キャラクター | 1話【強き想い1 山籠もり】 |
ファラ | ん~ ! 空気が冷たくて気持ちいいねー ! |
リッド | 理由は想像つくけど……なんで山に来ようと思ったんだ ? |
ファラ | 新しい魔鏡を使いこなすための修行でしょ ?修行といったら山籠もりだよ ! |
リッド | はぁ、やっぱりな……。 |
リッド | だいたい、オリジン魔鏡……だったか ?使えるようになるとどうなるんだ ? |
ファラ | アイテムを迅速に使用することが可能でさらに幻影種にも傷を負わせられるんだよ ! |
リッド | ……って、キールが言ってたのか ? |
ファラ | えへへ……わかる ? |
リッド | そりゃわかるさ。 |
リッド | ……ついでに言うと、さっきからそこにナナリーが隠れて様子を見ていることもな。 |
ナナリー | 気づいてたのかい ?さすがだね。 |
ファラ | せっかく驚かせようと思って、隠れててもらったのに。 |
リッド | 何をそんな子供みたいなことを……。ナナリーも無理に付き合う必要はないんだぜ。 |
ナナリー | 別に無理はしちゃいないさ。頼まれたからにはしっかり山籠もりの仕方を教えてあげるよ。 |
ファラ | あと、狩りのやり方も ! |
リッド | おいおい、ナナリーの得物は弓だろ。ずいぶん勝手が違うぜ。 |
ナナリー | そうだね。でも獣の見つけ方なんかは教えられるかもしれないよ。 |
ナナリー | 例えば……今、こっちを狙ってる魔物がいるとか、ね。 |
魔物 | グルルルルゥ…… ! |
ファラ | いつの間に…… ! ! |
リッド | 魔物までは気づかなかったぜ……。魔神剣 ! |
魔物 | ガウゥ……ガオオォン ! ! |
リッド | 効いてねぇ…… !こいつ、幻影種ってやつか ! |
ファラ | それじゃあ先生、お願いします ! |
ナナリー | はは、先生なんて柄じゃないけど……。 |
ナナリー | この力の使い方お手本くらいは見せてやれるよ ! |
リッド | ナナリーの右腕に光が…… ! ? |
ナナリー | いいかい二人とも !オリジンなんとかはこう使うのさ ! ! |
ナナリー | 墜天殺空閃 ! ! |
魔物 | ギャオオオオオ…… ! |
ファラ | すごい…… ! |
リッド | なんて威力だ……。 |
ナナリー | ふぅ……。 |
ファラ | ね ? オリジン魔鏡ってすごいんだよ ! |
リッド | ……確かに、今のオレじゃ幻影種とは戦えねえ。 |
リッド | わかった。そのオリジン魔鏡ってのを使えるようになっといたほうが良さそうだ。 |
ファラ | そうこなくっちゃ ! |
ファラ | リッドもやる気になったみたいだしナナリー先生、改めてよろしくお願いします ! |
リッド | よろしくな、ナナリー先生。 |
ナナリー | 先生はよしとくれ。そんな大したモンじゃないよ。 |
リッド | いやいや、大したもんだったぜ。 |
ファラ | うん、凄かったよね。どうやればあんな力を出せるの ? |
ナナリー | そりゃあ、こう胸がガーッてなったらそれを矢に込めて、ダダーッと……。 |
ファラ | ガーッてなってダダーッ……。 |
リッド | フォッグみたいな感覚派か。こりゃ自分でコツを掴むしかなさそうだ。 |
ナナリー | だから言ったんだよ。先生なんて柄じゃないって。 |
キャラクター | 2話【強き想い2 必殺の大技】 |
ファラ | やっほ~ ! |
山びこ | やっほ~ !……ほ~ ! |
ファラ | ふふっ、リッドもやってみなよ。 |
リッド | 無駄にでかい声なんて出したくねぇよ。 |
ファラ | え~、面白いのに。ま、いっか。それじゃ行こう ! |
リッド | やれやれ……。 |
ナナリー | ファラはいつも元気だね。 |
リッド | 何にでも首を突っ込むからちゃんと見とかねぇとな。 |
リッド | ナナリーも悪かったな、ファラのわがままに付き合わせちまって。 |
ナナリー | あはは、気にしちゃいないよ。ちょうど暇してたところだしね。 |
ナナリー | それに、こうして知り合ったのも何かの縁だろ ?本当はみんな別の世界で暮らしてた……。 |
ナナリー | そんな連中と何かするってのもめったにないことだし、楽しいもんだよ。 |
リッド | そうか。そう言ってくれるならありがたいぜ。 |
リッド | おーい、ファラ !そろそろ休まなくて大丈夫かー ? |
ファラ | 大丈夫、イケる、イケる !ガンドコイケるよ ! |
リッド | ガンドコ ?あいつ、シングがうつってるな。 |
ナナリー | ……二人はいいコンビだね。 |
リッド | な、なんだよ急に。 |
ナナリー | 元気なファラを一歩引いた所からサポートするリッド。いいコンビじゃないか。 |
リッド | ……サポート役は基本貧乏くじだけどな。 |
ナナリー | はは、わかるよ。こっちも似たようなのがいるから。ま、あれは自業自得か……。 |
ファラ | みんな、また魔物だよ ! ! |
魔物 | ガオオォッ ! ! |
リッド | こいつ、さっきの奴に似てるな……幻影種か ! ? |
ファラ | せいっ ! ! |
ナナリー | ファラのパンチ、効いてないみたいだね !ここはあたしが―― |
ファラ | 大丈夫 !わたしに任せて ! ! |
ナナリー | ファラの右手が……。 |
リッド | あいつに任せてやってくれ。これも修行だしな。 |
魔物 | グオオオォン ! ! |
ファラ | 一撃じゃ足りない……なら連撃 ?ううん、崩してもっと強い一撃を ! ! |
ファラ | はあぁぁぁっ ! ! ! |
ナナリー | なんだいあの光は…… ? |
リッド | 治癒功を攻撃に使おうってのか…… ? |
ファラ | いっけえぇぇっ ! ! ! |
魔物 | グ……グオオォォォッ ! ! ! ! |
ナナリー | これが……ファラのオリジン魔鏡技……。 |
リッド | とんでもない大技だったな……。 |
ファラ | やった…… !リッド、見た ? わたしの新技 ! ! |
リッド | ああ、見たぜ。ただ……ちょっとやりすぎたかもな。 |
ファラ | やりすぎ……って ? |
リッド | 山道でそんな大量の水を出したらどうなると思う ? |
ナナリー | ……鉄砲水と土砂崩れかい ! |
リッド | そういうこと !ファラ、しっかり掴まってろ ! |
ファラ | えっ ! ?きゃっ、きゃああぁぁっ ! ! ! ! |
キャラクター | 3話【強き想い3 過去を乗り越えて】 |
リッド | いつつ……。ファラ、ナナリー、大丈夫か ? |
ファラ | う、うん……わたし、また……。 |
ナナリー | 土砂崩れに巻き込まれてこの程度の傷なら運が良かったよ。 |
ファラ | ごめんなさい、わたしのせいで……。 |
ナナリー | ファラ…… ? |
リッド | ……まずは辺りの確認だ。安全を確保しなくちゃな。 |
ナナリー | そうだね……。 |
リッド | 帰り道は落石と土砂で埋まっちまってる。先に進むしかねぇが……。 |
魔物 | グゴゴゴゴ……。 |
リッド | 先にはひときわデカい魔物が眠ってやがる。恐らくこの辺りのヌシだろうな。 |
ナナリー | 寝てるなら横を通り過ぎれば……。 |
リッド | いや、今の土砂崩れで目を覚ましそうだ。他に道はねぇか ? |
ナナリー | ……どこも切り立っているよ。前門のヌシ、後門の土砂崩れだね。 |
リッド | どうやらこいつを倒すしか道はない、か……。 |
ファラ | あの……ごめんね。わたしが考えなしに暴れたから……。 |
リッド | ……気にすんなよ。オレも慣れっこだしな。 |
ナナリー | 相手は幻影種だったんだ。あの大技じゃないと仕留められなかったよ。 |
ナナリー | ファラの判断は間違っちゃいないさ。 |
ファラ | でも、わたし……。 |
ナナリー | ……ねえ、リッド。 |
ナナリー | ファラ、どうしちゃったんだい ?一度失敗したくらいで、あんなにしょげかえって……。 |
リッド | ……まあ、色々あったんだよ。 |
ファラ | わたし……小さい頃にも失敗、しちゃったんだ。 |
ファラ | わたしのわがままで、みんなに迷惑をかけて……。リッドのおかげで変われるって思えたんだけど……。 |
ファラ | やっぱり……変わるって難しいね。わかってるつもりでも、すぐ忘れちゃう。 |
ファラ | わたし、あのときの、子供のまま……。 |
リッド | ファラ、それは―― |
ナナリー | そっか……。普段あんなに明るいあんたも悩んでたんだ。 |
ナナリー | じゃあ、今度はあたしが話すよ。 |
ファラ | ナナリー…… ? |
ナナリー | あたしにはルーっていう弟がいたんだ。 |
ナナリー | けど、あたしは子供で、あまりにも無力で……。弟の病気を治してやれなかった。 |
ナナリー | 薬を手に入れられたら……。あたしが何かできていたら……ずっと後悔してた。 |
ファラ | うん……。わかる、と思う。その気持ち。 |
ナナリー | でも、ファラがリッドと一緒に変われたようにあたしもカイルたちに出会って変われたんだ。 |
ナナリー | 正確には、今も変わろうとしてもがき続けてる感じだけどね、ははっ。 |
ナナリー | 人は変われる。でも、そう簡単なもんでもない。だからさ、お互い頑張っていこう。 |
ナナリー | あたしは、何があってもファラの味方だよ。 |
ファラ | ナナリー…… ! |
リッド | ……話の途中で悪いけどよ。どうやらヌシがお目覚めみたいだぜ。 |
魔物 | グゴ……ゴ ?ンゴ、ゴオオオォォッ ! ! |
ファラ | っ !リッド、危ない ! ! |
リッド | ファラ、お前は真面目すぎなんだよ。目の前の壁を全部乗り超えようとして。 |
ナナリー | ヌシの突進をかわした…… ! |
リッド | 壁があったら、回り道すりゃいいんだよ。それでも行き詰まったんなら…… ! |
リッド | 閃空 ! |
リッド | 雷神衝 ! ! |
魔物 | グギャアアアァァッ ! ! ! ! |
ファラ | リッド…… ! |
リッド | 壁でもなんでも、ぶち破ってやるよ。 |
ファラ | リッド……あの、ありがとね。 |
リッド | ……礼なんかいらねぇよ。 |
リッド | 不安になったら何度でも言ってやる。大丈夫だってな。 |
ナナリー | 今の攻撃で出口が開けたみたいだね。オリジン魔鏡も使えたし、そろそろ帰るかい ? |
ファラ | え、でもせっかく山に来たんだしてっぺんまで……。 |
ファラ | って、ダメだよね。勝手なこと言ったら。 |
リッド | ……はぁ、変なところで遠慮しやがって。ほら、行こうぜ。 |
ファラ | でも、いいの ?わたしのわがままで……。 |
リッド | 巻き込まれんのは今更だ。ほら、イケるイケる、だろ ? |
ナナリー | そうそう、ガンドコイケるってね ! |
ファラ | ……うん。うんっ ! |