プロフィール
テュオハリムに忠誠を誓い、仕えていたダナ人の兵士。ダナ人とレナ人が共存する社会を理想郷と信じていたが、アルフェンたちと出会ったあとに起きたとある出来事により、共存の夢とテュオハリムへの信頼の両方が根底から揺らいでしまう。しかし与えられた理想ばかりを妄信していた自分の過ちを自覚し、これからは能動的に多くのことを学ぶべく、アルフェンたちの旅に同行する。誰かに仕えるのではなく、自らの理想を見出すために。
ミリーナの一言
シオンさんたちが絶賛するキサラさんの魚料理を食べさせてもらったんだけど、噂どおりとっても美味しかったわ !一体どうやったらあんなに身がしっとりした仕上がりになるのかしら。料理上手でお裁縫も得意で、本当にみんなのお姉さんって感じで可愛いわ。困った時は世話を焼いてくれて、頼りたくなる包容力があって……それってむしろ、お母さんかしら ?
イクスの一言
キサラさんって本当にかっこいいよな。あの装備、あの大盾 !この前盾を持たせてもらったんだけど、重すぎて地面にめり込むかと思ったよ。攻撃を食らいそうなときって避けてから反撃するものだと思っていたけど、キサラさんはあの盾で受け止めてから、すかさず一撃をお見舞いしたりするんだ。真似をするのは難しそうだけど、今度身のこなし方を教えてもらいたいな。
キャラクター | 憧れの料理 |
---|---|
キサラ | 本日皆に集まってもらったのは他でもない。 |
ロクロウ | 一体なんだっていうんだ ?そんなに険しい顔をして。 |
アニス | そーそー。なんか、マジ怖いんだけど。アニスちゃん、キサラとは別に接点無かったような……。 |
キサラ | 二人は『たこ焼き』という料理に造詣が深いと聞いてな。是非ご教授願いたく呼んだのだ。 |
アニス | はぅあ ! ?突然のたこ焼き ! ? |
ロクロウ | まあ、造詣が深いとまではいかないが作ったことはあるし、得意といえば得意だな。 |
アニス | アニスちゃんは手伝っただけっていうか~呼び込みしたり鉄板を振り回したりはしたけどあんまりよくわかんないよー ? |
キサラ | 呼び込み ? 鉄板を振り回す…… ? 興味深いな。詳しく聞かせてくれ。 |
シオン | おせち、お餅……この世界で面白い料理にたくさん出会ったでしょう ? |
アニス | シオン ! ? いたんだ ! |
ロクロウ | すでに随分前からたこ焼き器の前で臨戦態勢だったぞ。 |
シオン | 元の世界には存在しない料理ばかりで興味深いわ。もっと見識を広げたくて色々と調べていたらたこ焼きとやらに出会ってしまったの。 |
アニス | 見識を広げたいって……食べたい、の間違いでなく ? |
キサラ | たこ焼きと言うからにはたこを使うんだろう ?安心してくれ。たこは、こちらに。 |
ロクロウ | こりゃまた大物だなぁ !お前が釣ったのか ? |
キサラ | ああ。腕には多少覚えがあってな。 |
アニス | 1匹、2匹、3匹……こんなにいっぱい使わないよ~ !たこ焼き何百個作るつもり ! ? |
シオン | そろそろ本題に入りましょう。必要そうな材料はすべて用意させてもらったわ。 |
ロクロウ | ふむふむ。たこ焼き粉にキャベツ、揚げ玉に紅生姜……これだけ揃ってれば充分そうだな。 |
アニス | ま、久しぶりだしたまにはいいかも。んじゃあみんなでたこパ、始めちゃいますか ! |
二人 | たこパ…… ? |
アニス | むむむ、そこからか。たこ焼きパーティーの略だよ。た・こ・パ ! |
キサラ | なるほど略称か。かわいらしい響きだな。たこ焼きパーティー、略してたこパ。 |
シオン | そうね。たこパ、たこパ……。口にするとなんだか楽しい気持ちになってくるわ。 |
キサラ | さあ、皆でたこパとやらを始めようか ! |
三人 | お~ ! |
キャラクター | 仲良きことは美しきかな? |
キサラ | 全く、一体どこまで行ってしまったのか……。 |
ルドガー | テュオハリムが買い物に出掛けてからずいぶん経ったよな。キサラ、良かったら俺が探しに行こうか ? |
キサラ | いや、客人の手を煩わせるわけにはいかない。だが、せっかく私の料理が楽しみだと言ってくれたエルをこれ以上待たせてしまうのも申し訳ないな。 |
ルドガー | それは大丈夫。ここに来るまでに少し疲れたみたいで今はルルと一緒に寝ちゃってるよ。ところで、今晩のメニューは何だったんだ ? |
キサラ | 野菜スープとビーフシチューだ。だが、途中でトマトを切らしていることに気付いて買い出しに行こうとしたんだが……。 |
ルドガー | なるほど。それでテュオハリムが代わりに行ってくれたんだな。だったら、あとで俺も下ごしらえは手伝うよ。料理は得意だからな。 |
キサラ | すまない。では、お言葉に甘えさせて貰おう。 |
ルドガー | 任せてくれ。でも、二人ともここに来て間もないんだろ ?テュオハリム、道にでも迷ってなければいいけど。 |
キサラ | 心配には及ばない。あの人のことだから大方道中見慣れぬ景色や人々に心惹かれて詩でも詠みながら道草を食っているんだろう。 |
キサラ | それか珍しい骨董品を見つけたかあるいは……。 |
ルドガー | ……ははっ。何だかキサラはテュオハリムの保護者みたいだな。 |
キサラ | 保護者…… ? いや、まあ、たしかに保護をしているといえばそういえなくもないが。 |
ルドガー | 気を悪くしたらごめん。俺も同じようなものでさ、少し親近感を覚えたんだ。 |
キサラ | もしかして、エルのことか ? |
ルドガー | ああ。俺とエルも、この世界に具現化されてそれからずっと一緒だったからな。 |
キサラ | そうか。ならば、心配事も尽きなかっただろう ? |
ルドガー | そうだな。いろいろあったよ。でも俺がいて、エルがいる。どの世界でも俺がエルを守ることは変わらないよ。 |
キサラ | そうだな。私がいて、アルフェンたちがいて……テュオハリムがいる。この世界でも守り続けることには変わりない。 |
ルドガー | お互い苦労も多いだろうけど、頑張ろうな。 |
キサラ | そうだな。 |
テュオハリム | キサラ、トマトはこれくらいでよいだろうか ? |
キサラ | テュオハリム ! 遅いですよ !一体、何をしていたんですか ? |
テュオハリム | いや、無事トマトを買うことはできたんだが帰りに見た夕焼けがあまりにも美しくてね。一句詠んでいるうちに、いつの間にやら……。 |
キサラ | つまりは道草を食っていたということですね。そんなところだろうと思っていました。 |
テュオハリム | む……待たせてすまなかったな。 |
ルドガー | ……ふふっ。 |
テュオハリム | ん ? 何かおかしなことでもあったかね ? |
ルドガー | いや、キサラとテュオハリムはやっぱり仲がいいんだな、と思ってさ。 |
キサラ | 今のはそういうやり取りではなかったと思うが……。 |
キサラ | ……いや、自分では気づかないことでも人から見るとわかる場合がある。そういうことなのかもしれないな。 |
キャラクター | 海の珍味を求めて |
キサラ | ……なかなか釣れんな。そろそろ場所を変えるべきか。 |
キサラ | しかし、ずっとこの調子で移動しては釣れないままだからな。一体、いつになればあの魚が……。 |
キサラ | むっ……かかった !……はぁぁっ ! ! |
? ? ? | あ~れ~なのじゃ~…… ! ! |
キサラ | なっ ! ? これは……樽 ? |
パティ | ぷは~。快適な航海だったのじゃ……。危うく海の藻屑になりかけたが……。 |
キサラ | パティ ! ?どうしてそんな樽に入って、海を流れていたんだ ? |
パティ | 話すと長いのじゃ。それはそれは、ドクウツボのように長いのじゃ。 |
パティ | 掻い摘んで言うとじゃ。お宝探しの最中に罠にかかったり縄にかからなかったり……うちとしたことが油断したのじゃ。 |
キサラ | それは災難だったな。ともあれ、無事でよかった。 |
パティ | キサラ姐がここで釣りをしていたことはなんともラッキーだったのじゃ !どうじゃ、釣れてるかの ? |
キサラ | いや。残念ながら、今日は調子が悪くてな。 |
パティ | ……ん ? でも、その桶にはたくさん魚が入ってるように見えるぞ ? |
キサラ | ああ……これは副産物のようなものだ。ついでに釣れてしまったというか。 |
キサラ | 私の目当ては、この辺りで釣れるという珍しい魚なのだ。卵が上質な珍味になると聞いてな。 |
パティ | おお ! それはぜひともお目にかかりたいのじゃー。 |
キサラ | だが、何時間粘っても気配すらない。わざわざこの大陸まで遠征してきたのだが……。 |
パティ | ずいぶん気合が入っているのじゃな。どうして、そこまでしてその魚を追うのじゃ ?シスロディア大陸の魚も美味いぞ ? |
キサラ | それは、まあそうなのだが……。 |
キサラ | ……このところ、テュオハリムが疲れた様子でな。心労が溜まっているのだろう。あの人は放っておくとなんでも自分で抱え込んでしまう。 |
キサラ | だから、たまには好物の珍味を用意して酒席でも設けてみようかと思ったのだ。 |
パティ | キサラ姐……わかるのじゃ、その気持ち。頑張る背中に、エールを送りたくなるのじゃな。 |
キサラ | まあ、そういうことだな。私自身がその魚を釣ってみたかったのもあるが。 |
パティ | うむ ! その乙女心、あっぱれなのじゃ !そんなキサラ姐のすべすべの背中にはうちがエールを送ってやるのじゃ ! |
キサラ | 乙女心…… ?いや、その、そういうわけでは……。 |
パティ | 照れなくてよいぞ ?うちもユーリのために、大量の海の幸を持って帰るのじゃ ! |
パティ | キサラ姐の釣りの腕と、うちの年の功……もとい海の知識を合わせれば、釣れない魚はいない !のじゃ ! |
キサラ | 年の功…… ?だが、確かに私だけでは釣れそうにない。ぜひ力を貸してくれないか。 |
パティ | 大船に乗ったつもりで任せるのじゃ !……あ、早速あそこに魚影アリ、なのじゃ ! |
キサラ | 何 ! ? よし、狙うぞ !……待っていてくださいね、テュオハリム。 |
キャラクター | それぞれの育成論 |
テュオハリム | ふむ……なるほどな……。 |
ガイ | お ! テュオハリムじゃないか。何してるんだ ? 散歩か ? |
テュオハリム | ガイか。かようなところで会うとは奇遇だな。一つ尋ねてもよいだろうか ?ここは何処かね ? |
ガイ | ん ? ……もしかしてテュオハリム、迷子か ? |
テュオハリム | 迷子というと語弊があるのだが……。ふと顔を上げ、あたりを見渡すと見知らぬ街並みが続いていてね。 |
ガイ | いやいや、それを迷子っていうんだよ。そういう時は魔鏡通信をだな……。でも、ちょうどよかった。俺と帰ろうぜ。 |
テュオハリム | いや、私はまだ戻るわけにはいかんのだ。買い物という役目を終えていなくてな。……志半ばで所持金は底をついてしまったが。 |
ガイ | おいおい、一体何を買ったらそんなに―― |
キサラ | ここにいたのですね !なかなか戻らないから心配しましたよ ! |
テュオハリム | キサラ。待たせてすまないな。ちょうどガイと話をしていたところだ。 |
ガイ | 話をしていたというか……なあキサラ、買い物リストに石像なんて書いたのか ? |
キサラ | 書くわけがないだろう……。テュオハリム、あなたという人は……。 |
テュオハリム | 偶然立ち寄った店で、運命の声を聞いたのだよ。この戦乙女の像はまごうことなき傑作だ。声に背くなどできぬだろう ? |
キサラ | 声に背くことはできずとも、買う前に値段を確認することくらいはできますよね ? |
テュオハリム | 無論、君の言う通りだ。所持していたガルドで足りて幸いだった。 |
キサラ | 私が言いたいのはそういうことではなくてですね…… ! |
ガイ | まあまあキサラ、その辺で。とりあえず今日は俺たちで買い物済ませてくるからテュオハリムはここで待っててくれ。 |
キサラ | まったくあの人は……目を離すとすぐにこうだ。最近は少しマシになったと思っていたのだが。 |
ガイ | わかるぜ。お、成長したなって思っても油断するとすぐにトラブルを起こすんだよな。 |
キサラ | ああ。根が純粋だから、情にほだされて厄介ごとに巻き込まれるのも日常茶飯事だ。 |
ガイ | しかも、怒られると思って自分でなんとかしようとして気が付いたらボロボロになってたりな。 |
キサラ | その通りだ。ガイ……私は間違っているのだろうか。怒ってばかりもよくないと、最近悩んでいてな。 |
ガイ | そうだなぁ。俺もいまだに悩むことはあるが……怒ったり、世話を焼きすぎても何にもできない大人になると思うぜ。 |
キサラ | 興味深いな。では、どうすれば…… ? |
ガイ | うーん……見守りつつも、手を引くときは引く、かな。かすり傷程度なら負わせておく。また立ち上がった時に必要なら手を差し伸べる。とか ? |
キサラ | なるほど……。 |
ガイ | 俺もルークには甘いし、つい手を貸しちまうから偉そうに言える立場じゃないんだけどさ。 |
キサラ | いや、ガイの接し方は参考になる。私ももう少し大人にならねば……。また相談に乗ってくれるか ? |
ガイ | 俺でよければいつだって。お互い参らない程度に頑張っていこうぜ。 |
キサラ | ああ。根気よく導いていこう。 |