プロフィール
霧が晴れてゆくように、かつての日々が蘇る。この家を花でいっぱいにしようと、あの人と笑いあった。厨房でポワレを作り、あの人に振る舞った。寒い夜は暖炉の前で、あの人と身を寄せ合った。鉢植えの今は枯れ果てた雪白草が、灰色に塗りつぶされていた大切な思い出を色づかせる。私はマリー・ヴィンセント。神の眼奪還を阻む反乱軍の首魁ダリス・ヴィンセントの妻であると。
ミリーナの一言
マリーさんはさすが既婚者なだけあって家事も料理も上手なの。外での戦いだけじゃなく、アジトの中でも頼もしいのよ。おまけに可愛いもの好きっていうチャーミングな一面もあって、まさに憧れの女性だわ。夫であるダリスさんも幸せものね。私もいつかマリーさんみたいに、素敵なお嫁さんになれるように頑張らなきゃ。まずは未来の旦那様をしっかり守れるように、マリーさんに弟子入りして戦い方を学びたいわね !
イクスの一言
マリーさんはこの世界ではソーディアンと話せるってとても喜んでいるんだ。元の世界にいた時も、ずっとどんな性格なのか気になっていたんだってさ。ただ紹介されていたイメージに比べると、意外に普通だったみたいで、ちょっと残念がっていたんだ。いったいどんな紹介をされていたんだろう……。とにかく、マリーさんの疑問が解消されたみたいで、その点はよかったんじゃないかな。
キャラクター | 可愛いは絶対正義 |
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マリー | この星型の刻印がされたブレスレットきらきらして可愛いな。こっちの花をモチーフにしたネックレスもすごく可愛い♪ |
パスカル | マリーたちの意見を参考にして作ったんだ。気に入ってくれたみたいでよかったよ~ |
ティア | 二人とも、そんなところで何をし、て……。 |
ティア | (か、かわいい…… ! !) |
パスカル | おっ、ティアもアクセサリーに興味津々みたいだね ! |
ティア | べ、別にそういうわけじゃ……。 |
マリー | なんだ、違うのか。ティアも気に入ったのかと思ったんだが。残念だな、こんなに可愛いのに……。 |
ティア | ……マリーは可愛いものが好きなのね。 |
マリー | ああ、可愛いものは大好きだ。もしかして意外だったか ? |
ティア | ち、違うの。いえ……正直に言えば確かにちょっと意外だと思ったけれど驚いたのはそのことじゃないのよ。 |
ティア | ……可愛いものが好きって恥ずかしがらず、正直に言えることが凄いな……って。だから驚いたの。 |
パスカル | え~そうかな ?普通だと思うけどなぁ。 |
マリー | 同感だ。可愛いものを可愛い好きなものを好きと言って何が悪い。 |
ティア | 二人とも……ええ、そうよね。あなたたちの言う通りだわ……。 |
マリー | ……ティア ? |
ティア | ごめんなさい。さっきは否定してしまったけど実は私も可愛いものが……す、好き……なの……。 |
マリー | やっぱり、そうだったのか !それならわたしたちは可愛いもの好き仲間じゃないか ! |
パスカル | やっぱりここにあるアクセサリーも気になってたんでしょう ?どうどう ? ティアもマリーと一緒に試着してみる ? |
ティア | 嬉しいけど……私に似合うかしら ? |
マリー | 似合う、似合わないなんて関係ない。ティアは身につけたいと思ったのだろう ?なら、身につければいいだけさ。 |
パスカル | そうそう ! それに元の世界で軍人だったティアにこそここにあるアクセサリーをつけて欲しいもん ! |
ティア | 軍人 ? このアクセサリーが何か私が軍人であったことと関係があるの ? |
パスカル | うん。だってこれはリオンとジェイドに言われて開発した尋問用の兵器でもあるからさ。 |
ティア | 尋問用の兵器 ! ? |
パスカル | どれもスイッチ1つで電流がビリビリビリ !だけど可愛いっていうギャップが売りなんだ ! |
マリー | はぁ……どれも可愛いくて迷うな……。よし、まずこのブレスレットを試着してみよう。 |
ティア | ちょ、ちょっと待って、マリー !今の話を聞いていなかったの ! ?つけちゃダメよ ! 危険だわ ! |
マリー | あぁっ ! ティア、頼む ! 返してくれ !兵器であろうとこんなに可愛いんだぞ !わたしなら電流にも慣れている ! 大丈夫だ ! |
ティア | 慣れているってどういうこと ! ?いくら可愛くてもダメ ! |
マリー | そ、そんなぁ……。 |
パスカル | スイッチを押さなければ安全なんだよ~。 |
ティア | 何かあってからじゃ遅いでしょう。はぁ……可愛いに惑わされるところだったわ……。 |
キャラクター | 記憶喪失の功名 |
ソフィ | マリー。健康診断の結果を持ってきたよ。自分の診断表か、名前を見てね。 |
マリー | ありがとう、ソフィ。確かにこの診断表はわたしの……おっ、これは。 |
ソフィ | 間違ってた ? |
マリー | いや、あっている。ただ名前がマリー・エージェントのままになっていたので少し驚いてな。 |
マリー | これは記憶があいまいな時に名乗ってしまった名前だがわたしの今の名前はマリー・ヴィンセントなんだ。 |
ソフィ | マリー・ヴィンセントがマリーの今の名前……マリーもヒューバートみたいに名前が変わったの ? |
マリー | 変わったというとちょっと違うな。そもそもマリー・エージェントは、わたしが記憶喪失だった時にルーティがつけてくれた名前なんだ。 |
マリー | 記憶喪失の時はマリーという名前以外自分の過去も愛する夫すらも思い出せなくてな……。 |
ソフィ | マリーも記憶がなくなっちゃった時があったんだね。 |
マリー | ソフィも記憶喪失だったのか ? |
ソフィ | うん。わたしも、自分の過去や使命、大切な人たちそれにアスベルがつけてくれた自分の名前も全部……忘れちゃってたの。 |
マリー | 自分の名前までも……。ソフィも大変だったんだな。 |
ソフィ | だけど、ちゃんと思い出せた。マリーも記憶が戻ってよかったね。 |
マリー | ああ。大切な人や大事な思い出を忘れたままなのは辛いからな。 |
ソフィ | そうだね。それと、離れ離れなことも……。マリー、寂しかったら寂しいって言って、いいんだよ。 |
マリー | ……そうだな。常に心は共にあると互いに立てた誓いはあるが……やはり、寂しくないといえば嘘になる。 |
ソフィ | 誓い……。マリーも誓いがあるんだね。 |
マリー | また共通点を見つけたな。ソフィも誓いがあるのか ? |
ソフィ | うん。友情の誓い。きっとこの誓いのおかげで、アスベルたちとこの世界でもまた会えたんだ。 |
ソフィ | 誓いがあるならきっと大丈夫。マリーもきっと大切な人と会えるよ。 |
マリー | ……ソフィ。 |
マリー | ……ああ、そうだな。ソフィがそう言ってくれたおかげでまた会えるような気がしてきた。 |
マリー | 離れていればいるほど想いは強くなる。きっとダリスとまた再会する頃にはもっとダリスが愛おしくなっているだろう。 |
マリー | そう考えると今の状況も悪いものではないかもしれないな。……また会える日を楽しみにしているよ、ダリス。 |