プロフィール
彼女は南の島の修道院で静かに暮らしていた。神子の血族でありながら罪人の娘でもあったために。生まれつき体の弱い彼女は病に苦しみ、辛い思いをすることもあった。そんな彼女の心を支えていたのは、幼い頃に兄に遊んでもらった思い出。しかし神子として自由に過ごす兄には素直になれず、つい当たりが強くなってしまう。それでも胸に秘めるのは、兄への強い想いだった。
ミリーナの一言
セレスの素直になれない気持ち、私にはわかる気がするわ。守ってもらえて嬉しいのも、ありがたいのも確かに本音なのだけど、いつも背中を見ているだけというのは少し寂しいのよね。けれど、これからは一緒に暮らして、隣に並んで笑う時間がたくさんできるはずだわ。セレスもゼロスくんも、幸せな思い出をいっぱい作れるといいわね。
イクスの一言
ゼロスさんに妹がいたなんて、ちょっと驚いたな。でも、言われてみれば少しゼロスさんにも似ているような…… ?体が弱いってことだったけど、エクスフィアで強化しているから、短い時間ならしっかり戦うこともできるんだって言ってたよ。無理はしない方がいいけど、戦えるってことがセレスのアイデンティティなのかも知れないから、ゼロスさんも黙認してるんだろうな。
キャラクター | 兄とは |
---|---|
セレス | …………はぁ。 |
エドナ | ! |
セレス | きゃっ ! も、申し訳ありません !ぼんやりしてしまっていて……怪我はありませんか ? |
エドナ | ウッ……腕が……。 |
セレス | ええっ ! そ、そんな……どうしましょう…… ! |
エドナ | 冗談に決まってるでしょ。さすがに今ので腕が折れるほどヤワじゃないわ。 |
セレス | え ?よ、よかったですわ……。 |
エドナ | こんな簡単に騙されるなんてね。どれだけぼんやりしてたのよ。あなた、確かゼロスの妹だったわよね ? |
セレス | え ? あ、はい。セレスと申します。あなたは……お兄さまの…… ? |
エドナ | ちょっとした知り合いってとこかしら。エドナよ。この間、ロイドに会った時に話を聞いたの。仲のいい兄妹なんだ、って。 |
セレス | 仲のいい……。 |
エドナ | その様子だと、何かあったみたいだけど。 |
セレス | ……少し、喧嘩をしてしまったんです。お兄さまに信用されていない気がして強く言い返してしまって……。 |
エドナ | 信用されてないって、どんな ? |
セレス | 「お前は身体が弱いんだから無茶をするな出来るだけ大人しくしてろ」って、口うるさく……。 |
エドナ | ああ……よくある話よね。うちのお兄ちゃんも言わないまでもそう考えてるのがバレバレな顔してることあるわ。 |
セレス | エドナさんにもお兄さまがいらっしゃるんですか ? |
エドナ | ええ。過保護すぎて困っちゃうお兄ちゃんがね。 |
エドナ | 言いたいことはわかるわよ。お兄ちゃんの特殊な力がワタシを巻き込む可能性があったのも理解するわ。 |
エドナ | だからって、突然姿を消して手紙だけ延々と送るのはどうなのよ。 |
セレス | で、でも……事情はよくわかりませんがお兄さまはエドナさんのことを考えてくださっていたのでしょう ? |
エドナ | まあそうなんだけど妹の気持ちを考えてないじゃない。そういうところが腹が立つわ。 |
セレス | ……確かに、私をもっと信じてくれてもと思うことはあります。それでも……それでも、お兄さまの気持ちも、わかるのです。 |
セレス | 私たちはずっとすれ違っていました。だからこそ、今こうして一緒にいられるだけで幸せなのだと感謝する気持ちも強いのです。 |
エドナ | そう。じゃあ心配ないわね。 |
セレス | え…… ? |
エドナ | 今言ったじゃない。自分がお兄ちゃんに何を思ってどうしてほしいのか。それを直接伝えるだけでしょう ? |
セレス | ! そうですね……確かに、おっしゃる通りですわ。私ったら、自分の気持ちばかりになってしまって……。 |
セレス | ありがとうございます !私、お兄さまと仲直りしてきますわ ! |
エドナ | ホント、単純な子ね。まあ……それくらいのほうが可愛いのかもしれないわね。 |
キャラクター | これから一緒に |
セレス | (お兄さまと一緒に暮らすようになりましたけれどどんなことをすれば喜んでいただけるのかわからないままですわ……) |
セレス | (せっかくお出かけに誘ってくださったのですからお兄さまを笑顔にして差し上げたいけれど何をすればいいのか見当も付きませんし) |
セレス | (こんなとき、トクナガがいてくれれば……) |
ゼロス | おーい、セレス~ ! |
セレス | あ、お兄さま ! こちらですわ ! |
ゼロス | 悪いな、こんなところまで来させちまって。 |
セレス | いえ。でもあの、お兄さま……一体どこに行きますの ? |
ゼロス | あー、いや。それはまだ、な。 |
セレス | そう、ですか……。 |
セレス | (……お兄さまは、私には話せないことがたくさんあると思っていらっしゃるのかしら) |
セレス | (そうじゃなかったら黙って連れていくなんてことあるはずがありませんもの) |
ゼロス | お、セレス。見ろよあの服。ああいうのを着てみたいとか思ったりはしないか ? |
セレス | えっ ! ? えっと……確かに素敵ですけれど、私には少々大人っぽすぎるような気が……。 |
ゼロス | あ、そ、そっか……。えーっと、なら、アレだ。ほら、あそこの店 !あの食器、綺麗だな。買ってやろうか ? |
セレス | 確かに素敵な食器だとは思うのですが引っ越してきた日に一式揃えましたでしょう ? |
ゼロス | あー……そういやそうだったよな。なら、そうだな、あー……。 |
セレス | (……お兄さま、何をなさっているのかしら。どこに行くのかもわからないまま、こんな風に服や食器を勧めてくださって……) |
ゼロス | ……あー、やっぱ難しいな !サプライズでなんか買ってやれたらって思ったんだけどよ。 |
セレス | え ? ……もしかして今日のお出かけはそのためだったんですの…… ? |
ゼロス | まーな。お前、こっちに来てからずっと悩んでて考え込んでる風だったから。 |
ゼロス | 一緒に買い物でもしたら気が晴れてお前も笑顔になるんじゃねーかなーなんて思ったんだが……。 |
セレス | ……ふふっ、ふふふ……そうだったんですの。 |
ゼロス | なんだよ、何かおかしいか ? |
セレス | いえ……実は、私も同じことを考えていたのです。お兄さまを笑顔にしたいって。 |
セレス | でも、余計なことを考える必要はなかったのですね。まさか、お兄さまを笑顔にしようと思って悩んだことが逆にお兄さまを悩ませることになっていたなんて。 |
ゼロス | ははっ、そういうことかよ !そりゃ、どっちもしかめっ面になっちまって笑えねーのも当然か。 |
ゼロス | まあ、上手くいかねえこともたくさんあるが無理せず少しずつやってくか。たぶん、それが一番いいんだろうしな。 |
セレス | はい !お兄さま、本当にありがとうございます。二人で一緒に笑顔になっていきましょうね…… ! |