プロフィール
彼は自らの手で愛する者の命を奪った。たとえ、それが彼女の望んだことだとしても、罪を背負い続けた。付けられた手枷は、彼の罪の象徴であり、自らを罰して生きていく為の証だった。しかし、そんな彼の生き方を望まなかったのもまた、彼を愛した女性であった。自分を許すつもりなどない。だが、未来へと歩むことが許されるのならば、もうこの手で人の命を奪うことはしないと誓いを立てる。二度と自分たちのような、悲劇を生み出さない世界にする為に。
ミリーナの一言
リーガルさんはレザレノ・カンパニーっていうとても大きな会社の会長さんだったそうよ。佇まいや話し方も紳士的で大人の男性って感じよね。そうそう、ジーニアスから聞いたんだけど、女性へのプレゼントに部屋いっぱいのバラの花を贈ったこともあるんですって。とっても素敵よね。ロマンチストな一面があることも、リーガルさんの魅力の一つなんだと思うわ。
イクスの一言
リーガルさんが手枷を付けている理由を教えてもらって、俺はリーガルさんの心の強さを知ったんだ。正直、俺がもしリーガルさんと同じ立場だったらって、考えるだけで辛くなるよ。でも、リーガルさんは自分を信じてくれたロイドたちと一緒に、今は前を向いて進んでいる。俺もロイドたちが思っているように、いつかリーガルさんが自分自身のことを許せる日が来るって、信じてるよ。
キャラクター | 会長の経営理念 |
---|---|
リーガル | ふむ……確かこのあたりの棚に置いていると聞いていたんだが……。 |
メル | あれは……リーガルさん ?どうしたんですか ? |
リーガル | メルか。いや、私の包丁の手入れをしようと思ったのだが砥石が見当たらなくてな。 |
メル | 砥石ですか ?そういえば、この前キッチン用品を整理していたので、もしかしたら……。 |
メル | あっ、やっぱり !こっちの棚に移動させてたみたいですね。はい、どうぞ。 |
リーガル | すまない、助かった。では、早速使わせてもらうと――。 |
ディオ | ちょっと待ったー ! リーガルさん ! !本当に今の砥石で満足してていいのかっ ! ? |
メル | ディオ ! ? どうしたの、急に ! ? |
ロンドリーネ | おやおや、ディオくん。その様子だと何やら教えたいことがあるみたいだねぇ~。 |
メル | ロディさんまで ! ?いや、ちょっと待って……。前にもこんな感じの二人を見たような気が……。 |
ディオ | その通り ! 今回紹介するのはコチラ !全世界の料理人たちも愛用する一品 !『砥石X』です ! |
ディオ | どんなに切れ味が悪くなった包丁でも、あら不思議 !一度研げば、どんな野菜も真っ二つにできちゃいます ! |
ロンドリーネ | すっご~い !でも、お高いんでしょう ? |
ディオ | なんと ! 今回はたったの2000ガルドの三回払い !さぁさぁ ! 買うなら今しかありませんよ ! |
リーガル | …………。 |
メル | ……ディオ、それにロディさんも一体何をしているの ? |
ディオ | いやぁ~、オレたち、ロゼさんたちの仕事を手伝うことになってさ。こうして商品の売り込みをしてるって訳。 |
ロンドリーネ | もし良かったら、メルちゃんも一緒にやってみない ?結構楽しいよ ? |
メル | やっ、やりません !大体、リーガルさんだっていきなり押しかけられて困って――。 |
リーガル | ふむ、悪くない。 |
メル | えっ ? |
リーガル | だが惜しいな。今のままでは商品の良さが十分に伝えられていないのではないか ? |
ディオ | そんな ! ?じゃ、じゃあ、どうすればいいんだよ ! ? |
リーガル | そうだな。まずは実際に包丁を研ぐ前と研いだあとの切れ味を見せたほうがいいだろう。まさに、百聞は一見に如かずといったところだな。 |
ディオ | 確かに…… ! それならちゃんと商品の良さが分かってもらえるかも…… ! |
リーガル | お客様には必ず満足した形で商品を買ってもらう。物が良ければ、また別の商品の購入にも繋がる。大切にしなければいけないのは、何より信用なのだ。 |
ディオ | リーガルさん…… !わかった ! オレ、一人前の販売員になってみせる ! |
リーガル | 良い心がけだ。私も力になれることがあれば手を貸そう。 |
メル | もう……ディオったら……。リーガルさんまで巻き込んじゃって……。 |
ロンドリーネ | いやぁ、私と一緒で、案外楽しんでるかもよ ? |
キャラクター | 誓いの証 |
ローエン | リーガルさん、本日は私のために足を運んでいただき誠にありがとうございました。 |
リーガル | いや、私としてもローエンの容体が気になっていたのでな。 |
リーガル | ケリュケイオンから物資の調達があるというので私も同行させてもらったんだが壮健なようで何よりだ。 |
ローエン | ええ、おかげさまでこの通りピンシャンしております。持病の腰痛は治りませんがね。ほっほっほっ。 |
エルレイン | ここにいたのか、ローエン。先ほどフィリップが捜していたぞ。 |
ローエン | おっと、もうすぐ会議が始まる時間ですね。エルレインさん、ご報告ありがとうございます。 |
リーガル | すまない。私も長話をしてしまったようだ。 |
ローエン | いえ、またいつでもいらしてください。今度は紅茶をご用意しておきますので。 |
リーガル | ああ、楽しみにしておこう。では、私もこれで失礼する。 |
エルレイン | ……待て。丁度良い機会だ。私からお前に問いたいことがあったのだ。 |
リーガル | 私に ? |
エルレイン | お前は、過去の過ちを正せるのだとしたらそれを望むか ? |
リーガル | ……どうやら、私のことについてある程度知られてしまっているようだな。 |
エルレイン | 一時期は帝国側に身を置いていたのでな。リビングドールにされてしまった人間たちの情報は把握している。 |
ローエン | エルレインさん……。あまり詮索をするようなことは……。 |
リーガル | いや、構わぬ。あなたがどのような答えを望んでいるのかはわからないが――。 |
リーガル | 少なくとも私は、自分が起こしてしまった『過去』をなかったことにするつもりはない。例え、それが可能であったとしてもな。 |
エルレイン | …………。 |
リーガル | そして……この手枷は、私が過去に犯してしまった罪の証であり、二度とこの手で人の命を奪わぬという誓いの象徴なのだ。 |
エルレイン | ならば、お前は自らの救済すらも望まないというのか ? |
リーガル | いや、決してそうではない。以前の私であったならば、それもまた受け入れていたのかもしれないが、今は違う。 |
リーガル | 私は……私自身を罰し続けることを望まない者たちがいることを知った。 |
リーガル | そして、教えられたのだ。決して過去の罪が消えることはない。だが、これからの未来と向き合うことはできるとな。 |
ローエン | ……エルレインさん。僭越ながら申しますが私もまた過去に囚われていた人間の一人でした。 |
ローエン | ですが、そんな私でも自らの過去を変えることを望みなどしません。 |
ローエン | 人は時に過ちを犯します。ですが、その過ちを正せるのもまた、人の力なのです。 |
リーガル | ローエンの言う通りだ。そして、私はそんな人間たちを知っている。 |
リーガル | 彼らは、決してどんな困難な状況に陥ろうとも諦めはしなかった。ならば、私も彼らのように生きなければならぬのだ。 |
エルレイン | ……そうか。やはり、お前たちもあの者たちと同じということか。 |
エルレイン | 良かろう。ならば、その自らに科した呪縛が解かれるのか、私も観察させてもらうことにしよう。 |