プロフィール
存在価値の消失、焦り、嫉妬がイバルの人生を大きく狂わせた。かつて精霊の主マクスウェルであるミラに仕えた巫子は、最も尊ばれる存在であった。ミラが彼方へと姿を消すと、その役割は終焉を迎えた。己の価値を認めさせる為、泥水をすすり、嘲笑に晒されようと元巫子はクランスピア社のエージェントとなる道を進んだ。名もなき者たちの列に並ばされ、都合よく組織に使われる。冠を奪われ、幾度となく自分の名すら忘れそうになりながらも、己を消さぬよう刻み込んだ。俺はイバルだ、と。
ミリーナの一言
イバルさんって、周りが見えない困った人だって言う人もいるけど、本当はすごい努力家だと思うの。巫子の役割を失くしても、諦めずにエージェントとして頑張っていたって、とても立派よね。もし私が鏡士としての力を失くしたら、同じようにめげずにいられるかわからないもの……。もし今後、困ったり悩むことがあったら、イバルさんに相談してみようかしら。きっと元気をもらえるような気がするわ。
イクスの一言
イバルは動物と話ができる能力があるみたいなんだ。最初は信じられなかったけど、目の前で動物たちと会話しているところを見ると、純粋な心を持っている人だからこそ持ち得た能力なのかな……なんて思ったよ。ジュードやルドガーさんから聞いた話では、以前のイバルでは見たことがないくらいの清々しい顔をしてるらしいんだ。きっと毎日が充実しているんだろうな。ここでの生活がイバルの幸せに繋がればいいなと思うよ。
キャラクター | 噂のイバル |
---|---|
スタン | よう、お前がイバルだよな。ずいぶん活躍したって聞いたぞ。 |
イバル | 俺の活躍 ? 多すぎてどれのことを言ってるのかわからないな。だが……お前は良いやつだ。はーはっはっは ! |
スタン | 俺はスタンだ。よろしくな。なあ、リオンも来てくれよ。あのイバルがいるぞ ! |
リオン | ほう、あのイバルか。クリスマスにサンタの扮装をして爆弾を撒こうとしていたとか。 |
イバル | いや、それは俺じゃ―― |
スタン | おい、リオン。俺が聞いたのは、迷子の犬を見つけて新しい飼い主を見つけたって話だったぞ。 |
リオン | よく考えろ。その程度の話で噂になったりするものか。 |
イバル | ちょ、ちょっと待てお前たち……。 |
マリク | 剣術を愛し、剣術に愛された男超絶怒涛のイバル……。 |
マリク | マリクだ。よろしくな。オレの戦闘術の幅を広げるためにもその逸話の数々、ぜひ拝聴したい。 |
カロル | うわーっ、ねえねえ !噂のイバルがいるよ ! |
イバル | 噂のイバルだと ?お前たちいったいなんの話をしているんだ。 |
カロル | そ、そんな詰め寄らないでよ。ボクが聞いたのは、夜中に一番奥のトイレをノックするとトイレのイバルさんが出てくるって。 |
イバル | 言っておくが、俺は、トイレは朝派だっ。ま、まったくどうなってるんだ ! ? |
スタン | おかしいな〜。みんな言ってることがバラバラだ。みんなはどんな噂を聞いたんだ ? |
シェリア | 私が聞いたのはイバルの写真を魔鏡に入れていると恋が叶うって噂よ。 |
クンツァイト | 魔鏡通信機に『ヘイ、イバル』と話しかけると返事が返ってくると聞いた。 |
スタン | なんだよ、みんな違う話じゃないか。なあ、本当のところはどうなんだ ? |
リオン | ただの噂話に過ぎないとしたらとんだ無駄足だったな。 |
イバル | ……ま、まあ。俺の口からあえて言うことはやめておこう。お前たちの想像に任せる。 |
スタン | ってことはやっぱり…… !なあ、みんな !これからイバルに色々話を聞かせてもらおう。 |
イバル | あ、ああ……。 |
ジュード | レイア、ちょっとやりすぎたんじゃない ?イバルの噂話が先行しすぎて妙な人物だと思われてるよ。 |
レイア | いいの、いいの。面白い噂話を流せばみんなイバルに興味もってくれるでしょ ! |
レイア | イバルって、すぐに打ち解けられないタイプだしきっかけが大事なんだよ。 |
イバル | おい、お前たちだったのか……。いい加減にしろっ。お前から連中に嘘だったと謝ってもらうぞ ! |
レイア | ご、ごめん〜〜〜。 |
イバル | まったく、余計なことをしてくれた。 |
イバル | ええっと、確かスタン、リオン、マリクにあとはカロル、シェリアとクンツァイト、だったな。 |
イバル | 仕方ない。名前ぐらいは覚えてやるか。まったく、新しい名前を覚えるのは大変だ ! |
キャラクター | 何度でも説得 |
アルヴィン | よ、イバル。ひさびさじゃないの。相変わらずテンパった顔してんな。 |
イバル | アルヴィン、お前か。別に会えても嬉しくないやつの登場だ。 |
アルヴィン | さみしいこと言ってくれちゃって。聞いたぜ、こっちの世界に来てから誰にも気づかれずに仕事してたんだってな。 |
ミラ=マクスウェル | 私も聞きたいな。イバル。 |
イバル | ミラ様…… !お久しぶりでございます。お元気だったでしょうか ! |
ミラ=マクスウェル | ああ、久しぶりだな。ジュードたちから話はだいたい聞いた。お前もすでに巫子ではないとわかっている。 |
ミラ=マクスウェル | アルヴィンが言った、こちらの世界に来てからの話。私にも聞かせてくれないか。 |
イバル | はいっ。長い間、極秘の任務にあたっていたのですが恐らく、その任務自体がこちらの世界に来てから気づかずに受けたものでした。 |
アルヴィン | そんな長い間、なーにしてたのよ ? |
イバル | ふん、潜入調査だ。 |
ミラ=マクスウェル | どんな任務だったのだ ? |
イバル | 不正を働く者たちを暴くことです。 |
ミラ=マクスウェル | なにやら危険そうな任務だな。 |
イバル | はい、それはもう。命を落としかけたことも一度や二度ではありませんでした。 |
ミラ=マクスウェル | そうだったのか。イバル、よく頑張ったな。見直したぞ。 |
ミラ=マクスウェル | お前はずいぶんと変わったように見える。なにがお前を変えたんだ ? |
イバル | 挫折……。 |
アルヴィン | あら、素直なこって。 |
イバル | ち、違う。やっぱりヤメだ。 |
ミラ=マクスウェル | からかうな、アルヴィン。私はイバルの本音が聞きたいのだ。 |
ミラ=マクスウェル | 挫折しても止まらなければ成長する。私も足が動かなくなった時など同じ気持ちでいた。 |
アルヴィン | そういや、いつかジュードに言われたっけな。出来る出来ないじゃない。やるかやらないかだって。 |
ミラ=マクスウェル | お前も、私たちと同じなのだな。 |
イバル | 俺がミラ様と……。はい ! 俺はミラ様と同じです ! |
ミラ=マクスウェル | 再び……いや、ないとは思うがもし私に再び巫子が必要な時が来たとしたらイバル、お前は引き受けてくれるか ? |
イバル | 俺が…… ! ? いや……。すこし、考えさせてもらってもいいでしょうか ? |
アルヴィン | なんだよ、もったいぶってるのか ? |
イバル | そうじゃない。ただ、俺は本当にミラ様に相応しい巫子となれるかを自分で見定めたいんだ。 |
ミラ=マクスウェル | ふふ、その言葉で確信したよ。もしもその時が来たら私はお前が巫子になってくれるよう何度でも諦めずに説得するだろう。 |