プロフィール
世界の均衡を崩す“黒匣”という技術を生み出した人間に課せられた“オリジンの審判”。審判の結末は、人間の破滅か進化か――。\n人間を代表する一族として選ばれた、クルスニク一族。2000年もの月日が流れ、審判の期限が迫る中、その一族の末裔たる彼の選択に、世界と一人の少女の運命が託される。
ミリーナの一言
エルの帽子やリュックもパパのセレクトなんですって。\nあの髪型もパパに結ってもらってたそうよ。可愛いわよね。パパとの約束を守るため、あんなに小さいのに知らない国にまで飛び出して…。健気だけど、それもパパにたくさんの愛情をもらったからだと思うわ。\n今はルドガーがパパ代わり兼アイボーだけど、いつかパパに会えるといいわね。
イクスの一言
ルドガーは双剣、双銃、ハンマーと、多彩な武器で戦えるんだ。\nユリウスさんも相当強くて博識だし、クランスピア社で働くってよほど優秀じゃないと難しいみたいだ。きっと社員になれるのは栄誉なことなんだろうな。\nえっ ! ? ルドガーは採用試験に落ちた ? …いや、でも後から実力を認められたならやっぱりすごいよ。
キャラクター | 金銭感覚 |
---|---|
ルーク | はぁ ! ? 借金 ! ? 2000万ガルドの ! ? |
ルドガー | お、おいルーク声が大きいって…。 |
ロイド | えっ ! ?ルドガーって借金抱えてるのか ! ? |
ミクリオ | 意外だな。借金というのは、お金を借りているということだろう。 |
ルドガー | うっ、みんなに聞かれてしまった…。 |
ロイド | それにしても2000万って…。そんな借金、何をしたらできるんだ ! ? |
ミリーナ | 助けてあげたいけど、お金の問題となると難しいわね…。お城から経費として出してくれないかしら。 |
ロイド | そういえばルークって貴族なんだろ ? ポケットマネーとかで一時的に立て替えてやれないのか ? |
ルーク | うーん。母上に頼めばどうにかしてくれると思うけどこの世界には母上がいないしなぁ…。 |
ロイド | そうか。こっちの世界にいる限り元の世界で金持ちでも関係ないもんな。 |
ロイド | 俺の仲間にも貴族がいたからそいつらに頼めば…って思ったけど 結局意味がないのか…。 |
ルーク | ああ。それに俺、旅に出るまで金を払って買い物するってこともなかったからさ。 |
ルーク | どうやって稼げばいいのかもピンときてないから役立つ助言ができそうにないよ。 |
ミクリオ | 話の次元が飛びすぎてついていけないぞ… |
ルドガー | お金を払う感覚がない、ってのはまたすごい境遇だな…。 |
ミクリオ | スレイと僕も山の上で暮らしてたからそこに関しては大して変わらないかも知れないな。 |
ルドガー | お金と無縁の生活か。俺のいた世界じゃ、何をするのにもお金が必要だから…。その感覚はうらやましいな。 |
ミリーナ | でも借金は元の世界での話なんでしょう ? だったら今のところは気にしなくても大丈夫よ。 |
ミリーナ | この世界でまで借金取りが来るってことはないと思うけれど、もし何かあればいつでも言ってね。 |
ロイド | もしこっちで借金取りが来たら俺もエージェントってのになって借金返すのを手伝うぜ ! |
ロイド | ほら ! 同じ二刀流だし ! |
ルドガー | 二刀流だけじゃ難しいな。二丁拳銃とハンマー、合わせて最低五刀流はないと ! |
ロイド | えー ! そんないっぺんに持てねぇよ ! ? |
ルドガー | 冗談だよ。でもありがとう。気持ちはうれしいよ。 |
ルドガー | そういえば、どの世界も通貨の単位は「ガルド」なんだな。 |
ルドガー | おかげでこの世界でもつい借金のことを思い出して心臓によくないよ…。 |
キャラクター | 家庭の知恵 |
ルドガー | 鉄板は熱いから、気を付けて。火傷しないように。 |
シャーリィ | はい…… !そーっと、ですね。 |
ベルベット | 何やってんの、あんた達。 |
シャーリィ | あ、ベルベットさん。ちょうど焼き上がったところなんです !味見しませんか ? |
ベルベット | ありがとう。これは、キッシュ……じゃないわね。 |
ルドガー | ああ、ごはんとして食べられるケーキだ。ベルベットのキッシュをアレンジしたんだ。 |
シャーリィ | はふはふ……。うん、おいしい !これならお兄ちゃんも喜んでくれると思います ! |
ベルベット | 教えてもないのにいつのまにキッシュを覚えたのよ……。 |
ベルベット | ……あっ、このドライトマト、非常食にとっておいたやつじゃない ? |
ルドガー | いっ ! ? そう、だったのか。ごめん……。 |
ベルベット | しかもいいバターたっぷり使ってるわね ?もっと安いのでいいじゃない。 |
ベルベット | ルドガー……。 |
シャーリィ | ま、待ってください、ベルベットさん !わたしがルドガーさんに料理作りたいってお願いしたんです ! |
ベルベット | そうなの ?でもシャーリィ、それとこれとは話が別。 |
ベルベット | 凝り過ぎて高級食材ばっかり使うなんて。これだから男ってのは……。 |
ルドガー | 悪かったよ、ベルベット。 |
ベルベット | まぁ、いいわ。シャーリィもセネルのために奮発したんでしょ。あたしも野暮だったわ。 |
ルドガー | 俺……ベルベットに弟子入りしてもいいかな。 |
シャーリィ | えっ。ルドガーさん、十分料理上手なのに。 |
ルドガー | 俺、早くに母を亡くしたし、兄さんも家事できなくて料理も掃除も、何もかもほとんど独学で……。 |
ルドガー | だからベルベットの生きた家庭の知恵を学びたいんだ。 |
ベルベット | ……そんなこと言われちゃ、断る訳にはいかないじゃない。 |
ベルベット | あたしも教えるのはうまくないわ。今までみたいに、見て覚えるっていうなら好きにしなさい。 |
ルドガー | ありがとう、ベルベット。皿洗いからごみの捨て方まで、一挙手一投足逃さず観察させてもらうよ。 |
ベルベット | なんかやりにくいわね……。 |
シャーリィ | わたしも、弟子入りしていいですか ?いろいろ質問しちゃうかもですけど……。 |
ベルベット | いいわよ。この際、一人も二人も一緒だしね。 |
ルドガー | じゃあ、早速、後片付けを見せてくれるか ? |
ベルベット | はいはい。まずは流しに……。んっ ! ? |
二人 | …………。 |
ベルベット | まさか、あんた達、あたしに片付け押し付ける気じゃ……。 |
ルドガー | そんなはずないだろ。ほら、手を出したらやり方わからなくなるし。 |
シャーリィ | しっかり勉強します ! |
ベルベット | はめられた…… ?いや、まさか、天然……。 |
キャラクター | 保護者として |
ルドガー | くそ……っ !どこに行ったんだ、エルのやつ ! |
ユリウス | ルドガー、こっちは手がかりなしだ。 |
ルドガー | ありがとう、兄さん。こっちも駄目だった。 |
ユリウス | となると、次に可能性が高いのは ? |
ルドガー | 向こうの広場でもよく遊んでいたと思う。行ってみよう ! |
ユリウス | わかった。このあたりはまだ不慣れでな。案内は任せるぞ。 |
ルドガー | もちろん !って……なんだか変な感じだな。兄さんに頼られるのって。 |
ユリウス | ここではお前の方が先輩なんだから当然だろ。 |
ルドガー | それは、そうなんだけど……。…… ! ! |
ユリウス | ……誰かと一緒だ。 |
ゼロス | ね~、エルちゃん。そろそろ帰ったほうがよくない ?さすがにルドガーたちが心配してると思うんだけど。 |
エル | まだだめ。あっちのお店も見ないと !これはトクベツなサクセンなんだからね。 |
ルドガー | ――兄さん ! |
ユリウス | いくぞ、ルドガー ! |
二人 | はああああっ ! |
ゼロス | わー ! ?いきなり骸殻化するのはナシでしょーよ ! ? |
エル | だめーっ ! |
ルドガー | ん…… ! ?なんだ、ゼロスじゃないか。 |
ユリウス | 紛らわしい。どこぞの誘拐犯かと思ったぞ。 |
ゼロス | 今、二人とも本気だったよな ! ?マジで俺さまの命狙ってたよな ! ?ちょっともう、勘弁してくれよ~。 |
ルドガー | 驚かせてすまない。だが、随分捜したんだぞ……エル。こんなところで何をしてたんだ ? |
エル | あのね……ルドガーとユリウスにいつもありがとうのプレゼントを買いに来たの。ゼロスをヨージンボーにして。 |
ユリウス | そうだったのか。……ありがとう、エル。それにゼロスも。少々過保護だったかな ? |
ルドガー | 気持ちは嬉しいけど……黙っていなくなるのはよくないぞ、エル。俺も兄さんもすごく心配したんだ。 |
エル | ごめんなさい……。 |
ルドガー | これからは気を付けるんだぞ。さあ、みんなで帰ろう。プレゼント、楽しみにしてるよ。 |
エル | ……うん ! 期待していいよ。すっごいんだから ! |
ユリウス | ……。あいつはちゃんと『保護者』なんだな。 |
ゼロス | おやおや。ユリウスってば、急にしんみりしちゃって。弟の成長が眩しい感じ ? |
ユリウス | ああ……改めて、立派になったと思ってね。俺ももっと、あいつを見習わないといけないな。この場所で、『家族』を守り続けていくために……。 |
キャラクター | その時が来るまで |
ルドガー | エル、もうすぐケリュケイオンが出発する時間だ。そろそろアジトに戻るぞ。 |
ヴィクトル | 静かに。 |
ルドガー | ヴィクトルさん ? |
エル | すぅ……すぅ……。 |
ヴィクトル | エルは眠ってしまった。どうやらたくさん話して疲れたようだな。 |
ルドガー | ここに来るのも久しぶりですからね。パパに話したいことがたくさんあるって楽しみにしてました。 |
ヴィクトル | そうか……。 |
ルドガー | …………一緒にいたいんじゃないですか ? |
ヴィクトル | 愚問だな。 |
ルドガー | じゃあ、どうして……。 |
ヴィクトル | ケリュケイオンは各地を飛び回り危険な任務にあたることも多い。エルを巻き込むわけにはいかないからだ。 |
ルドガー | ……アジトに来るつもりもないんですか ? |
ヴィクトル | 救世軍には助けられた恩もある。まだ借りを返しきれたとは言えない。借りたものは返さないとな。 |
ルドガー | そ、それは……確かに。借金でもなんでも、踏み倒しはよくないですね。 |
ヴィクトル | ふ、さすがに身に染みてわかっているようだ。 |
ルドガー | えっ ? |
ヴィクトル | いや、なんでもない。エルは諸々が片付いたら迎えにいく。いつまでも寂しい思いをさせるつもりはない。 |
ヴィクトル | それに私は君たちを……君を信頼しているんだ、ルドガー君。最高の『アイボー』なのだろうからな。 |
ルドガー | ……ヴィクトルさん。 |
エル | ……パパ……ルドガー、が……おやつを、ふふ………。 |
ルドガー | ずいぶん楽しそうな夢を見てるみたいだな。 |
ヴィクトル | 起こさないように運んでくれるか。エルのこと、頼んだぞ。 |
ルドガー | ……はい ! |