プロフィール
エメラルド色の髪をもつ結晶人(クォート)。かつて、戦争ばかりを繰り返す結晶界(クォーティア)を救うため『ガルデニア』の研究をクリードと共に進めていた。だが、それは結晶界全てを白化させるという結果を生み出してしまう。大切な姉の消失、結晶界を滅ぼしてしまったことへの贖罪。彼女が生きる理由は過去にしか存在しなくなってしまう。だが、2000年後に出会った仲間たちと過ごす日々の中で、彼女の中で小さな希望が灯る。そして、彼女は明日という未来を迎える為に生きていくことを決意したのだった。
ミリーナの一言
リチアは髪だけじゃなくて瞳もエメラルド色でとっても綺麗なの。シングたちの世界では『ねむり姫』っていうおとぎ話のモデルにもなっているそうよ。確かにリチアにはお姫様って言葉がぴったりよね。それに、リチアにはもう素敵な王子様がいるみたいだし……って、これは言わないほうが二人の為よね。ふふっ、私は影からこっそり応援させてもらうことにするわ。
イクスの一言
リチアはコハクのスピリアの中にいて、ずっとコハクと一緒に過ごしてきたらしいんだ。だから、コハクやヒスイさんのことは、本人たちが忘れてることでも覚えてることが多いんだってさ。その話を聞くと、リチアとコハクとヒスイの絆は家族みたいに強く繋がっているんだなって感じるよ。きっとお互いを大切に想いあう心――スピリアが、リチアたちの強さになっているんだろうな。
キャラクター | デザートは別腹 |
---|---|
マオ | ごちそうさまぁ !う~ん ! クレアさんが作ってくれたピーチパイ今日もすっごく美味しかったよ~。 |
リチア | ええ、繊細な食材の甘さを最大限に引き出すパイの焼き加減……。口に入れた瞬間に広がる風味はまさに逸品の味でした。 |
クレア | ふふっ、みんながいっぱい食べてくれるから私も作り甲斐があったわ。 |
レイア | うんうん ! 特にリチアは凄かったよね !わたしより沢山食べてたもん ! |
リチア | す、すみません。つい、手が伸びてしまって……。 |
マオ | 気にしない、気にしないー。いっぱい食べたら大きくなれるってユージーンも言ってたヨ。 |
マオ | だから、リチアはこれからもいっ~ぱい食べてボクと一緒に大きくなろうネ ! |
レイア | いいなぁ、マオは。わたしも後のことなんて気にせずにいっぱい食べたいよ。 |
リチア | 確かに、ここでの食事が美味しくていつも食べ過ぎてしまいますから気を付けなくてはいけませんね。 |
マオ | ん ? 二人とも、何の話してるの ? |
クレア | ふふっ、女の子なら誰でも抱える悩みよ。でも、二人は気にしなくていいんじゃないかしら ? |
リチア | いえ、油断をしているときが一番危険なのです。先ほど頂いたピーチパイも一人で五個も食べてしまいましたし、このままだと……。 |
クレア | ほら、甘い物は別腹っていうし無理して我慢するほうが身体に悪いってこともあるかもしれないわよ。 |
リチア | 別腹……ですか ? |
レイア | それに、いざとなったらわたしとファラがやってるトレーニングをリチアもやってみたらどうかな ? |
リチア | トレーニングですか ! ?……そうですね、わたくしもたまにはコハクのように運動をしたほうがよいかもしれませんね。 |
マオ | えっ、なになに ! ?楽しいことするんだったらボクも混ぜてヨ ! |
レイア | よ~し、それじゃあ ! マオも一緒に今から早速……。 |
サラ | あっ ! もしかしておやつの時間に間に合わなかった ! ? |
マオ | あれ ? サラにカナ、どうしたの ? |
カナ | あのね、サラと一緒に街のケーキ屋さんに行ってきたの。それで、みんなにもお土産を沢山買ってきたのだけど……。 |
クレア | あら、こんなに沢山買ってきてくれたのね。でも……。 |
サラ | はい、でも少し遅かったみたいですね。皆さん、折角だから夕食の後にでも……。 |
リチア | まぁ ! とっても美味しそうなケーキですね。わたくしも頂いても宜しいのでしょうか ? |
サラ | えっ? は、はい。勿論大丈夫ですけど……。 |
リチア | では、どれから頂きましょう。種類が多いと選ぶのも楽しいですね。 |
マオ | もしかしてリチア、まだ食べられるの ! ? |
リチア | ……はっ ! ? い、いえ !また後で食べる物を選んでおこうかと……。 |
レイア | リチア……我慢しなくていいよ。 |
リチア | はい。では……お言葉に甘えさせていただきます。 |
キャラクター | 明日の世界を |
イリア | あ~、疲れたぁ~。ルーティに頼まれて教会にいる子たちの面倒見てきたけどやっぱ子供って容赦ないわぁ。 |
リチア | ふふっ。ですがイリアも一緒になって遊んでいるときは楽しそうでしたよ ? |
イリア | まぁ、子どもの世話は村にいたときのことを思い出して懐かしかったしたまにはこういうのも悪くないかもね。 |
リチア | ええ、そのときは是非わたくしもご一緒させてください。 |
イリア | もちろん ! んじゃ、これからも宜しくってことで今日はパァーっとお肉でも買って帰って……ってあれ、あそこにいるのヒスイとカロルじゃないの ? |
ヒスイ | ――サンキュー、カロル。今日も付き合わせちまったな。 |
カロル | ううん、これくらいならいつでも言ってよ。またわからないことがあったらすぐに教えてあげるからさ。 |
ヒスイ | へっ、さすがはカロル調査室の室長だな。頼りになるぜ。 |
リチア | ヒスイ、あなたたちも何処かへ出かけていたのですか ? |
ヒスイ | うわあっ ! ! リ、リチア ! ?な、なんでこんなところにいるんだよ ! ? |
リチア | いえ、たまたま通りかかっただけなのですが……。 |
イリア | ん ? ちょっとヒスイいま手に持ってるもの隠そうとしなかった ? |
ヒスイ | な、何でもねえよ ! !これは……あれだ、あれ……えっと……。 |
イリア | 怪しいわね……そりゃ ! |
ヒスイ | おまっ ! イリア ! 何しやがる ! ? |
イリア | いや~隠そうとしてたら余計見たくなるもんじゃない♪どれどれ~、って、これただの地図じゃない。 |
ヒスイ | い、いいから返せよ。お前には関係ねえものなんだよ……。 |
カロル | そ、そうだよっ。その地図はヒスイがリチアの為に一生懸命作ったものなんだから ! ! |
リチア | えっ ? わたくし、ですか ? |
カロル | あっ、ご、ごめん ! ヒスイ ! ?リチアには内緒だったのに……。 |
ヒスイ | ……構わねえよ。どっちみち完成したらリチアにも見せるつもりだったんだ。 |
イリア | ちょっと。全然話が読めないんだけど結局これって何の地図なのよ ? |
カロル | えっとね、その地図はヒスイが作ったティル・ナ・ノーグの地形情報をまとめたものなんだ。ボクも少しだけ手伝ってたんだけど。 |
リチア | ヒスイが、地図を ? でも、どうして……。 |
ヒスイ | ここはよ、俺たちが生まれた原界(セルランド)や結晶界(クォーティア)とは違う世界だ。 |
ヒスイ | でもよ、この世界にも色んな景色が広がってて色んな奴らが暮らしてる……。それは俺たちがいた世界と変わらねえ。 |
ヒスイ | そんな世界を、これからもお前に見て欲しかったんだ。 |
リチア | それで、わたくしの為だと……。 |
イリア | へえ、あんたって口は悪いけど案外ロマンチストなのね。 |
カロル | うん、ヒスイって結構優しいところがあるんだよね。 |
ヒスイ | だぁー ! ! お前ら茶化すんじゃねえ ! !クソッ、やっぱお前らの前で言うんじゃなかったぜ。 |
リチア | いえ、ヒスイ……あなたの優しさにはわたくしは何度も助けてもらいました。だからこそ明日を生きたいと思うようになったのです。 |
リチア | きっと、このティル・ナ・ノーグも……わたくしが見た子供たちの笑顔が溢れるようなとても愛おしい場所なのでしょう。 |
リチア | ヒスイ、わたくしからもお願いします。また、連れて行ってくれませんか ?わたくしが知らない、この世界の景色を見るために。 |
ヒスイ | リチア……。 |
ヒスイ | ……ああ、見せてやるよ。お前がまだ知らねえ明日の景色ってやつをな。 |
リチア | ええ、楽しみにしていますわ。これからもずっと。 |
キャラクター | 優しいスピリアを持つあなたへ |
ヒスイ | ……よっと。思ったよりも街まで距離があったな。ちょっと休憩していこうぜ。 |
リチア | はい。それにしても、『日々寧日』の仕事はなかなか大変ですね。 |
ヒスイ | まぁな。使いっぱしりにされるこっちはたまったもんじゃねぇぜ。 |
クンツァイト | ヒスイの労働力は機械人である自分と比べても遜色ない。実に驚異的な体力だ。イネスもその点を評価しているのだろう。 |
ヒスイ | なんか、あんま嬉しくねぇんだが……。 |
リチア | ヒスイ、今回の仕事もあと少しです。ここからはわたくしも手伝いますので一緒に頑張りましょう。 |
ヒスイ | いや、お前は無理すんなって……。ん ? リチア、お前、ちょっと手から血が出てんじゃねえか ? |
リチア | えっ ? ああ、先ほどの道を通ったときに草か何かで切ってしまったのでしょうね。 |
ヒスイ | ちょっと待ってろ。――そらよ。 |
ヒスイ | よし、これで治ったな。 |
リチア | ありがとうございます。思念術を使うほどの傷ではなかったのに申し訳ありません。 |
ヒスイ | 何言ってやがる。小さい傷だって菌やなんかが入ったら大変だろうが。 |
ヒスイ | コハクもよく転んで怪我してたが俺が手当てしてやったもんだぜ。 |
リチア | ……ふふっ、そうでしたわね。あなたは昔から優しい兄でした。 |
ヒスイ | な、なんだよ急に……。 |
リチア | いえ、あなたの思念術はそういった優しさのスピリアが反映されているのだと思ったのです。 |
リチア | 優しく包み込むような、あたたかいスピリア……。その大切さに気付くのに、わたくしたちは二千年もかかってしまった……。 |
リチア | ですが、あなたたちなら……きっと、そのスピリアを世界中の人々に届けられる。それは、わたくしたちには出来なかったことです。 |
クンツァイト | リチアさま……。 |
ヒスイ | けどよ……時間が掛かったにせよお前だって気づけたんだろ ?だったら、そのスピリアを一緒に大事にすりゃあいい。 |
クンツァイト | ヒスイの言う通りです、リチアさま。自分はアナタのスピリアから多くの想いを学びました。 |
クンツァイト | 我が主よ。アナタが持つスピリアの光はこれからも決して消えることはありません。 |
ヒスイ | わかったか ?お前が俺のスピリアから何かを感じ取ったように俺もお前のスピリアから色んなもんをもらってる。 |
ヒスイ | 人ってのは、そうやって他人を理解して繋がっていけるんだ。それは、俺がお前から学んだことだぜ。 |
リチア | ヒスイ……。 |
ヒスイ | さて、遅くなったらイネスにどやされちまう。ほら、そろそろ出発するぞ。 |
リチア | ……ええ。ありがとうございます、ヒスイ。 |
リチア | あなたはどうか、そのままでいてください。誰よりも優しいスピリアを持つ、あなたのままで―― |