プロフィール
傭兵として戦場で活躍するスナイパー。アンジュとの契約により、ルカたちの旅に同行する。リカルドにとって何よりも重視するのは契約であった。そこには善も悪もない。ただ、始まりと終わりがあるだけ。だからそう、この“子守り”もただの仕事と割り切っていた。そのはずだった。未来に希望を見出す彼らの成長に寄り添ううちに、彼にもまた新たな道が示されることになる。自らの意志で決断する。たとえ、大事な兄を裏切ることになったとしても引き金を引くのだと。今の彼の姿は、他者の命を奪う死神などではない。子どもたちの希望を守る、一人の大人の姿だった。
ミリーナの一言
リカルドさんって、ルカたちからの信頼が厚くて、すごく頼りにされているのよ。この前イリアも、リカルドさんに銃の手入れを教わっていたわ。「扱いがなっていない」なんて言われて、ずいぶん叱られてしまったみたい。他にもアンジュの買い物に付き合ってあげたりしていたわね。そういう時、いつも「これだから、ガキの面倒は……」なんて本人は嘆いているけど、少し嬉しそうにも見えるのよね。きっと私の気のせいじゃないと思うわ。
イクスの一言
リカルドさんは、凄腕の傭兵として活躍していたそうなんだ。普段から物腰に隙がないっていうか、常に周りに気を配っている雰囲気は、流石歴戦の傭兵って感じだよ。それに、なんと言ってもあの黒コート姿 ! 遠くから銃を構えてるところなんて凄くカッコいいよな ! 俺もリカルドさんみたいにああいう渋いコートが似合う大人になりたいよ。今度ああいうコートを具現化してみようかな……。
キャラクター | 頼れる男 |
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ガロウズ | いやぁ、助かったぜ。こっちも色々と資金不足で困ってたんだ。 |
リカルド | 気にするな。イクスたちから話を聞いてこっちの世界で作ったツテにあたってみただけだ。 |
リカルド | ……しかし、これがケリュケイオンか。思ったよりもデカいな……。こんなものが空を飛ぶのか……。 |
ルカ | えっと、ガロウズさん。これでケリュケイオンのメンテナンスに必要な部品や道具は足りそうですか ? |
ガロウズ | ああ、これだけ集まればしばらくは補給をしなくてすむ。 |
ガロウズ | だが、連絡してすぐに、よくこれだけの部品を集められたもんだ。あんた、さっきはツテといったがロゼたちみたいな行商でもやってるのか ? |
リカルド | この身なりで商売人だと思うのなら随分とおめでたい性格だな。 |
ガロウズ | いや、最近はかめの姿をした行商人もいるって噂だし傭兵みたいな身なりをした商売人がいたって不思議じゃないだろう? |
リカルド | あいにくだが、見た目通りの傭兵だ。と言っても、つい最近までの話だがな。 |
ガロウズ | まあ、元傭兵なら物資を補給する行商人と付き合いがあってもおかしくないか。 |
ルカ | やっぱり凄いね、リカルドは。 |
リカルド | ルカ、感心するのは結構だがお前も医療班を任されている一人なら物資の補給ルートはいくつか用意しておけ。 |
リカルド | お前の準備次第でアジトの連中の命が左右されることになるんだ。そのことを常に頭の中に叩き込め。わかったな。 |
ルカ | うっ、うん ! そうだよね……。僕もできることを精一杯やらなきゃ ! |
リカルド | ……ほう。すぐに謝らないとはお前も成長したものだ。 |
ガロウズ | 素直に従うってことはそれだけあんたを信用してるんだと思うぜ。そうだろ、ルカ ? |
ルカ | うん。リカルドって本当に頼りになるんだよ。わからないことがあったら何でも教えてくれるし……。 |
ルカ | そうそう、船や飛行船の操縦なんかもできるんだよ。ね、リカルド ? |
リカルド | そ、そうだな……。俺にかかれば、乗り物の操縦など造作もないが……。 |
ガロウズ | へえ……。なら、このケリュケイオンの操縦なんかもできるかもしれねえな。 |
リカルド | なっ ! ? |
ルカ | うん、リカルドならできるよ、絶対 ! |
ガロウズ | それじゃあ早速……と言いたいところだがこれから向かう先はあんたたちのアジトとは逆方向だからな。 |
リカルド | あ、ああ……そうか。残念だが仕方がない。手ほどきは別の機会にしてもらうさ。おいルカ、俺たちも帰るぞ。 |
ルカ | えっ、あっ、うん !それじゃあ、ガロウズさん、また来ますね ! |
ガロウズ | おう、気を付けて帰れよー ! |
リカルド | ……しばらくは、ケリュケイオンには近づかないようにしておくか。 |
ルカ | えっ ? リカルド、今何か言った ? |
リカルド | いや、ただの独り言だ。気にするな。 |
キャラクター | 子供たちの夢 |
リカルド | ……どうだ、まだ呑み足りないというなら付き合ってやるぞ、教官殿。 |
マリク | ふっ、いいだろう。今日はとことん相手をしてもらうとするか。 |
ユージーン | お前たち、酒を楽しむのは結構だが程々にしておけよ。もう何時だと思っている ? |
リカルド | ユージーンか。どうした、あんたも同席したいのか ? |
ユージーン | 質問を質問で返すのは感心せんな。書庫から部屋へ戻ろうとしたら明かりが見えたので少し様子を見に来ただけだ。 |
マリク | それは残念だ。あんたはオレたちと似たような境遇だし色々と話ができそうだと思っていたんだがな。 |
ユージーン | 似た境遇 ? どういうことだ ? |
マリク | 成長を見守る側の大人ということさ。 |
リカルド | おい、マリク。だから、何度も言ってるだろ。俺はあいつらの子守なんかじゃない。ただの腐れ縁だ。 |
リカルド | それに、あいつらに教えてやることなど俺にはもう何もないさ。 |
マリク | ああ。教える立場だと思っていた自分がいつの間にか教えられる立場になっていた……。 |
マリク | そう痛感させられることがオレにも何度あったことか……。 |
ユージーン | ……確かに、俺たちのような大人より子供たちのほうが目覚ましい成長を見せることがある。そして何より、純粋だ。 |
ユージーン | だが、その純粋さ故に、道に迷うときがある。そのときの為に、我々のような立場の者が必要なのではないか ? |
リカルド | ……道に迷う、か。そうかもしれんな。あいつらは……まだまだ青い。 |
リカルド | それに、契約を果たすのがプロの仕事だ。あいつらの夢を叶える手伝いをすると言った以上無下にはできん。 |
マリク | 結局、そういう立場に落ち着くという訳か。まぁ、オレもそれは変わらないか。 |
ローエン | ほっほっほっ。何やら皆さん人生談義をおこなっているご様子ですね ? |
ユージーン | ローエン ? アジトに来ていたのか ? |
ローエン | ええ、丁度ジュードさんの定期健診がありましたのでこちらで一泊させていただいているのですよ。 |
ローエン | それはさておき、私からも一つ人生の先輩として皆さんにアドバイスを。 |
ローエン | このジジイから見れば、皆さんもまだまだ若造。達観するのはいささか早計ですよ。あなたたちも、自分の夢を掲げてみてはいかがですか ? |
マリク | おっと、こりゃ一本取られたな。 |
リカルド | 若造か……。まさか、この歳でガキ扱いされるとは。 |
リカルド | しかし、まぁ、言われたことはもっともだ。ならば、ガキはガキらしく自分のやるべきことも探してみるさ。 |
リカルド | なんたって、ガキは夢を食って育つ生き物だからな。 |