プロフィール
たとえ世界から魔女と呼ばれても、彼女はマスターであるミリーナを守りたかった。愛と信頼が深いが故に、すれ違い引き裂かれた絆。どちらも互いを守ろうとした結果、道は分かれ、鏡精であった彼女は『死んで』しまった。確かにあった絆は失われ、人として孤独に生きる日々。それでも彼女はミリーナを守るため、世界に抗い続ける。何を失おうとも、マスターへの愛情だけは無くさないのだから。
ミリーナの一言
ネヴァンはゲフィオンの鏡精だったんですって。私のカーリャと比べると、落ち着いていて、冷静で、とっても真面目……なように見えるけれど、本質のところはどこか似ている気がするの。それに美味しい物や甘い物を見つけると、ちょっとうっとりした顔になってとっても可愛いのよ。ただ、時折見せる顔が寂しげで危うくて、心配になってしまうの。お互い、もう一人のカーリャとミリーナとして支え合えたらいいのにって思うわ。
イクスの一言
ネヴァンの好物は甘い物なんだって。小さい方のカーリャみたいに、スイーツが好きなのかなと思ったら、それももちろんだけど、アブラの甘さも好きだって言うんだ。ネヴァンは油を飲むのかってびっくりしたんだけど、どうも脂の乗った肉が好きって意味だったみたいだ。鏡精から人間……みたいになった後は、食べ物を手に入れるのも苦労したって言ってたから、今度ロゼに頼んでいいサーロインを仕入れてあげようかな。
キャラクター | 誘惑されたいの |
---|---|
カーリャ | ――そして、ここが食堂です ! |
カーリャ・N | ここが…… !そこはかとなくいい匂いがしますね……。 |
カーリャ | もうすぐお昼ですからね。 |
カーリャ | ……クンクン。この匂いは……鳥の唐揚げでしょうか ! ? |
カーリャ・N | 唐揚げ…… ! |
ナナリー | さすがカーリャ。鼻が利くねぇ。いい鶏肉が入ったから、エミルのリクエストもあって唐揚げにしたんだよ。 |
ナナリー | そっちは……新入りのネヴァンだね。よかったら食べていきなよ。ファラ生活向上委員会特製のタレが染みこんで、絶品だからさ。 |
カーリャ | はわわわわ ! 先輩 !アジト案内は一旦休憩にしてお昼ご飯を食べていきませんか ! ? |
カーリャ・N | 小さいカーリャは辛抱が足りませんね。 |
カーリャ | だって揚げたての唐揚げほど至高の食べ物はありませんよぅ ! ?噛んだ瞬間、じゅわ……っと肉汁が……。 |
カーリャ・N | あなたは修行が足りないから誘惑に負けてしまうんです。 |
カーリャ・N | ……ですが、空腹を無理矢理我慢させて鏡精虐待を疑われるのもよくありません。 |
カーリャ・N | ここは小さいカーリャのためにお昼ご飯にしましょう。仕方なく、ですが。 |
ナナリー | なんだい、随分理屈っぽいね。ネヴァンは。 |
カーリャ | そうですよ。食べたければ素直に食べたいって言えばいいじゃないですか ? |
カーリャ | カーリャも大きくなったらネヴァン先輩みたいに理屈っぽくなるんでしょうか ? |
ナナリー | そういえば、同じミリーナって存在から生まれた鏡精の割に、あまり似てない気がするねぇ……。 |
カーリャ・N | それは育った環境が違いますから当然です。ミリ……ゲフィオン様と小さなミリーナ様もたどった人生が違いますし……。 |
カーリャ・N | でも私が幼体の頃の姿は今のカーリャと、うり二つでしたよ。性格も……似ていたと思います。 |
ナナリー | へぇ !つまり、幼体の頃はネヴァンも修行不足だった、と。 |
カーリャ・N | ……そ、そう、かもしれません。い、いえ、もう少し冷静だったようにも思いますが。 |
カーリャ | カーリャだって修行不足なんかじゃありませんよ ! |
カーリャ・N | そうでしょうか ?さっきもユリウス様やフレン様に会った時にデレデレして、だらしない顔になっていました。 |
カーリャ・N | やはり小さいカーリャは誘惑に弱すぎると思います。 |
カーリャ | そ、そんなことないですよ !ナナリー様ぁ、先輩に何か言ってやって下さい ! |
ナナリー | そうだねぇ……。 |
ナナリー | ――揚げたての唐揚げを試食したい人は手をあげな ! |
二人 | はいっ ! ! ! ! |
ナナリー | あはは、どっちも誘惑に弱いようだね ! |
二人 | うううう……。 |
キャラクター | 想いの架け橋 |
カーリャ・N | ………………。 |
イクス | ネヴァン ? どうした ? なんか俺に用でもあるのか ? |
カーリャ・N | ! ! |
カーリャ・N | い、いえ、ちょっと考え事をしていただけです。イ、イクス様は今日もお元気そうですね……。 |
イクス | え ? あ、ああ。うん、元気だよ。ネヴァンはちょっと元気がないな ? 大丈夫か ? |
カーリャ・N | は、はい ! あの……大丈夫です……。 |
イクス | そうか。でも無理するなよ ? それじゃあな ! |
カーリャ・N | ………………。 |
テネブラエ | 大きいカーリャさん。 |
カーリャ・N | ふえあわおっ ! ? |
テネブラエ | そんなに驚かなくても……。 |
カーリャ・N | な、何だ、テネブラエ様ですか。びっくりさせないで下さい。 |
テネブラエ | 道ならぬ恋という奴ですね。鏡精から人間になると色々複雑なんですねぇ……。 |
カーリャ・N | な、何を言っているのです ! ?ち、違いますよ ! ? |
カーリャ・N | これは……その……私の感情ではありません。多分……。 |
テネブラエ | と、言いますと ? |
カーリャ・N | 鏡精は……マスターの心の具現化ですから感情を受け継いでしまうこともあって……。 |
カーリャ・N | 小さいカーリャはそうではなかったみたいですが私は……。 |
カーリャ・N | 今は切り離されて独立した人間……のようなものですから、これは残ってしまった感情ですね。 |
カーリャ・N | テネブラエ様の |
テネブラエ | 私がマルタ様を熱烈に愛しているように見えますか ?いえ、マルタ様も大切な方ではありますが。 |
カーリャ・N | ふふ……。それはそうですね。失礼しました。 |
テネブラエ | ですが……仮に私がラタトスク様と引き離されることになったとして。 |
カーリャ・N | ? |
テネブラエ | マルタ様を愛おしいと思う感情を持っていたらマルタ様のことを想う時ラタトスク様やエミル様を想うことになる。 |
カーリャ・N | ! |
テネブラエ | ……そう考えると、厄介な感情も苦しいばかりではないかも知れません。 |
カーリャ・N | ……そうですね。 |
カーリャ・N | ありがとうございます、テネブラエ様。また一つ、私の中にゲフィオン様の面影を見つけることができました。 |
キャラクター | いつまでもそのままで |
コーキス | だーから、違うって言ってるだろー ! |
カーリャ | 絶対言ってましたよぉ~ !まったくコーキスはいつまで経っても生意気なんですから ! |
カーリャ・N | あなたたち、どうしたのですか ?こんな街中で……。 |
カーリャ | あ~、ネヴァン先輩~ !聞いてくださいよ、コーキスが酷いんですよぉ ! |
コーキス | ひ、酷いってなんだよ !俺はただ、カーリャパイセンがそのうち食べ過ぎで丸っこくなって、飛べなくなるんじゃないかって……。 |
カーリャ | ほらぁ~ !カーリャがぷくぷくになっちゃうとか言う~ ! |
コーキス | 心配してるんだって ! ! |
カーリャ・N | ふふ……なるほど、そういうことですか。 |
カーリャ・N | コーキス、心配しなくてもカーリャは鏡精ですから。体型に大きな影響が出るようなことは基本的にないはずですよ。 |
コーキス | あ、そうなんだ ! ?それならよかった……。 |
コーキス | さっき、買い物してたらカーリャパイセンがびっくりするくらい買い食いするからさぁ。こんな身体のどこに入るんだよって思って。 |
カーリャ・N | そんなに食べていたのですか…… ? |
カーリャ | ちょっとぉ ! ネヴァン先輩にチクらないでくださいよ~ ! |
コーキス | ええっ ! ? ただの事実だろ ! |
カーリャ | まったくもー、本当にコーキスはデリカシーがないんですから ! |
カーリャ・N | ……ふふっ。あなたたちのそういう雰囲気、なんだか懐かしいですね。 |
カーリャ | そうなんです ? |
カーリャ・N | 私も、幼体の頃は今のカーリャのように感情豊かでしたから。 |
二人 | えっ…… ! ? |
カーリャ・N | 意外ですか ? |
コーキス | そりゃそうだって !ネヴァンパイセンの小さい姿とか、全然想像がつかないし……。 |
カーリャ | でも、ネヴァン先輩だってカーリャですからね !つまり、カーリャも大きくなればこれくらい大人で落ち着いた雰囲気になるってことです ! |
コーキス | え…… ? |
カーリャ | あり得ないみたいな顔しないでくださいよ~ ! |
ミリーナ | カーリャ、コーキス、どうしたの ?こっちまで声が聞こえてたけど……。 |
ミリーナ | あら、ネヴァン ?久しぶりね、こんなところで会えるなんて。 |
カーリャ・N | お久しぶりです。……相変わらず、こちらは賑やかですね。 |
ミリーナ | ええ。ときどき困ってしまうけれど……でも、素敵な雰囲気でしょう ? |
カーリャ・N | はい、とても。きっとこれこそが大切な時間なのだと思います。だから……。 |
カーリャ・N | 二人も、そして小さいミリーナ様も。いつまでもそのままでいてくださいね。 |
キャラクター | 意外な魅力 |
カーリャ・N | リンウェル様。少し休憩しませんか ?随分長い間、読書に集中なさっているようですし。 |
リンウェル | え、うそ ! もうこんな時間 ! ?声をかけてくれてありがとう、ネヴァン。 |
カーリャ・N | いえ。何を読まれてらっしゃったのですか ? |
リンウェル | この世界について書かれたものを、いろいろとね。まだまだ知らないことがいっぱいだからつい夢中になっちゃった。 |
リンウェル | 先にこっちに来てたシオンたちに話も聞いたけど自分の目や耳で覚えていきたいんだ。成り立ちや文化、ここで暮らすみんなのことをね。 |
カーリャ・N | そうでしたか。リンウェル様は、とても勉強熱心な方なのですね。 |
カーリャ・N | 私にわかることでしたらなんでもお答えするのでいつでもおっしゃってくださいね。 |
リンウェル | うん ! ありがとう。ネヴァンのことももっと知りたいな。いつも落ち着いてて、頼れるお姉さんって感じだよね。 |
カーリャ・N | 私ですか ?あまりそんな風に言われたことがないので何だか照れてしまいますね。それに―― |
リンウェル | え……今の音って……。 |
カーリャ・N | すみません。私のお腹の音です……。 |
リンウェル | お、お腹の音…… ?もしかして、すっごくお腹がすいてるとか ? |
カーリャ・N | はい……。とても、お腹がすきました……。 |
リンウェル | あははっ !お、お腹って……あはははっ ! |
カーリャ・N | リンウェル様、笑いすぎです ! |
リンウェル | だ、だって~。落ち着いてて、頼れるお姉さんって言ったばかりだったから。 |
カーリャ・N | 私も今は人間と同じですのでお腹がすくのは当然のことです。 |
リンウェル | ごめんごめん、怒った ? |
カーリャ・N | 怒っていません。 |
リンウェル | もう、機嫌直してったら。ちょっとだけシオンに似てるなって思ったらなんだかおかしくなっちゃって。 |
カーリャ・N | シオン様に…… ?たしかに、シオン様もよくお腹をすかせてらっしゃいますね。 |
リンウェル | でしょ ? 一見ツンとしてて話しかけにくいんだけど意外性があるっていうか……。 |
リンウェル | そういう部分を見つけると一気に親近感が湧いたりするじゃない ? だからネヴァンともっと仲良くなりたいって思ったんだ。 |
カーリャ・N | そう言っていただけると嬉しいです。 |
リンウェル | えへへっ。さ、腹ぺこネヴァンには美味しい物を食べさせてあげないと ! |
カーリャ・N | あ、ありがとうございます。今は……その、ケーキが食べたい気分です。 |
リンウェル | 私はアイスが食べたいな~ ! |
カーリャ・N | アイス……ケーキ……アイスケーキ !確か、以前ミクリオ様がスレイ様たちに作っているのを拝見しました。 |
カーリャ・N | 今度作り方を伺っておきます。リンウェル様と仲良くなれた記念に私がご馳走しますね。 |