キャラクター | 1話【行先1 不思議な現象】 |
レイア | ジュード~ ! こっちのほうであってる ? |
ジュード | 待って、今地図を確認するから。えっと……うん、大丈夫、あってるみたい。 |
レイア | オッケー !はー、それにしても結構深い森なんだね。 |
ミラ=マクスウェル | そうだな。しかし、木々の色が明るいからだろうか。決して恐ろしい雰囲気はないと思うのだが……。 |
ジュード | うん。いろんな花も咲いているし、どちらかと言うと穏やかで気持ちがいい森だよね。 |
レイア | ホント !なのに妙なことが起こってるんでしょ ? |
ジュード | うん。村の人が言うには、数ヵ月前から時々不気味な光が目撃されるようになった、って。 |
ジュード | 神秘的で美しいけど、なんとなく恐ろしい……目撃頻度もどんどん高くなっていて不気味でたまらない、って……。 |
ミラ=マクスウェル | 特に被害は出ていないようだが、精霊の力が関わっている可能性もある。 |
ミラ=マクスウェル | だとすれば、早めに調査しておくに越したことはないからな。 |
レイア | だね !何か異変が起きてるなら、イクスやミリーナにも連絡しておいたほうがいいだろうし。 |
レイア | けどさ、この森って、なんかル・ロンドと雰囲気似てない ? |
ジュード | あ、レイアも感じてたんだ ?なんだろう……そっくり、というわけじゃないけどどことなく似てるよね。 |
レイア | だよねー !懐かしいなぁ~。よく森でお母さんに護身術を教えてもらったよね。 |
ジュード | うん。最初はついていくのがやっとで、本当にできるようになるのか不安だったけど。 |
レイア | そうそう。見てられないなってこともあったのに……。 |
レイア | 気づいたらジュード、すっごい強くなっちゃってさ ! |
ジュード | それでも、ソニア師匠には一生勝てないと思うけどね……。 |
レイア | そうだね……二人がかりでいけば、かすり傷くらいは……。 |
ジュード | ……確かに今なら、それくらいならいけるかも ? |
ミラ=マクスウェル | やはりあの者は手練れなのだな……。 |
レイア | そりゃもう !けど一度くらいあっと言わせてみたいし……ねえ、ジュード、久々に特訓しない ! ? |
ジュード | いいけど、今はダメだよ。森の調査が終わってからね。 |
レイア | わかってるって !でも調査っていっても、この辺っていう情報しかないみたいだからなぁ。 |
ミラ=マクスウェル | 不気味だと避けるせいか、はっきりした場所は皆覚えていないようだからな……ん ? |
ジュード | ! あそこ、ぼんやりと光ってる ! |
ミラ=マクスウェル | ああ、うっすらと輝く何か。もしかしてあれが原因――……いや。 |
ジュード | これは……確かにちょっとキラキラしてるけどただの石だね。 |
ミラ=マクスウェル | ああ。精霊の気配を感じることもない。光の加減で輝いて見えただけか。 |
レイア | はずれかぁ。う~ん、残念だけど、切り替えていこう ! |
キャラクター | 2話【行先2 森での出会い】 |
ジュード | さっきの石、精霊に関わる現象ではなかったみたいだけど……。 |
ミラ=マクスウェル | ああ、新しい土壌のようではあったな。この世界は様々な異変が起こっていた。その影響を受けてのものかもしれない。 |
レイア | ふ~ん。でも、綺麗だったよね~ ! |
ジュード | うん、そうだね。光に当たるとキラキラ宝石みたいで―― ! ? |
ジュード | ……誰か近づいてくる。 |
ミラ=マクスウェル | ああ、人の気配だ。それも、ただ者ではない。気を引き締めろ。 |
アルヴィン | そこか ! ! |
アルヴィン | ……って、ジュード ! ?それに、ミラとレイアも。 |
ジュード | アルヴィン !どうしてここに……。 |
アルヴィン | エリーゼとローエンと、三人で森を歩いてたらやたらと隙のない人間の気配を感じたから様子を見に来たんだが……。 |
アルヴィン | くくく……お前らとはな。そりゃやばいのがいるって思うのも当然か。ローエン、エリーゼ、もう大丈夫だ ! |
ミラ=マクスウェル | お前たちも森に来ていたのだな。何かの調査か ? |
ローエン | いえ、私たちはエリーゼさんが可愛らしいお花を探すのをお手伝いしていたんですよ。 |
エリーゼ | はい ! 最近、押し花を作っているんです。だけど、家の近くで見つかるお花ではだいたい作ってしまって。 |
ティポ | 他に何かないかなーって言ってたらアルヴィンがこの森でプリンセシアを見たって教えてくれたんだー。 |
ジュード | そっか、プリンセシアを探しに来てたんだね。 |
ローエン | ええ。ジュードさんたちは調査ですかな ? |
ミラ=マクスウェル | ああ。異変が起きているという話で精霊が絡んでいる可能性もあったからな。 |
アルヴィン | 精霊ねぇ……。俺にはよくわからないな。エリーゼ、何か感じたか ? |
エリーゼ | わたしも特に何も……。 |
ティポ | プリンセシアも見つかってないしねー。珍しくアルヴィンがいい話を持って来たのにー。 |
アルヴィン | 珍しくってなぁ……。ま、俺たちも今のところ見つけたのはこの石くらいだな。 |
レイア | あれ ? これって、さっきわたしたちが見た石とおんなじだよね ? |
ミラ=マクスウェル | ああ、日の光を浴びてガラスのように輝いている。 |
アルヴィン | へぇ、他の場所でも採れるようになってるのか。そりゃ夜になったら綺麗だろうな。 |
三人 | え ? |
アルヴィン | ん ? もしかしてこの石のことは知らないのか ? |
ジュード | うん、初めて見る石なんだけど……特別なものなの ? |
アルヴィン | 特別っちゃ特別かな。ちょっと面白い性質があるんだよ。 |
キャラクター | 3話【行先3 問題解決?】 |
ミラ=マクスウェル | 面白い性質がある石、か……それは、一体どのようなものなのだ ? |
アルヴィン | 光るんだよ、夜になると。な、ローエン。 |
ローエン | ええ。この石は、昼の間にたっぷりと浴びた日光を蓄積し、夜になると柔らかな光を放つのです。 |
ローエン | ひとつでも十分な光ですが多く採れる地では実に神秘的な光景となるそうで。 |
ローエン | 夜の底が淡く輝き、それはそれは美しくどこか恐ろしささえ感じるとのことです。 |
レイア | へ~ !神秘的で美しくて、でも恐ろしい、かぁ…… ! |
ミラ=マクスウェル | なるほど。先ほどの場所も夜にはそのような光景が見られるのかもしれないな。 |
ジュード | そうだね。美しくも恐ろしい、神秘的な……あれ ? |
ジュード | ……それって、村の人たちが言っていた森の不思議な現象と同じじゃない ? |
レイア | ! ! 確かに…… ! |
ミラ=マクスウェル | ふむ……聞いていた位置とも合致しているな。まだ断定はできないが……。 |
ローエン | では、夜にその風景を確認してはいかがでしょうか ?実際に目にすれば、村の方々とも話を進めやすくなるかと。 |
ジュード | うん、それがよさそうだね。ミラもレイアもいいかな ? |
ミラ=マクスウェル | ああ、もちろんだ。 |
レイア | わたしも賛成 !でも、夜まではどうしよっか ? 村に戻る ? |
ティポ | それなら、ボクにいい考えがあるよー ! |
レイア | え、なになに ? |
ティポ | みんなで一緒にプリンセシアを探しに行く ! |
エリーゼ | もう少し奥のほうにあるみたいなんですけどどうですか…… ? |
レイア | いいね !時間はたっぷりあるしわたしもプリンセシア見たいし ! |
ミラ=マクスウェル | よし、ではそうしよう。この森は色々と興味深いところもあるからな。 |
ジュード | そうだね。他の場所も確認しておけば、村の人たちにも安心してもらえるだろうし。 |
ティポ | やったー !満場一致で決まりだねー ! |
エリーゼ | はい !みんなで行けるの、嬉しいです ! |
ローエン | では、改めてプリンセシアが群生していたという場所に向かいましょうか。アルヴィンさん、案内をお願いします。 |
アルヴィン | はいよ。それじゃ、行きますかね。 |
キャラクター | 4話【行先4 かけがえのない宝物】 |
アルヴィン | ああ、まだちゃんと咲いてたな。ここがプリンセシアの群生地だ。 |
二人 | うわぁ…… ! |
ジュード | すごい……まさかこんなにたくさん咲いているなんて。 |
ミラ=マクスウェル | ああ、見事だ。森の奥にこれほど美しい花畑が存在するとは想像もしていなかった。 |
ジュード | 不思議な光を見たって噂が立ってたのは森の入口辺りだったからね。 |
ジュード | ここまで人が入ってこなくて、プリンセシアものびのび成長できたのかもしれない。 |
エリーゼ | そうなんですね……。とっても綺麗なのに、誰も見に来ないのも寂しい気がします。 |
ティポ | だけど人がいっぱい来てキレイな花畑がダメになっちゃうのもヤだよねー。 |
レイア | うーん、確かに。どっちもわかる……。 |
ミラ=マクスウェル | ならば、この花畑は自然のままに任せればいい。 |
エリーゼ | どういうことですか…… ? |
ミラ=マクスウェル | この先、森の不思議な現象が解決すれば奥まで踏み入る者もいるだろう。 |
ミラ=マクスウェル | とはいえ、ここは特に奥深い場所だ。容易にたどり着けはしない。 |
ミラ=マクスウェル | 誰にも気づかれずにひっそりと咲き続けるかそれとも多くの人が踏み入るようになるかはわからないが……。 |
ミラ=マクスウェル | どちらにしても、それがこの花畑の運命とあるがままを見守り続ければいい。 |
ティポ | なんかムズカシー……。 |
エリーゼ | でも、なんとなくわかるような気もします。 |
ローエン | ええ。手が加わるもよし、このままであるもよし……いずれにしても、何も変わらないということはありませんからね。 |
アルヴィン | ここで商売してやろうなんて悪趣味な奴が踏み入ったら最悪だけどな。 |
レイア | もー、そういうこと言わないの ! |
アルヴィン | はは、悪い悪い。冗談だって。 |
ティポ | そんなことより、ここのプリンセシアで押し花作ってもいいかなー ?いっぱいは持ってかないから ! |
ミラ=マクスウェル | 構わないだろう。そのためにやってきたのだしな。 |
ジュード | この風景を、みんなで見られたっていう思い出を一輪だけ持って帰るんだね。 |
ローエン | おや、ジュードさん。なかなか詩的な表現をなさいますね。 |
ジュード | えっ、そ、そうかな ?ちょっと照れくさいな……。 |
ミラ=マクスウェル | だが、いい言葉だ。まだこの世界には見知らぬ風景が多いということもよくわかったからな。 |
ミラ=マクスウェル | その風景を大切にしながら、思い出を持ち帰る……。それはきっと、これからも増えていくはずだ。 |
ジュード | そうだね。今は少し時間もできたし……またこうやってみんなとの思い出が増えるのが楽しみだよ。 |
ミラ=マクスウェル | ああ。たくさんの風景を見に行こう。 |