?わざわざ戦わせる必要はなかっただろう。 |
ハロルド | 本気でやってもらいたかったのよ。私の特製花火は火力が高いから、衝撃への耐久性と暴走しない安全性を厳しくテストしたかったの。 |
ハロルド | あんたたちに気兼ねなくぶっ叩いてもらうなんてそれに勝る耐久テストはないでしょ ?暴走もしなかったし、テストは合格ね。 |
ジューダス | だからこんな回りくどいことをしたのか……。 |
ハロルド | そういうこと ♪ |
ハロルド | 最初はカイルたちだけ呼べばいいかなーと思ったんだけど、手分けして魔物を全部片付けた方が効率的でしょ ? |
ハロルド | それでどうしようかなー、って迷ってたらレイスが協力してくれることになったのよ。 |
ジューダス | 協力させた、の間違いじゃないのか ? |
レイス | いや、魔物に困っている人たちの声は私も聞いていたからね。それをどうしても解決したいと思っていた。 |
レイス | だから望んで協力を申し出たんだ。とはいえ、君たちを騙して巻き込んだということは事実だ……本当にすまない。 |
チャット | そんな……ナーザ神の使者の試練だっていうから頑張ったのに…… ! |
チャット | そもそも、この鏡はなんなんですか ! ?こんなに大きなものが何の意味もなく置かれているなんてこと……。 |
ハロルド | ああ、これも私が作った大型の魔鏡通信機よ。でもこの大きさじゃない ? 使い道がなくって物置に置きっぱなしだったのよね。 |
ハロルド | で、雰囲気作りになるかなーって思って。 |
チャット | そんなあ !手の込んだいたずらをしないでくださいよー ! |
チャット | せっかく試練を乗り越えて、山車の先導役を頑張ろうと思ったのに…… ! |
レイス | 騙してしまったことは謝るよ、チャット。……でも、山車を先導するリーダーが決まっていないというのは本当なんだ。 |
チャット | どういうことです…… ? |
レイス | 祭りを取り仕切っている町長が、山車に乗せるのはよほど根性のある人間でなければ認めないと言い張ってね……。 |
レイス | だが、町長も今回のチャットたちの活躍を見て君たちなら認めてもいいと言っていたよ。 |
チャット | えっ ! ? |
メルディ | ワイール ! チャット、認められたよー ! |
レイス | 改めてお願いするよ、チャット。山車に乗って先導してくれないだろうか。 |
チャット | ……じゃあ、試練は無駄ではなかったんですね。なるほど、わかりました。そういうことでしたら仕方ありませんね ! |
チャット | このお祭りを盛り上げるために、ボクが一肌脱いでさしあげましょう ! |
レイス | ああ、ぜひ頼むよ。 |
レイス | みんなも、無事に祭りが開けるようにしてくれて本当にありがとう。この後も一緒に楽しんでくれ。 |
キャラクター | 9話【夏祭り9 大迫力の山車】 |
ファラ | おーい、カイルー ! リアラー ! |
カイル | あ、ファラさんたちだ ! おーい ! |
リアラ | 二人とも、お疲れさま。何のお手伝いをしていたの ? |
リッド | ああ、セルシウスのかき氷屋をな。 |
ファラ | すごいんだよー ! 大盛況で、行列ができてるの !カップが足りなくて届けてきたところなんだ。 |
カイル | へー ! そっちも忙しそうだね ! |
カイル | ロニとナナリーがやってる海鮮の店も大勢並んでたよ。 |
フォッグ | おぅ、すげえ美味いぞ ! |
メルディ | キール、こっちこっちー !みんないたよー ! |
キール | うわぁ ! ひ、引っ張るなって、メルディ ! |
ファラ | メルディ ! キール ! そっちの準備は進んでる ? |
メルディ | はいな ! お店、いっぱいできたよ !街の人、みんな楽しそう ! |
キール | その分、人出が増えて来たからな。導線の整理をしてきたところなんだ。混雑して怪我人が出たりしないようにな。 |
リアラ | そういえば、山車が通る広場も人が集まってくるわよね ? |
キール | ああ、そうだな。山車が出る前にそっちの準備も終わらせておかないと。 |
ジューダス | それなら僕がやっておいたぞ。 |
カイル | ジューダス ! どこに行ったのかと思ったらそっちで準備してくれてたんだね ! |
ジューダス | まだ完全ではないがな。実際に人が入れば不測の事態が起こるだろう。 |
キール | その時間になったらぼくも行こう。他にも手が空いている人は手伝ってもらいたい。 |
リッド | ああ。チャットの晴れ舞台だ。無事に終わらせてやらねえとな。 |
ファラ | そういえば、チャットの準備はどうなってるのかな ? |
リアラ | そろそろ来る頃だと思うけれど……。 |
チャット | みなさん、お待たせしました ! |
チャット | 山車に乗る準備も、無事に終わりましたよ ! |
レイス | みんなここにいたんだね。 |
ハロルド | 揃って出迎えてもらえるなんて光栄ね~。 |
メルディ | チャット、かっこいいよ ! |
ファラ | レイスも、その浴衣素敵だね。 |
レイス | 街の人たちが用意してくれたんだ。山車に乗るチャットと、私とハロルドには主催側の手伝いということでね。 |
ファラ | わたしたちも浴衣を用意してくればよかったな ! |
リアラ | ええ。もし機会があったら着てみたいわ。 |
カイル | リアラの浴衣姿かぁ ! 見てみたいなぁ。あっ、でもチャットもすごく似合ってるよ !その格好で山車に乗るってキャプテンっぽいね。 |
チャット | ぽい、ではなく、キャプテンなんです ! |
バルバトス | ……誰が山車に乗るだと ? |
カイル | バルバトス ! 何しに来たんだよ…… ! |
救世軍 | 我々はバルバトス様と並んで山車に乗るのがどんなやつか確認しに来たんだ。 |
チャット | そういうことでしたか。だったら教えてあげますよ。このボクが山車を先導するリーダーです ! |
バルバトス | このガキが…… ? |
チャット | ええ、そうですよ。ガキという言い方は無作法だと思いますが。 |
バルバトス | 貴様ら……俺を舐めているのか ?弱っちいガキを俺と同じ土俵に上げるなど断じてあり得んっ ! ! |
救世軍 | そうだ ! こんな子供が神聖なる山車に乗るなどバルバトス様への侮辱だぞ ! |
カイル | 何だと…… ! |
フォッグ | おぅ ! おめぇら ! !坊主を侮るんじゃねえぞ ! |
全員 | ! ? |
チャット | フォッグさん…… ? |
フォッグ | こいつはすげぇ根性あんぞ ?そこのデカいのにも負けやしねぇ !なんたって……アレのアレだからな ! |
チャット | 偉大なるアイフリードの子孫です ! |
フォッグ | そう、ソレ ! で……アレだ ! |
チャット | ええ……そして、みんなのキャプテンです ! |
フォッグ | おぅ、それよ !ぐわははははは ! |
バルバトス | ほう…… ? キャプテンだと ?貴様がか。 |
チャット | そうですよ !身体の大きさだけが強さの証ではないんです !侮らないでいただきたいですね ! |
救世軍 | お前 ! バルバトス様に対して…… ! |
バルバトス | …………。 |
バルバトス | ……フッ。 |
救世軍たち | ! ? |
バルバトス | なるほど。確かにガキの割に度胸はあるな。少しは見込みがあるようだ……。せいぜい俺を楽しませてみろ、坊主。 |
チャット | 坊主というのは、ボクの性別上正しくありませんね。ボクの名前はチャットです。 |
バルバトス | チャットか……ククク、覚えておこう。貴様ら、行くぞ ! |
救世軍たち | は、はい ! |
カイル | すごい……バルバトスが大人しく帰っていった ! |
ジューダス | どうやら、お前もあいつに認められたらしいな。それがいいことかはわからんが。 |
チャット | ……フォッグさんのおかげです。 |
フォッグ | おぅ ? |
チャット | あなたがボクのことを信じてくれたから……その、ありがとうございます。 |
フォッグ | ん ? そうか ? |
チャット | もう ! 感謝してるんですから素直に受け取ってくださいよっ ! |
ファラ | あはは ! フォッグらしいね ! |
リッド | ま、とにかく一件落着だな。そろそろ山車を出す準備をしようぜ。 |
チャット | はい ! メインイベントの開幕ですよ ! |
チャット | さぁさぁ行きますよ ! 舵取りはキャプテンに任せてください ! ! |
チャット | みなさん ! 声を合わせて !ワッショイ ! ワッショイ ! |
担ぎ手 | ワッショイ ! ワッショイ ! |
チャット | 力を合わせて !ワッショイ ! ワッショイ ! |
担ぎ手 | ワッショイ ! ワッショイ ! |
フォッグ | がはははは !いいぞ、坊主 ! ぐわははははっ ! |
チャット | ふふん、当然です !なんたってボクはアイフリードの子孫でありみんなのキャプテンなんですからねっ ! |
バルバトス | 英雄のお通りだ ! 道を空けろ虫けらどもぉぉっ ! ! |
救世軍たち | うおおおおっ ! |
バルバトス | 貴様らああああ !もっと声を上げろおおおおお ! |
救世軍たち | うおおおおおおおおおおっ ! |
バルバトス | いいかああああっ !この俺が最強だ ! そしてこの最強の山車と共に誰よりも強いところを見せつけろおおおお ! |
救世軍たち | うおおおおおおおおおおおおおっ ! |
バルバトス | 全員もっと声を出せええええええっ ! |
救世軍たち | うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ ! |
リッド | ははっ、すげえ盛り上がりだな ! |
ファラ | うんっ ! みんな楽しそう…… !お祭り、大成功だねっ ! |
キャラクター | 10話【夏祭り10 夜空に咲いた花】 |
カイル | ハロルドー、どこまで行くんだよー。お祭りの最中なのに……。 |
リアラ | 街のはずれのほうまで来ちゃったわね。この先に何かあるのかしら ? |
ロニ | まさか、また何か仕込んでるんじゃないだろうな ? |
ジューダス | あり得るな。今度は僕たちに何をやらせる気だ。 |
ハロルド | 人聞きが悪いわね~。いいから黙ってついてきなさい。見ればわかるから。 |
ナナリー | そうやって説明を省くから、怪しいって言われちまうんじゃないのかい ? |
ハロルド | はいはい。それじゃ、疑われないようにさっさと種明かししてあげるわよ。あんたたち、空を見てなさい。 |
カイル | 空 ? |
ハロルド | そ。さ、行くわよ~。 |
レイス | …………。 |
ファラ | あ、レイス ! ここにいたんだね ! |
レイス | ……ファラ ? なぜ君がここに……。 |
ファラ | 気づいたらいなくなってたから、捜しに来たの。 |
レイス | ああ、何も言わずにいなくなって悪かったね。リッドたちと一緒にいなくていいのかい ? |
ファラ | 大丈夫 ! リッドはキールやメルディと一緒だから一人っていうわけじゃないし―― |
リッド | それに、もうここに来てるしな。 |
ファラ | えっ ! ? |
ファラ | ええ ! ? みんな、どうして ! ? |
メルディ | ファラ、どっか行くのリッド、見てた。だから追いかけてきたよー ! |
クィッキー | クィッキー ! |
ファラ | ええー ! ? 全然気づかなかった……。っていうか、それなら声かけてくれてもよかったのに ! |
リッド | スタスタ歩いて行くから声かけるヒマもなかったんだって。 |
キール | まあ、真っ直ぐ進んでいくだけだから追いつくのは簡単だったけどな。 |
レイス | そうか。こんなところまで来させて悪かった。まさか追いかけてくるなんて思ってもみなかったからね。 |
リッド | 別に構わねえよ。聞きたいこともあったしな。 |
レイス | 聞きたいこと ? |
リッド | ああ。今回の手の込んだ仕掛けは本当にハロルドが考えたことだったのか ? |
ファラ | え、どういうこと ? |
リッド | わかんねぇけど……なんか違和感があるんだよな。 |
キール | ああ。魔物退治だって妙に回りくどかったし最後の花火の打ち上げマシーンとの戦いは違和感があった。 |
キール | ハロルドならあの程度の機械は簡単に作れる。あんな妙な耐久テストを行う必要だってない筈だ。 |
リッド | だから、目的はレイスがオレたちを引っ張り出す理由を作ること……だったんじゃねえのか ? |
レイス | ……それも、バレてしまっていたのか。 |
レイス | たまたま今回、この祭りを手伝うことになったがやはり一人では手に余ることも多くてね。だが……君たちに声を掛けるのもはばかられたんだ。 |
ファラ | どうして…… ?そんなの、言ってくれたらいくらでも手伝うのに。 |
レイス | ああ、君たちならそう言ってくれると思っていたよ。だが、みんな忙しい中で声をかけるのもどうだろうかと迷う気持ちがあった。それに……。 |
リッド | …………。 |
レイス | ……まあ、色々あって悩んでいるところにハロルドが声をかけてくれたんだよ。「だったら楽しいイベントにしちゃいましょ」ってね。 |
キール | い、イベントって……。 |
メルディ | うん ! メルディ、とっても楽しかったよ !みんなでボウケンして、海の幸も獲ってな ! |
ファラ | 確かに ! ナーザ神の使者の格好をしたレイスも今思うとちょっと可笑しかったよね。 |
リッド | ま、誰も損をしない遊びだって考えるとアリかもしれねぇな。 |
ファラ | でも、レイス。もし次におんなじことがあったら遠慮せずにわたしたちを頼ってね。わたしたちは仲間なんだから ! |
レイス | 仲間……。 |
リッド | 昔はいろいろあったけど、今は関係ねぇ。こんな世界まで来て、変にこだわるってのもおかしな話だしな。 |
レイス | ……そう、か。 |
レイス | ありがとう……。そうだな、次に何かがあった時は今度こそ、素直に君たちを頼らせてもらうよ。 |
リッド | ああ。 |
ファラ | あ、みんな、見て ! |
ハロルド | はい、ドーン ! で、お次はこっちがバーン ! グフフ……完璧なタイミングね ♪ |
リアラ | わぁ…… ! 綺麗な花火…… ! |
ナナリー | すごいね、これは……圧巻だよ ! |
カイル | あ ! あそこに並んでるの、さっき戦った機械 ! ? |
ロニ | 花火を打ち上げる機械だっていうのは本当だったのか……。てっきりまだ何か秘密があるんだと思ったぜ。 |
ハロルド | 大丈夫よ。今回の一番大事な仕事はもう終わったから。 |
ロニ | 一番大事な仕事 ? |
ハロルド | ううん、こっちの話。あ、あっちの話、かしら ? |
ジューダス | ……まったく、仕方の無い奴だな。 |
ハロルド | まあまあ、いいじゃないのよ。ちゃんと花火が上がったんだから。 |
カイル | そうだよ ! すっごい綺麗だもん。みんなもきっと喜んでるんじゃないかな ? |
ジューダス | やれやれ。こんな面倒に付き合うのは今回だけだぞ。 |
ハロルド | ふふ、今回だけになるかはわからないけどね~。 |
ハロルド | まあ――こういう思い出作りっていうのもたまには悪くないわよね。 |
ジューダス | ……そうだな。 |
ハロルド | というわけで、まだまだいくわよ~ !こんなんじゃ終わらないんだから ! |
レイス | ――花火だ。 |
メルディ | ワイール ! 花火、いっぱいいっぱい、綺麗だよー ! |
キール | ああ、本当に綺麗だな……。 |
ファラ | チャットとフォッグも見てるかな ? |
リッド | 見てんじゃねえのか ?そろそろ山車も終わった頃だしな。 |
レイス | 夜空に一瞬だけ咲く花、か。見事なものだね。 |
レイス | ……まさか、こんな風に美しい花火をのんびりと見上げられる日がやってくるなんてね。 |
レイス | 今日は、良い思い出になったよ。 |
ファラ | 何言ってるの ! まだまだ今日は終わらないよ ! |
レイス | ん ? |
ファラ | だって、お祭りはまだ終わってないもん !街に戻ったらいっぱい屋台を回ろう ! |
メルディ | まわろーまわろー ! みんな、一緒 ! |
レイス | ……いいのかい ? |
リッド | 当然だろ。チャットとフォッグとも合流して、全員でな。 |
ファラ | 何食べよっか ? ロニが作ってたイカ焼きとか焼きそばも美味しそうだったなー ! |
メルディ | ぴりじゃが売ってたよー ! フルーツジュースも !あと、マーボーカレー ! |
ファラ | 甘いものもいっぱいあったよね !あ、サイダー飯も食べてみたいな。あれって甘いのかな ? 甘くないのかな ? |
メルディ | ピーチパイもあったよー ! 食べよー !みそおでんもー ! |
キール | そんなに食べられるわけないだろ ! ?もっと計画的にしろ !甘いものと甘くないものを混ぜるな ! |
ファラ | えー、大丈夫だよ。イケる、イケる ! |
メルディ | そうよー ! イケる、イケる ! |
キール | イケない ! 絶対にイケないからダメだ ! |
レイス | 賑やかだね。 |
リッド | いつもこんな感じだけどな。レイス、こいつらと付き合うのは大変だぜ ?覚悟しとけよ。 |
レイス | ふふ。それは楽しみだ。 |