キャラクター | 1話【第1話 夏美 異世界での目覚め】 |
日向 夏美 | う……うう……。 |
日向 夏美 | ここどこ…… ? |
日向 冬樹 | ぐー……。 |
日向 夏美 | ちょっと冬樹 ! 起きてよ ! |
日向 冬樹 | ダメだよ軍曹……ランナーなんか大事にとっておいたら……回収ボックスに入れればポイントだってつく―― |
日向 夏美 | 寝ぼけてる場合じゃないわよ !起きなさい冬樹ーっ ! |
日向 冬樹 | は、はい ! ……あれ ? |
日向 夏美 | はぁ……やっと起きたわね。 |
日向 冬樹 | ていうか、姉ちゃんここどこ ? |
日向 夏美 | 私にわかるわけないでしょ。こういうの得意なのは冬樹の方じゃない。 |
日向 冬樹 | うーん、そう言われてもこんな街並僕も見たことないよ。 |
日向 冬樹 | バロック建築にも見えるけどヴィクトリアン調のような気も……。 |
日向 夏美 | 要するに、冬樹もわからないってことね。まあいいわ。ここがどこかわからなくても誰のせいでこうなったかはだいたい想像がつくから。 |
日向 冬樹 | 姉ちゃん、それって……。 |
日向 夏美 | ボケガエルに決まってるでしょ ! |
日向 夏美 | また妙なことに私たちを巻き込んでその辺で遊んでるに決まってるわ !捜し出して家に帰るわよ ! |
日向 冬樹 | ああっ、待ってよ姉ちゃん ! |
日向 冬樹 | それにしても、本当にここはどこなんだろう ?外国だとしても、見当がつかないよ。 |
日向 夏美 | ふん。どうせ流行りの異世界とかじゃないの。 |
日向 冬樹 | まさかぁ。そもそも異世界の定義が曖昧だよ。 |
日向 冬樹 | それは別の惑星なの ? それともいわゆる平行宇宙 ?宇宙が複数あるとしてインフレーション理論に基づくとそれはエネルギー総量が無限に増大することに―― |
日向 夏美 | しまった。冬樹のスイッチが入っちゃったわ……。 |
日向 冬樹 | というわけだから、僕としてはM理論の方を推奨したいと思っていて――あっ ! ? |
日向 夏美 | もう、おしゃべりに夢中になってるからよ。 |
日向 冬樹 | いたた……。ごめんなさい、って―― |
日向 冬樹 | 軍曹 ! ? |
日向 夏美 | ボケガエル ! やっぱりあんたの仕業ね !お仕置きされたくなければ、今すぐ私たちを家に戻しなさい ! |
日向 冬樹 | 待ってよ姉ちゃん。なんだか様子が変だよ。というか、軍曹じゃない…… ? |
日向 夏美 | 言われてみれば、いつものボケガエルよりちょっと大きいような……。 |
日向 冬樹 | それに質感も違うよ。軍曹はもっとヌルッとしてるっていうかツヤがあるというか……。 |
カロル | あ、あの、大丈夫 ?でも、いきなりヌルッととかツヤツヤはひどいなあ。ボクはオタオタじゃないよ。 |
日向 夏美 | ボケガエルがしゃべった ! |
日向 冬樹 | いや、軍曹はいつもしゃべってるでしょ。 |
日向 夏美 | そうじゃなくて。声の感じが違うし「我輩は〜」とか「であります」とか言わないじゃない。 |
日向 冬樹 | あ、ほんとだ。 |
カロル | いったい、何の話 ? |
リアラ | ねえ、カロル。どうかしたの ? |
日向 夏美 | モアちゃん ! ? |
日向 冬樹 | 待って、よく見たら違う人だよ。 |
ソフィ | あなたたちは…… ? |
日向 夏美 | 今度は小雪ちゃん ! ? |
日向 冬樹 | ――の格好をした別の女の子だよ。いったい、どうなってるんだ…… ? |
日向 夏美 | つまり、ここは本当の本当に別の世界なのね。 |
ワイズマン | 何らかの理由で二つの世界が繋がってしまったのでしょう。 |
ワイズマン | 夏美さんたちの世界の法則がこのアークに影響を及ぼしているようです。 |
カロル | ボクたちがこんな格好になったのもきっとそのせいなんだね。 |
日向 冬樹 | それはおそらく『重ね合わせ』だよ !やっぱり、異世界は量子力学的に見て複数の状態が同時に存在していて―― |
日向 夏美 | はいはい落ち着きなさいって。ごめんなさいね。変な弟で。 |
カロル | ううん、気にしないで。ボクの仲間も似たような感じだし……。 |
リアラ | でもよかった。変わったのは服だけで他に影響はないみたい。 |
ソフィ | うん。前のときはね、ライフィセットがカッコよくなってたんだよ。 |
ワイズマン | 毎度ご迷惑をおかけしてすみません……。ですが、今回は本当にこちらは何もしていません。 |
日向 夏美 | 何かしたって、そんなのあいつらに決まってるわよ。 |
カロル | あいつらって ? |
日向 夏美 | それは―― |
? ? ? | ゲロゲロゲロゲロ…… ! |
? ? ? | タマタマタマタマ…… ! |
? ? ? | ギロギロギロギロ…… ! |
? ? ? | クルクルクルクル……。 |
日向 夏美 | この鳴き声は ! ? |
日向 冬樹 | 姉ちゃん、あそこだ ! |
キャラクター | 2話【第2話 ケロロ 経緯を説明】 |
日向 冬樹 | 軍曹 ! タママとギロロまで ! |
タママ二等兵 | ナッチー、フッキー、おひさですぅ。 |
ギロロ伍長 | ふん。夏美、やはりお前たちもこちらへ来ていたか。 |
クルル曹長 | クーックックック……。俺様のことも忘れちゃ困るぜェ。 |
カロル | なに、あれ ! ? 魔物 ! ? |
日向 冬樹 | いや、軍曹は宇宙人だよ。 |
リアラ | ウチュウジン ? |
カロル | なんだか、変わった生き物だね……。 |
ソフィ | カロルも同じ格好だよ。 |
カロル | そうだったー ! ?でもこれ、なぜか落ち着くんだよね。しっくりくるというか懐かしいというか……。 |
日向 夏美 | 和んでる場合じゃないでしょ ?ボケガエル、やっぱりあんたの仕業だったのね ! |
ケロロ軍曹 | おやおや、これは異な事をおっしゃる。この事態を招いたのは夏美殿であります。 |
日向 夏美 | え……ど、どういうこと ? |
ケロロ軍曹 | 覚えていないでありますか。ならば我輩が思い出させてあげるであります。 |
ケロロ軍曹 | はいっ ! ここで回想インサートッ ! |
ケロロ軍曹 | つまり、ペコポン侵略の最大の障害は日向夏美その人なのであります ! |
ケロロ軍曹 | 夏美殿がいる限り侵略は進まない。ならば、夏美殿が生まれる前にタイムスリップしてしまえばいいのであります ! |
ギロロ伍長 | どうも逃げているようで好かんが確かに道理ではあるな。 |
タママ二等兵 | さすが軍曹さん !見事な作戦ですぅ ! |
ケロロ軍曹 | というわけでクルル曹長。なんとかこうイイ感じで頼むであります。 |
クルル曹長 | クーックックック……。隊長、そいつはケロン星の技術力でもいまだ成功したって事例はねェぜ。 |
ケロロ軍曹 | そこをなんとか !ほらぁ、この間は上手くいったじゃん ? |
クルル曹長 | ありゃただの事故だが……。まあ、やるだけやってみるか。 |
クルル曹長 | まずはこの『ジンセイガニドアレバ銃』と落雷発生装置をケーブルで繋いで―― |
日向 夏美 | ボケガエル !うちの電気がつかないんだけど !絶対にあんたのせいでしょ ! |
ケロロ軍曹 | ゲロォッ ! ? 夏美殿 !今日は帰りが遅いはずじゃ…… ! |
日向 冬樹 | ねえ軍曹。電気を戻してよ。これからオカルト特番があるから録画したいんだ。 |
ケロロ軍曹 | 冬樹殿まで ! ?この後の展開、我輩なんとなく予想がつくであります ! |
日向 夏美 | へぇ、そう。だったらその通りにしてあげようじゃない。 |
ケロロ軍曹 | ひぃぃぃぃっ ! |
クルル曹長 | おい。そんなことより……踏んでるぜ。 |
日向 夏美 | へ…… ? |
ケロロ軍曹 | あ、それ。落雷発生装置のケーブル。 |
日向 夏美 | え、な、なに…… ! ? |
ドロロ兵長 | おいてかないでよ~、ケロロく~ん ! |
キャラクター | 3話【第3話 ドロロ またも忘れられた戦士】 |
ケロロ軍曹 | てなわけで、夏美殿が落雷発生装置のケーブルを踏んづけていたせいで装置が暴走したのであります。 |
日向 夏美 | どう考えても私のせいじゃないわよ !そもそも変な装置を作ったのあんたたちでしょ ! |
ケロロ軍曹 | 言い逃れはみっともないであります。 |
日向 夏美 | このボケガエル…… ! |
日向 冬樹 | 姉ちゃん今は落ち着いてよ !軍曹の装置がないと僕たち元の世界に帰れないんだから。 |
ワイズマン | 冬樹さんのおっしゃる通りです。乱れて交わりつつある二つの世界を元に戻すためにも装置が必要です。 |
カロル | じゃあ、ボクたちもこの格好のままってこと ! ? |
ソフィ | カロルはその服嫌い ?わたしは動きやすくて好きだよ。 |
カロル | しっくりはくるんだけど、ものすごく頭が重いよ……。 |
リアラ | 着替えられないのは困るわよね。ソフィだって、違う服を着たいことはあるでしょう ? |
ソフィ | うん。今度、シェリアとお洋服買いに行くの。 |
日向 夏美 | 聞いたでしょ。ボケガエル。女の子のささやかな楽しみを奪わないためにも今すぐその変な銃を渡しなさい。 |
ケロロ軍曹 | 情に訴えても無駄であります。この銃の力は我輩たちのものであります。 |
クルル曹長 | クーックックック……。 |
クルル曹長 | タイムスリップには失敗したが偶然にも別の世界へ移動できるようになったみたいだからな。 |
タママ二等兵 | この銃があればいろんな世界にお出かけして美味しいもの食べ放題ですぅ。 |
ギロロ伍長 | ふん。ペコポン侵略の前に他の世界を侵略して力を蓄えるのも悪くない。 |
ドロロ兵長 | おーい、隊長殿ー !みんなー !どこでござるかー ! ? |
ドロロ兵長 | はぁ……また、拙者ひとりだけ……。きっとみんな拙者のことなんか忘れて楽しくやってるんでござる……。 |
ケロロ軍曹 | というわけで、我らケロロ小隊の意見はおおむね一致しているのであります。 |
ドロロ兵長 | この声は…… ! |
ケロロ軍曹 | この『ジンセイガニドアレバ銃』あらため『イセカイデニドメノジンセイ銃』でいろんな世界を侵略するであります ! |
日向 夏美 | あんたの好きにさせるもんですか !こうなったら力づくよ ! |
日向 冬樹 | 結局こうなるんだね。 |
カロル | ボクたちも手伝うよ ! |
ソフィ | うん、いろんなお洋服着たい。 |
リアラ | ええ。カロルの首も不安だわ ! |
ドロロ兵長 | おおーい、ケロロくーん !拙者はここでござるーっ ! |
ケロロ軍曹 | おっと、そうはいかないであります !そーれ、ポチッとな ! |
日向 夏美 | きゃあああああっ ! |
カロル | うわあああああっ ! |
ドロロ兵長 | またこのパターンでござるーっ ! ? |
キャラクター | 4話【第4話 ケロロ 異世界をかける 】 |
クルル曹長 | ククク……どうやら成功したみたいだな。 |
タママ二等兵 | さっきの学園都市と違って今度は自然がいっぱいですぅ。 |
ギロロ伍長 | ここもまた異世界だというのか……。にわかには信じられんな。 |
ケロロ軍曹 | この銃すごいよ !さすが『ジンセイガニドアレバ銃』のお兄さん ! |
ケロロ軍曹 | これさえあれば、夏美殿に捕まる心配なし !逃げて逃げて逃げまくるであります ! |
ギロロ伍長 | おい、侵略はどうした。 |
ケロロ軍曹 | ゲロォッ ! ? |
ケロロ軍曹 | や、やだなぁ。もちろん侵略のことも忘れてないであります。 |
ケロロ軍曹 | つーわけで、いつものアレいっとく ? |
ケロロ軍曹 | ゲロゲロゲロゲロ…… ! |
タママ二等兵 | タマタマタマタマ…… ! |
ギロロ伍長 | ギロギロギロギロ…… ! |
クルル曹長 | クルクルクルクル……。 |
ケロロ軍曹 | ほらほら、モア殿もご一緒に。 |
リアラ | え、えっと……。 |
ケロロ軍曹 | って、モア殿じゃないであります ! ? |
タママ二等兵 | さっきナッチーたちと一緒にいた子ですぅ ! |
クルル曹長 | クックック……つまりは敵ってことだな。 |
ギロロ伍長 | 膝を突いて両手を頭の後ろにつけろ ! |
リアラ | きゃっ…… ! |
ケロロ軍曹 | こらこら、待ちたまえ諸君。ギロロ伍長もこんなうら若いお嬢さんにいきなり銃を突きつけるもんじゃないよー。 |
ケロロ軍曹 | どうやら我輩たちの転移に巻き込んでしまったようでありますな。 |
ケロロ軍曹 | よろしい。我輩たちが仲間の元へ送ってあげるであります。 |
リアラ | いいの ?さっきは敵だって言ってたけど。 |
ケロロ軍曹 | ではこうするであります。お嬢さんはケロロ小隊の捕虜ということで。 |
ギロロ伍長 | 捕虜の扱いはケロン軍規定で厳格に定められている。だが、拘束もしないのはいかがなものか。いずれ寝首をかかれるやもしれんぞ。 |
ケロロ軍曹 | なあに、その時はその時であります。 |
タママ二等兵 | さすが軍曹さん。紳士ですぅ。 |
ギロロ伍長 | ちっ……甘い男め。 |
クルル曹長 | クーックックック……。そのお嬢さんがここにいるってことは日向夏美たちも巻き込まれてる可能性が高いぜ。 |
ケロロ軍曹 | では、もう一度転移してさっさとここからオサラバするであります。 |
クルル曹長 | そいつは無理だな。 |
ケロロ軍曹 | なぜでありますか ! ? |
クルル曹長 | こいつは落雷をエネルギー源にしてるからな。もっと開けた場所じゃないと使えねェぜ。 |
ケロロ軍曹 | そういうことなら仕方ないであります。さっさと向かうであります。 |
ケロロ軍曹 | おっと、そういえばモア殿ではないお嬢さん。お名前をうかがってもよろしいかな ? |
リアラ | リアラよ。 |
ケロロ軍曹 | ふっ……リアラ殿。ときめくお名前ですな。 |
リアラ | ふふっ。カエルさんも思ったよりずっと優しいのね。なんていうか……温厚篤実 ? |
ケロロ軍曹 | いやぁ、照れるであります。さあケロロ小隊 & リアラ殿出発であります ! |
タママ二等兵 | ぐぎぎぎぎ……な、なんですかあの小娘…… !ボクの軍曹さんに色目を…… ! |
日向 夏美 | なんなのよここは。変な植物ばっか……ああもう !また髪の毛がひっかかった ! |
カロル | む、虫が出ないといいなぁ……。 |
日向 夏美 | あら、あんた虫が怖いの ?冬樹とおんなじね。 |
カロル | こ、怖くなんてないよ !ただ、ちょっと苦手なだけっていうか……。冬樹も虫が嫌いなんだね。 |
日向 冬樹 | うわぁ ! すごいよこの植物群 !地球のとはぜんぜん違う !いったいどんな進化をたどったんだろう ! |
カロル | って全然聞いてないし……。 |
日向 夏美 | 虫くらい私が追い払ってあげるわよ。ほら、さっさとボケガエルを捜しましょ。 |
カロル | う、うん !知らない世界だっていうのに二人とも、なんだか頼もしいや。 |
ドロロ兵長 | またケロロ君たちに置いていかれたでござる……。 |
ドロロ兵長 | それにしても、ここはいったいどこでござるか。なんとも自然豊かで落ち着くでござるな……。 |
ドロロ兵長 | あれは、小雪殿…… ! ? |
ドロロ兵長 | いや、違う !貴殿、何者でござるか ! ? |
ソフィ | わたしはソフィ。あなたは軍曹の仲間 ? |
ドロロ兵長 | 今は袂を分かつ間柄なれど同郷の者であることは間違いないでござる。 |
ソフィ | 冬樹の言ってたウチュウジンだね。だったら、わたしの敵…… ! |
ドロロ兵長 | 待つでござる ! |
ソフィ | ! ? |
ドロロ兵長 | 刃を交えるというのであれば拙者も受けて立つ所存。しかし、せめて場所を移そうではござらぬか。 |
ソフィ | あ……。 |
ドロロ兵長 | この花たちを散らせたくないのでござる。 |
ソフィ | あなたは、悪いウチュウジンじゃないみたい。 |
キャラクター | 5話【第4話 ケロロ 異世界をかける 】 |
日向 冬樹 | じゃあ、カロルの世界では魔法が技術として一般化してるんだね。 |
カロル | 魔導器っていってね。大気中のエアルを使っていろんなことができるんだ。 |
カロル | ボクの鞄も魔導器なんだよ。リタみたいに調整したりはできないけど工夫していろんな技を開発したんだ ! |
日向 冬樹 | カロルはすごいなぁ !技術を応用して自分のものにしてるんだね ! |
カロル | えへへ……。 |
日向 夏美 | まったく男子はすぐそういう話で盛り上がって。ボケガエルたちを見つけないと帰れないのよ。 |
日向 冬樹 | わかってるよ姉ちゃん。 |
カロル | でも、あてもなく捜しても見つからないよね。歩いた場所の地図は作ってるけどこれといった手がかりもないし……。 |
日向 夏美 | 地図なんて、あんたマメね~。とにかく、まだ行ってないところを―― |
日向 夏美 | あ。 |
ケロロ軍曹 | あ。 |
日向 夏美 | いたーっ ! |
ケロロ軍曹 | ゲロォッ ! ? 夏美殿 ! |
カロル | あ ! リアラも一緒だよ ! |
日向 夏美 | ボケガエル、あんたが連れ去ってたのね ! |
ケロロ軍曹 | 誤解であります !我輩はリアラ殿を元の世界に帰してあげようとしていただけであります ! |
リアラ | 本当よ。カエルさんはわたしを案内してくれてたの。 |
ケロロ軍曹 | ほら ! ほら ! |
日向 夏美 | 本当かしら。どーも怪しいわね。 |
ケロロ軍曹 | 夏美殿はすぐそうやってひとを疑うー。少しは純真なリアラ殿を見習ったらどうでありますか。 |
日向 夏美 | 悪かったわね ! 純真じゃなくて ! |
カロル | あの二人って、いつもあんな感じなの ? |
日向 冬樹 | ま、まあね。姉ちゃん ! 軍曹 ! 二人ともいい加減にしなよ ! |
クルル曹長 | クーックックック……。おい隊長、ここなら銃が使えそうだ。さっさとずらかろうぜ。 |
タママ二等兵 | ばいばーい。……これで軍曹さんを独り占めですぅ。 |
ケロロ軍曹 | おっと、そうでありますな。それではリアラ殿、名残惜しいでありますがどうかお元気で。 |
リアラ | ええ、カエルさんも元気でね。 |
カロル | って、お別れしちゃダメだよ !その銃を手に入れないと ! |
リアラ | あ ! |
日向 夏美 | ボケガエル ! その銃を渡しなさい ! |
ケロロ軍曹 | へへーんだ。嫌でありますぅ !さっさとここからオサラバであります !そーれ、ポチッと―― |
ケロロ軍曹 | ゲロォッ ! ?いきなり地面から植物が ! ? |
ギロロ伍長 | いかん ! 『イセカイデニドメノジンセイ銃』が ! |
タママ二等兵 | 植物のバケモノに食べられちゃったですぅ ! |
日向 夏美 | なにやってるのよバカガエル !あれがないとみんな帰れないのよ ! |
ケロロ軍曹 | そんなのわかってるであります !ケロロ小隊 ! あいつを倒して銃を取り戻すであります ! |
ドロロ兵長 | 待つでござる ! |
ケロロ軍曹 | ドロロ兵長 ! ?なぜこんなところにいるでありますか ! ? |
タママ二等兵 | もしかして、最初に『イセカイデニドメノジンセイ銃』を使った時、あの場にいたですぅ ? |
クルル曹長 | ぜんぜん気付かなかったぜェ。 |
ドロロ兵長 | う……だと思った……。 |
ドロロ兵長 | いや ! そんなことより !その生き物を傷つけないでほしいでござる ! |
ケロロ軍曹 | な、何を言うでありますか兵長 ! ? |
ドロロ兵長 | ここでは拙者たちは異物。この世界の植物を傷つけることは自然の掟に反する行いでござる ! |
ケロロ軍曹 | いや、そんなこと言ってもチミチミ。実際問題、銃を取り返さないと我輩たちとっても困るんダヨネ。 |
ドロロ兵長 | だったらせめて、話し合いで解決するでござる。あの植物だって、きっと話せばわかってくれ―― |
ソフィ | ねえ、ドロロ。 |
ドロロ兵長 | ソフィ殿、どうか拙者に任せてほしいでござる。隊長殿とソフィ殿たち、そしてこの植物も傷つけあう必要などないはずでござる。 |
ソフィ | そうじゃなくて。たぶん、そこにいると危ない。 |
ドロロ兵長 | へ…… ? |
ドロロ兵長 | へぶぁっ ! ? |
ギロロ伍長 | ドロロ兵長がー ! ? |
タママ二等兵 | バケモノに吹っ飛ばされたですぅ ! |
クルル曹長 | クックック……ありゃ死んだな。 |
ドロロ兵長 | 生きてる……でござる……。 |
ケロロ軍曹 | おのれ、この植物系モンスターめ !ドロロ兵長の仇であります ! |
ドロロ兵長 | だから……拙者まだ生きてる……。 |
ケロロ軍曹 | ケロロ小隊攻撃開始 ! であります ! |
カロル | ボクたちも行こう !あっちより先に銃を手に入れるんだ ! |
日向 夏美 | オッケー、こういう展開わかりやすくていいわね ! |
日向 冬樹 | ぼ、僕は離れて応援してるね……。 |
キャラクター | #N/A |
カロル | やった ! 倒した魔物が銃を吐き出したよ ! |
タママ二等兵 | 銃がフッキーの方に ! |
日向 冬樹 | えーっと……これ、どうしたらいいのかな。 |
日向 夏美 | 冬樹 ! ボケガエルに渡しちゃダメよ ! |
日向 冬樹 | ええっ ! ? そんなこと言われても……。姉ちゃんパス ! |
日向 夏美 | 私 ! ? もうっ ! 仕方ないわね ! |
タママ二等兵 | そうはいかないですぅ ! |
日向 夏美 | あっ ! |
タママ二等兵 | 銃、ゲットですぅ ! |
日向 夏美 | ちょっとタママ ! 返しなさいよ ! |
タママ二等兵 | 嫌ですぅ。これはもともと軍曹さんのですぅ。 |
カロル | おおーい、こっちこっちー。 |
タママ二等兵 | はーい、軍曹さんにパース。 |
カロル | いただき ! |
タママ二等兵 | ああっ ! よく見たら軍曹さんじゃないですぅ ! ? |
ケロロ軍曹 | タママ二等、何をやっているでありますか ! ?そんな色ツヤの乏しい着ぐるみと我輩を間違えるなんて ! |
日向 夏美 | ナイスよカロル ! |
カロル | へへ、この格好が役に立ったね ! |
クルル曹長 | お前ら、俺様の作った装置を乱暴に扱うんじゃねぇ。 |
ギロロ伍長 | おい、ケロロ。こんなことをやっていては埒が明かんぞ。 |
ケロロ軍曹 | わかっているであります。こうなったら力づくで奪い返すであります ! |
日向 夏美 | いい度胸じゃない。やれるもんならやってみなさい ! |
日向 冬樹 | またこうなるのかぁ。僕としてはもっと平和的な解決方法を模索してほしかったよ。 |
カロル | 冬樹も苦労してるんだね……。 |
日向 夏美 | ほら、カロル。あんたも手伝うのよ ! |
カロル | わ、わかったよ ! |
ソフィ | わたしも戦う。ドロロのことを忘れないためにも。 |
ドロロ兵長 | いや、ソフィ殿……拙者まだ……。 |
ケロロ軍曹 | ゲロゲロゲロゲロ…… !愚かなペコポン人どもに目に物見せてやるであります ! |
リアラ | みんな、やめて ! |
ソフィ | 地震…… ! ? |
日向 冬樹 | 違うよ、これは…… ! |
クルル曹長 | クーックックック……。ルシファースピア。見た目だけでなく能力も再現されていたとはな。 |
ケロロ軍曹 | つまり、モア殿と同じ力でありますか ! ? |
日向 冬樹 | ということは、このまま放っておいたらこの星が砕けちゃうよ ! |
カロル | 星が砕ける ! ?わわっ ! リ、リアラ、落ち着いて ! ! |
クルル曹長 | おい先輩、チャンスだぜェ。やつらがこの地震に気を取られてる隙に……。 |
ギロロ伍長 | む。そういうことか。とうっ ! |
カロル | あっ、銃が ! |
ケロロ軍曹 | ギロロ伍長 ! ナイスであります !へいへいっ、パスパース ! |
ギロロ伍長 | やれ、ケロロ ! |
ケロロ軍曹 | キャッチ ! であります !そーれ、ポチっとな ! |
日向 夏美 | しまった ! また―― |
キャラクター | #N/A |
ケロロ軍曹 | 周囲確認 ! |
タママ二等兵 | ナッチー、フッキー、その他大勢の姿ありません ! |
ギロロ伍長 | 危険な生物の気配もないようだな。 |
ケロロ軍曹 | つまり、無事に逃げ切れたということでありますな。 |
クルル曹長 | そう楽観してもいられねェぜ。 |
クルル曹長 | わかっているとは思うが『イセカイデニドメノジンセイ銃』は偶然の産物だ。いつ転移に失敗しないとも限らねェ。 |
ケロロ軍曹 | そこはほら、クルル曹長のすんばらしい頭脳でこう、イイ感じに……ネ ? |
クルル曹長 | まあ、やるだけやってみるが……。 |
ケロロ軍曹 | とりあえず、無事に夏美殿から逃げ切れたことを祝していつものアレ、やっとく ? |
ケロロ軍曹 | ゲロゲロゲロゲロ…… ! |
タママ二等兵 | タマタマタマタマ…… ! |
ギロロ伍長 | ギロギロギロギロ…… ! |
クルル曹長 | クルクルクルクル……。 |
ジェイド | はっはっは。 |
ケロロ軍曹 | って、誰でありますか ! ? |
タママ二等兵 | 当たり前のように混ざっていてぜんぜん気づかなかったですぅ ! |
ギロロ伍長 | 貴様、何者だ。 |
ジェイド | それはこちらが聞きたいですね。あなた方は魔物の類でしょうか。 |
ケロロ軍曹 | 失敬な。我輩たちは誇り高きケロン人であります ! |
ジェイド | ケロン人……なるほど。おおよその察しがつきました。 |
ケロロ軍曹 | え ? 今ので ? |
ジェイド | アークに呼ばれた珍客というところでしょう。なに、よくあることです。 |
ギロロ伍長 | こ、この男、おそろしくキモが据わっている……。 |
タママ二等兵 | ていうか、物わかりが良すぎですぅ。 |
ケロロ軍曹 | まあまあ、話が早くて助かるってことで。ところで貴殿はどうしてこんなところに ? |
ジェイド | 私はアークにいたのですが落雷が見えたかと思えばここに飛ばされていたのです。 |
クルル曹長 | クーックックック……。そいつはこの『イセカイデニドメノジンセイ銃』に巻き込まれたってことで間違いねェ。 |
ジェイド | ほう……それはあなたが作ったのですか ? |
クルル曹長 | そうだぜ。まあ、半分偶然の産物だがな。 |
ジェイド | 武器に見えますが、発射装置のようですね。動力は外から供給するのでしょうか。しかし、どうにも急造感が否めません。 |
クルル曹長 | わ、わかるのか…… ! ? あんた ! |
ジェイド | 単に形状から推察しただけですよ。原理や効果については想像もつきません。 |
クルル曹長 | いや、謙遜することはねェ。見ただけでそこまでわかるならすぐにこいつの機能についても理解できるだろうぜ。 |
ジェイド | では、ご教示願えますか ? |
クルル曹長 | さっきも言ったが、こいつは偶然の産物でな。まだ完全に制御できているとは言い難い。あんたの意見を聞かせてくれ。 |
ジェイド | 私の知識でよければいくらでも。 |
クルル曹長 | あんたとは気が合いそうだぜ。クックック……。 |
ジェイド | はっはっは。 |
ギロロ伍長 | あのクルルと意気投合しているぞ……。 |
タママ二等兵 | 見えない何かが共鳴してるですぅ……。 |
ケロロ軍曹 | あのクルル曹長にも気の合う相手が見つかったってことで ! めでたい ! |
日向 夏美 | またボケガエルに逃げられたわ ! |
リアラ | ごめんなさい。この武器にあんな力があるなんて……。 |
日向 夏美 | あ、べつにリアラを責めてるわけじゃないのよ ! |
日向 冬樹 | そうだよ。軍曹たちはあれでも軍人だからね。チームワークじゃ敵わないよ。 |
カロル | それだ ! |
リアラ | カロル、どうしたの ? |
カロル | 今、冬樹が「チームワークじゃ敵わない」って言ったでしょ。それで思ったんだ。ボクたちに足りないのは『作戦』だよ。 |
日向 夏美 | 確かに……私たち行き当たりばったりだったわね。 |
カロル | さっきはみんなで協力したから惜しいところまでいったと思うんだ。 |
カロル | 今度はもっとちゃんとした作戦を立てて『イセカイデニドメノジンセイ銃』を取り戻そうよ。 |
日向 冬樹 | でも僕、運動はあまり得意じゃないよ。 |
カロル | 大丈夫、冬樹は軍曹の注意を引いてほしいんだ。ボクも手伝うからさ。 |
日向 夏美 | じゃあ、ギロロは私に任せて。 |
リアラ | 私はどうすればいい ? |
日向 冬樹 | リアラにはタママの相手をしてもらったらどうかな。タママはすごく強力な必殺技を持ってるんだけど使うにはちょっと準備が必要なんだ。 |
カロル | なるほど。リアラがその武器を構えてるだけで牽制になるってわけだね。 |
ソフィ | 銃を奪い取る役目はわたしに任せて。ドロロも一緒だから、きっと大丈夫。 |
ドロロ兵長 | え ! ? いや、拙者これでも一応ケロロ君たちの仲間で……。 |
日向 夏美 | これで決まりね。次こそは必ず銃を奪い取りましょう ! |
全員 | おー ! |
ドロロ兵長 | 裏切り……反逆……友情に亀裂……あああ……。 |
キャラクター | #N/A |
ケロロ軍曹 | ぐー……すかー……。 |
ギロロ伍長 | 起きろ、緑ちょうちん。 |
ケロロ軍曹 | ゲロッ ! ? |
ギロロ伍長 | こんな状況でのんきに寝るとはどういう神経をしている。 |
タママ二等兵 | まあまあ。どんな時でも焦らずマイペースなのは軍曹さんの長所ですぅ。 |
ケロロ軍曹 | さすがタママ二等わかってるぅ。 |
ギロロ伍長 | そうやって周囲が甘やかすからこいつは反省せんのだ。 |
ケロロ軍曹 | はいはいすみませんねぇ。……口やかましい伍長ですこと。 |
ギロロ伍長 | 貴様……。 |
ケロロ軍曹 | ところで、クルル曹長の方はどうでありますか ? |
クルル曹長 | ああ、なんとか目処がついたぜ。 |
ケロロ軍曹 | おおっ !では『イセカイデニドメノジンセイ銃』がついに完全体になるでありますか ! |
クルル曹長 | ジェイド、あんたのおかげだぜ。 |
ジェイド | 私の知識が役に立ったようで何よりです。 |
クルル曹長 | クーックックック……。 |
ジェイド | はっはっは。 |
タママ二等兵 | また共鳴してるですぅ……。 |
ギロロ伍長 | どうにも恐ろしいコンビが誕生したような気がしてならんのだが。 |
ケロロ軍曹 | 『イセカイデニドメノジンセイ銃』が完成してしまえばこっちのものであります !クルル曹長、さっそく取りかかってくれたまえ ! |
クルル曹長 | ああ、任せておきな。 |
日向 夏美 | そうはさせないわよ ! |
ケロロ軍曹 | 夏美殿 ! ? ええい、もう来てしまったでありますか ! |
カロル | あれ ? ジェイド ? |
ジェイド | おや、みなさんお揃いですか。 |
リアラ | ジェイドも巻き込まれていたのね。 |
ソフィ | ウチュウジンはその銃で悪いことをしようとしてる。 |
ジェイド | そうだったのですか。 |
クルル曹長 | 悪いな。騙したみたいでよ。 |
ジェイド | 気にしないでください。目的を尋ねなかった私の落ち度です。それに、なかなか楽しかったですよ。 |
ケロロ軍曹 | 和んでいる場合ではないであります !クルル曹長、すぐに転移を ! |
クルル曹長 | 無理だぜ。改良にはもう少し時間がかかる。その間、銃は使えねェ。 |
ケロロ軍曹 | くうっ……やむを得ないであります !ギロロ伍長 ! タママ二等 !我々で時間を稼ぐであります ! |
ギロロ伍長 | 了解だ ! |
タママ二等兵 | タママ、いっきまーすぅ ! |
ジェイド | では、老兵の私は去り行くのみということで。遠巻きに見ていますね。 |
日向 夏美 | みんな、作戦通りに行くわよ ! |
リアラ | 黒い子は任せて ! |
タママ二等兵 | ボクをマークするぅ ! ?これじゃタママインパクトが撃てないですぅ ! |
日向 夏美 | ギロロ、あんたの相手は私よ ! |
ギロロ伍長 | 夏美…… ! |
ドロロ兵長 | ケロロ君……大人しく銃を渡すでござる。 |
ケロロ軍曹 | ドロロ兵長 ! ? 裏切ったでありますか ! ? |
ドロロ兵長 | 裏切り…… ! ?いや、これはその……。 |
ソフィ | ドロロ、一緒にがんばろう。みんなもドロロを頼りにしてるよ。 |
ドロロ兵長 | ああっ ! 友情と信頼の板挟み !拙者は ! 拙者はどうすればいいでござるかぁ ! |
日向 冬樹 | 軍曹、これ以上お掃除サボってたらママにお小遣い減らされちゃうよ ! |
ケロロ軍曹 | ゲロォッ ! ? それは困るであります ! |
日向 冬樹 | でしょ。もう降参して家に帰ろうよ。 |
ギロロ伍長 | やつら心理戦まで仕掛けてくるとは…… !おい、しっかりしろケロロ ! |
ケロロ軍曹 | くぅっ…… ! 冬樹殿になんと言われようと我輩は家に帰るわけにはいかないであります ! |
日向 冬樹 | ええっ、どうしてさ ! |
ケロロ軍曹 | そこはいろいろと事情があるのであります ! |
カロル | やっぱり説得は難しいみたいだね……。冬樹、作戦通り奪い取るしかないよ ! |
ギロロ伍長 | くそっ、数ではこちらが不利だ !おまけにやつら連携している !ケロロ、作戦指示をくれ ! |
ケロロ軍曹 | あわわ……ど、どうすれば……。 |
クルル曹長 | 隊長、コイツを使いな。 |
ケロロ軍曹 | こ、これは…… ! |
日向 夏美 | 私 ! ? |
日向 冬樹 | 姉ちゃんがもう一人 ! ? |
クルル曹長 | こんなこともあろうかと日向夏美の戦闘力をコピーしたアンドロイドを作っておいた。もちろんそれだけじゃねェ……。 |
クルル曹長 | ペコポン人『夏美』専用専守防衛型強化服も改良して装着できるようにしてある。名付けて『パワード夏美TOR』だ。 |
ケロロ軍曹 | クルル曹長 ! ナイス判断であります ! |
クルル曹長 | ちなみにTORっていうのは『タクティカル・オーバー・リファイン』の略だ。コイツは隊長の作戦指示に従うようにしてある。 |
ケロロ軍曹 | ゲロゲロゲロ…… ! そいつは好都合であります !ではさっそく……。 |
ケロロ軍曹 | 『パワード夏美TOR』 !この世界を侵略するであります ! |
パワード夏美TOR | ………………。 |
ケロロ軍曹 | あれ ? 動かないであります。ちょっと曹長 ! どうなってんの ! ? |
クルル曹長 | 人工知能の方はまだ改良中でな。もっと具体的でわかりやすい作戦じゃねェと理解できないぜ。 |
クルル曹長 | 例えば「最前線で戦え」とか「敵の数を減らせ」とかだな。 |
ケロロ軍曹 | そういうことなら……。 |
ケロロ軍曹 | 『パワード夏美TOR』に命じる !「我輩と同じ敵を狙え」であります ! |
パワード夏美TOR | ……作戦了解。戦闘開始シマス。 |
キャラクター | #N/A |
パワード夏美TOR | 右腕部大破……ソノ他損害多数……。戦闘継続不可能……。 |
ケロロ軍曹 | のおおおっ ! ?頼みの綱の『パワード夏美TOR』が ! ? |
日向 夏美 | ちょうどいいわ。これ、使わせてもらうわよ。 |
タママ二等兵 | 専守防衛型強化服までナッチーにとられちゃったですぅ ! |
日向 夏美 | ギロロ、降参しなさい。これ以上の戦いは無意味よ。 |
ギロロ伍長 | ……確かに。この戦力差では犬死にするだけだ。それに、我々の目的はあくまでペコポン侵略。他の世界を侵略しても意味がない。 |
ギロロ伍長 | この作戦は失敗だ。即時撤退を進言する。 |
クルル曹長 | クーックックック……ここらが潮時だな。なかなかいいデータがとれたぜ。 |
タママ二等兵 | えっと……ボクも降参するですぅ !お腹も空いてきたし、モモッチのところに帰るですぅ。 |
ドロロ兵長 | ケロロ君、拙者も帰った方がいいと思うでござる。 |
日向 冬樹 | ほら、みんな降参したよ。軍曹も家に帰ろうよ。 |
ケロロ軍曹 | ……嫌、であります。 |
日向 冬樹 | 軍曹 ! ? |
ケロロ軍曹 | 今帰ったら大変なことになるであります !だから絶対に帰らないであります ! |
日向 夏美 | このわからずや !こうなったら力づくで連れて帰るわよ ! |
ケロロ軍曹 | それはどうかな……であります ! |
カロル | また『イセカイデニドメノジンセイ銃』を使うつもりだよ ! |
ジェイド | おや、あの銃はまだ完成していないのでは ? |
クルル曹長 | クーックックック……。俺様は始めた仕事はきっちり終わらせる主義だ。 |
ジェイド | なるほど。やはりあなたとは気が合いそうですね。 |
カロル | そんなこと言ってる場合じゃないよ !本当に完成したなら…… ! |
日向 冬樹 | 軍曹の望んだ世界に行けるってことだよ ! |
ケロロ軍曹 | その通りであります !そーれ……ポチッとな ! |
ソフィ | ここは……。 |
リアラ | なんだかジメジメしたところね。 |
ギロロ伍長 | こ、この感じは……ケロン星 ! ? |
クルル曹長 | いいや。ここはケロン星じゃねェ。だが、この湿度に気温……。ほぼ同じ環境。いや、それ以上かもしれねェな。 |
日向 冬樹 | ということは、まさか…… ! ? |
ケロロ軍曹 | ゲロゲロゲロゲロ…… !ようこそ我輩の世界へ……であります。 |
タママ二等兵 | あれは……『あの頃』の軍曹さんですぅ ! |
カロル | 『あの頃』のって…… ! ? |
日向 冬樹 | 軍曹は生まれ故郷のケロン星に近い環境だとすごくパワーアップするんだ。 |
ギロロ伍長 | 今のヤツの戦闘力は通常のおよそ三倍。まだまだ上がるぞ。 |
リアラ | なんだかテカテカしてるわ……。 |
ソフィ | うん。すごく滑りそう。 |
ケロロ軍曹 | 所詮は小娘。この艶めくモチモチお肌の魅力は理解できないでありますな。 |
ケロロ軍曹 | ならば ! 圧倒的なパゥワァーで直接わからせてやるであります ! |
ケロロ軍曹 | ふおおおおおおおおおっ ! |
クルル曹長 | 戦闘力三万……十五万……五十三万 ! ?まだまだ上がっていくぜェ…… ! |
ギロロ伍長 | 『あの頃』以上だと…… ! ?いかん ! ここにはニョロロもおらんのだぞ ! |
ドロロ兵長 | やめるんだケロロ君 !そんなことをしたら…… ! |
タママ二等兵 | 軍曹さん、『戻ってこれなく』なっちゃうですぅ ! |
日向 冬樹 | 戻ってこれないって……軍曹どうなっちゃうの ! ? |
リアラ | カエルさん…… ! |
ケロロ軍曹 | ゲーロゲロゲロゲロゲロ…… ! |
ケロロ軍曹 | もはや侵略など我輩ひとりで充分 !この『イセカイデニドメノジンセイ銃』でありとあらゆる世界を侵略するであります ! |
ケロロ軍曹 | そして、すべてを侵略した我輩は新世界の『神』となるのであります ! |
ギロロ伍長 | 言ってしまった…… ! |
タママ二等兵 | あいたたた…… !まさに思春期の痛い発言そのものですぅ ! |
クルル曹長 | 中二病は若いうちに卒業しとかねェと長引くぜェ。 |
ドロロ兵長 | 冷静になると羞恥心にのたうち回ることになるので突き進むしかなくなるでござる。 |
カロル | 戻ってこれなくなるって、そういう意味……。 |
日向 夏美 | なんだか急にバカバカしくなってきたわ。 |
ギロロ伍長 | 本人ももはや引っ込みがつくまい。せめて俺たちの手で終わらせてやろう。 |
ケロロ軍曹 | お、おのれ……我輩をコケにした者ども貴様たちみんな血祭りに上げてやるであります ! |
ギロロ伍長 | 来るぞ、夏美 !言ってることは痛々しいが強さは本物だ !油断するな ! |
日向 夏美 | そっちこそ背中は任せたわよ ! |
ケロロ軍曹 | ユニバァァァァス ! |
キャラクター | #N/A |
ケロロ軍曹 | ぐはぁっ ! ? |
日向 夏美 | やったわ…… ! |
ギロロ伍長 | いや、まだだ ! |
ソフィ | わたしたちみんなで戦っても倒せないの…… ? |
カロル | これが、『あの頃』の軍曹…… ! ? |
日向 冬樹 | 軍曹 ! もうやめようよ ! |
ケロロ軍曹 | ここでやめたら……。我輩は我輩でなくなってしまうであります ! |
リアラ | カエルさん……どうしてそこまで……。 |
日向 夏美 | ……あんた、なんか隠してるでしょ。 |
ケロロ軍曹 | ゲロォッ ! ? な、なんのことでありますか…… ? |
ソフィ | 目がキョロキョロしてるよ。 |
ケロロ軍曹 | ギクギクゥッ…… ! |
ドロロ兵長 | あの態度、隠し事がある時のケロロ君でござる。拙者、子供の頃からの付き合いだからわかるでござる。 |
クルル曹長 | そういや、最初は俺様に「タイムマシンを作ってほしい」とか言って泣きついてきたぜ。 |
ケロロ軍曹 | ギクギクギクッ…… ! |
日向 夏美 | ボケガエル、白状しなさい ! |
ケロロ軍曹 | う……うう……うわああああああっ ! |
ケロロ軍曹 | 実は、夏美殿が大切にしていた623ラジオのグッズを間違えて捨ててしまったであります ! |
日向 夏美 | な、なんですって ! ? |
ケロロ軍曹 | ごめんなさいであります !ゴミ処理場まで行って一生懸命探したであります !でも、どうしても見つからなかったであります ! |
ギロロ伍長 | だから『タイムマシン』が必要だったのか。自分のミスをなかったことにするために。 |
ケロロ軍曹 | だって怖かったんだもん !このままでは夏美殿にどんなお仕置きをされるか…… !我輩が我輩でいられなくなっちゃう ! |
日向 夏美 | 私をなんだと思ってるのよ……。 |
日向 夏美 | だいたい、わざとやったわけじゃないんでしょ ?だったら正直に言って謝ればいいのよ。お仕置きなんてしないわ。 |
ケロロ軍曹 | ゲロッ ! ? 本当でありますか…… ?お仕置きはナシ…… ? |
日向 夏美 | だからしないってば。 |
ケロロ軍曹 | 夏美どのおおおおおっ ! |
日向 夏美 | こ、こら、くっつくな ! ? |
カロル | ええと、これって一件落着……でいいのかな ? |
日向 冬樹 | あはは、たぶんね。 |
ワイズマン | 装置の改良が終わりました。これで、問題なくみなさんを元の世界にお送りすることができるでしょう。 |
クルル曹長 | クーックックック……まるで魔法だな。手伝った俺様でも半分も理屈がわからなかったぜ。 |
ジェイド | そういうものですよ。アークの技術は我々の理解の範疇を超えていますから。 |
日向 冬樹 | あーあ、これで異世界の冒険もお終いかぁ。 |
カロル | そっか、冬樹とももうお別れなんだね。ちょっと寂しいなあ。 |
日向 冬樹 | 僕もだよ。もっとカロルの世界の話を聞かせてほしかったよ。 |
ドロロ兵長 | ソフィ殿、短い間でござるがお世話になり申した。 |
ソフィ | わたしも。ドロロと会えてよかった。一緒に見つけたお花、大切に育てるね。 |
ケロロ軍曹 | リアラ殿、それでは我々はこれで……。 |
リアラ | ふふっ。カエルさんたちとの旅短い間だったけど楽しかったわ。いい思い出ができちゃった。 |
ギロロ伍長 | 別れは済んだか。なら、帰るぞペコポンへ……。 |
ワイズマン | それでは、元の世界へお送りします。 |
カロル | 行っちゃったね……。 |
ソフィ | うん。 |
ケロロ軍曹 | 寂しくなりますなあ。 |
リアラ | カエルさん ! ? |
カロル | 帰ったんじゃなかったの ! ? |
ケロロ軍曹 | ゲーロゲロゲロゲロ…… !密かにワイズマン殿にシャドウのことをお聞きしてここに残していくことにしたであります。 |
ギロロ伍長 | 相変わらず悪知恵だけは働くやつめ。 |
タママ二等兵 | 小賢しいことを考えさせたら軍曹さんの右に出るものはいないですぅ。 |
クルル曹長 | クーックックック……。異世界の技術を手に入れれば侵略も捗るってもんだぜ。 |
ドロロ兵長 | そういうことは早く言ってほしいでござる !ギリギリで気付いたからよかったものの拙者だけのけ者になるところでござった ! |
ケロロ軍曹 | まあまあ、結果オーライってことで。 |
ケロロ軍曹 | なんにせよケロロ小隊全員集合であります !何かと邪魔をしてくる夏美殿はここにはいない。これで侵略し放題というわけであります ! |
ケロロ軍曹 | つーわけで、いつものいっとくであります ! |
ケロロ軍曹 | ゲロゲロゲロゲロ…… ! |
タママ二等兵 | タマタマタマタマ…… ! |
ギロロ伍長 | ギロギロギロギロ…… ! |
クルル曹長 | クルクルクルクル…… ! |
ドロロ兵長 | ドロドロドロドロ…… ! |
日向 夏美 | へえ、そんなこと企んでたのね。 |
ケロロ軍曹 | ゲロォッ ! ? 夏美殿なぜここに ! ? |
日向 夏美 | あんたと同じよ。私もワイズマンに頼んでシャドウを残したの。やけにすんなり帰るから怪しいと思ったのよね。 |
日向 夏美 | ボケガエル、異世界だからってあんたの好きにはさせないんだから ! |
ケロロ軍曹 | のおおおおっ ! ?これではペコポンにいた時と変わらないでありますー ! |