プロフィール
彼女にとって、姉は世界の全てだった。怪伐軍の一員として怪異との戦いに明け暮れる日々も、姉と一緒ならつらくはなかった。しかし姉を失い、隠されてきた世界の真実を知ったとき、彼女を取り巻く環境が全て変わってしまう。彼女は自分の中に目覚めた超脳力『レッドストリングス』を使い、絡まり合ってもつれた糸をほどくため、世界を守る戦いに足を踏み入れた。
ミリーナの一言
カサネは誤解されやすい子なのよね。クールで合理的で、なんでも率直に話すから、色々と諍いが起きてしまうこともあるのだけれど、自分が間違っていると思えばすぐに謝れる素直な子でもあるの。それに何と言っても超脳力よね。念じただけで高いところにある荷物を運べるなんて羨ましいわ。この間も荷物運びを手伝ってくれたから頭をなでなでしたら、子供じゃないわって言いながら顔が赤くなって、とっても可愛かったのよ。
イクスの一言
カサネがいつも頭に付けている赤い髪飾りは、カサネの亡くなったお姉さんが作ってくれたものらしいんだ。すごく大切にしているらしくて、こまめに洗ったり手入れをしているよ。よく似合ってるって伝えたら「お姉ちゃんが作ってくれたものだから当然よ」って言われたんだ。すごくクールな感じだったから、一瞬格好いいなって思っちゃったけど、冷静に考えると、別に格好いいセリフではなかったような……。
キャラクター | 異世界身上調査 |
---|---|
ジュード | 確かに、カサネが超脳力を使うと大脳に妙な反応が出るみたいだね。 |
ジェイド | 超感覚刺激ホルモンという物質がエンコードによってこの世界に馴染む何かに書き換えられている。それを機械は検知しているということですか。 |
ハロルド | こういう世界だから、未知の物質に反応するように体の機能を調べる機械も改造しておいたのが役に立ったわね。 |
カサネ | ――もうこれでいいかしら。身体検査とやらには十分付き合ってあげたけれど。 |
ハロルド | 最後に許されるなら解剖―― |
カサネ | いやよ。 |
ハロルド | チッ、残念。 |
ジュード | あ、そうだ。カサネ。外にレイアが来てるよ。検査が終わったら一緒に遊びたいって。 |
カサネ | ………………。あなたがレイアの幼なじみのジュードよね。 |
カサネ | 私も検査をされたのだから、今度はこちらから確認させてもらっていいかしら。あなた、好みのタイプは ? |
ジュード | え ! ? そ、それはどういう……。 |
カサネ | ……反応はユイトに似てるわね。ハナビみたいなタイプはこういう鈍い感じがいいのかしら。 |
レイア | ねえ、まだ時間かかりそう ?行きたかったお店が閉まっちゃう―― |
カサネ | あなた、医師を目指しているそうだけれどいずれ宿屋を継ぐ気はあるのかしら。 |
カサネ | ああ、でもここは異世界だしあまり家業のことは気にしなくていいのかしら。 |
ジュード | え ? カサネの実家も宿屋ってこと ? |
レイア | ! ? |
カサネ | そうだ。すぐ熱くなってしまうけれど必死に頑張るタイプをどう思う ? |
ジュード | え、え ? どうしてそんなことを―― |
レイア | か、カサネ―― ! ?あ~ララララ~~ ! |
カサネ | ああ、レイア。丁度よかったわ。今、ジュートの身上調査をしていたところよ。 |
レイア | そ、そうなんだー。へー……。そ、それより、そろそろ買い物に行こうよ。一刻も早くここから立ち去りたいから ! ほら ! |
カサネ | どうして ?ジュードのことを詳しく知るいい機会じゃない。 |
レイア | そんなことしなくても幼なじみだからジュードのことはわかってるし ! |
カサネ | 私は幼なじみじゃないからわからないもの。 |
ジュード | え ? え ? え ? |
レイア | だったら後でわたしがジュードのことを詳しく話すからーっ ! |
ジュード | い、今のは一体なんだったのかな…… ? |
ハロルド | 超脳力者は空気を読まないってことね。 |
ジェイド | いやあ、しばらくはギスギスした人間関係を楽しめそうですねえ ♪ |
キャラクター | 愛が重すぎる |
ミリーナ | さあ、カサネ、 お茶をどうぞ。イクスがお世話になったからケーキも焼いたのよ。甘い物が嫌いでないといいんだけれど……。 |
カサネ | どうしてイクスが世話になったのにあなたがケーキを焼くの ? |
ミリーナ | そうしたいからよ。イクスは私にとって大切な人なの。私はイクスのお姉さんみたいなものだから。 |
ミリーナ | それにカサネのことも歓迎したいし仲良くなれたらって思っているのよ。 |
カーリャ | ミリーナさまはイクスさまに甘いですからね。 |
カサネ | (やっぱり……。ミリーナは髪の色や雰囲気がどことなくお姉ちゃんに似てるわ……) |
ミリーナ | カサネ ? どうしたの ?何だか悲しそうに見えるけれど私、失礼なことを言ってしまったかしら。 |
カサネ | いえ、違うの。ミリーナは……亡くなった私の姉に似ているから。 |
ミリーナ | そうなの……。お姉さんのこと残念ね……。私も家族や親戚を亡くしているの。もし何か相談したいことがあればいつでも頼ってね。 |
カサネ | ありがとう、ミリーナ。 |
カーリャ | は ! ? ミリーナさま ! これは合法的になでなでができる機会じゃありませんか ! ? |
ミリーナ | だ、だめよ、カーリャ !カサネが傷ついているときにそんなことを言っちゃ ! |
カサネ | なでなで…… ? |
カーリャ | ミリーナさまに頭をなでてもらうと気持ちよくてうっとりしちゃうんですよ。カサネさまもきっと元気が出ます ! |
カサネ | ああ、そういうこと。そういえば、子供の頃は姉に頭を撫でてもらったりしたわね。 |
カサネ | 不思議だわ。異世界の人なのにこんな風に色々と共通点があるなんて。 |
ミリーナ | カサネの大事なお姉さんに似ているなんて何だか光栄だわ。 |
カサネ | ……もしかしたら、ミリーナもイクスのことが好きなのかしら。 |
ミリーナ | ミリーナ『も』 ? え…… ! まさかカサネもイクスのことが好きなの ! ? さすがだわ、カサネ !とってもいいセンスよ ! |
カサネ | いえ、私は全然好きじゃないけれど。 |
カサネ | その、姉はイクス……の性格は好きそうだと思って。論理的ではないけれど、こんな風に似ているのならもしかしてと思ったのよ。 |
ミリーナ | うふふ、実はそうなの !私はイクスが大好きなのよ。 |
ミリーナ | ……フラれちゃったんだけど。 |
カサネ | ! |
カサネ | なんてこと……。お姉ちゃんに似ているってことはミリーナも素晴らしい人の筈。そんなミリーナを傷つけるなんて。イクス……許せない。 |
カサネ | ――潰すわ。 |
二人 | え ! ? |
カサネ | いえ、さすがに完全には駄目よね。任せて。ギリギリ原型は留めるようにするわ。行ってくるわね。 |
ミリーナ | カ、カサネ…… ? 冗談、よね…… ? |