プロフィール
記憶を失い、鉄仮面と呼ばれた彼は、他のダナ人と同じようにレナ人から虐げられる立場にあった。だが、彼の心の中では常に疑問が浮かび上がっていた。何故、世界はこんなにも歪んでいるのか ? そして、自分は一体何者なのか ? その答えは、一人のレナの少女との出会いをきっかけに知っていくことになる。託された炎の剣を握りしめ、彼は戦い続ける。この世界に、壊さなければならない壁がある限り。
ミリーナの一言
アルフェンさんって、普段は真面目でしっかりしている人なんだけど、アジトに来るときはよく道に迷うそうなの。理由を聞いてみたら、行ったことのない道を行くのが好きみたい。それを聞いて、冒険ごっこをしてた島の子供たちのことを思い出して微笑ましくなっちゃった。そうやって何事にもチャレンジしていく姿勢も、アルフェンさんの強さに繋がっているのかもしれないわね。
イクスの一言
アルフェンさんが扱う炎の剣は、威力が凄い代わりに、握っているだけでも自分の手が焼け焦げるほどなんだ。アルフェンさんは自分には痛覚がないから平気だって言ってたけど、そのあとに、シオンさんが治してくれるから怪我をしても安心なんだって。きっと、今までもそうやって信頼関係を築いてきたんだろうな。アルフェンさんの話を聞いていたら、俺や仲間のみんながつい無茶をしちゃうのも、傍で支えてくれる人がいるからなんだなって思ったよ。
キャラクター | 出張クレス道場! |
---|---|
アルフェン | ――はあああっ ! ! |
クレス | やるね、アルフェン !だけど、僕だって負けないよ ! ! |
アルフェン | よし、次は決めるっ ! ! |
クレス | 来い ! |
ユーリ | おっと、二人ともそこまで。残念ながら、交代の時間だ。 |
アルフェン | えっ、もう三分経ったのか……。全然気が付かなかったな。 |
クレス | 僕も夢中になってしまったようだ。ありがとう、アルフェン。いい組手になったよ。 |
アルフェン | いや、俺の方こそ、久々に誰かと一緒に鍛錬ができて楽しかった。 |
アルフェン | ただ、俺と手合わせする為に来てくれる人がこんなにいるなんて、正直想像していなかったから驚いたよ。 |
ロイド | 俺たちだけじゃないぜ。今日は来られなかったけどアルフェンの技を見たいって奴は他にも沢山いるからな。 |
ユーリ | ああ、オレたちのアジトではすっかり有名人だぜ。 |
アルフェン | そうなのか……なんだか不思議な気分だな。 |
クレス | だから、こうして手合わせの場を僕たちで設けることにしたんだ。引き受けてくれた時は、僕も嬉しかったよ。 |
アルフェン | 俺もだ。こうして沢山の人たちと戦えるのはいい経験になる。 |
ユーリ | まあ、別の世界の人間と剣を交えるなんて今のオレたちぐらいしか、できねぇだろうからな。 |
ロイド | よし、そんじゃあ、次は俺の番だな !アルフェン、準備はいいか ? |
アルフェン | ああ。問題ないぞ。しかし、ロイドは二刀流か。手数に圧倒されないように気を付けないと……。 |
ロイド | あっ、そういや俺、気になってたことがあるんだけどアルフェンは剣を二つ持ってるのに二刀流で戦ったりしないのか ? |
アルフェン | えっ ? |
ロイド | 剣が二本あるなら、一緒に使えば強さも二倍だろ !だから、二刀流をマスターしたらアルフェンはもっと強くなると思うぜ ! |
アルフェン | に、二倍…… ?そんな風に考えたことはなかったな。 |
ユーリ | そりゃ、そんな風に思いついて実行する奴なんざロイドだけだろ。 |
クレス | そうだね。ただ、二本の剣を扱うってことはその労力も二倍になるはずなのにロイドは自分の剣術として習得している。 |
クレス | そういう人たちの戦いから学べることは沢山あって僕も勉強させてもらっているよ。 |
アルフェン | なるほどな。ただ炎の剣はシオンが傍にいないと使えない。だから俺が二刀流を使うとしてもその時だけになる。 |
アルフェン | とはいえ……さっきのクレスとの戦いでも実感したよ。俺は……まだまだ強くなれる ! |
ロイド | よし、それじゃあ……行くぜ、アルフェン ! |
アルフェン | ああ ! こっちも全力だ ! |
キャラクター | 己の舵 |
ヴィクトル | これで運んできた積荷は全部だ。 |
アルフェン | ありがとう、助かったよ。備蓄が心もとなくて、困っていたんだ。 |
アイゼン | 礼ならイクスたちに言うんだな。俺たちは話を聞いて、代わりに荷物を運んだだけだ。 |
ヴィクトル | しかし、流石は帝国軍を退けた組織だな。街の警備なども厳重でよく統制されている。リーダーである君がしっかりしている証拠だ。 |
アルフェン | いや、それはみんなが頑張ってくれているおかげさ。流れでそうなっているけど、そういうのは本当は俺の柄じゃないんだ。 |
アルフェン | 目の前のことに必死になっていたらいつの間にか、こういう役回りになっただけで……。 |
アイゼン | だが、そんなお前の姿を見て付いて来た連中もいるだろう。俺の知り合いにも、そういう奴がいたからわかる。 |
アイゼン | お前自身も、この街を守りたいからイクスたちのところへは行かずここに残ったんだろう ? |
アルフェン | まあな。 |
アルフェン | ただ、帝国軍との戦いが終わって色々なことに片が付いたとき、この世界で俺は俺自身のやりたいことを見つけられるんだろうか……。 |
アイゼン | ふっ、安心しろ。そんなものは、その時になってから考えればいいだけだ。 |
アルフェン | えっ ? |
アイゼン | 自分がどうやって生きていくのか最初からわかっている奴なんていないということだ。 |
ヴィクトル | ああ。彼の言う通り、生きていけば君も色々な場面で選択を迫られることがあるだろう。 |
ヴィクトル | 時には、残酷な選択をしなければいけないこともあるかもしれない。だが、それに抗うことができるのも自分自身だ。 |
アルフェン | 自分自身で……。 |
アイゼン | アルフェン、だったな。お前は、初めて剣を握ったとき、何を思った ? |
アルフェン | それは……歪んだ世界を……。自由を奪う壁を壊す為だった……。 |
アイゼン | ならば、その信念を忘れるな。そうすれば、将来、お前にどんな壁が現れようと壊すことができるはずだ。 |
アイゼン | そして、自分の舵は自分で取れ。俺から言えることは、それだけだ。 |
アルフェン | ……ありがとう、いい話を聞けたよ。この先、俺にまたやるべきことが見つかったときはその言葉を思い出すようにする。 |
アイゼン | ああ、それもお前の自由だ。 |
ヴィクトル | 私も、あまり偉そうに言える立場ではないが役に立てたのなら何よりだ。 |
アルフェン | ちなみに、帝国軍との戦いが終わったら二人はやりたいことがあるのか ? |
ヴィクトル | 私は、娘と暮らせればそれでいい。苦労をかけてしまった分、自分の時間を注ぐつもりだ。 |
アイゼン | そうだな、俺はゆっくり船旅でもするさ。 |
アルフェン | そうか。そういう時間もいいな。 |
アイゼン | 興味があるなら、お前も一度くらいは俺の船に乗せてやろう。ただし、死神が乗る船に安全の保障はないがな。 |
アルフェン | それは楽しそうだ !えっ ? でも死神って……。 |
ヴィクトル | 彼の特性のようなもので退屈な船旅にはならないという意味だ。 |
アルフェン | そうか。うん、それなら、いつか俺も乗りに行ってみるよ。そのときは、宜しく頼む。 |
アイゼン | ああ、俺も楽しみにしておこう。 |
キャラクター | 似たもの同士? |
クレス | ――はああっ ! |
アルフェン | はあああっ ! |
クレス | 相変わらず、いい動きだね !次で決める ! |
アルフェン | クレスこそ !だが負けるわけにはいかない。――はあっ ! |
クレス | ……よし、一旦休憩にしよう。また腕を上げたみたいだね、アルフェン。 |
アルフェン | そっちこそ。ここではクレスとも鍛錬できるし新しい仲間たちに出会えて、いい刺激を貰っているよ。 |
クレス | それならよかった。これからも、よろしく頼むよ。 |
クレス | ……あれ ? アルフェン 右手、怪我してるんじゃないかい ? |
アルフェン | ん ? 本当だ。 |
クレス | そうか、アルフェンには痛覚がないんだったね。すまない、僕がもっと早く気づいていれば……。すぐに救急箱を持ってくるよ。 |
アルフェン | 助かる。だけど、あまり大した怪我じゃないと思う。そういうのは経験でわかるんだ。 |
アルフェン | それにしても、またシオンに怒られるな。覚悟しておかないと。 |
クレス | シオンは、アルフェンが怪我をすると怒るのかい ?心配するんじゃなくて。 |
アルフェン | 心配だからこそ、だろうな。シオンのいないところで無茶をした時は特に、な。 |
クレス | なるほど。少しわかる気がする。僕が無茶をした時のミントもそんな感じだ。 |
アルフェン | ミントもか ?そういえば、まだあまり話をしたことがないな。どんな人なんだ ? |
クレス | そうだな……ミントは優しいんだけどただ優しいだけじゃなくて芯がしっかりしてるんだ。 |
クレス | そばにいると安心するっていうか……あっ、だけど、怒るときは結構怖くて……。 |
アルフェン | はは。怒らせると怖いのはシオンも同じだ。 |
アルフェン | シオンは、一見近寄り難いけど本当は思いやりがあるんだ。 |
アルフェン | まあ……。物事をはっきりいうところがあるから誤解されやすいのかもな。 |
クレス | それ、なんだかチェスターに似ている気がするよ。だけど、そうなると彼女のことを誤解したままの人もいるかもしれないね……。 |
アルフェン | 今はみんな、シオンのことをわかってるから大丈夫だ。それに、何かあったとしても俺たちがいるからな。 |
クレス | うん、それなら安心だね。そういえば、ミントもこの前―― |
二人 | ……。 |
ミント | 差し入れを持ってきたのですが……声をかけづらくなってしまいましたね。 |
シオン | そ、そうね……。 |
ロイド | ……ん ? |
ロイド | ミントにシオン ?二人ともそんなとこで何してるんだ ? |
二人 | しーっ ! ! |