プロフィール
先王ラドラスから信頼を寄せられ、部下からも慕われていたカレギア王国「王の盾」の元隊長。亡き友のために汚名を着たまま、語れぬ真相を胸に秘め、彼は旅を続ける。時にはその経験を生かして仲間たちを導き、復讐に燃える亡き友の娘さえもその殺意ごと受け入れた。ある切っ掛けにより、溢れ出した暗黒の感情。闇に囚われ己を見失うも、その先に光を掴む。灯台となりしは小さな手と仲間の声。歴戦の戦士は自身の弱さに打ち勝ち、更なる真実へと歩み始める。「絆」という強さをその手に。
ミリーナの一言
ユージーンさんは子どもの頃、「可愛い」と近所で評判だったんですって。今の大人っぽいユージーンさんからはあまり想像つかないわよね。いったいどんな感じだったのかしら。写真があったら見てみたいわ。そういえばイクスも小さい頃は今よりももっと可愛かったし、男の人ってそういう風に成長するものなのかも知れないわね。
イクスの一言
ユージーンさんは尻尾に帽子のようなものをつけていたり、三つ編みも綺麗に編まれていて、すごくオシャレだよな。ああいうセンスが羨ましいよ。俺も髪を伸ばして三つ編みとかしてみたいな。よし、コーキスにもっと格好いい服やイケてるシルバーアクセサリーを作ってやるためにも、ユージーンさんからオシャレについて学ばせてもらうぞ。
キャラクター | 挨拶回り |
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ユージーン | さてと。次はキール研究室に挨拶回りに向かうか。現在地からのルートはここを左に……。 |
ユリウス | キール研究室ならこの通路を右に曲がって真っ直ぐだ、ユージーン。 |
ユージーン | そうか。危うく迷うところだった、感謝する。確か君は、カロル調査室で茶菓子を出してくれたユリウスだったな。 |
ユリウス | もう覚えてくれたのか。アジトもこれだけ大勢の人がいる。顔と名前を覚えるのも大変だろう ? |
ユージーン | 正直なところな。だが君のことはメガネの紳士という印象でちゃんと覚えられていたようだ。 |
ユリウス | メガネの紳士、か。 |
ユージーン | 気に障ったか ? |
ユリウス | いいや。その覚えられ方ならむしろ嬉しいよ。なんせエルには―― |
エル | ルル。待っててね。すぐなんとかしてあげるから。 |
ルル | ナァ……。 |
ユージーン | 噂をすれば影だな。エルとルルじゃないか。 |
ユリウス | エル。ルルを抱えてどこに行くんだ ? |
エル | 医務室だよ。なんだかルル足の具合が悪いみたいなの。ずっと右の前足を引きずっているんだ。 |
ユージーン | そうなのか。どれどれ……腫れてはいないようだが……ルル、痛むのか ? |
ルル | ナァ……。 |
ユージーン | 歩くたびにチクッと痛むようだな。もしや………………ああ、こいつが原因か。いまトゲを抜いてやる。少し我慢だぞ ? |
ルル | ナァ ! ! |
ユージーン | よし。よく耐えた。これでもう大丈夫だろう。 |
エル | ルル、痛くない ? |
ルル | ナァ~♪ |
ユリウス | 絶好調のようだな。 |
エル | よかったぁ……。もしかしたら骨が折れてるのかもって心配だったんだ。ありがとね、えっと…………。 |
エル | ネコのおじさん ! |
ユージーン | ネ、ネコの……おじさん……。 |
エル | それじゃあまたね ! |
ユージーン | …………おじさん、か。 |
ユリウス | ユージーン。今の気持ちはすごくわかる。俺もちょっと前まではメガネのおじさんと呼ばれていたからな。 |
ユージーン | 名前を呼んでもらえるようになるまで気長に待つとしよう。 |
キャラクター | 理想の上司 |
シャルティエ | みんな。休憩後は走り込みがあるからね。疲れているだろうけど、もうひとふんばりだ。頑張っていこう。 |
対帝国部隊員たち | はい。 |
ユージーン | では、 今回の特別演習はこれまでとする ! |
対帝国部隊員たち | ありがとうございました ! !ユージーンさん、またこちらに立ち寄られた際には是非、ご指導をお願い致します ! ! |
シャルティエ | …………はぁ。 |
ユージーン | 今日はやけにため息が多いようだがどうかしたのか ? |
シャルティエ | ……何でもないですよ。僕なんかと話すより隊員たちと話して来たらどうですか ? |
ユージーン | まあ、そう言うな。俺でよければ話してみろ。少しは気がラクになるはずだ。 |
シャルティエ | 別に……ちょっと疲れただけですよ。 |
ユージーン | 部下との関係に、ということか ? |
シャルティエ | そういうわけじゃ……。 |
ユージーン | 見ていればわかるさ。 |
ユージーン | 部下を思えば、厳しいことを言わねばならん時もある。ディムロスから任されている立場上なおさらだ。 |
ユージーン | だが、この思いを理解してくれる部下は多くない。君の心労は俺にもよくわかる。 |
シャルティエ | そう、そうなんですよ !僕だってこれでも部下の今後を思って言ってるんです ! |
シャルティエ | なのに、やっぱりディムロスが一番だとかユージーンさんやローエンさんに教わりたいとか他の人の話ばかり……僕だって頑張ってるのに ! ! |
シャルティエ | はぁ……はぁ……。 |
ユージーン | 少しは気が晴れたか ? |
シャルティエ | ……はい。いきなりすいません。面倒くさい奴って思いましたよね。 |
ユージーン | いいや。王の盾という部隊の隊長だった時は色々な部下と接していたからな。 |
ユージーン | 部下の中には曲者も少なくなかった。それに比べれば、君などまだまだ可愛いものだ。 |
シャルティエ | ……ユージーンさん。 |
ユージーン | まだ話したいことがあるようだな。 |
シャルティエ | いえ。これ以上は大丈夫です。話を聞いてくれてありがとうございました。 |
シャルティエ | ユージーンさんはディムロスと違ってなんだか親しみやすいな……。まさにユージーンさんは理想の上司だ……。 |
ディムロス | ……理想の上司、か。 |
シャルティエ | ディムロス ! ?ちょ、ちょっと待ってください !もちろんディムロスも―― |
ディムロス | いいや。無理することはない。親しみやすさ……俺も肝に銘じておこう。それではまたな。 |
シャルティエ | あぁ……これはまた二人での訓練や食事に誘われかねない……。連休を取ろうと思っていたのに……はぁ。 |
ユージーン | また悩みが増えてしまったようだな。 |
シャルティエ | ……やっぱりまだ話を聞いてください。最近、日記にも収まらないくらい色々と溜まっていて。 |
ユージーン | ふっ……いいだろう。 |
キャラクター | 同じ物語を |
ユージーン | …………。 |
アニー | ユージーンも本を買いに来てたのね。何を探しているの ? |
ユージーン | ん ? ああ……特にこれと決めていたわけではなくてな。 |
ユージーン | ここのところ、少し時間がとれる日が増えて来た。だから面白そうな本があれば買って帰ろうかと思っていたところだ。 |
アニー | そうだったのね。それならおすすめしたい本があるんだけど……。 |
ユージーン | お前が薦めてくれるものなら面白そうだ。どの本だ ? |
アニー | この歴史物語の本よ。 |
ユージーン | 歴史 ?ティル・ナ・ノーグの歴史だろうか…… ? |
アニー | ええ、確かにティル・ナ・ノーグの歴史ではあるけど……。 |
アニー | 実はこの歴史、存在していないものなの。 |
ユージーン | 存在しない歴史…… ? |
アニー | この本、歴史書の形になってるんだけど全て作者さんの想像で書かれた架空の歴史なの。 |
ユージーン | それは……また壮大な創作だな。 |
アニー | ええ !筆力が本当にすばらしくて、まるで本当にあった歴史のように錯覚してしまうんです。 |
アニー | それが面白くて、誰かと感想を共有したかったんだけど周りに読んでいる人がいなくて……。 |
ユージーン | なるほど、そういうことだったか。 |
ユージーン | 確かに興味深い内容だな。歴史書のような物語か。 |
アニー | 発想が面白くて。こういう物語の作り方もあるんだって。 |
アニー | 新しい視点を見つけることもできて本当に読んでよかったと思えた作品なの。 |
ユージーン | そうか。なら、俺も読んでみよう。 |
ユージーン | これだけ熱心に薦めたくなるほどの魅力があるのだろうからな。 |
アニー | 本当 ?ユージーンが読んでくれるなんて嬉しいな……。 |
ユージーン | そんな風に言って貰えるとはな。 |
ユージーン | 読み終えたら、感想を伝えよう。 |
アニー | ええ、お願いね。お互いにどう感じたか、話し合いましょう ! |
ユージーン | ああ。 |
ユージーン | ……感想を共有、か。お前と同じ物語を読めるというのは感慨深いものだな。 |
ユージーン | これは、本を読む以上の楽しみが出来たかもしれん。 |