プロフィール
ネオイデア王国の民が子供だった頃も、その親が子供だった頃も、ヘイズは王であった。そして民が老いてその子供が老いても、ヘイズは王のままだろう。幻影種の研究の際、老いない体となった彼女は、不死王として今日もネオイデア王国を導き、幻影種との戦いに明け暮れている。長く生きれば生きるほど、国を愛し憂う気持ちは募り、ヘイズを駆り立てる。全ての民に平穏な時を、と願って。
リワンナの一言
ヘイズ様は素晴らしい御方よ。不死の体を得られたのは、自分の代で幻影種を駆逐せよとの神の思し召しだとおっしゃって、起きている時間のほとんど全てを国のために尽くしておられるの。私は……あそこまで自分を捨てて国に尽くすことなんてできない……。あとはとても……その、スキンシップがお好きな方ね。嫌ではないけれど……少し照れてしまうぐらいよ。
コダマの一言
ヘイズ様は最高だよ。最高。最の高。めちゃくちゃ尊い御方なのに、優しくて強くて、いい匂いがして……。ネオイデア王国は小さな国だからかも知れないけど、お出ましの時は住民一人一人に気さくに声を掛けてくれたりして、凄く皆を愛してくれる人なんだ。本当はヘイズ様の愛を独占したいけど、そうしたら皆が不幸になっちまうから我慢するよ……。
キャラクター | 王様ハラスメント |
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エルナト | コダマの始末書は誤字が多すぎですね。やっぱりもう一度書き直してもらわないと……。 |
ヘイズ | 邪魔をするぞ。 |
エルナト | ヘイズ様 ! ? どうしてこちらに ! ?何かご用事でしたらこちらから王宮に伺いましたのに ! |
ヘイズ | 防衛システムの確認のために街まで出て来たのでな。ついでに私の可愛い死神たちの様子を見に来ただけだ。しかし、皆、出払っているようだな。 |
エルナト | はい。もう少しすれば防衛任務を終えた死神たちが戻ってきますが……。 |
ヘイズ | そうか……。 |
ヘイズ | …………………………。 |
ヘイズ | ……そうであった。二ヶ月前から死神たちのシフトを変えたのであったな。うっかりしていた。済まぬ。 |
ヘイズ | 何の因果か、かれこれ100年以上も生きている。長生きをしているせいか、物忘れが酷くてな。 |
エルナト | とんでもない。この国の舵取りだけに留まらず幻影種の研究や防衛システムまで全てヘイズ様が手ずから行っているのです。 |
エルナト | 些末なことはこぼれ落ちてしまうのも当然だと思います。 |
ヘイズ | 些末なこと、か……。 |
ヘイズ | こぼれ落ちてしまった記憶を、些末と切り捨ててしまいたくはないのだが……。私の脳はそろそろ限界なのかも知れぬな。 |
エルナト | ……でしたら、私がヘイズ様の代わりにヘイズ様が大切に思うことを覚えておきます !いえ、大切でないことでも、何でも ! |
ヘイズ | フフ……。そうか。エルナトが私の代わりに覚えていてくれるか。それは心強いな。 |
ヘイズ | けれど、私の記憶係になってくれるというならまずはそのように目の下にクマを作って働くのはやめておくれ。 |
エルナト | ク、クマができていますか…… ? |
ヘイズ | ああ。セイリオスもエルナトを案じていた。年若くタナトス隊の隊長に任じられ人一倍仕事を抱え込んでいる、とな。 |
エルナト | あ……。まさかヘイズ様、セイリオスから話を聞いてこちらにいらしてくださったのですか ? |
ヘイズ | そうだと言ったら休めるときはしっかり休んでくれるか ? |
ヘイズ | 事務処理は別に担当の人間を用意しているだろう ?彼らを信じて託すことも隊長の器量だ。 |
ヘイズ | 真に完璧を目指すのであれば自身の体調にも気を配らねばな。 |
エルナト | ……わかりました。気を付けます。 |
ヘイズ | ――いい子だ。 |
エルナト | んんっ ! ? ヘイズ様…… ! ? |
エルナト | だ、抱きしめて頂くのは光栄ですが―― |
ヘイズ | ……そうか、今時はこういうスキンシップは『ハラスメント』であったな。済まぬ。次は許可を得てからにしよう。 |
エルナト | い、いえ……あの……ヘイズ様は国王陛下ですからそれも結局ハラスメントになってしまう可能性が……。 |
ヘイズ | むう……。そうか……。当世に合わせて生きるのは難しいな……。 |
キャラクター | 愛する者たちへ |
ヘイズ | すまない。お前たちにも付き合わせてしまうことになったな。 |
ロイド | 気にすんなって。俺たちも丁度腹減ってたところだったし。 |
ミラ=マクスウェル | ああ、あの店のフルーツ焼きそばは絶品だった。 |
ヘイズ | 確かに、あれは不思議な味がしたな。今度はコダマたちも連れてくるとしよう。 |
ロイド | けど、どうして急に近くにある街に寄りたいなんて言い出したんだ ? |
ミラ=マクスウェル | 何か用事があるわけではなさそうだったが。 |
ヘイズ | ああ。ただ、この時代の民たちがどういう暮らしをしているのか、ふと気になってな。一度、ゆっくりとこの目で見ておきたかったのだ。 |
ヘイズ | 私の時代では安全に暮らせる区域はごく僅かだったからな。 |
ロイド | そっか。俺たちからは普通に見えてもヘイズにとっては新鮮なんだな。 |
ミラ=マクスウェル | ヘイズ、お前から見てこの世界はどのように映っている ? |
ヘイズ | そうだな……確かにロイドの言う通り新鮮ではあるが人が営み、民たちが暮らしている姿そのものは私の国と何も変わらない。 |
ヘイズ | だからこそ、愛おしく思う。私の可愛い民同様、この時代の人々もな。 |
ヘイズ | 人が笑い、喜びを共にする……。そのような世界を築くために私はこの世界へやって来たのだ……。 |
ミラ=マクスウェル | ああ、ここには多くの人間がいる。私たちのように、異世界から呼ばれた者も含めてな。 |
ヘイズ | 鏡映点か……。お前たちの活躍によってこの星は守られ、多くの命が救われた。 |
ヘイズ | まさに、お前たちは救世主のような存在だな。 |
ロイド | そんな大袈裟なものじゃないと思うぜ。俺たちはこの世界のことが好きになった。だから、みんなと一緒に戦ったんだ。 |
ミラ=マクスウェル | ヘイズ、お前の言葉を借りるのなら私たちもこの世界の人間が『愛おしい』ということだな。 |
ヘイズ | ……ああ。私は民を愛おしく思い愛しているからこそ救いたい。 |
ヘイズ | そして、この世界の人々も同じように『愛おしい』。だから―― |
ヘイズ | ミラ、ロイド。お前たちが守ったものを私も一緒に守らせてほしい。 |
ヘイズ | そして、この世界を救うと約束しよう。 |
ミラ=マクスウェル | ああ、もちろん私たちも協力する。 |
ロイド | けど、こういう堅苦しいのはこれっきりにしようぜ。 |
ロイド | 仲間が困っているときに助け合うのは当然なんだからさ。 |
ヘイズ | はっはっはっ、そうだな。その通りだ。私はついつい堅苦しくなってしまうようだ。気を付けよう。 |
ヘイズ | 私も、多くの者たちに助けられてここまで来た。彼らの想いに応えるためにも私は使命を果たそう。 |
ヘイズ | ミラ、ロイド。今日はありがとう。二人のことも愛しているよ。 |
キャラクター | 祭りの後の |
ヘイズ | ほう、そんな不思議な場所があるのか。 |
コダマ | でも、祭りの手伝いとか楽しそうじゃん。 |
コーキス | それがいっつもトラブルばっか起きるんだよ。この前なんて―― |
イクス | コーキス、ウォーデンさんたちとの打ち合わせが終わったから戻るぞ。カーリャもそっちにいるんだろ ? |
カーリャ | はい、もぐもぐ、いますよ ! |
ミリーナ | またヘイズさんのところでご馳走になっていたのね。ちゃんとお礼を言うのよ。それじゃ待ってるわ。 |
ヘイズ | そうか、もう帰るのか。 |
カーリャ | はい、ご馳走様でした。このスコーン、とっても美味しかったです。 |
ヘイズ | それは何よりだ。私もカーリャの喜ぶ顔が見られて嬉しいよ。コーキス、また楽しい話を聞かせておくれ。 |
コーキス | ああ。いいぜ ! |
ヘイズ | それと、これはいつものお土産だ。持っていってくれ。 |
カーリャ | 飴ですね。嬉しいです ! |
コダマ | じゃあ、またな。イクスさんたちにもよろしく。 |
ヘイズ | ……帰ってしまったな。 |
コダマ | はい。楽しかったですね。さて、セイリオスたちが買い出しから帰って来る前にここを片付けておかなきゃな。 |
ヘイズ | そうだな。……なんだか、静かだな。 |
コダマ | ですね。二人とも賑やかだったから。 |
ヘイズ | …………。 |
コダマ | 寂しいんですね。 |
ヘイズ | ……そうだな。楽しければ楽しかっただけ、静けさが胸に刺さる。 |
ヘイズ | 今までいた者が、いなくなった時と同じだな。私は長く生きているからそのうち失うことにも慣れるだろうと思った。 |
ヘイズ | だが……慣れないものだよ。どうしても寂しいと感じてしまう。失いたくないと執着してしまう。 |
コダマ | 俺は傍にいますよ。ずっと。あなたを支えると誓いました。 |
ヘイズ | コダマ……。 |
ヘイズ | そうか。嬉しいが、私に縛られることはないんだぞ ? |
コダマ | むしろ縛られたくてたまらないですけど !……っと、こういう冗談はアイリスに怒られるな。出掛けててよかったぜ……。 |
ヘイズ | ふふふっ、では皆が戻る前に片付けてしまおう。 |
コダマ | そんなの俺がやりますって。 |
ヘイズ | 私が一緒に片付けるのは嫌か ? |
コダマ | もう、ずるいなぁ。それじゃ、そっちのお皿お願いしますね ! |