プロフィール
自ら群れを離れた。始まりがディムロスへの憎しみか憧憬か執着なのかは、既にわからなくなっていた。それは最早どうでもいい。ただ煮えたぎるこの胸の乾きを刃とし、立ち塞がるものを圧倒的に破壊し殺し尽くす。血煙の彼方にかすむ英雄を、歪んだ眼で逐い続ける瞬間だけが自分の生きる証なのだと、彼は嘲笑った。
ミリーナの一言
バルバトスさんって本当はとても誇り高い人なんだと思うわ。だからこそ心の乾きを癒やそうと足掻いているんじゃないかしら。ボタンを掛け違えなければ、本当に英雄と呼ばれていたかも知れないし、今からだって……。でもそれはバルバトスさん次第よね。生き方を強制はできないけれど、あの人の渇きが癒えるといいわね。
コーキスの一言
バルバトス様っておっかねぇよな。あんなでっかくて重そうな斧を木の枝みたいにブンブン振り回すしさ。普段全然しゃべらねぇのに、戦闘中はなんかずっと叫んでるし、何考えてんのかさっぱりだぜ。でも、すっげー強いのはわかる。なんの努力もせずにあそこまで強くなれる人間なんていないからその点だけは尊敬するよ。
キャラクター | 惹かれるもの |
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カイル | マーク。救世軍に英雄がいるって噂を聞いたんだ。どんな人なの ? |
マーク | 気になるのか ?それなら紹介してやるよ。 |
カイル | 本当 ! ? |
マーク | わざわざ物資を届けにこっちまで来てもらったわけだしな。 |
マーク | それに、お前には色々とつらい目に遭わせたり迷惑をかけちまった……。悪かったな。 |
カイル | まぁ……そうだね。けど、マークはリアラたちにも謝ったわけだしオレはもう気にしてないよ。 |
マーク | ……ふっ。お人好しだな。でもそういうところがお前のいいところなんだろうな。 |
カイル | それより救世軍の英雄は ? |
マーク | おっ、噂をすれば影だ。あいつがその英雄だぜ。 |
バルバトス | ……。 |
カイル | バルバトス ! ?どうしてお前がここに ! ? |
救世軍バルバトス派 | おい ! バルバトス様に向かっていきなり剣を構えるとはどういうつもりだ ! ? |
カイル | あっ、いや。これは身体が勝手に。 |
救世軍バルバトス派 | バルバトス様は英雄なのよ !失礼にもほどがあるわ ! |
カイル | バルバトスが英雄 ! ? |
バルバトス | 黙れ。虫けらども。 |
救世軍バルバトス派 | ハハーッ ! ! |
バルバトス | 小僧。俺のことを知っているのか ? |
カイル | そりゃあもちろん……って、バルバトスはオレのこと覚えてないの ! ? |
バルバトス | お前のことなど知らん。 |
カイル | あ、あれ……。どういうことだ。もしかして人違い……。そっくりさんってことなのか…… ? |
救世軍バルバトス派 | おい ! いいから剣をしまえ ! |
カイル | あっ、はい ! |
バルバトス | 小僧、名前は ? |
カイル | え、えっと。オレ、カイル・デュナミスっていいます。初めまして、バルバトスさん。 |
救世軍バルバトス派 | バルバトス様だ ! ! |
カイル | ご、ごめんなさい ! バルバトス様 ! ! |
バルバトス | 構わぬ。そのままでいい。 |
カイル | えっ…… ? |
バルバトス | 誰だか知らぬがこの俺に対し恐れることなく剣を向けあげく呼び捨てにしてくるとはな。 |
バルバトス | 面白い ! 将来が楽しみだ ! ! |
カイル | ……あ、ありがとうございます。じゃなくて、ありがとう。バルバトス。 |
バルバトス | 小僧。 |
カイル | な、なに…… ? |
バルバトス | 俺のような英雄になってみせろ。またな。 |
カイル | …………えぇぇ。 |
マーク | よかったな。気に入られて。 |
カイル | ごめん。また会うのは正直、複雑だよ……。 |
キャラクター | ケリュケイオンの日常 |
バルバトス | ふんっ ! むんっ ! |
ゼロス | ……はぁ~いやだいやだ。 |
フィリップ | ゼロスさん、どうかしたのかい ?なんだか機嫌が悪いみたいだけど。 |
ゼロス | こんな野郎ばっかのむさ苦しいとこにずーっといたら機嫌も悪くなるっての ! |
フィリップ | 確かに男だらけだけど、エルレインもいるよ ?最初の頃は喜んでいたじゃないか。 |
ゼロス | あー、まぁ、確かにエルレイン様の哀れみの視線もゾクゾクするけど、聖女様一人じゃ寂しいのよ。俺さまという蜂は、多くの花々の蜜を集めたい訳。 |
バルバトス | 軟弱者め。お前は一度鍛え直す必要がありそうだな。女なぞでは味わえない血湧き肉躍る快感をこの俺が体験させてやろう。 |
バルバトス | さあ、若蔵 ! 剣を取れ !暴斧のバルバトスがエスコートしてやる ! |
ゼロス | いやいや、英雄様のお相手は俺さまにはちょーっと荷が勝ちすぎというか……。 |
バルバトス | 嘆かわしい。漢の勝負から逃げるとは。女の腐ったのとはまさに貴様のことだな。 |
ゼロス | そいつは聞き捨てならねぇな。女の腐ったの、だぁ ?そんな風に女の子を差別するような脳筋野郎は女の子にモテないぜぇ ? |
バルバトス | 女など力で従えればいいだけのこと。 |
マーク | ……おいおい。何もめてんだよ。ひとまず喧嘩はやめて、こいつでも飲もうぜ。 |
ゼロス | んだよ……って、マーク。手に持ってるの琥珀心水じゃん !気が利いてるな。 |
バルバトス | 勝負の前に、酒なぞに頼ってんじゃねぇっ ! ! ! ! |
マーク | うおっと ! ? てめぇ ! ビンを割りやがったな !琥珀心水が台無しだろ、まったく……。これだから英雄様は血の気が多くて困る。 |
バルバトス | この軟弱者どもっ ! !貴様ら全員鍛え直してくれるわっ ! ! |
マーク | ……はぁ。こうなったら手がつけらんねぇな。ゼロス、後は頼んだ。骨は拾ってやる。フィル、逃げるぞ ! |
フィリップ | あ、ああ。わかった。ゼロスさん、ごめん ! |
ゼロス | ちょっ ! ? 俺さまを見捨てるのか ! ?せめてアイゼンかヴィクトル……最悪クラトスでいいから連れてきてくれって ! |
バルバトス | さぁ。楽しい鬼ごっこのはじまりだ、ウジ虫め。 |
ガロウズ | おーい、お前ら。今日も楽しそうなところ悪ぃがそろそろ寝ろよー。 |
キャラクター | 渇き |
バルバトス | ――ふんっ、雑魚共が。魔物の分際でこの俺に向かって来るとは。 |
バルバトス | ……さて、邪魔者は消してやったぞ。いい加減姿を見せろ。 |
シグレ | 別に隠れてたわけじゃねえけどな。邪魔が入ったら気分悪ぃだろ ? |
バルバトス | なんだ、貴様は ? |
シグレ | 俺はシグレ――つっても覚えなくていいぜ。お前に興味があってな。 |
バルバトス | 俺は貴様なぞに興味はない。どうせマークあたりが寄越した監視役だろう ? |
シグレ | おいおい、俺がそんな面倒事引き受ける質に見えるか ? |
シグレ | 俺はお前の噂を聞いて斬り合ってみてぇと思ったんだ。 |
バルバトス | 斬り合う……だと ? |
シグレ | ああ、それに会ってみてわかったぜ。お前も『渇いて』んだろ ? |
バルバトス | ほう、それなりに修羅場はくぐっているようだな。 |
バルバトス | その目……確かに『渇き』を感じているものの目だ。 |
シグレ | 少しはやる気になってくれたか ? |
バルバトス | フン、貴様ごときに俺の渇きを癒すことはできん ! |
バルバトス | それが出来るのは唯一人、ディムロスのみ ! |
シグレ | ディムロス……それがお前の獲物ってわけか。 |
バルバトス | そうだ。どれだけ血肉を漁ろうとこの渇き……憎しみが尽きることはなかった。 |
バルバトス | 奴の肉を裂き、血を浴びてこそ満たされる ! |
バルバトス | あの男は――ディムロスだけは ! !俺がこの手で屠らねばならんのだッ ! ! |
シグレ | ……面白れぇ。ちょいと試してみてくれよ。俺で満たされないかどうか。 |
バルバトス | ほざけ、それが貴様の最後の言葉になるぞ ? |
シグレ | 俺もお前と同じで決着をつけなきゃならねえ奴がいるんだ。こんなところじゃくたばらねぇよ。 |
バルバトス | くっくっくっ、ならば、この俺に挑んだことをあの世で後悔するんだなっ ! ! |
シグレ | こっちの台詞だぜ。 |
二人 | ――ぶるるあああああああっっっっ ! ! ! !――おららあああああああっっっっ ! ! ! ! |
コーキス | おっ、おい、ムルジム様 !シグレ様、本当に戦いを始めちまったぞ ! ? |
ムルジム | ええ、だからあなたを呼んでおいたのよ。シグレは怒るでしょうけど、いざとなったら止めてほしくて。 |
コーキス | ……久々に連絡が来たと思ったらこれだからな。けど、あのシグレ様と真正面からぶつかって戦えるバルバトスも凄えよ……。 |
コーキス | こんな人に目を付けられるなんてディムロス様も災難だろうぜ……。 |