プロフィール
一族を滅ぼされた少年は、復讐を誓い、仇のファブレ家に潜り込む。しかし、跡取りのルークが誘拐され、戻って来たときから、決心は揺らぎはじめる。前を向いて不器用に歩き出した、ルークの行く末を見届けてからでも遅くはないのかもしれない。復讐なんて無意味。そう笑い飛ばす未来に賭けて、彼はルークの傍に最後までいると誓う。
ミリーナの一言
ガイさんは、とっても優しくて、家事も進んでお手伝いしてくれるの。優雅でどことなく気品もあるし、女性を褒めるのも上手だし…レディファーストってやつが身についているのね。きっと女性にモテモテだと思うわ。あ、誤解しないでね。私は違うわよ ?…って、ガイさん、ショックを受けないでください !
イクスの一言
ルークは怒るだろうけど、ルークって、ガイさんといると、ちょっと子供っぽくなるような気がする。あ、もちろんいい意味で。ガイさんがいるから、ルークは前に向いていけるんだなって話したら、ガイさんは「違う、逆だぜ」って言うんだ。どういう意味かな…。親友や兄弟以上の絆があるんだろうな。
キャラクター | わがままじゃない |
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ユーリ | ルーク。オレに似てるとかいうガイって奴が 具現化されてたんだって ? |
ルーク | そうなんだ ! 紹介するよ。 ガイー ! ちょっとこっちに来てくれよ ! |
ガイ | どうした、ルーク ? |
ユーリ | ! ? |
ルーク | こいつが俺の幼なじみのガイ。 よく一緒に剣舞とかやってたんだ――って あれ?ユーリ、どうかしたか ? |
ユーリ | いや、お前、これはオレに似てるっていうより どう考えても―― |
ユーリ | いや、まぁ、世界には自分に似てる奴が 三人はいるっていうしな。異世界まで 数に入れれば、大して珍しくもないのか ? |
ガイ | ははっ ! なんだよそれ。 俺に似てる奴を知ってるみたいだな。 |
ガイ | 俺はガイ。ルークが色々と 面倒をかけてたみたいだな。すまなかった。 |
ユーリ | ユーリだ、よろしくな。それにしたって どうしてガイが謝るんだ ? そうやって わがままな坊やを甘やかすのはよくないな。 |
ガイ | 耳が痛いな。昔からの癖で どうもルークには甘くなっちまうんだ。 気をつけるよ。 |
ルーク | はぁ ! ? 俺のどこがわがままだって言うんだよ。 |
ユーリ | 人の迷惑も顧みないで、ところ構わず 剣術の稽古を頼んでくるのは わがままじゃないってか ? |
ガイ | それにさっき食堂で、ロイドにサラダの ニンジンとトマトを交換してもらっただろ ! そういうのが駄目だって言ってるんだ。 |
ユーリ | おい、ガイ。見てたなら止めたらどうだ。 そういうのが甘いっていうんじゃないのか ? |
ルーク | へへ、怒られたな。 |
ユーリ・ガイ | 調子に乗るな ! |
ルーク | やべぇ…。うるさいのがまた増えた…。 |
キャラクター | 痴情のもつれ |
マリアン | あ、ガイさん。そのティーカップは奥の棚にお願いします。 |
ガイ | 了解――っと。これで、大体片付いたかな ? |
マリアン | はい、おかげさまで助かりました。 |
ガイ | はは ! これぐらいならお安いご用だよ。君の細腕であれだけの荷物を移動させるのは骨が折れただろう ? お役に立てて光栄さ。 |
マリアン | ふふ、ガイさんは優しいんですね。 |
ガイ | そんなことはないよ。単にこういう仕事に慣れてるってだけさ。元々ルークのところの使用人だしね。 |
ガイ | マリアンも同じような立場だろ ?何だか親しみが湧くよ。 |
マリアン | ……え。ああ……ええ……。そうですね。 |
ガイ | ……どうしたんだ ? 何か悩みでもあるのか ? |
マリアン | ……いえ。私は……ガイさんとは……違うんです。私は……。 |
ガイ | ………………。 |
マリアン | あ、すみません。何でもないんです。忘れて下さい。そろそろリオン様にお茶を用意しないと……。 |
ガイ | ……マリアン。ほら、涙を拭いて。目が赤いとリオンに心配されるぜ。 |
マリアン | あ、す、すみません……。 |
ガイ | 俺も……ルークにとっていい使用人だったとは言えないぜ。 |
ガイ | いや、むしろ使用人としては下の下。クズ同然だった。でも俺はルークのことを親友だと思ってるし一番の理解者でありたいと思ってる。 |
ガイ | マリアンもそうだろ ? その気持ちに嘘がないなら今はそれでいいんじゃないか ? |
マリアン | ……はい。ありがとうございます。 |
リオン | マリアン。今日のおやつだが―― |
リオン | おい、貴様 ! マリアンに何をした ! ? |
マリアン | リオン様 ! ち、違うんです ! |
リオン | 女が苦手だと言うから、マリアンの周りをうろついても見逃してやっていたが、やはり本性はただのスケベ大魔王という訳か ! |
ガイ | 誤解だ ! ! それもこれも全部 ! !俺はただマリアンを―― |
リオン | 気安くマリアンの名を呼ぶな ! |
ガイ | じゃあなんて呼べばいいんだよ ! |
ルーク | お、何もめてるんだ ? |
ルーク | ……何だ。また女泣かせてるのかよ。あーあ、持てる男はつらいねー。 |
リオン | 貴様 ! 殺してやる ! ! |
ガイ | ルークっ ! 話をややこしくするなーっ ! |
キャラクター | 守るべき者のため |
ガイ | はぁぁっ ! |
キサラ | ふっ ! なかなか良い太刀筋だが……これはどうだっ ! ? |
ガイ | く……っ ! |
キサラ | そうだ。防御から攻撃への転換先ほど教えたことが身についてきているな。よし、いったん休憩にしよう。 |
ガイ | ああ、ありがとう。しかしさすがの防御力だな。今日は手合わせを引き受けてくれて嬉しいよ。 |
キサラ | こちらこそ。腕がなまっては困るからな。毎日でも手合わせしたいくらいだ。 |
キサラ | ……ガイ。少し気になったんだが……私はあまり近寄らない方がいいか ? |
ガイ | そんなことは……っ。どうしてそう思ったんだ ? |
キサラ | 手合わせに入る前、防御の型を教えただろう ?その際、体が強張っていたからな。不躾に距離を詰めたことを謝りたくて。 |
ガイ | あー……いや、違うんだ ! 気を遣わせてすまない。昔から女性に近づくとこうなってな。戦闘中とかは問題ないんだが……。 |
キサラ | そうだったのか。しかし、いくつかの戦法は近づかないと教えにくくてな。 |
キサラ | かといってガイに無理をさせるわけにもいかない。 |
ガイ | だよな、やっぱり諦め―― |
キサラ | なので、私のことは樹か柱か何かだと思え。 |
ガイ | 樹…… ?柱…… ? |
キサラ | ひとまず訓練の間は、自分をごまかしてみてはどうだという話だ。 |
キサラ | 私から戦法を学びたいという気持ちの裏には誰かを守りたいという意思があるのだろう ?違うか ? |
ガイ | いや、違わない。大切な奴をこれからも守るために俺はもっと強くなりたいんだ。 |
キサラ | ならば話は早い。戦闘時は問題ないとはいえ女性への動揺は、隙に繋がる。護衛対象がそばにいるときは性別を意識するな。 |
ガイ | 全部樹か柱。そう意識を書き換えるんだな。 |
キサラ | その通りだ。ほら、見えてきたか ?私は樹だ。 |
ガイ | キサラは樹、ただの樹……。くく……っ。 |
キサラ | こら、笑うな。何がおかしいんだ。 |
ガイ | いや、すまん。キサラっていいな。こんな綺麗な樹や柱、そうそうないだろ ? |
キサラ | ……まったく。意識の書き換えがうまくいってないようだな。もう少し訓練を続けるぞ。 |
ガイ | はい、師匠。……師匠に護衛される奴は安心だろうな。 |
キサラ | どうだかな。安心しすぎて、あれ以上気を抜かれても困るのだが……。 |
キサラ | それでも私は大切な者を守るために在る。その点、我々は同志だろう ? ガイ。訓練ならいつでも付き合うぞ。 |
ガイ | ああ、同志だ。心強いよ。これからもよろしく頼む。 |