プロフィール
召喚術は机上の空論に過ぎない。学会は彼の理論を理想と笑い、世間は変わり者と称した。しかし時空を超えし若き来訪者は違った。共に精霊が下す試練を乗り越え、ついに自らの理論を証明する。そして更に旅路は続く。若者たちを引率する年長者としての責任、人命を冒涜する敵勢への怒り。数々の想いを胸に魔王を倒すその時まで。
ミリーナの一言
この前、クラースさんがチェリーパイを作ってくれたの。私は凄く美味しいと思ったけど「あいつの味にはならないな」ってクラースさんは苦笑いしてたわ。きっとレシピに載ってない隠し味があるんだと思うな。とにかく、それだけ正確なイメージがあるってことは何度も食べたお気に入りの味なんでしょうね。
コーキスの一言
クラース様が忙しそうだったから、アーチェ様にクラース様のペイントと鳴子について聞いたんだ。あれって召喚術を使うために必要な物だったんだな。微妙に気になってたからスッキリしたぜ。そういえばいつも帽子をかぶってるけど、あれにも意味があるのかもな。今度またアーチェ様にでも聞いてみるか。
キャラクター | 祝杯と役得 |
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クラース | ……ヒック。あははっ……それじゃあもう一杯♪いやぁー、悪いねレイヴン。 |
レイヴン | なぁに……ヒック、遠慮しなさんな。せっかく召喚術が使えるようになったんだ。お祝いなんだしパ~~ッといきましょ。 |
クラース | それもそうだな !今夜は朝まで飲むぞ~ ! |
アルヴィン | おつかれさん。オススメの銘柄仕入れてきたぜ……って、なんだよ、もう出来上がってんのか。 |
クラース | まだ序の口だよ。それより、その銘柄……なかなか美味そうだ。さすがデキる男アルヴィン、気が利くな。 |
アルヴィン | そりゃどうも。んじゃま、酌させてもらうわ。 |
レイヴン | 待て待てって ! |
クラース | どうしたレイヴン。 |
レイヴン | どうしたもこうしたもないっての !お祝いよ ? 祝杯なのよ ?このまま野郎だけでなんてヤダヤダヤダヤダ ! ! |
アルヴィン | 悪い癖がはじまったみたいだな。声をかける当てはあるのか ?またヒルダにぶん殴られたいわけじゃないだろ。 |
レイヴン | ふふん。おっさんを舐めるなっつーの。当然当てがあるに決まってんでしょ。ってワケで……さぁクラース ! ! ウンディーネちゃん召喚だ ! |
アルヴィン | 女の形してりゃ何でもいいのかよ ! ?どっかのアホ神子か ! ? |
クラース | ウンディーネか……。いやぁ……しかしなぁ……。精霊は見世物でも道具でもないんだが……。 |
レイヴン | 頼む ! この通~りっ ! 今回だけだから !きっと精霊ちゃんたちもわかってくれるって !祝いの席なんだし ! 役得だと思って ! ね ? ね ? |
クラース | ……祝いの席、それもそうか !精霊もそれなら納得するかもしれない !物は試しだ、いくぞ ! |
クラース | ――ウンディーネ ! |
レイヴン | ウンディーネちゃ~ん !おっさん、グミ焼酎の水割りで……って、ちょ、ちょ…… ! 溢れてるって ! |
クラース | 床がビショビショじゃないか !つ、つめたっ ! |
レイヴン | ていうかこれ、もはや洪水じゃない !た、助けて ! おっさん流されちゃう ! !わ、わあぁぁぁぁ…… |
アルヴィン | 酒に呑まれて、洪水にも呑まれる……か。ああいう大人にはなりたくないもんだな。 |
キャラクター | ただの助手? |
クラース | うーんっ……ひと息つくとするか。ミラルド、お茶を頼む。 |
マルタ | ……ミラルド ? |
クラース | あっ……いや、すまない。つい元の世界の癖でな。気にしないでくれ。 |
シェリア | ふふっ……ごまかしてもダメですよ。私には分かっちゃいましたから。 |
クラース | な、なんだいきなり。 |
シェリア | そのミラルドさんって女性の方ですよね。クラースさんとはどんな関係なんですか ? |
クラース | どんなって……助手だよ。ただの助手だ。 |
アーチェ | えぇー、本当にそれだけなの ?一緒に生活だってしてたじゃん ? |
クラース | あっ……こら !お前は余計なことを ! |
シェリア | えぇ ! ? クラースさん、同棲してたんですか ! ? |
マルタ | すご~い ! これが大人の恋愛 !私たちが普段している話とはスケールが違うよ ! |
クラース | いや、だから恋愛とかそういう関係では―― |
シェリア | 将来を見据えての同棲…… !クラースさん、案外積極的なんですね…… ! |
マルタ | プロポーズの言葉はもう考えてあったんですか ? |
アーチェ | クラースは、しりにしかれマンだからなぁ。最終的に逆プロポーズされることになったりして。 |
マルタ | 私は全然アリだと思うな !いまは女の子も積極的にいく時代だもん ! |
シェリア | せ、積極的に……。私も見習うべきかしら……。 |
クラース | だからミラルドはただの助手だと言っているだろう !勝手に妄想の世界を作り上げるな ! |
クラース | まったく。これだから。大人をからかうもんじゃないぞ。 |
マルタ | けどクラースさん、耳まで真っ赤に――あっ !クラースさんが逃げた ! |
アーチェ | もー、素直に認めればいいのに。こういうところは大人げないんだから。 |
シェリア | 鈍感なのと同じくらい頑固なのも大変そう。ミラルドさん、苦労してたんじゃないかしら…… ? |
キャラクター | 大人同士 |
レイヴン | おや、クラースじゃないの。久しぶり~。 |
クラース | ん ? レイヴンか。こんなところで顔を合わせるとはな。 |
レイヴン | なになに ? もしかしてそちらさんもここの温泉が目的で来ちゃったとか ? |
クラース | いや、私は精霊関係の調査で来ていただけだ。 |
クラース | が……温泉宿には泊まって帰ろうと思っていた。 |
レイヴン | だよね~。いやー、平和になったっていうのにあちこち飛び回ってるわけだし。 |
レイヴン | たまには息抜きも必要じゃない ?頑張った自分にご褒美ってね。 |
クラース | またきな臭いことに首を突っ込んでいるのか ? |
レイヴン | 久々に会った矢先にその質問が出てくるってどういうこと ! ? |
クラース | 経験に基づく推測だ。お前が動く裏には何かがあると思うのは自然なことだろう ? |
レイヴン | いやいや、ぜんっぜん自然じゃないから ! |
レイヴン | そりゃまあね、確かに調査はしてましたけども。 |
クラース | やはりか。それで、どうだった ? |
レイヴン | ありがたいことにハズレよ。怪しい集会が開かれてるっていうから調べてみたら稀少な食べ物をひっそり食べる会でした、みたいな。 |
クラース | ははは。それなら目を付けられるのも仕方ないか。 |
レイヴン | せっかくだから混ぜてもらったけどめちゃくちゃ美味しいキノコ料理だったわ。 |
クラース | そうやって不穏分子を見つけては、密かに始末してきたというわけか。 |
レイヴン | そこまで熱心じゃないわよ。必要な情報をそっと流すくらい ? |
レイヴン | しっかし、聡い大人ってのは人の活躍をバンバン暴いてくれちゃって、怖いよねぇ。 |
クラース | 若者たちの穏やかな生活を守りたいというのは私も同じだからな。 |
クラース | 背負える部分に関しては、お互い協力すればいいだろう ? |
レイヴン | ま、それもそうね。おっさん同士なら、いい酒も飲めるわけだし ? |
クラース | 稀少な食べ物があったというのもこの街なのか ? |
レイヴン | そうそう。この辺は酒も食事も美味いって有名なのよ。そのキノコは残念ながらめったに採れないらしいけど他の料理も絶品らしくてね。 |
レイヴン | 宿には温泉に美味い酒、飯と三拍子そろってるわけよ。 |
クラース | ふむ。それは楽しみだな。 |
レイヴン | でしょ ?ってなわけで、さっそく行きますかね。 |
クラース | ああ。そういう息抜きは大歓迎だ。のんびりと過ごさせてもらおう。 |
クラース | 久々の再会に、大人同士積もる話もあるしな。 |