プロフィール
人の身に邪妖精(ブロウ・デーモン)と岩人形(ロック・ゴーレム)を合成された悲運の魔法剣士。その異形の姿はゼルガディスの望んだものではなかった。己を騙し、合成獣の実験台にした男へ復讐するため、彼はリナと手を組んだ。そしてその後、何度も共闘することになる。友人と呼べるほどに馴れ合うことはないが、確かな信頼関係がある。そんな、つかず離れずの間柄である。
ミリーナの一言
ゼルガディスの青い肌も金属糸のような髪も、私は神秘的で素敵だと思うわ。でも、本人はやっぱりすごく気にしてるみたい。人の多い街に行く時はフードを目深にかぶるの。きっと元の世界では嫌な思いもたくさんしたんでしょうね。ここにはいろいろな世界の技や魔術が集まるから、そういった技術や力で、いつかゼルガディスの望みが叶う事を祈っているわ。
イクスの一言
アジトの中でも、ゼルガディスは一人でいることが多いな。どこか他人を避けているみたいだ。もちろん、戦いになると頼りになる仲間だよ。魔法と剣のどちらも一流の腕前だからね。ああ、でも、最近はゼルガディスが一人でいるとアメリアが無理矢理引っ張ってくるんだ。少し困った顔はするけど、ゼルガディスも拒絶はしない。きっと信頼してるんだろうな。二人はいい関係だと思うよ。
キャラクター | 似たもの同士 |
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ユーリ | ──で、嬢ちゃんの言う“正義”ってやつは誰のためのものなんだ ? |
アメリア | もちろん、生きとし生けるものすべてです ! |
ユーリ | じゃあ、贅沢三昧する金持ちも苦しい生活をする貧乏人も同じだってのか ? |
アメリア | それは── |
カロル | アメリア、もうやめときなって……。 |
ゼルガディス | 何か揉めているのか ? |
カロル | あ、ゼルガディス。揉めてるってほどじゃないんだけどさ。アメリアがユーリに正義を説こうと必死で……。 |
ゼルガディス | ……なるほど。 |
ゼルガディス | おい、二人ともそのくらいにしておけ。 |
アメリア | ゼルガディスさん ! |
ユーリ | おいおい、あんたまでオレに説教するつもりじゃないよな ? |
ゼルガディス | そんなことはしない。どちらかと言えば、あんたと同意見だな。 |
アメリア | ゼルガディスさん、それは聞き捨てなりませんよ ! |
ゼルガディス | まあ、落ち着け。 |
ゼルガディス | 正義を説くのも勧誘するのもいいがだいたい、正義の味方がそんなに大勢いたらお前が目立てないぞ。 |
アメリア | はっ ! ? 確かに !ああっ、でも、やっぱり正義の心を持たない人を見過ごすなんて……。 |
ゼルガディス | しばらくは、ああやって悩んでるだろう。あんたもあまり、あいつをいじめるな。 |
ユーリ | いじめたつもりはないんだけどな。しかし、旦那も過保護だな。 |
ゼルガディス | 俺は保護者を気取るつもりはない。 |
ユーリ | そうかい ? 十分甘やかしてるように思うが。 |
ゼルガディス | そう見えるのは、俺が善人でない証拠だな。 |
ゼルガディス | 自分の欲のために動く俺が道を踏み外さずにいられるのは、あいつの言う正義ってやつを盾にしているからだ。 |
ゼルガディス | 大義名分くらいはしっかり守る。 |
ユーリ | そうやってぜんぶ自分が悪いことにするとこが甘やかしてるって言ってるんだけどな。 |
カロル | ユーリも同じなんじゃないかな。いつも自分が悪者になろうとするんだから。 |
ユーリ | お、おい、カロル先生……。 |
ゼルガディス | ふっ……あんたも十分に過保護みたいだな。 |
キャラクター | 新しい旅 |
ゼルガディス | それで、ここにはあるのか ?俺の身体を元に戻す、その技術を記した本が。 |
ワイズマン | その身体は三種の異なる種族を掛け合わせたものだとおっしゃっていましたね。 |
ワイズマン | 確かに、それらを取り除く方法に心当たりがないわけではありません。 |
ゼルガディス | 本当か ! ? なら── |
ワイズマン | ただ、その結果があなたの望むものかどうか私には測りかねます。 |
ゼルガディス | どういう意味だ ? 俺はこんな身体とおさらばできるならどんな苦痛にも耐えられる。 |
ワイズマン | 苦痛はありませんよ。ただ、あなたを一度、生物の最小単位にまで分解する必要があります。 |
ゼルガディス | 分解……だと。 |
ワイズマン | そして、生物学的に人間の要素だけを抽出し再構成するのです。そこにあらかじめコピーをとっておいたあなたの人格を── |
ゼルガディス | それでは俺のホムンクルスを作るのと変わらん ! |
ワイズマン | 記憶の断裂はありませんし、意識を取り戻したあなたはおそらく人間の身体に戻ったと認識するはずです。 |
ゼルガディス | もういい ! たくさんだ ! |
ワイズマン | わかりました。もしも気が変わりましたら、お声がけください。 |
ゼルガディス | やはり、ダメなのか……。 |
アメリア | ゼルガディスさーん ! |
ゼルガディス | アメリア……どうした。 |
アメリア | ゼルガディスさんイクスさんたちの世界はすごいですよ ! |
アメリア | わたしたちと同じような姿の人だけじゃなくて獣人やエルフ、精霊だっていますし羽根の生えた人や、おでこに宝石がくっついてる人も ! |
アメリア | 正しい心を持っていれば、見た目なんて関係ない。みんな仲良く暮らしていけるんです。 |
ゼルガディス | お前……。 |
アメリア | ところで、元の身体に戻る方法は見つかりましたか ? |
ゼルガディス | ……いや、ダメだった。 |
アメリア | そうですか。それは残念です。でも、諦めることなんてないですよ ! |
アメリア | いろんな世界の人が来ているんです。どこかにそういう技術や魔術を持った人がいるかもしれませんよ ! |
ゼルガディス | ああ、そうだな。旅をして、探してみるか。 |
アメリア | 世直しの旅ですね !わたしもお供しますよ ! |
ゼルガディス | 世直しの旅か……ふっ、それも悪くない。 |