キャラクター | 1話【精霊片を求めて】 |
テネブラエ | いやあ、いい天気ですねえ。私個人はもっとどんより暗い空が好みですが精霊片収集にはうってつけの日和でしょう。 |
マルタ | ふふっ、なにそれ。まあ、気持ちいいなっていうのはわかるけど。 |
リンウェル | 精霊装を使えるようになるための旅だもんね。移動もしやすいし、やっぱり晴れてたほうがいいよ ! |
ミトス | …………。 |
リンウェル | えっと……ミトスも来てくれてありがとね。 |
ミトス | そこにいる誰かさんがずっと付きまとってくるから仕方なく来ただけだよ。 |
テネブラエ | おや、名前すら呼んでいただけなくなるとは。私はただ丁寧にお願いをしただけなのですが。 |
ミトス | 脅迫の間違いでしょ。一緒に行かないと一生背後からついて歩くとかブツブツ言い続けて。 |
リンウェル | あ、あはは……。でも、一緒だと心強いよ。 |
テネブラエ | そうでしょう ?やはり頭数は多いほうが安心ですからね。 |
ミトス | ……フン。 |
マルタ | まあ、戦力っていう意味ではミトスがいてくれると安心なのはその通りなんだけど……。 |
リンウェル | 何か心配事があるの ? |
マルタ | うん……ほら、精霊装ってそれぞれ適正のある精霊が決まってるでしょ ? |
リンウェル | えっと、私が氷で、ミトスは闇……マルタは光の精霊だったよね。 |
マルタ | それ !私、本当に光の精霊装で合ってるのかな……。 |
リンウェル | リタたちはそう言ってたけど……マルタは違うと思うの ? |
テネブラエ | もしや、以前クレーメルケイジに閉じ込められたアスカが反応しなかったことを心配なさっているのですか ? |
マルタ | ……うん。 |
リンウェル | クレーメルケイジ ? |
マルタ | うん。もうかなり前のことなんだけど帝国の精霊研究所に光の精霊アスカが捕まってたんだ。 |
マルタ | クレーメルケイジっていう入れ物に閉じ込められてね。そのとき、アスカと相性のいい人がクレーメルケイジに触れると反応があるって聞いたんだけど……。 |
マルタ | 私が触ってもまったく反応がなかったの。 |
テネブラエ | ですから、私たちもマルタ様は光の精霊とは相性が悪いと思い込んでいたんですよね。 |
リンウェル | そうだったんだ……。じゃあ、どうして適正が光だって言われたんだろう ? |
マルタ | うーん……。 |
ミトス | お前が未熟だったってことじゃないの。 |
マルタ | え ? |
ミトス | 相性どころか個人の資質も定まらないような弱い状態で闇のセンチュリオンが背後霊みたいにつきまとってたから影響を受けたんだよ。 |
ミトス | けど、今はお前の力も最低限安定してテネブラエの悪影響を受けなくなったんでしょ。 |
ミトス | 陰湿な闇が晴れたら、本当は光属性に親和性があったってことじゃない ? |
マルタ | な、なるほど !そうだったんだ…… ! |
テネブラエ | 私の高貴な闇がマルタ様に影響を及ぼすとは……いやはや、優れた闇の力が失礼をば致しました。 |
リンウェル | じゃあ、相性のことは心配いらないんだね ! |
マルタ | はー、よかったぁ ! |
マルタ | せっかく精霊片吸引器を持たせてもらったのに私だけ精霊装が使えないんじゃないかってヒヤヒヤしちゃった。 |
ミトス | そんなに心配だったなら、出発前に確認すればいいのに。随分呑気で呆れるね。 |
マルタ | それはそうだけど……なんか聞くのも怖くて。 |
マルタ | でも、ミトスのおかげでスッキリしたよ。本当に来てくれてありがとね。 |
ミトス | ……好きで来たわけじゃないけどね。 |
リンウェル | まあまあ。それじゃあ改めて、精霊装を身に付けるためにじゃんじゃん精霊片を集めよう ! |
マルタ | おー ! |
テネブラエ | 張り切って参りましょう ! |
ミトス | 仕方ない……。さっさと必要なものを集めて帰ろう。 |