プロフィール
幼き日に課せられた軍の任務、その時に彼は初めて人の優しさに触れた。想いを寄せた彼女が残したたった一人の家族、シャーリィを護る約束のため偽りの兄妹を演じる。過去を隠し自責の念を抱え続け振るう拳、向けられる好意、様々な葛藤を乗り越え決意する。大切なものをこの拳で護ることを、自分の意思で。
ミリーナの一言
セネルが朝になってもなかなか起きてこないから起こしにいったんだけど、床の上で寝ていたの…。それも扉の入口に。ベッドで寝ていた跡はあったから転がってきたのかしら。それでも目が覚めないなんて、寝相や寝起きに関しては、ある意味スタンさんやカイル以上の強者かもしれないわ。
イクスの一言
セネルって普通の船の操縦ができる以外にも、潜水艦の操縦までできるらしいんだ。話を聞いていると、漁師だった俺より海に対する知識があるのかもしれない。きっと漁師になっても余裕で生活できるんじゃないかな。海を護る仕事、マリントルーパーか…。なんか格好良いよなぁ !
キャラクター | 船上のロマン |
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アイゼン | マリントルーパーか。海賊とはワケが違うようだな。 |
セネル | そっちこそ海で悪さしてたんだって ?世界が同じなら、拳を交えてたのかもな。 |
アイゼン | フッ。お互い譲れん物があるということか。 |
セネル | でも、それも遺跡船で暮らすようになってからは無縁の話だけどな。 |
リフィル | 遺跡船だと… ! ?なんだその夢のような単語は !もっと詳しく聞かせろ ! |
セネル | 俺がしばらく厄介になってた島ぐらいの大きさの船だよ。 |
セネル | それよりこの人、急にどうしちまったんだ… ? |
アイゼン | 「遺跡」と聞くといてもたってもいられないようだ。 |
アイゼン | まあ遺跡に眠る太古のロマンは俺にも分からんでもないが。 |
セネル | ああ…専門分野になるとうるさくなるのってどこにでもいるんだな。 |
アイゼン | しかし島ほど大きい船か…空飛ぶ島がある世界の話も聞いたが、常識で推し量れんことはまだあるもんだな。 |
リフィル | ――ふむ。船ということは海に浮いているということか…。 |
リフィル | 古代の海洋都市の一部――いや移民船か ?いや、待てよ。遺跡として風化してもなお船の機能が残っているということは……。 |
セネル | お前、本当にうるさいな…。 |
リフィル | 何だと ! ?遺跡で暮らしておきながらその成り立ちに興味がないというのか ! ? |
セネル | 忙しい奴だな…。 |
アイゼン | 普段はもっと凛とした教師なんだが…。 |
アイゼン | あまり逆なでするなよ。蹴りが飛んでくるらしいからな。 |
セネル | 暴力振るうのまでウィルと一緒なのかよ…。 |
キャラクター | お節介 |
セネル | くそ、逃げられたか…… !どっちに行った…… ? |
? ? ? | おっと、イケメンマリントルーパーくんじゃねーか。どうしたんだ、随分焦ってるみたいだけど。 |
セネル | マークとシンク ! ?どうしてここに……。 |
マーク | ん ? ちょっと――……。 |
シンク | マーク、口が軽いのはどうかと思うけどね。こいつらは別に味方じゃない。 |
マーク | 今のところ敵でもねぇだろうよ。セネル、だったか ? 悪いな、不愉快にさせて。 |
マーク | シンクに口止めされちまったからこっちの事情はいったん置いとくけどあんたは何してたんだ ? |
セネル | あ、ああ。妙な騎士が盗みを働いているって噂を聞いたんだ。さっき、その現場を見掛けて……。 |
シンク | 逃げられたの ?トロいね。 |
セネル | うっ……。 |
マーク | シンク……。またクラトスに叱られるぜ ?にしても……盗みを働く騎士、ねぇ……。 |
マーク | なぁ、セネル。ちょっと協力しないか ? |
セネル | 協力 ? |
マーク | 実は俺の部下も何人か持ち物を盗まれたらしくてな。犯人を捜してるんだよ。 |
シンク | 結局教えるんだね。馬鹿じゃないの。 |
マーク | 何だよ、人手があった方がいいだろ ?馬鹿だって言うなら、使えるものを使わない奴こそ馬鹿なんじゃねぇの ? |
シンク | ……はぁ、もういいよ。このパンオタクを適当に利用すればいいんだろ。 |
セネル | はは……。 |
シンク | ――何 ? 間抜け面さらして笑い出して。 |
セネル | ああ、悪い。ちょっと俺の仲間に似てるなって思ってさ。素直じゃないところが。 |
シンク | ……フン。似てるって言葉には反吐が出るね。 |
セネル | 気を悪くしたならごめん。でも助かるよ。街の人たちも困ってるんだ。 |
マーク | 善人だねぇ。誰かに頼まれでもしたのか ? |
セネル | いや、自主的にだな。 |
セネル | ウェルテスで保安官をやってたせいか、街の誰かが困っているのは放っておけないんだ。 |
シンク | それで自分の正義感を満たして気持ちよくなってるんだね。お節介焼きゴクロウサマ。 |
マーク | シンク。お前、それは言い過ぎだぞ。 |
シンク | ……うるさいな。ハンセイしてまーす。――これでいい ? |
シンク | それよりさっさと捜すよ、その盗人騎士ってのをさ。 |
セネル | お節介、か。 |
セネル | しない後悔よりは、する後悔の方がいい。お節介くらいなのがいいこともあるさ。 |
マーク | あんたも色々訳ありみたいだな。 |
セネル | お前ほどじゃないと思うけどな。 |
マーク | はは、そうきたか ! |
マーク | それじゃ、そのお節介の協力させてもらうぜ。よろしくな、セネル。 |
セネル | ああ ! |
キャラクター | 守りたいものはただ一つ |
セネル | だから話を聞けって……幻竜拳 ! |
ワルター | 話を聞けだと ? 大体貴様がついていながらメルネスをあんな目に―― ! |
セネル | ああ、それは間違いなく俺が悪い。だが今その話はしていないだろっ !――はああああっ ! |
セネル | はあっ……はあっ……。落ち着け、ワルター。これからもシャーリィを守り続けるために新しい技の開発に協力するって話だったろ。 |
ワルター | やはり貴様の力など必要ない。俺は一人で充分だ !――フレイムカッター ! |
セネル | ―― ! ! 危ないっ ! ! |
二人 | きゃああっ ! |
ワルター | メルネス…… ! |
シャーリィ | お兄ちゃん…… !庇ってくれてありがとう。 |
レイア | びっくりしたなぁ、もう。大丈夫、セネル ? |
セネル | ああ。二人も怪我はなさそうだな。それより、どうしてここに ? |
シャーリィ | 遅いから迎えに来たんだよ。そしたらお兄ちゃんとワルターさんが喧嘩してて……。 |
レイア | こっちはもう準備できてるよ。あとはワルターを連れてくるだけ。 |
ワルター | 俺を…… ? 何の話だ ? |
シャーリィ | 実はこの世界でできた友達をワルターさんにも紹介したくって……お茶会に呼んでほしいってお兄ちゃんにお願いしたの。 |
ワルター | ……断る。慣れ合うつもりは――! !セネル ! ! メルネスの後ろ ! |
セネル | 魔物か ! ? 伏せろ、シャーリィ ! |
二人 | うおおおおぉぉぉぉぉ ! ! ! ! |
ワルター | ……倒したか。 |
レイア | すごい、 二人とも息ぴったり !それが訓練してたっていう技 ? |
シャーリィ | 完成してたんだね。二人とも、助けてくれてありがとう ! |
ワルター | …………。 |
セネル | ……なあ、ワルター。シャーリィにたくさん友達ができたみたいでさ。お前に紹介したいって前から楽しみにしてたんだ。 |
セネル | お前だってシャーリィには笑顔でいてほしいだろ。もし来なかったら悲しませることになるんだぞ ? |
ワルター | ふん……。 |
レイア | それじゃ、戻ろっか !お留守番を頼んだカナたちが待ちくたびれちゃう。 |
シャーリィ | そうだね ! お兄ちゃん、ワルターさん、行こう ? |
セネル | ああ。っと、その前にワルター。二人に言うことがあるだろ。 |
ワルター | さっきは危ない目に合わせてすまない。……俺は用があるから先に行く。茶会とやらには……顔を出す。 |
シャーリィ | …… ! ううん、気にしないで。待ってるね、ワルターさん ! |
シャーリィ | ……ありがとう、お兄ちゃん ♪ |
セネル | ああ。何事もなかったように仲良くとはいかないが……こういうのも、悪くないな。 |