プロフィール
必ず、父と母の仇を討つ。異端審問官に両親を殺され村を飛び出したときにそう誓った。しかし頼もしい仲間と共に先へと進むも、カイウスの正体やロミーの口車、過酷な現実に少女の心は翻弄される。そんな時に支えてくれたのは、恐がりでいつも自分の後ろについてきたはずの幼馴染みだった。いま彼は自分の前にいる。少し大きくなった背中に励まされ少女は世界を救う戦いに向かう。
ミリーナの一言
ルビアはお掃除やお片付けが苦手みたい。油断していると部屋が散らかっちゃうこともあるんですって。カイウスの前ではお姉さんっぽく振る舞っているけど一人になると気が抜けちゃうからかしら。知れば知るほどルビアは可愛いわね。
イクスの一言
ルビアがゼロスのことを「お兄様」って呼んでてビックリしたよ。年頃の女の子は年上の男性に憧れるってやつかな。本に書いてあったし。けどミリーナはそういうこと全然なかったんだよな……女心は難しい。
キャラクター | 大声 |
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カイウス | ……あれ。どこに行ったんだ。 |
ルビア | カイウス、どうかしたの ?さっきからキョロキョロして。 |
カイウス | モフモフ族のキュッポたちが見当たらないんだ。ご飯をあげに来たんだけどさ……。はぁ、どこ行ったんだろう。 |
ルビア | 何落ち込んでるのよ。もう、仕方ないから捜すの手伝ってあげる。 |
ルビア | |
カイウス | さすがに呼びかけだけで出てくるわけ―― |
ピッポ | ご飯キュ ! |
ポッポ | お腹空いたキュ! |
キュッポ | 食べたいキュ ! |
カイウス | す、すげぇ。本当に出てきた……。ゼランさんのときといいすごいな、ルビア。 |
ルビア | ふふっ。どんなものよ ! |
カイウス | 声がデカくてうるさいときもあるけどこういうときは助かるよ。 |
ルビア | ちょっと。うるさいって何よ。 |
カイウス | なんで怒ってるんだよ。村の人たちにも言われてたしただの事実だろ。 |
ルビア | ただの事実って……。お化けに怯えたときぐらいしか大声がでないカイウスに言われたくないわ ! |
カイウス | なんだよ !わざわざ昔のこと言うなよな ! |
ルビア | 先に言ってきたのはカイウスじゃない ! |
ピッポ | この口喧嘩……いつまで続くキュ ? |
ポッポ | お腹空いたキュ……。 |
キュッポ | 夫婦げんかは犬もキュッポたちも食わないキュ……。 |
二人 | ふ、夫婦じゃない ! ! |
キャラクター | 克服 |
ルビア | うぅ、なんだか風が強いわね……。ヒルダ、帽子が飛ばされないよう気をつけて―― |
ヒルダ | ―― ! |
ルビア | ……あっ。 |
ヒルダ | …………。 |
ルビア | ご、ごめんなさい……あたし……。 |
ヒルダ | 本物のツノよ。自分で折ったけど。驚かせてしまったわね。 |
ルビア | ううん、そんなこと……。 |
ヒルダ | 大丈夫よ。ヒューマとガジュマのハーフである私はそういう反応も慣れているから。 |
ルビア | 待ってヒルダ。本当に少し驚いただけ。そりゃあ……昔のあたしだったらもっと複雑だったかもだけど……。 |
ヒルダ | ……そっちも種族の違いによる差別や偏見があったの ? |
ルビア | ……うん。だからずっと幼馴染みだったカイウスがヒトとレイモーンの民のハーフだってわかったとき、すごく動揺したんだ。 |
ルビア | もちろんあたしだけじゃなくてカイウス自身も戸惑ってた……。 |
ルビア | けど、旅で色々な経験をして思ったの。カイウスの出自がどんなものであってもカイウスはあたしの幼馴染みだって。 |
ヒルダ | ……そう。 |
ルビア | だからヒルダが何者であってもあたしにとってヒルダはヒルダ。何も変わらないわ。 |
ヒルダ | …………ありがとう。 |
ヒルダ | けど、私の正体が小さな女の子が好物の悪魔だったら ? |
ルビア | え、えぇ ! ? そうだったの ! ? |
ヒルダ | 冗談よ。 |
ルビア | もう ! ヒルダの冗談はわかりにくいんだからやめてよ ! |
ヒルダ | ふふっ。 |
キャラクター | 思い出を閉じ込めて |
ルビア | わぁ…… ! アーリア、どうしたのその花束。誰かにもらったの ? |
アーリア | いいえ、これはさっき市場で買ったものなの。そろそろ処分してしまうと言っていたから……。 |
ルビア | え ? 処分って、捨てちゃうってこと ? |
アーリア | ええ。もったいないし、残念ではあるけれど……もうすぐ枯れてしまうとなると、どうしてもね……。 |
ルビア | ああ……そうよね。プレゼントされた側としては、一日でも長く眺められたほうが嬉しいもの。 |
アーリア | だから、わたしが買ってきたの。ドライフラワーにするのも素敵かと思ってね。 |
ルビア | ドライフラワー ! ?なるほど、それなら長く楽しめるわね ! |
アーリア | 少し手間はかかるけれどせっかく綺麗なお花なんだものすぐに処分してしまうのは気が引けるから……。 |
アーリア | インテリアにしたり、別の加工をすればアクセサリーにもできたり、色々な楽しみ方があるのよ。 |
ルビア | 素敵~ !そういうの、あたしもすごく好きよ。 |
アーリア | それじゃあ、ルビアも一緒にやってみる ? |
ルビア | いいの ! ? やるわ ! |
ルビア | あ……その前に聞いてもいい ?そういうのって、摘んできたお花でもできるの ? |
アーリア | お花の状態にもよるけれど、基本的にやり方は同じだしできると思うわ。 |
ルビア | 本当 ! ?それじゃあ、あたしが今部屋に飾ってるお花もドライフラワーにしたいの。 |
ルビア | この間、みんなで一緒に出掛けたときに丘で見つけたお花よ。 |
ルビア | 小さいお花だから、ドライフラワーには向かないかもしれないけど……。 |
アーリア | ああ、あのときの。確か、白い花が咲いていたわね。 |
ルビア | そうそう、カイウスが見つけたお花。カイウスなんて、お花に気づきもしないで踏み潰しちゃいそうって思ってたのに。 |
アーリア | そう ? 彼って優しいところがあるからお花を踏みそうになったら慌てて避けて転んじゃうタイプの気もするけれど。 |
ルビア | あはは、それはありそう !けど、あの時はどっちでもなくって可愛い花が咲いてるな、って呟いてたの。 |
ルビア | それがあまりにも意外だったからついそのお花を摘んできちゃったのよね。 |
アーリア | それじゃあ、乾かしたらニスを塗ってブローチにするのはどう ? |
アーリア | その可愛らしい思い出と、ずっと一緒にいられるんじゃないかしら。 |
ルビア | わぁ、それいい !できたら胸につけて、カイウスに見せてみようっと ! |
ルビア | どうせ言ったことを忘れてるどころかブローチに気づきもしないんだろうけど。 |
アーリア | ふふ、どうかしら ?覚えているのか、忘れているのか……。 |
アーリア | 見せたときの反応を想像しながら作るのも楽しそうね。 |
ルビア | うん。あたしは忘れてると思うけど……。 |
ルビア | あのお花の思い出、ちゃんと覚えてたら褒めてあげてもいいかもね。 |