プロフィール
絶望に沈む彼を救ったのは、のちに伴侶となる一人の女性であった。妻娘との三人の幸せな日々に心の傷は癒え始めるも、愛娘の持つ特別な力を狙う者たちによって彼の運命は再び狂い始める。誰であろうと容赦はしない。たとえその相手がかつての仲間、兄、父親であっても。こうして最強の骸殻能力者の称号『ヴィクトル』を継承した彼は大いなる野望へと邁進する。自らの運命を変えるために。
ミリーナの一言
ヴィクトルさんからはどこか他人を寄せ付けない雰囲気を感じるの。だけど完全に拒絶しているわけではないような……。本当はたくさんの愛をもらって育った愛情深い人なんだと思うな。ヴィクトルさんの他の一面も見てみたいわね。
イクスの一言
既視感のある声や雰囲気、そしてあの戦闘スタイル。仮面をつけているのも合わさってジューダスと出会った時のことを思い出したよ。深く詮索するつもりはないけどきっと何か事情があるんだろうな。それはそれとして仮面と黒い服……かなりイケてるよな ?
キャラクター | とある街にて |
---|---|
アミィ | マリアンさん ! こっちですよ !はやくしないと特売の卵が売り切れちゃいますよ。 |
マリアン | ふふっ。アミィちゃんは元気ね。けどあまり走ると危ないわよ。 |
アミィ | 大丈夫ですよ――きゃあっ ! |
マリアン | 危ない ! 馬車が ! ! |
? ? ? | ――ッ ! ! |
アミィ | ……あ、あれ。助かった ? |
ヴィクトル | 怪我はないか ? |
アミィ | ……は、はい。大丈夫です。えっと……ありがとうございます。 |
マリアン | アミィちゃん ! よかったわ……。そこの方、危ないところを助けていただき本当にありがとうございます。 |
ヴィクトル | いや、私にも同じくらいの娘がいるものでね。身体が勝手に動いてしまったんだ。 |
アミィ | 私に似ているんですか ? |
ヴィクトル | 娘は君よりも髪を伸ばしているがおさげ頭がよく似合う子なんだ。 |
アミィ | そうなんですか。お話だけ聞いていると私の知ってる子が娘さんに似てるかもしれません。エルっていう子なんです。 |
ヴィクトル | ! |
マリアン | …………。 |
ヴィクトル | ……その子と君は、友達なのかい ? |
アミィ | はい。一緒に遊んだりします。鬼ごっことかかくれんぼとか。 |
ヴィクトル | それはとても良いことだ。よければ君の名前を教えてくれないか ? |
アミィ | アミィです。アミィ・バークライトです。 |
ヴィクトル | ……アミィ。できればその子とはこれからも仲良くしてやってほしい。 |
アミィ | えっと……はい、もちろんです。 |
マリアン | エルちゃんと会ってはどうですか ?もうじき買い物から戻ってきますよ。 |
ヴィクトル | なぜそれを私に尋ねる ? |
マリアン | ……失礼しました。ただ、少し気になってしまって……。 |
ヴィクトル | ……すまないが遠慮しておくよ。急ぎの用があるものでね。 |
マリアン | そうですか。残念です。いつかお茶をする機会があることを祈っています。 |
ヴィクトル | アミィ、良かったらこれを受け取ってくれないか ?さっき店の人から貰ったアメなんだが君の友達と一緒に食べるといい。 |
アミィ | はい。ありがとうございます。 |
ヴィクトル | では、私はこれで失礼する。 |
アミィ | はじめは仮面でちょっと怖いなって思ったんですけどとっても優しそうな人でしたね。 |
マリアン | ……そうね。 |
クレア | アミィちゃん。マリアンさん。お待たせしました。私たちの買い物は終わりましたよ。 |
マリアン | お手伝いありがとう。二人ともお疲れ様。 |
エル | エル、いっぱい歩いて疲れた~。 |
アミィ | それじゃあこのアメで元気だして。さっきもらったの。 |
エル | これエルが好きなアメ !ありがとう、アミィ ! チョー元気でた ! |
アミィ | 一緒に食べよっか。 |
エル | うん ! |
キャラクター | 仮面の男 |
ヴィクトル | お前たちがカロル調査室の使者だな。わざわざ二人でお出迎えとは私も随分と警戒されたものだな。 |
ジューダス | ……マークから話は聞いている。ヴィクトル、例の密書を渡してもらおう。 |
ヴィクトル | いいだろう。これだ。 |
ユリウス | ……確かに。情報提供、感謝するよ。 |
ヴィクトル | これも互いの利のためだ。感謝される筋合いはない。 |
ユリウス | だが……ヴィクトル。俺にできることがあれば何でも言って欲しい。 |
ヴィクトル | よくそんな口が利けるものだな。人の話なんてろくに聞く気もなく都合の悪いことは左手のように手袋で覆い隠すくせに。 |
ユリウス | ……俺はそんなつもりじゃ―― |
ジューダス | やめろ。もう用は済んだ。行くぞ。 |
ヴィクトル | …………。 |
ジューダス | お前が仮面をつけた理由……それは、自分のためか他人のためなのか、それとも両方か僕にとってはどうでもいいことだ。 |
ジューダス | だが、どのような素顔だとしても受け入れてくれる変わり者がいる。それだけは言っておく。 |
ヴィクトル | 案外、お節介な奴だな。ジューダス。 |
ジューダス | ……ただの気まぐれだ。お節介ついでに最後にもう一つだけ付け加えておこう。 |
ジューダス | 仮面は所詮、ただの仮面だ。僕たちの本当の顔には、何ひとつ変わりはない。だから必要なのは……言わずともわかっているだろう。 |
ヴィクトル | …………。 |
ユリウス | ……それじゃあ、俺たちは行くよ。 |
ヴィクトル | 待て。 |
ユリウス | 何だ ? |
ヴィクトル | これを……エルに渡して欲しい。 |
ユリウス | これは ? |
ヴィクトル | バラのジャム……あの娘の好物なんだ。 |
ジューダス | わざわざ用意したのか。意外な一面だな。 |
ヴィクトル | 黙れ。 |
ユリウス | わかったよ、ヴィクトル。エルには俺から渡しておく。約束だ。 |
ヴィクトル | ……頼んだぞ。 |
キャラクター | 仲間と共に |
ヴィクトル | エルはここでルドガー君とお留守番だ。 |
エル | うん ! 頑張ってね、パパ ! |
ルドガー | エルと一緒に応援しています。 |
ヴィクトル | さぁ、そろそろ時間だ。覚悟はいいかね ? |
レイア | 任せてよ ! 安くて良質な食材たくさんゲットしてみせるからね ! |
ジュード | 街の人たちの噂だと、特売日の市場は血が流れることもあるとかないとか……。レイア、気をつけてね。 |
アルヴィン | ちょっと街の見回りに来たつもりがこんなことになるとはな……。ま、無事に帰ってこられることを祈ろうぜ。 |
エリーゼ | 財政難である救世軍の人たちを助けるためですよ。 |
ティポ | 特売日を逃がすと救世軍が崩壊しちゃうんだぞー。 |
ミラ=マクスウェル | 空腹の状態では戦うこともままならないだろう。見過ごすことはできない。 |
ローエン | 食材さえ手に入れば、ヴィクトルさんやマークさんが美味しく調理をしてくれて、軍内の戦意も鰻登りです。救世軍存続のため、ジジイもひと肌脱ぎますよ。 |
ヴィクトル | ……ローエン、無理はするなよ。 |
ローエン | ご心配なさらず。先日の夕食でご馳走になったマーボーカレーが非常に美味でしたのでこのとおり、元気満タンですから。 |
ヴィクトル | ……好物だったか。 |
ローエン | はい。ヒゲにくっついてしまう悩みさえなければ毎日でもいただきたいぐらいです。 |
ローエン | そういえば、マーボーカレーと一緒にナプキンを用意しておいてくださりありがとうございました。 |
ヴィクトル | たまたまだ。 |
ローエン | それでも感謝させてください。私たちは仲間なのですから。 |
ヴィクトル | 仲間、か……。 |
アルヴィン | おっと、市場が開いたみたいだぜ。 |
レイア | す、すごい人の波…… !これ本当に戦場みたいだよ ! ? |
ヴィクトル | ……君たちなら大丈夫だ。頼りにしているよ。 |