プロフィール
恋心に道を誤った、ガジュマの女王と入れ替わったクレア。その儀式に端を発し、世界には破滅の闇が迫る。姿の変わったクレアに苦悩し、強力なフォルスに振り回される弱い自分。ヒューマとガジュマ、2つの種族の対立に苦しむ人々。傷つき迷いながらも立ち向かう“ヒト”の強さを知った彼の瞳に、闇を払う光が宿る。
ミリーナの一言
ヴェイグさんがいつも身に着けている石は、誕生日にクレアさんからもらったものなんですって。「蒼月石」っていう月のように中の光も満ち欠けするという…。\nすっごくロマンチックな石よね。私も、何かそういう身につけられるような素敵な贈り物イクスにできたらいいのにな。
イクスの一言
ヴェイグの三つ編みは、ミュウやルル、クィッキーとかあらゆるモフモフした者たちに大人気なんだ。\n背も高くて、落ち着いてるから、大木みたいで、懐きたくなるのはわかる気がする。\n黒くてモフモフした仲間もいるらしい。ヴェイグよりも大きいって…まさか熊…?
キャラクター | 意外な才能 |
---|---|
スレイ | ねぇ、ヴェイグ。変なこと聞いて良いかな。 |
ヴェイグ | ん ? 変なこと… ? |
スレイ | もしかして、その「氷のフォルス」でアイスキャンディーが作れたりなんかしない… ? |
ヴェイグ | アイスキャンディー…だと ? |
スレイ | ミクリオが同じような力で良く作ってくれるんだ。ヴェイグも出来るのかな、なんて。 |
ヴェイグ | …。 |
スレイ | あっ、気を悪くしたならごめん。 |
ヴェイグ | …いや、なるほど。自分の力を食料に変えるという発想がなくて驚いていた。 |
スレイ | …表情に出ないからヒヤッとしたよ。 |
ヴェイグ | 氷だけに、か ? |
スレイ | |
スレイ | …いきなりそんなこと言うから固まっちゃったよ。…氷だけに ! |
ヴェイグ | ふっ…よし、やってみよう。アイスキャンディーと言わず、こんなのはどうだ ? |
ヴェイグ | ちょうど桃があったな。これを乗せて…あとはミルクでも… |
スレイ | うまい ! これうまいよヴェイグ ! |
ミクリオ | 確かにこれはイケるな。食材それぞれ、食感の邪魔をしていないし、甘さも強くなくて… |
エドナ | まずまずね。今の私のレギュラーには並ぶかもね。 |
スレイ | まさか氷のフォルスに何か味の秘訣があるのか ? |
ヴェイグ | 秘訣…ってほどのもんじゃないが、旅の途中、レシピを手に入れては皆でアレンジしていたんだ。 |
ヴェイグ | なんとなく勘所が分かるというか…失敗作も多かったがな。 |
スレイ | 料理好きが多かったんだね。…ごちそうさま ! また作ってよ ! 今度は他のみんなも呼んでさ ! |
ヴェイグ | あ、ああ。こんなもので良ければ。 |
エドナ | お株を奪われたわね。ミボ。かわいそうに。 |
ミクリオ | おい ! 僕の役目がそれしかないみたいな言い方をするな ! |
キャラクター | 氷と炎 |
クレア | あれは……ヴェイグ ? |
ヴェイグ | ライラ、ちょっといいか ? |
ライラ | あら、ヴェイグさん。なんでしょう ? |
ヴェイグ | オレのフォルスで作った氷を、お前の力でとかすことができるのか、試してくれないか ? |
クレア | ヴェイグ……。 |
ライラ | お安い御用ですわ。 |
ヴェイグ | ……む ! |
ライラ | では、いきます !やっ ! |
ライラ | ……とけましたわ。 |
ヴェイグ | ……ああ。そのようだ。ありがとう、ライラ。 |
ライラ | いえいえ。 |
ヴェイグ | 手間をかけさせた。それじゃあ。 |
ライラ | ええ。 |
クレア | …………。 |
クレア | あの、ライラさん。 |
ライラ | あら、クレアさん。どうかなさいましたか ? |
クレア | ヴェイグがあんな事を頼んだ理由……どうして聞かなかったんですか ? |
ライラ | ……必要なら、ヴェイグさんから話してくれますわ。 |
クレア | ! もしかしてライラさん、ヴェイグにわざと聞かずに……。 |
ヴェイグ | ……オレの悪いクセだったな。 |
ヴェイグ | ライラ。 |
クレア | ヴェイグ ! |
ヴェイグ | ライラ、さっき何故あんなことを頼んだのか、ちゃんと話すべきだったと気付いたんだ。聞いてくれるか ? |
ライラ | わかりました。伺いますわ。 |
ヴェイグ | オレのフォルスで生み出した氷は自然にはとけない。もしオレがフォルスを暴走させてしまったら、そんな氷で仲間を傷つけてしまうかもしれない。 |
ヴェイグ | そうなればライラ……お前のような特別な炎の力を操る仲間の力が頼りになるんだ。 |
ヴェイグ | だから、もしもその時が来たら、力を貸してくれないか ? |
ライラ | ……ヴェイグさん。あなたはご自身のその力で苦しい想いを味わったのですね。 |
ヴェイグ | ……ああ。 |
ライラ | 私でよければ、いくらでも力をお貸ししますわ。けど……。 |
ライラ | きっともう、『もしもの時』なんて来ないと思います。ですよね、クレアさん ? |
クレア | はい。私もそう思います。だって……。 |
ライラ | ふふ。言わぬが花、ですわ♪ クレアさん。 |
クレア | わかりました。ふふ。 |
ヴェイグ | ……自分一人で抱え込まずに仲間を頼る事ができるようになったからか ? |
ライラ | まぁ ! ご自身で言ってしまうなんて !ヴェイグさん、個性的な方ですわね。 |
ヴェイグ | ……その言葉、そっくりそのまま返させてもらおう。 |
キャラクター | 「今」から「未来」へ |
クレア | えっ、本当 ?わぁ、嬉しい…… ! |
ヒルダ | あくまでも今回の結果では、だけどね。でも、思いきってやってみてもいいと思うわ。 |
クレア | ええ、そうするわ。ありがとう、ヒルダさん。 |
ヴェイグ | 何をしているんだ、二人とも。ずいぶん楽しそうだが。 |
クレア | ヒルダさんに占いをしてもらったの。新しいものを手に入れると素敵な出会いがあるでしょう、って。 |
クレア | ちょうど新しい食器を買おうと思っていたし今度市場に行ってみようかしら。 |
ヴェイグ | 嬉しそうだな。 |
ヒルダ | これだけ喜んでもらえると占い甲斐があるわ。 |
クレア | ええ。いい結果が出ると色々なことに挑戦しようって思えるし……。 |
クレア | 悪い結果だったとしても、負けないで頑張ろうって気持ちになれるの。 |
ヒルダ | 占いをする側としても、そうやって受け取ってもらえると嬉しいわね。 |
クレア | そうだ、ヴェイグも占ってもらったら ? |
ヴェイグ | オレも ? |
ヒルダ | そうね。ちょうど道具を出しているしもしも興味があるなら、どう ? |
ヴェイグ | ……占いを楽しいと思う気持ちもその結果を前向きに受け止める理由も、よくわかる。 |
ヴェイグ | だが、オレはやめておこう。 |
ヒルダ | 占いはあまり信じないほう ? |
ヴェイグ | いや、信じる信じないということではない。 |
ヴェイグ | オレたちは、色々な縁があってここに来た。それがよかったのか悪かったのかは、わからない。こだわる必要はないとは思うが。 |
ヴェイグ | ただ、多くの人と出会い、経験をつんだことで得るものが多くあったのも事実だ。 |
ヴェイグ | だからオレは、未来のことよりも『今』を大切に生きていきたいと思っている。そうすることが、望む未来にも繋がるだろうから。 |
ヒルダ | そうね。自分が変われば未来は変えられる――占いは生きる上での道しるべでしかないもの。 |
ヴェイグ | ……占いを否定するつもりではないんだが。 |
ヒルダ | わかっているわ。別に、嫌な気持ちにはなっていないから。 |
ヒルダ | そうやって『今』を大切にしながらも前を向き続ける、ということ……悪くないんじゃない。 |
クレア | 今、この場所で未来を信じて生きていくのね。私もとてもステキだと思うわ。 |
ヴェイグ | ……未来があると、信じられるようになった。そのこと自体が幸せなことかもしれないな。 |
ヒルダ | そうね。昔はこんな気持ちになれるなんて想像したこともなかったもの。でも……これも、必然だったのかもしれないわ。 |
ヒルダ | こうやって他愛のない話を出来ること自体が奇跡のようなものね。 |
ヴェイグ | ああ。だからオレは、未来を楽しみにしていたい。きっと、明日もいい日だと言えるはずだ。 |