プロフィール
バーナビー・ブルックスJr.はワイルドタイガーと史上初のタッグヒーローとして鮮烈なデビューを果たした。だが脚光を浴びるバーナビーの胸の内に、両親の仇を見つけるという大きな目的があることを知る者は少ない。悲しい過去を背負うバーナビーの心を解きほぐしていったのは、虎徹とのヒーロー活動だった。そして今や彼は、虎徹とともにシュテルンビルトのバディヒーローとして活躍する存在となった。
ミリーナの一言
バーナビーさんは綺麗好きで、すごく几帳面な人ね。この間なんてアジトの廊下でじっと考え込んでいるから、どうしたのかと聞いたら「照明の配置が均等じゃない」ですって。自分の部屋の前だけ大きな影ができるのが許せなかったみたい。一人で照明を直そうとしていたから、魔鏡術で照明の位置を具現化し直したら喜んでもらえたわ。きちんとしている人がいると、アジトも整って居心地が良くなるから助かるわね。
イクスの一言
バーナビーさんや虎徹さんの『ハンドレッドパワー』は使いどころが難しい力だと思う。バーナビーさんはできるだけ温存するようにしているみたいだ。理由を聞いたら、虎徹さんがいつも後先考えずに発動させるからだって。でも困っているようには聞こえなかったよ。虎徹さんを信頼しているからこそ、進んでフォローに回っているんだと思う。二人は元の世界でも良いコンビだったんだろうなって感じたよ。
キャラクター | メガネの集い |
---|---|
ヒューバート | バーナビーさん、ここでの生活には慣れましたか ? |
フィリア | 困ったことがあったらなんでも言ってくださいね。 |
バーナビー | ありがとうございます。ではお聞きしたかったんですが皆さんメガネってどうしてます ? |
ウィル | どうしている、とは ? |
バーナビー | 戦いに身を置くのですから、メガネが傷ついたり壊れたりすることもありえるわけじゃないですか。そういう時、修理はどうしてます ? |
ヒューバート | なるほど。確かにそれはぼくたちにとって切実な問題ですね。 |
バーナビー | 僕は常に同じメガネを五つは確保しているのですがこちらに呼ばれたのが急なこともあってすべては持ってこられなくて……。 |
フィリア | 安心してください。レンズの加工を専門に請け負う職人さんならいらっしゃいますよ。 |
ウィル | ああ。我々もよく世話になっている。 |
バーナビー | そうですか。それはよかった。あ、でも、その……精度の方はどうなのでしょう ?手作業では細かい調整は難しいのでは ? |
ウィル | それも大丈夫だ。魔術を使えば微調整もさほど難しくない。 |
バーナビー | それを聞いて安心しました。メガネが合わないとどうしても調子が出なくて。 |
フィリア | 確かに、レンズに傷や汚れがあると気になって他のことが手につかなくなりますね。 |
ウィル | 朝起きて最初にメガネをかけた時レンズに汚れがついているとげんなりするしな。 |
バーナビー | たまに「ちょっとメガネかけさせて」なんて言ってくる人がいますけどあれ、かなり嫌ですよね。 |
ヒューバート | わかります ! ぼくの兄なんて、とくにガサツで。顔を洗う時、すぐ横に置いていたメガネを勝手に動かしてしまうんです。 |
ヒューバート | おかげで、メガネを探して右往左往ですよ。扉に足の小指をぶつけたり散々でした。 |
ヒューバート | おまけにですよ、「悪い悪い」なんて言って兄さんがメガネを手渡してきたんですがどこを持っていたと思います ? |
ウィル | ま、まさか……。 |
ヒューバート | そう ! レンズなんです !もちろん指紋がべったりですよ ! |
フィリア | それは困ってしまいますね……。目の良い方々に、私たちの感覚は理解されにくいのかもしれません。 |
ウィル | 視力のいいやつらの中には、どうもメガネをファッションの一種だと思っている者もいるからな。 |
バーナビー | やはり、別の世界の人でも同じメガネ愛用者として共感できることが多いですね。 |
バーナビー | せっかくですので、もう少し詳しくメガネや先ほどの職人さんのことをお聞きしてもいいですか ? |
フィリア | はい、もちろんです。 |
ウィル | ああ。お互いこだわりなどもあるだろうしな。 |
ヒューバート | 確かこの近くにカフェがあったはずです。シチューオムライスが名物ですよ。 |
バーナビー | では、昼食がてら行ってみましょうか。 |
ディスト | フッフッフ……今、メガネの話をしていましたね !ならばこの薔薇のディスト様がいなければはじまらないでしょう ! |
ディスト | さあ、今こそ小粋なメガネトークを──あれ ? 誰も、いない…… ? |
キャラクター | 冷たくない関係 |
イネス | ねえタイガー。私、いい商売思いついちゃったのよ ! |
ワイルドタイガー | 嫌だよ ! どうせまたハンドレッドパワーで商品を運べとか言うんだろ ! |
イネス | やーね、そんなんじゃないってば。ただちょっと、建物の解体作業を……。 |
ワイルドタイガー | 土木工事じゃねえか !それはヒーローの仕事じゃねえ ! |
イネス | ああっ、待ってよタイガー ! |
バーナビー | 虎徹さんも、大変な人に目を付けられてしまいましたね。 |
セルシウス | あら、ずいぶんと他人事なのね。あなたも同じ力を持っているんでしょう ? |
バーナビー | まあ、そうなんですが僕には声はかかりませんよ。 |
バーナビー | あんな風にすぐ他人と気やすい関係を築くのは虎徹さんだからできることですよ。 |
バーナビー | 初めて会ったときはイライラさせられましたが。 |
セルシウス | イライラさせられたという割にはずいぶん楽しそうに話すのね。 |
バーナビー | いえ、少し思い出してしまって。 |
バーナビー | 出会った頃は、虎徹さんのやることなすことすべてに憤っていました。 |
バーナビー | 僕自身に余裕がなかったんでしょうね。 |
バーナビー | でも、もしそのままコンビを解消していたら今頃どうなっていたか……。 |
セルシウス | 起こらなかったことを想像して不安になるのは人間の悪い癖だわ。 |
バーナビー | ……そうでしょうか。過去を振り返るからこそ今の価値がわかると思います。 |
バーナビー | 精霊のように長く生きられない僕らはこうやってその日その日を大事にするんですよ。 |
セルシウス | ……そういう考え方もあるのね。 |
バーナビー | …………。 |
セルシウス | なに、その顔は。 |
バーナビー | いえ、そう素直に言われるとは思わなかったもので。あなたからすれば、僕なんてほんの子供のようなものじゃないですか。 |
セルシウス | 生きた時間だけで相手を判断したりしないわ。むしろ、そういうのは人間が持つ偏見でしょう。 |
バーナビー | これは一本取られました。人生の先輩も、あなたくらい長生きだといろいろ達観していますね。 |
セルシウス | じゃあ、その先輩からアドバイスよ。むやみに人の年齢の話はしない方がいいらしいわよ。とくに相手が自分より年上の場合は。 |
バーナビー | おっと、すみません。僕としたことが……。 |
セルシウス | いいわよ、わたしは精霊だし。でも、次からは少し冷たい思いをしてもらおうかしら。その方が身に付くでしょう ? |
バーナビー | ええ、肝に銘じておきますよ。 |