キャラクター | 1話【VSリトルクイーン】 |
ダオス | ……異常はない、か。 |
ダオス | だが、油断はできん。帝国などに興味はないが奴らが異世界の技術を利用するなら、魔科学に手を染めこの世界樹に影響を及ぼすかもしれん。 |
ダオス | たとえこの世界がまやかしで、我が身が影なれども『大いなる実り』を失うわけにはいかぬ。その為ならば、私は……。 |
ソフィ | アスベル、誰かいるよ。 |
アスベル | お前は、確か……。 |
ダオス | …………。 |
ソフィ | アスベル、知ってる人 ? |
アスベル | あ、ああ……。けど、こうして会うのは初めてだ。 |
ダオス | 貴様たち、一体ここに何の用だ。 |
ソフィ | わたしたち、世界樹を見に来たの。あなたもそうなの ? |
ダオス | 質問をしているのは私だ。 |
ソフィ | えっとね……ゲージュツをバクハツさせに来たの。 |
ダオス | 爆発、だと ? |
アスベル | あ ! 違うんだ !俺たちは本当に、ただ世界樹を見に来ただけなんだ。 |
ソフィ | 今アジトのみんなでお絵描きしてるの。それで、色んな場所を回ってるんだよ。 |
アスベル | どうやら、子供たちの間でそういうのが流行っているみたいでさ。俺はソフィの付き添いだよ。 |
ソフィ | ミントがね、世界樹がある森は自然がいっぱいだって言ってたから、ここに来て絵を描くことにしたの。 |
アスベル | そういうわけだから、しばらく俺たちもこの辺りにいるつもりなんだが、構わないか ? |
ダオス | ……好きにしろ。 |
ソフィ | ……わたしたち、邪魔しちゃったのかな ? |
アスベル | いや、そういう雰囲気じゃなかった気がするが……。それより、さっきの話はなんだったんだ ?爆発がどうとかって。 |
ソフィ | ベリルが教えてくれたの。絵が上手になる為にはゲージュツをバクハツさせないといけないんだって。 |
アスベル | うーん……俺には意味がよくわからないがあまり物騒なことはしないようにな。 |
アスベル | (それにしても、あいつがダオスか……。今は救世軍が時々連絡を取っているみたいだが……) |
アスベル | ……クレスたちの敵だった男、なんだよな。 |
ソフィ | アスベル ? 何か言った ? |
アスベル | ん ? いや、何でもない。それじゃあ、俺はこの辺りの様子を見ておくから何かあったら、すぐに呼んでくれ。 |
ソフィ | うん、わかった。 |
キャラクター | 3話【VSアルトリウス】 |
ダオス | …………。 |
アスベル | ダオス ! 待ってくれ ! |
ダオス | 何だ ? 帝国兵は全て追い払った。これ以上、私がここにいる理由はない。 |
アスベル | そうかもしれないが、助けたレジスタンスの人たちがお前にもお礼が言いたいそうなんだ。 |
ソフィ | みんな、あなたは命を助けてくれた恩人だって。 |
ダオス | 私は助けたつもりなどない。貴様ら低俗な人間共の戦いに手を貸したなどと思わぬことだ。 |
アスベル | ダオス……確かにお前は、この人たちを助ける為にやったわけじゃないかもしれない。 |
アスベル | だけど、結果的には多くの人の命を助けたんだ。その感謝の気持ちは、素直に受け取ってもいいんじゃないか ? |
ダオス | ……くだらん。私には必要のないものだ。 |
ダオス | だが、奴らにも忠告はしておけ。これ以上この地で争いを起こすようならば誰に対しても、私は容赦はせんとな。 |
アスベル | それは、レジスタンスの人たちとも戦うってことか ? |
ダオス | あの者たちの行動次第だ。 |
アスベル | ダオス……あいつは……。 |
ソフィ | どうしたの、アスベル ? |
アスベル | いや……俺は今まで、たとえ理由があったとしてもダオスはクレスたちの敵だと思ってたんだ。 |
アスベル | だけど、一緒に戦ってみてダオスにも、何か背負っているものがあるんじゃないかって……。 |
ソフィ | うん……。わたしも、あの人を見てるとなんだか不思議な気持ちになるよ。 |
アスベル | 不思議、か……。ソフィは、どうしてそんな風に思うんだ ? |
ソフィ | えっとね、わたしたちのことは最初から目に入っていないって感じだったの。 |
ソフィ | だけど、世界樹の前にいたときは少しだけ、あたたかい感じがした。 |
アスベル | ……そうか。俺も、ソフィと似たような印象だ。 |
ソフィ | アスベルも ? |
アスベル | ああ。だから、少し話をしてみたかったけどそれはまた今度にするよ。帰りが遅くなったらシェリアたちも心配するだろうからな。 |
ソフィ | うん、わかった。 |
ソフィ | ……アスベル、次にダオスと会うときはいっぱいお話できるといいね。 |
アスベル | ああ、そうだな。 |
キャラクター | 4話【VSダオスファイナルF】 |
ダオス | ……静かな夜だ。どうやら、あの者たちは去ったようだが―― |
ダオス | ……出てくるがいい。そこにいるのはわかっている。 |
アスベル | 気付かれていたか。声を掛けるタイミングをうかがっていたんだが……。 |
ダオス | 一体、この私に何の用だ ? |
アスベル | 救世軍から頼まれたんだ。このメロンをダオスに届けてくれって。 |
ダオス | …………。 |
アスベル | ……本当は俺からマークに連絡を取って代わって貰ったんだけどな。 |
ダオス | ならば、さっさとそれを置いて立ち去れ。それと、あの男にはこれ以上の手土産は必要ないとも伝えておけ。 |
ダオス | ……まだ何か言いたそうだな。 |
アスベル | ……ダオス。一つ教えてくれ。元の世界では、本当にこんな立派な世界樹が枯れてしまうのか ? |
ダオス | ……そうだ。人間たちの愚かな行動によって世界からマナが消え、世界樹は枯れてしまった。 |
ダオス | この世界でも、かつて世界樹を枯らした技術が利用されるかもしれん。そうなれば、この世界樹も―― |
ダオス | だからこそ、私は二度と同じ過ちを繰り返させまいと誓ったのだ。 |
アスベル | それは……お前の故郷を、救うために ? |
ダオス | ……知っているのならば、私からこれ以上話すことは何もない。 |
アスベル | ああ……お前が世界樹を守りたいという想いは一緒に戦ったときに、十分伝わってきた。 |
アスベル | それに、故郷を守りたいって気持ちは俺にも痛いほどわかるからな……。 |
ダオス | 人間ごときが、この私に同情するつもりか ? |
アスベル | 同情なんかじゃない。帝国は色々な世界の技術を悪用している。俺たちだって無関係じゃないんだ。世界樹が枯れるようなことは、絶対にさせない。 |
ダオス | ……貴様一人でどうにかなる問題ではあるまい。 |
アスベル | わかってるさ。だけど、俺は一人じゃない。一緒に悩んで、手を取りあえる仲間たちがそばにいる。 |
アスベル | だから、俺たち人間のことを信じて欲しい。今日はそのことを伝えたくて、お前に会いに来たんだ。同じ世界に根を張る、同じ命として。 |
ダオス | ……人間ごときが、戯言を。 |
ラムダ | ――我も貴様と同じことを考えた。この者の言葉など信じるに値しない理想に過ぎぬと。 |
ダオス | 貴様は……。成程、妙な気配を持つ男だと思ってはいたが、他の生命体が寄生していたか。 |
ラムダ | 寄生、か……。今はそんなことを論じるつもりはない。 |
ラムダ | 我は、この者が歩む道を見届ける為に共にいる。貴様も、この者の言葉が世迷い言だと言うのならそれを見届けてからでも、遅くはないだろう。 |
アスベル | ラムダ……。 |
ダオス | 私が人間を信じるなど、永遠にあり得ぬことだ。だが……貴様がどう思うかは私の知るところではない。せいぜい、気が済むまでやってみることだな。 |
アスベル | ダオス…… !ああ、必ずお前を失望させるような結果にはしない。約束だ。 |