プロフィール
故郷を捨て、幼馴染みと共にアレウーラ王国の首都へとやってきた彼女は教会の僧侶となる。しかしそれが彼女の苦悩の始まりでもあった。ヒト以外を蔑み、逆らう者たちを異端者として罰する教会。次第に権力欲に取り憑かれていく幼馴染み。かつて信じたものが変わっていくのをどうすることもできず、ただ時間だけが過ぎていく。必要なのは出逢いときっかけだった。暗い地下から抜けだし、今度こそ己の心に従って生きると誓った。たとえそれが、決別の旅となるとしても──。
ミリーナの一言
アーリアのあの不思議なリボン、シンプルなピンクの布地に黒いレースをからめてあって素敵よね。アーリアの綺麗な顔立ちによく映えていると思うわ。教会の僧侶が着る物は決まっていたから、ささやかなオシャレとして髪を結い上げるものに工夫をするのが流行ってたんですって。レースも自分で編んだらしいの。アーリアの編み物の腕前って職人並みよね。今度私も教えてもらおうかしら。
イクスの一言
アーリアさんは、オーガが近づくとすぐにわかるんだ。レイモーンの民で感覚の鋭敏なカイウスよりもずっと早く見つけるんだよ。凄いよな。アーリアさんの生まれ故郷の近くにはオーガがたくさん生息する森があって、小さい頃からオーガから逃げる術を教わるらしいんだ。その一つが、接近を未然に察知する方法らしいんだけど、コツを教わっても俺にはさっぱり真似できなかったよ。こういうのは昔からの訓練と感覚が大事なんだろうな。
キャラクター | 興味津々 |
---|---|
シェリア | アーリア、ティルキスに告白されたの ! ? |
アーリア | ……そうなの。わたしも急だったからビックリしちゃって……。 |
ルーティ | そ、それでOKしたの ? |
アーリア | ええ……。 |
アーリア | わたし、元の世界ではカイウスたちを騙して一緒に旅をしていた時期があったの。 |
アーリア | でも、ティルキスはそんなわたしのことも受け入れてくれて……。それに、この世界でも一緒にいてくれたから……。 |
シェリア | 素敵……いいなあ。私なんて、まったく意識してもらえないのに。 |
シェリア | ルーティはどうなの ? |
ルーティ | は ! ? な、なんであたし ! ? |
シェリア | だって、スタンは未来の── |
ルーティ | わあああああっ ! 聞きたくない ! |
アーリア | えっと……どういうこと ? |
シェリア | 実はね……。 |
アーリア | なるほど。そういうことだったのね。 |
ルーティ | あっさりバラしたわね。あんた、意外と神経太いわね……。 |
アーリア | 実際、不安があったりしたの ? |
シェリア | プロポーズはどんな場所で ? |
ルーティ | だから、今のあたしに聞かれても知らないってば ! |
アーリア | そう……。わたし、少し不安なことがあったから何かいいアドバイスが聞けるかと思ったんだけど……。 |
シェリア | どうしたの ?もしかしてティルキス、すごくモテるとか…… ! ? |
アーリア | えっと、そういうわけじゃないんだけど……。 |
アーリア | この世界に来てから、彼は働くのが楽しいみたいで。遅くまで働いて身体を壊さないか心配で……。 |
ルーティ | 何それ、惚気じゃない……。 |
シェリア | やっぱり羨ましい……。 |
キャラクター | 幸せの視点 |
カイウス | アーリアたち、こっちの世界に馴染んで来たよな。 |
アーリア | 正直、自分でも驚いてるわ。僧侶以外の生き方なんて考えもしなかったから。 |
ティルキス | アーリアはきっかけさえあればなんにでもなれたさ。努力家だからな。 |
アーリア | 努力家だなんて……。人よりたくさん頑張らないと追いつけないだけよ。 |
ティルキス | そういう謙虚なところも君の魅力だな。 |
カイウス | ……ふ、二人は相変わらずだな。 |
ルビア | そういえば、アーリア。最近はお洋服も作ってるって聞いたわよ。 |
アーリア | ええ、そうなの。まだまだ下手で恥ずかしいんだけど。 |
ティルキス | いや、大したもんだよ。もともとのセンスがいいんだろうな。 |
ティルキス | ほら、君がクリスマスに着ていたあの衣装あれはとてもよく似合っていた。 |
ティルキス | 普段の僧衣も清楚で素敵だけどああいう華やかな服も君の魅力を引き出してくれるな。また着て見せてくれ。 |
アーリア | だ、ダメよ。恥ずかしいもの。……また来年のクリスマスにね。 |
ティルキス | そうか。次のクリスマスが待ち遠しいな。 |
ティルキス | そうだ。だったら、新しい服を作ったらどうだ ? |
アーリア | きゅ、急に言われても困るわ。大体、自分がどんな服が似合うのかわからないし……。 |
ティルキス | 君ならどんな服でも似合うさ。なにより、俺が嬉しいからな。 |
アーリア | もう、ティルキスったら……少し褒めすぎよ。 |
カイウス | …………。 |
ティルキス | 素直な感想だ。アーリアは、もっと自信を持っていいと思う。 |
アーリア | ティルキスこそ、すごいわ。新しい世界に来てもすぐに馴染んだし。 |
アーリア | それどころか、自分で商売を始めてお金を貯めてたくさん家事もやってくれていたし。わたし、こんなに甘えていいのかなって思ってたの。 |
ティルキス | いいんだ。俺が好きでやっていたんだから。それに、アーリアにはやりたいことがあっただろう ? |
ティルキス | 君は謙虚だから、すぐに遠慮をしてしまう。これからも、もっと俺に甘えて頼ってくれ。 |
ティルキス | ああ、でも、たまには俺のわがままも聞いてほしいな。本心では君を独占していたいんだ。 |
ルビア | 流石だわ、お兄様 !アーリアのやることなすことひとつ残らず褒めまくってる ! |
カイウス | オレたち、何を見せられてるんだろう……。 |