プロフィール
友は「騎士団」ではなく「ギルド」に身を置いた。友は「正義」「徳」ではなく「覚悟」「義」を以て事を為した。そしていつしか隣にいた友の姿が見えなくなった。言いたいことは山ほどあるが今はそれでも構わない。光と闇の異なる道を互いに二人は歩めども変わらぬ誓いがそこにあるから。
ミリーナの一言
ユーリさんはたまに自分の手をジッと見つめていることがあるの。その時は何だか話しかけづらい雰囲気を感じるんだけど、フレンさんはいつものように話しかけててさすが幼馴染だなって思ったわ。いつどんな状況でもフレンさんにとってユーリさんは大切な幼馴染、そして親友なんだろうな。
コーキスの一言
フレン様は元の世界で個人ファンクラブがあるほど人気だったんだってさ。ユーリ様によると昔から女の人に言い寄られたりしてたらしい。それなのにあんなに真面目で紳士的でさ。薔薇の誓いで盛り上がってた自分が恥ずかしくなったよ。ホントに男の俺からみてもフレン様はいい男だって思うぜ。
キャラクター | 味音痴 |
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フレン | これが試食して欲しいスープなんだね。いろいろなスパイスが使われているのかとても鮮やかだ。 |
マルタ | ついさっき閃いたオリジナルなんだ。エミルに振る舞う前に男の人の感想を聞いときたくて。たまたまキッチンにいたところ頼んじゃってごめんね。 |
フレン | 気にしないでくれ。第三者の意見を聞くのも大切なことさ。 |
マルタ | そう、その通り ! だからこそ……えっと、マズかったとしてもちゃんと言ってくれる ? |
フレン | もちろんだ。約束する。それじゃあさっそく……いただきます。 |
マルタ | ……ど、どうかな ? |
フレン | うん。僕はなかなかに美味しいと思うよ。このスパイスの使い方、参考にさせて欲しいくらいだ。 |
マルタ | ホントに ! ? やったぁ ! !それならエミルにもこれを食べてもらおっと♪ |
エミル | あれ ? マルタ、今僕のこと話してた ? |
マルタ | エミル ! ちょうどよかった !このスープ、食べてくれる ?フレンさんも大絶賛な私の自信作なんだ ! |
エミル | ……えっ、こ、これが ?フレンさん、本当に ? |
フレン | ああ。本当だよ。 |
エミル | そ、そう……。それじゃあ……いただきます……。 |
マルタ | うん ! めしあがれ♪それで……どうどう ? |
エミル | ッ ! ? うっ……うぐぅ……。た、たった一口で……この威力……。 |
フレン | はむっ……うん、野菜にまでしっかりスープがしみてたまらないな。 |
エミル | ! ? ! ? |
マルタ | エミル……どうしたの ?……冷めちゃうよ ? |
エミル | えっと…………。 |
フレン | もしかして食べたばかりだったのかい ? |
エミル | そ、そういうわけじゃ……。 |
マルタ | ………………私の料理、食べたくないの ? |
ラタトスク | クソッ ! 代われ ! !俺が食う ! ! |
マルタ | ラタトスク ! ? |
ラタトスク | スカした騎士野郎に食えて俺が食えないわけがない ! !マルタ、残りのスープ全部もってこい ! |
マルタ | もうっ。ラタトスクったら食いしん坊なんだから。けどよかった、ちょっと作り過ぎちゃったんだ。あの大鍋にまだまだあるからね。 |
ラタトスク | 大鍋 ! ? |
マルタ | ラタトスクだけじゃ食べきれないと思うしよければフレンさんもどう ? |
フレン | それじゃあせっかくだし、おかわりをいただこうかな。まだ昼食を食べてなかったからね。 |
ラタトスク | お、おか……クソッ上等だ ! ! |
フレン | ……ふぅ。ごちそうさま。美味しかったよ。 |
ラタトスク | ご、ごちそう……さ……うぐっ。 |
マルタ | ふふっ。お粗末様でした。それじゃあ食器洗ってくるね。 |
ラタトスク | お、おい……。 |
フレン | どうかしたのかい ? |
ラタトスク | な、何か飲み物……あるか ?……喉が、焼けそうだ。 |
フレン | アーチェからもらったミックスジュースならあるよ。口直しという意味ならリフィルのシュークリーム、それかナタリア様のムースもあるけど。 |
ラタトスク | 俺を殺す気かっ ! !げほっ……ごほっ……クソ、喉が……。はやく、他に何か……。 |
フレン | そうだな、あとは僕の作ったゼリーしか。いや、けどこれは……。 |
ラタトスク | い、一番まともそうだ……もうそれでいい。よこせ ! はむっ…… ! |
ラタトスク | ……って、なんだよ。すげぇ旨いぞ ! ? |
フレン | そうかな。味がぼやけていてよくないと思うんだけど。君の味覚は独特だね。 |
ラタトスク | お前だけにはいわれたくねぇよ……。 |
キャラクター | 幼馴染ですから |
フレン | よし。これでリフィルに頼まれた遺跡の調査はおしまいだ。予想より早く片付いたね。 |
ユーリ | 遺跡オタクコンビのおかげでな……っておいおい、あいつらどこ行った。 |
ミクリオ | 心配をかけてすまない。いまスレイを引っ張ってきた。 |
スレイ | あはは……ごめん。ついあっちの壁画に夢中になっちゃって。 |
ミクリオ | まったく。君はいつもこれだ。今に始まったことじゃないから言っても無駄かもしれないけど。 |
スレイ | なんだよ。それどういう意味 ? |
ミクリオ | そのままだよ。 |
フレン | なるほど。ミクリオの気苦労は昔からのようだね。 |
ユーリ | ……なんでオレを見んだよ。 |
ミクリオ | もしかして、二人も幼馴染なのかい ? |
フレン | ああ。小さい頃からずっと一緒に育ったんだ。帝都の下町でね。 |
スレイ | やっぱりそうだったんだ。リッドとキールもだけど幼馴染ってなんとなく雰囲気でわかるよね。 |
ユーリ | そりゃあ、お前らもそうだからだろ。まぁ言いたいことはわかるけどな。 |
フレン | 性格や考え方は違ってもどこか似ている部分があるからなんだろうね。君たちの遺跡好きのように。 |
スレイ | ユーリさんとフレンさんの似てるところは―― |
ミクリオ | 待て。この足音……魔物じゃないか ! ? |
ユーリ | なるほど……。どうやらこの遺跡、魔物の巣にもなってたみたいだな。とんだ財宝を見つけちまったぜ。 |
ミクリオ | 冗談言っている場合じゃないぞ。今ここで襲われたらひとたまりもない。 |
ユーリ | フレン、どうする ?今回はちと骨が折れそうだぜ。 |
フレン | 骨なら僕が拾ってあげるよ。というわけで囮役よろしく。 |
ユーリ | オレかよ !そういうのはお前の役割だろ。お前の見せ場、奪っちまっていいのか ? |
フレン | それもそうだ。ユーリにしては気がきくね。 |
スレイ | ミクリオ。なんだか二人とも楽しそうだな。 |
ミクリオ | フレンが……意外だな。 |
ユーリ | もう一人は意外じゃないってか ? |
ミクリオ | いや、気にしないでくれ。とにかく僕たちはどうすればいい ? |
フレン | まず僕が盾で体当たりをしかけ脱出経路を確保する。君たちはその隙にユーリを援護しながら魔物を倒し、遺跡の外を目指すんだ。 |
スレイ | フレンさんは大丈夫なの ? |
フレン | 応戦しながら君たちに後続するよ。これくらい大したことない、心配しないでくれ。 |
ミクリオ | けど……。 |
フレン | それに久しく実戦で剣を振るっていなかったからね。勘を取り戻すためにも戦いたいところだったんだ。 |
二人 | あっ……さすが幼馴染。 |
フレン | まあね。自覚はしているよ。 |
ユーリ | ……お前らオレをどう思ってんだ。 |
キャラクター | 同じ視点で |
カロル | あイタタタ……失敗しちゃったかぁ。今のだったら一本取れるかなーって思ったのに。 |
フレン | うん、今のはいい判断だったと思うよ。僕とカロルの身長差を考慮して低い位置からの攻撃だったんだろう ? |
フレン | その狙い自体は正しいと思う。仕掛けるときにもう少し脇を締めると隙がなくなるんじゃないかな。 |
カロル | 脇を締める……。そっか。すごくわかりやすい ! ありがとう、フレン ! |
ユーリ | ……ん ? 珍しい組み合わせだな。二人とも、何やってんだ ? |
カロル | あ、ユーリ !今、フレンに戦い方のコツとか教えてもらってたんだ ! |
フレン | やっぱり、カロルは筋がいいね。自分の置かれた状況に応じて最も有効な作戦を立てることができている。 |
ユーリ | へぇ……そんじゃ、もう一戦やってみるか ?今度はラピードと、な。 |
カロル | ラピードと ! ? ……でも、フレンと戦い方も違うしいい練習になるかもしれない。ラピード、付き合ってくれる ? |
ラピード | ワンッ ! |
フレン | よし。それじゃあ……はじめ ! |
カロル | やあー ! |
ラピード | ワンワン、ワオーン ! |
ユーリ | お、いいんじゃねえか、カロル。ラピードはお前より素早いからな。動きを止めたきゃ、しっかり狙え ! |
カロル | でいっ、やぁっ ! |
ユーリ | おいおい、だからって焦りすぎんなよ !後ろ足を狙うんなら、隙をついて回り込まなきゃ反撃されちまうぜ。 |
フレン | …………。 |
ユーリ | ……なんだよ、フレン。さっきからニヤニヤと……。 |
フレン | いや、君はそうやって指導をするんだなと思って。直接相手をする僕とはやり方が違うんだね。 |
ユーリ | ……別に、指導なんて大層なことはしてねえよ。カロル先生が戦ってんのを煽ってるだけだ。 |
フレン | なるほど。それじゃあ、そういうことにしておくよ。 |
ラピード | ワンワンッ ! |
ユーリ | お、訓練は終わったのか ? |
カロル | うん ! ユーリのアドバイス、わかりやすかったよ。ラピードもやりやすいように動いてくれたような気がするけど。 |
フレン | それでも、言われた通りに動けたのはカロルの実力があるからこそだよ。 |
カロル | へへ、ありがと !でも、やっぱりユーリとフレンって同じやり方をするんだね。 |
二人 | え ? |
カロル | 二人とも、お手本を見せるとかじゃなくて実戦の中でアドバイスをくれるんだなって。なんか、似てないようで似てるよね。 |
ユーリ | ……同じやり方してるなんて気はなかったんだけどな。 |
フレン | はは……なるほど。自分のことっていうのは、案外第三者のほうがわかる部分もあるのかもしれないね。 |