プロフィール
何者も救われる世界であらねばならない。崇高な到達点が彼にはあった。それをやり遂げる力も、人々を傾倒させるだけの言葉も、魅力も持ち合わせていた。ただ何を間違えたのであろう。手段を選ばなかったことか。それとも大いなる力、手段となりえる力を読み違えたことだろうか。いや、心を踏みつけても遂げようとする己が理解されなかったことだ。だが、アレクセイはそれが強さであり、多くの救いと目的へ達する道だと信じる。
ミリーナの一言
アレクセイさんって、昔はユーリさんやフレンさんがいた騎士団の団長だったみたい。国を動かすほど大きな力を持っていて、みんながアレクセイさんの理想を支持したんですって。あれだけの数の帝国兵が付いていったんだもの、その話も納得できるわ。そしてリーダーとしての資質を、本当に持ち合わせている人なんだと思う。まったく同じ道は歩めないけれど、帝国と戦ってくれる存在であることは頼もしいわね。
イクスの一言
アレクセイさん、自分の反帝国組織を着実に大きくしているみたいだ。何よりすごいのは、帝国兵さえ集めてるってこと。とてつもない人だよ。マークはアレクセイさんのこと、穏やかだけど固い意志と強さを感じるって言ってたな。きっとアレクセイさんに付いていく人たちは、そこに惹かれているんだと思う。あり方は違うけど、リーダーの形の一つとして、俺も見習わなきゃいけないところがたくさんあるんだろうな。
キャラクター | その一歩を進めて |
---|---|
アレクセイ | …………。 |
マーク | よう、珍しいところで会うな。何か悩みでもあるって顔してるが、どうしたんだ ?出血大サービスで相談に乗ってやろうか ? |
アレクセイ | 貴様からそんな言葉が出るとはな。 |
マーク | ひでぇな。俺を人でなしみたいに言うなよ。利用するつもりで話してくれればいいじゃねえか。あんたのお得意だろ ? 身近な人間を利用するのは。 |
マーク | おっと、責めてるわけじゃないぜ。道義はともかく、そいつはあんたの強さだ。それに、時には綺麗事も毒になるしな。 |
アレクセイ | いや……驚いているのだ。貴様の言い分が、思いのほか的を射ているのでな。私も合点がいった。 |
ローエン | 考え事に対しての光明が見えたのでしょうか ? |
アレクセイ | ……私に付いてくる者たちをどう扱うべきか考えていた。 |
アレクセイ | 私の下で、未来に希望を見出している者がいる。この感覚は久しく忘れていた。 |
ローエン | 元は帝国に属していた兵士たちですね。 |
アレクセイ | 私はあの者たちが望む未来を見せてやろうと思う。やり方は少々変えざるを得ないがな。――無論、我が野心のためにだ。 |
ローエン | それでよろしいかと。 |
ローエン | 世界を変えるのは純粋な心。人々を率いるのは野心を持った者。そして、人に希望を与えるのは未来を見せる者。 |
ローエン | 私はそのように考えております。 |
アレクセイ | 未来か……。その上に犠牲があったとしても、か ? |
ローエン | 素晴らしい未来も多くの犠牲の上にありその過程まで救うことは出来ません。この現実は、為政者を常に悩ませます。 |
ローエン | だからこそ、未来を創ることのできる人物はそう多くありません。非道という言葉だけで評するべきではないかと。 |
マーク | なるほどな。ガイアスが自分と同じだと言っていた理由がわかったよ。 |
アレクセイ | 私を…… ? |
ローエン | 未来を創ることのできる人物。 |
マーク | それにあんたはガイアスと同様恵まれてるからな。……ダチに。 |
アレクセイ | ! ? |
ローエン | あなたもご友人を大切になさってください。 |
アレクセイ | ……そう呼べる者は久しくいなかったと思っていたが気づいていなかっただけ、か。 |
ローエン | あなたのご友人もあなたが未来を創れる人物だときっと信じていたのでしょう。 |
アレクセイ | だから、私を生かす選択にこだわった ?いや、それこそ買い被りすぎだ。 |
マーク | いずれにせよ、皆があんたの成り行きを見ているってこった。せいぜいしっかり生きるんだな。 |
アレクセイ | ふっ……気が抜けないな。 |
キャラクター | 久々の乾杯にて |
アレクセイ | まさか、お前から呼び出されるとはな。 |
レイヴン | まぁ、意外っちゃ意外だったかな。たまにはこういった落ち着いた店で飲むのも悪くないっしょ。オトナなんだし。 |
レイヴン | ささ、こっち座ってちょうだいよ。 |
レイヴン | ま、なんに乾杯するわけでもないけどさとりあえず、乾ぱ~いっ。 |
アレクセイ | …………。こうして酒を飲むのはいつ以来だろう。 |
レイヴン | あんたはとにかくひたむきだからね。いいか悪いかはともかく。 |
アレクセイ | ふん。昔はこうして友と語り合うこともあったな。 |
レイヴン | それがゴールに近づいてると思っていた。だけど、結果は違ってたよねぇ。 |
レイヴン | 正直にさ、教えてくんない ?大将を張るってのはやっぱ孤独だった ? |
アレクセイ | 端から意見をあげるのと自分が決断を下すのは別ものだ。 |
レイヴン | ふぅん、だよね。……俺やイエガーはさぼっちまったのかね。 |
アレクセイ | ふっ、自惚れるなよ。違うのだ、同じ景色を見ることがない。天辺からしか見えぬ景色がある。 |
レイヴン | そうだよねぇ。想像してた答えだよ。仲良しこよしの集まりじゃないんだ。大変だわな。 |
アレクセイ | ところで……お前の魔導器の調子は ? |
レイヴン | 今んとこ、心配はいらねえよ。……やっぱ、あんたは大将になれる人間だ。想像もできないくらい多くに気を配っていた。 |
レイヴン | 八方美人の口八丁だったかもしれねえがそうじゃなきゃ、誰もあんたを信用なんてしないしね。常に多くを頭に置いておけるのも才能さ。 |
アレクセイ | 組織を率いると見えるところ、見えないところ、かつて見たところこれから見ようとしているところ、全てを見る。 |
アレクセイ | 規模の問題ではない。組織を率いる者はどんな者であろうとこのバランスを取るものだ。 |
レイヴン | そいつを聞けてよかった。なら、あんたんとこもうまくいきそうだ。 |
アレクセイ | さて、と。 |
レイヴン | もう帰るのか。ま、仲良く朝までって間柄じゃないものね。 |
アレクセイ | ……レイヴン。お前も一から組織を率いてみてはどうだ ? |
レイヴン | ははっ。そんな柄じゃねえよ。ルブランたち、覚えてるだろ。 |
レイヴン | あいつらがシュヴァーンを信用してたのだってやっぱどこかで人情が出るからよ。あんたと同じような決断はできないし、したくない。 |
アレクセイ | そうか。お前には凛々の明星とかいうギルドもあることだしな。 |
レイヴン | いずれはカロル君があんたと同じ景色を見てくれる……と信じてるもんでね。 |
アレクセイ | カロル……。そうか、ホワイトホースの……覚えておこう。 |
アレクセイ | 必要になったら、その少年を私のところへ寄越せ。組織のなんたるかを手ほどきしてやろう。 |
レイヴン | はっはっは。少年、どんな顔するかな。まあ伝えておくよ。 |
レイヴン | あと、こっちが呼び出したんだし今日は俺様のおごりね。 |
アレクセイ | そうか……馳走になった。ではな。 |
キャラクター | 掌握 |
アレクセイ | よく来てくれた、ヴァン謡将。突然の呼び出しに応えていただき、感謝する。 |
ヴァン | それで、今回はどういったご用件ですかな ? |
アレクセイ | なに、簡単な兵たちの稽古だ。こればかりは、さすがに私一人で面倒を見るのは身体が堪えるのでね。 |
アレクセイ | 貴殿の剣技、アルバート流といったかその技を、是非とも我が軍の兵たちに伝授していただきたいのだ。 |
ヴァン | 生憎ですが、自らの流派を簡単に伝授するわけにはいきません。 |
アレクセイ | ふむ。ならば、手合わせくらいはどうか ? |
ヴァン | いいでしょう。幸い私も稽古をする相手がおらず身体が鈍っていたところです。 |
アレクセイ | ん ? 貴殿には弟子がいただろう。その者たちに稽古はせがまれないのか ? |
ヴァン | ルークとアッシュのことですかな ?ならば、彼らに私が教えられることはもう何もありません。故に、稽古は不要なのです。 |
アレクセイ | 巣立った弟子たちは、そうは思っておらぬかもしれんぞ ? |
ヴァン | だとしても、私の元へ帰ってくることはないでしょう。彼らに私は無用なのです。 |
ヴァン | しかし、私に弟子たちがいたようにあなたにも頼りとする者がいるのではありませんか ? |
アレクセイ | ふん、あれは駒として利用したのだ。あの者たちこそ、もう私と共に戦うことはないだろう。ましてや、力を貸すようなことは断じてない。 |
アレクセイ | もし、私の前に姿を現すとしたら敵としてだろう。その時は、私も容赦はせん。 |
ヴァン | 以前の仲間たちと戦う覚悟は決めているようですね。 |
アレクセイ | 覚悟だと ? 笑わせてくれるではないか。私は初めから、仲間などという曖昧な言葉に執着などない。 |
アレクセイ | 私が判断する材料は、その者が自分にとって有益な存在かどうか、ただそれだけだ。 |
ヴァン | 相手がそうは思っていないとしたら ? |
アレクセイ | ふん、先ほどの私の質問に対する意趣返しのつもりか ?あの者たちが、私を仲間として見ているとでも ? |
ヴァン | 可能性としては、十分考えられることでしょう。それでも、貴殿には友を斬る覚悟がおありなのですか ? |
アレクセイ | 当然だ。私の邪魔をするというのならばこちらは退くつもりなど毛頭ない。 |
ヴァン | 出来れば、そのようなことが起こらぬよう願いたいものです。 |
アレクセイ | 貴殿が気にすることではなかろう。それとも、旧友と戦うことに怖気づくような私に見えていたのか ? |
ヴァン | お気に障りましたか。ただ、私を駒にするおつもりならば、貴殿のそれ相応のお覚悟を確認できればと。 |
アレクセイ | ……。ヴァン謡将よ、私と、手合わせをしてみないか ? |
ヴァン | その真意をお聞きしましょう。 |
アレクセイ | なに、私の覚悟を示すには剣を交えるのが一番かと思ってね。 |
ヴァン | なるほど。では、お相手させていただきましょう。ただし、こちらも手加減をする気はありません。 |
アレクセイ | 無論だ。私も貴殿の実力をこの手で見極める良い機会となる。 |
アレクセイ | 来い ! 私の覚悟が知りたいのならばその身にとくと味わわせてやろう ! |