プロフィール
大樹カーラーンの守り人「ラタトスク」と、疑似人格「エミル」の二つを宿した少年。センチュリオン・コアを探すマルタと旅をする。エミルはもう一人の自分が人類滅亡を目論む精霊であり、魔界の入口の守護者でもあると知る。自分の存在が、世界の行く末を握る。そう知った彼の決断は――。
ミリーナの一言
エミルって、魔物を仲間にすることもできるんですって。自分では使えない術や技で攻撃ができるようになるし、冒険で困った時にうまく使うこともできるらしいの。うまくってどういうことかしら。おとりとか ? いつかティル・ナ・ノーグの魔物も従えられるようになるのかしら ?
イクスの一言
エミルの服は、変わった素材、仕立てなんだ。何でも、闇のセンチュリオン…ラタトスクの配下が用意した物なんだって。人間が作った物じゃない服って、すごく珍しいよな。リフィル先生に見つかったら、「学術的価値があるものだ !」って食いつきそう。ルーティは売り飛ばそうとするかも。俺もちょっと調べてみたいけど、エミル貸してくれるかな… ?
キャラクター | 精霊と人間 |
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レイヴン | ミラ様って良いプロポーション !おっさん惚れちゃう ! ていうか惚れてる ! |
ミラ=マクスウェル | ふむ。まぁ、当然の反応だな。男性視点で魅力が感じられるように作ったのだから。 |
エミル | 少し目のやり場に困っちゃいますけど…。精霊って言っても、色々あるんですね。 |
レイヴン | そういえば、少年。マルタちゃんから聞いたけど、おたくも精霊なんでしょ ? |
エミル | あ、はい。そうだったみたいです。 |
レイヴン | みたいって…随分曖昧ね ? |
エミル | あの…色々あって僕はそのことを忘れていたんです。 |
エミル | それまでは自分のこと、普通に親がいて家族がいる『人間』だと思ってました。 |
ミラ=マクスウェル | …エミルと私は似ているな。 |
エミル | えっ ? |
ミラ=マクスウェル | 私は自分が『精霊』だと思っていた。いや、思わされていたというべきか…。 |
ミラ=マクスウェル | だが旅の途中で気づいたのだ。自分がジュードたちと変わらない、『人間』であるということにな。 |
エミル | そう、だったんですね…。 |
レイヴン | 『精霊』だと思っていた『人間』に、『人間』だと思っていた『精霊』ね。 |
エミル | ミラさんは、迷ったりしませんでしたか ?自分が『人間』か『精霊』か…。 |
ミラ=マクスウェル | あくまで私の導き出した答えだが、存在がどうであれ、私は私だ。 |
ミラ=マクスウェル | 最終的に精霊の身となったが、自分の本質は変わらない。 |
レイヴン | ミラ様は強いのねぇ…。それがなかなか出来ないもんよ、人間って。 |
エミル | そういうものなんですか ? |
レイヴン | そうそう。 |
ミラ=マクスウェル | そんな所もまた、愛おしいというものだ。人間というものは。 |
エミル | 僕も…好きです。マルタや、ロイド…みんなのことが。 |
ミラ=マクスウェル | その気持ちを大切に思える限り、エミルはエミルだ。自信を持て。 |
エミル | …はい ! |
レイヴン | いいねぇ、少年 !悩め若人 ! おっさんも応援するわ ! |
エミル | レイヴンさんも、ありがとう。 |
レイヴン | ところで…他にも麗しい精霊ちゃんは ?おっさんに紹介して ! |
エミル | 結局そこ、なんですね…。なんだかゼロスみたいな人だな。 |
キャラクター | 悪魔たち |
エミル | ねぇ、チェスターさん。もう闘技場に到着したんだしそろそろ誰と一緒に出場するのか教えてよ。 |
チェスター | そう焦るなって。もうちょっとであいつも来るはずだからな。これから戦うわけだし体をほぐしとけよ。 |
エミル | ……うん、わかったよ。準備運動は大切だもんね。 |
チェスター | オレも軽く練習しとくか。あーあー……ごほん。 |
チェスター | 今、かつてのゴロツキチャンピオンが地獄の底から蘇った。 |
チェスター | 金髪の悪魔として恐れられた彼は何を思い、何を求め、闘技場に再臨したのか。今宵、闘技場は血の海と化す。 |
エミル | ちょ、ちょっと、チェスターさん !そのナレーションやめてよ !街の人たち、僕を見て怖がってるよ ! |
チェスター | そうか ? 気にしすぎだろ ?堂々としてろって。 |
エミル | はぁ……チェスターさんが闘技場の実況解説を担当してから街の人たちの目線が気になるよ。そりゃ、会場は盛り上がるようになったけどさ……。 |
チェスター | おっ、イリア。やっときたのか。 |
イリア | おっまたせー !今回のエミルの相方、連れてきたわよ ! |
アッシュ | 相方だと ? おい、どういう意味だ ? |
エミル | もしかして、今回、僕が一緒に参加する人ってアッシュさんだったの ? |
イリア | そういうこと。じゃあ、よろしくね。 |
エミル | そ、そんないきなり言われても……。どうしよう……ラタトスクとアッシュさん仲良くやってくれるかな……。 |
アッシュ | 無理に参加することもない。俺としても、あいつに足を引っ張られてはかなわんからな。 |
ラタトスク | 何だと、このデコスケ野郎 ! ?格下の人間風情が一丁前にいきがりやがって ! |
アッシュ | フン、弱い犬ほどよく吠えるものだな、クズが ! |
ラタトスク | あぁ ? 一度、ぶっ殺されねぇと馬鹿にはわかんねぇみたいだな。ツラ貸しな。格の違いをみせてやる。 |
アッシュ | いいだろう。場所は闘技場だ。今から使用申請をしてくる。ビビって逃げ出すんじゃねぇぞ。 |
ラタトスク | チッ……相変わらずムカつく野郎だ。エミルにかわるぞ。 |
エミル | あ、あれ ? アッシュさんがいない。何がどうなったの ? |
イリア | エミル、安心なさい。ちゃーんと予定通り、アッシュとラタトスクで闘技場に出場することになったから。 |
エミル | そ、そうなんだ。まぁ……それならいいか。 |
イリア | にしししっ。金髪の悪魔と赤髪の悪魔のタイマン勝負、これはチケット売れるわ。 |
チェスター | オレも本番が楽しみだ。実況者としての腕が鳴るぜ ! |
ラタトスク | てめぇら ! そういうことか ! ! |
キャラクター | 勇気を出して |
エミル | 遅くなっちゃったな……早く帰らないと。ん ? あれって……。 |
メルクリア | も、もう無理じゃ……。これ以上は、手が……っ ! |
エミル | 大丈夫 ! ? すごい荷物だね。貸して ? 運んであげるよ。 |
メルクリア | そなたは……エミルだな !地獄に仏とはこのことじゃ。すまぬ、恩に着るぞ。 |
エミル | 大袈裟だよ。それよりこんな大荷物、どうしたの ? |
メルクリア | ふふん。すべてリヒターへの贈り物なのじゃ。 |
エミル | リヒターさんへの ?でも、誕生日ってわけじゃないよね…… ? |
メルクリア | これはお礼の品々じゃ。いつもそばにいてくれておるのにわらわは何も返せてないからのう。 |
メルクリア | 何か礼がしたくて、一人で買い物に来てみたのじゃ。勇気を出して、な。 |
エミル | ふふっ。「勇気は夢を叶える魔法」だね。 |
メルクリア | リヒターの教えじゃな !……リヒターから、そなたの話を聞くことがある。この世界でも随分気にかけておるようじゃのう。 |
エミル | リヒターさんが……僕の話を ? |
ラタトスク | ふん。どうせろくな話じゃねえんだろ。 |
メルクリア | そなたがラタトスクか。もちろん、楽しい話ばかりでないのは事実じゃ。じゃが、そこまで邪険に扱うのはどうかと思うぞ ? |
ラタトスク | ちっ。そう簡単な話じゃねえよ。 |
エミル | ……。 |
リヒター | メルクリア、捜したぞ。こんなところで何をしている。 |
メルクリア | リヒター ! い、いや、ちょっと野暮用があってな。丁度エミルに助けてもらっていたところじゃ。 |
リヒター | ……そうだったのか。ありがとう、エミル。 |
エミル | そんな、お礼なんて大丈夫です。 |
リヒター | ……。それにしても、この荷物は一体…… ? |
メルクリア | ふふふ、それは帰ってからのお楽しみじゃな。きっと驚くぞ ? |
リヒター | 何を企んでいるのやら……。だが、行き先を言わずに姿を消すのは禁止だ。じゃあ、またな。エミル。 |
エミル | はい ! また……。……。 |
エミル | ――あの、リヒターさん ! |
リヒター | なんだ ? |
エミル | また訓練に付き合ってもらえないでしょうか ?見てもらいたい技があって……その……。 |
リヒター | ……構わん。空いている日を連絡しろ。 |
エミル | ……はい !ありがとうございます ! |
エミル | 勇気は夢を叶える魔法……だよね。これからはもっと勇気を出してみなくちゃ。 |