プロフィール
リナと共に旅をする凄腕の剣士。本人はリナの“保護者”と言っているが、難しい話をすべて聞き流していたり、複雑なことはすぐに忘れたりと頭脳面ではやや頼りない。リナいわく「くらげ頭」。彼の一族は『光の剣』を受け継ぐ勇者の末裔。サイラーグという都市を瞬く間に滅ぼした魔獣ザナッファーを討ち滅ぼした勇者とその剣の名は伝説に語り継がれている。が、子孫であるガウリイはそれを誇ることはない。……何も考えていないだけかもしれない。
ミリーナの一言
ガウリイは普段は何も考えてな──いえ、のんびりとしてるわね。でもいざ戦いとなると、本当に頼りがいのある剣士になるの。そういう時『だけ』はなかなか格好いい、なんて噂になっているわね。私はイクス一筋だけど。自称・保護者だからか普段からリナと一緒にいることが多いけど、実は一緒にいれば面倒なことはリナが考えてくれるからなんじゃないかって思う時があるわ。
イクスの一言
ガウリイはまさに天才剣士だよ。アジト内でも剣術に自信のある人たちが、こぞって手合わせしたがるくらいの腕前なんだ。実際、俺も戦わせてもらったけど、あの強さは修行や鍛錬の成果だけじゃ追いつけない、天性の才能を感じちゃったよ。相手のクセや隙を一瞬で見抜いて、すぐさま反応できるんだ。本人は考えるのが面倒なだけだって謙遜してたけど。……謙遜だよな?
キャラクター | 腕比べ |
---|---|
ガウリイ | はぁっ ! |
ガイ | コインを真っ二つか。やるな。 |
ガウリイ | ま、朝飯前ってやつだ。そっちこそ、このくらいは簡単だろ。 |
ガイ | まあな……はっ ! |
ガウリイ | きれいに四等分。ただ速いだけじゃできない芸当だ。 |
ガイ | お互い、スピードと正確さは互角ってところか。今度はもっと堅くて大きいものを斬るのはどうだ ? |
ガウリイ | いいとも。だが、その辺の岩を斬っても味気ないな。 |
ガイ | それならちょうどいいものがあるぜ。よっと……。 |
ガウリイ | なんだ ? この石像は。 |
ガイ | クラースが拾って来た古代のオブジェだ。調べたらなんてことないただの飾りだったらしいがかなり堅い材質で作られてる。 |
ガイ | 大量に見つかったこいつをクラースが律儀に全部持って帰ってきたもんだから処分に困ってるんだ。 |
ガウリイ | なるほど、つまり斬り放題か。 |
ガイ | そういうことだ。 |
ガウリイ | よし、負けた方が今夜は奢るってのはどうだ ? |
ガイ | だったら、財布の中身を確かめておけよ。 |
ガイ | いやぁ、斬った斬った。 |
ガウリイ | 結局、勝負はつかなかったな。技は互角ってことにしておくか。 |
ガイ | 食事は割り勘だな。 |
ナタリア | 貴方たち ! いい加減になさい ! |
ガイ | な、ナタリア ! ?なんで怒って……。 |
リナ | あんたたちが、アジトにある物を片っ端から切り刻んでるって聞いたからよ。 |
ガウリイ | あ、いや、それはガイとの勝負で……。 |
ナタリア | そんなことを聞いているのではありません !どうするのです、この大量のゴミを。 |
リナ | あのねえ、いくら元々がゴミみたいなものとはいえそんなにバラバラにしたら、さらにゴミを増やして集める手間ってのがかかるでしょーが。わかる ? |
ガイ | あ……。 |
ガウリイ | なるほど。それは考えてなかった。 |
リナ | 考えなさいよ !その頭に入ってるのはグミかなんかなの ! ? |
ナタリア | とにかく、二人はこれを片付けるまで食事抜きですわよ。 |
ガイ | は、はは……。まあ、そういうことになるわな……。 |
ガウリイ | な、なあ、リナ。手伝って── |
リナ | いやよ。自分でやんなさい。 |
キャラクター | 剣と太刀 |
ロクロウ | よお、あんためっぽう強い剣士なんだってな。 |
ガウリイ | やれやれ、どういう話が広まってるんだ ?あんたみたいなやつがしょっちゅうやってくるんだが。 |
ロクロウ | ここには腕に自信のある剣士が大勢いるからな。強いやつの噂はあっという間に広まるのさ。 |
ロクロウ | ってなわけで、さっそく手合わせ願おうか。 |
ガウリイ | その、背中の剣でか ?気乗りしないな。 |
ガウリイ | どうも嫌ーな感じがする。その剣、変なものが憑いてないか ? |
ロクロウ | 驚いたな。わかるのか。 |
ガウリイ | それと、あんたも普通の人間じゃないだろ。 |
ロクロウ | それも見抜くか。ますます戦ってみたくなった。 |
ガウリイ | だから、やる気はないって。 |
ロクロウ | まあそう言うなよ。こっちは強いやつに飢えてんだ。それに、あんたの剣が特別ってのも聞いてる。ますます興味が湧くな。 |
ガウリイ | 特別ねえ……。こんなの争いの種でしかないぞ。オレだってそれで家を出たんだからな。 |
ロクロウ | ほう、そいつは面白そうな話だ。 |
ガウリイ | 大して面白くもないぞ。家宝のこいつをめぐって、まあ、あれこれ起きてオレはそれが嫌でこいつを持って家出したんだ。 |
ロクロウ | ははは ! 家宝を持ち逃げしたのか ! |
ガウリイ | 笑うなよ。いちおー、けっこう悩んだんだぞ。 |
ロクロウ | いや、悪い。少しばかり自分と重なってな。 |
ロクロウ | 俺の家にも『號嵐』って大太刀があってな当主がそれを受け継ぐことになってんだ。 |
ロクロウ | 俺は、兄貴に負けた。ついでに前の太刀も折られた。 |
ロクロウ | それでも、なんとしてでもあいつに勝ちたいと思ったらこの業魔になってたってわけだ。 |
ガウリイ | ……人間やめたわりには楽しそうだな。 |
ロクロウ | 余計なこと考えなくてすむのは楽でいいぞ。 |
ガウリイ | まあ、それにはオレも同意するよ。 |
ガウリイ | だが、余計なことを考えないってのは自分のやるべきことを極端に絞るってことだ。 |
ガウリイ | ふつうはそんなことしてたら早死にする。 |
ロクロウ | あんたの言う通りだ。だが、それの何が悪い ? |
ガウリイ | まあ、本人の勝手だな。けど、あんたは一人きりってわけじゃないだろ。 |
ロクロウ | そう見えるか ? |
ガウリイ | ああ。……ここ、居心地いいよな。気持ちの良いやつが多い。 |
ガウリイ | オレも同じだよ。居心地がいいから、あいつに付いていくんだ。 |
ガウリイ | だから、なんて言ったらいいか……あんたの『業』ってやつに巻き込まれてケガするのも馬鹿らしいというか……。 |
ガウリイ | まあ、どうせ剣を振るうならあいつのためがいい。それ以外は気乗りがしないってわけだ。悪いな。 |
ロクロウ | なるほど。あんたは、そういう風に自分をそぎ落としたわけか。 |
ガウリイ | もともと面倒なことが嫌いなだけだよ。 |
ロクロウ | ははは ! あんた面白いな !よし ! 手合わせの前に呑もう ! |
ガウリイ | 飲むのはいいけど、手合わせはしないぞ。 |
ロクロウ | いいさ。呑んだら気も変わるかもしれないからな。 |